強姦罪・準強姦罪・集団強姦罪

【強姦罪】 親告罪

暴行又は脅迫を用いて、13歳以上の女子を姦淫した場合、3年以上の有期懲役となります。また、13歳未満の女子を姦淫した場合も、同様です(刑法177条)。

 

対象

強姦罪の客体は、女子とされているので、男子に対して成立することはありません。
また、13歳未満の女子には、暴行や脅迫を用いずとも強姦罪は成立します。
13歳未満の者は、性的な事柄について十分な判断能力がないとの前提から、後見的見地から絶対的保護が与えられているということです。

 

暴行・脅迫

暴行は、身体に向けられた不法な有形力の行使を、脅迫は、害悪の告知をいいます。
これらは、被害者の反抗を著しく困難にする程度のものである必要があるが、犯行を抑圧する程度に達する必要はありません。

また、暴行や脅迫は、姦淫の時点まで継続している必要はありませんが、それらの影響によって、反抗を著しく困難にする状態が姦淫時にも継続している必要があります。

 

姦淫

姦淫とは、単に性交のことをいいます。

 

【準強姦罪】 親告罪

女子の心神喪失若しくは抗拒不能乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、姦淫した場合にも、3年以上の有期懲役が科されます(刑法178条2項)。

 

心神喪失・抗拒不能

心神喪失とは、精神的な障害によって正常な判断能力を失った状態をいい、抗拒不能とは、心理的又は物理的に抵抗ができない状態をいうとされています。
気絶しているときや睡眠中、酩酊状態などの場合のほか、医療行為と誤信して心理的に抵抗できないような状態で姦淫する場合が考えられます。

強姦罪は、性犯罪の中でも重い法定刑が規定されています。
罰金刑がないため、起訴されれば正式裁判で懲役刑に問われることになりますし、被害者との接触が懸念されることから、身柄の拘束も長期間となりやすいです。

また、実刑判決を受ける可能性も高い犯罪です。
近年では、出会い系サイトを通じて知り合った女性に対する強姦事件や、風俗店において禁止されている本番行為を行って強姦事件となるケースがよく問題とされています。

また、加害者が2人以上の場合には、集団強姦罪として、強姦罪よりも重い処罰が科せられます。

 

【集団強姦罪】 非親告罪

二人以上の者が現場において共同して強姦罪・準強姦罪に当たる行為を行った場合、4年以上の有期懲役に処されます(刑法178条の2)。

集団強姦罪は、告訴がなくても刑事裁判を行うことができる非親告罪となっています。

 

~強姦罪・準強姦罪・集団強姦罪における弁護活動~

示談交渉

強姦事件は、被害者がいる事件ですから、事件の早期解決に示談が非常に有効です。
また、強姦事件の多くは親告罪ですから、示談を成立させ、被害者に告訴を取り下げてもらえれば、刑事裁判になることはありません。
その場合、不起訴処分となり、裁判を受け有罪判決となることはありませんし、前科がつくこともありません。

また、起訴されてしまった後でも、示談の成立は、有利な情状として考慮され、執行猶予付きの判決が得られる可能性が上がります。

このように、被害者との示談は非常に有効ですが、強姦事件の場合は特に、被害者が犯人に対して強い拒絶感や処罰感情を有していることがほとんどです。
中には、絶対に示談などしないという被害者の方もいらっしゃるかもしれません。
このようなもとで、加害者である犯人が直接に被害者との交渉に当たって、逆効果となる恐れがあることは容易に想像できるでしょう。

まずは誠心誠意謝罪の意を表すことが大切ですが、交渉に当たっては被害者の気持ちや立場に立って、十分な配慮のもと行われるべきです。
示談交渉に関しては、弁護士にお任せください。

たとえば、二度と加害者と被害者が会うことのないように、通学時間や通勤時間、経路の変更などを被害者の方に約束します。
場合によっては、引っ越しなども検討し、加害者としてできる限りの範囲で被害者の方の不安を取り除けるかを一緒になって考えます。

 

再発防止と環境改善

性犯罪を起こした方は、自分のした行為を恥じ、深い後悔をされている方がほとんどです。
にもかかわらず、犯行を常習的に行ってしまう場合があります。

繰り返し性犯罪で捕まった場合、反省や更生がされていないとして、重い処分がなされる可能性が高まります。
しかし、そのような常習者のなかにも、犯罪行為を辞めたいと思いながら、自らをコントロールできずに繰り返してしまう方がいます。

このような場合には医療機関などの専門機関への受診と治療などを行い、根本からの改善を試みるように促します。

 

無罪の主張

強姦事件・準強姦事件・集団強姦事件として警察が捜査を始めても、実際には性交渉をしていない、あるいは同意の上での行為であった場合など、強姦罪・準強姦罪・集団強姦罪に当たらないにもかかわらず捜査対象となり、取調べや逮捕が行われる場合があります。

そのような場合、弁護士は、強姦罪・準強姦罪・集団強姦罪の成立を否定する客観的な証拠を提出したり、捜査機関の見解が十分な証拠に基づくものではないことを主張したりして、不起訴処分・無罪判決を勝ち取るように尽力します。

また、依頼者の方に対しては取調べ対応などについての的確なアドバイスをして、捜査機関により思いがけず不利な証拠を作られてしまわないようにします。

 

身柄解放活動

強姦事件・準強姦事件・集団強姦事件で逮捕されると、その後釈放・保釈を受けることは非常に難しいです。
しかし、早期の身柄解放を実現できなければ、それだけ元の生活を取り戻すことが困難になりますし、容疑者の方やそのご家族の苦労も増えてしまうでしょう。

そこで弁護士は、検察官や裁判官に積極的に働きかけることで、釈放・保釈を勝ち取り身柄拘束が長期化しないように尽力します。

 

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