控訴

~控訴とは~

未確定の裁判に対し、上級裁判所の審判による是正を求める不服申立て上訴といいます。
裁判は、公平な裁判所による公正な判断ではありますが、誤りがないとは限らないため、その是正の手段が認められています。

控訴というのは、地方裁判所又は簡易裁判所のした第1審判決に対する高等裁判所への上訴をいいます。

そして、控訴審は、第1審判決の当否を事実上及び法律上の問題にわたって事後的に審査する事実審・事後審とされています。

 

~控訴までの手続きと控訴審の手続きの流れ~

控訴の流れ
控訴の提起期間は14日で、判決の宣告があった日から進行します。控訴することのできる権利は、14日の提起期間の経過、公訴の取下・放棄によって消滅します。

控訴の提起は、控訴申立書を第1審裁判所に提出して行います。
控訴裁判所は、訴訟記録の送付を受けたときは、速やかに控訴趣意書を差し出すべき最終日(21日以上の定められた期間内)を指定した通知書を控訴申立人に送達して、通知します。
控訴申立人は、指定された期間内に控訴趣意書を控訴裁判所に差し出さなければなりません。控訴理由書には控訴の理由を簡潔に明示しなければならない。

訴訟手続の法令違反、事実誤認又は量刑不当を主張するときは、控訴趣意書に訴訟記録及び原裁判所において取調べられた証拠に現れている事実であって、これらの事由があることを信じるに足りるものを援用しなければなりません。

もっとも、事実誤認又は、量刑不当の主張の場合には、やむを得ない事由によって、第1審の弁論終結前に取調べ請求することが出来なかった証拠によって証明できる事実であって、控訴理由があることを信じるに足りるものは、訴訟記録及び原裁判所において取調べられた証拠に現れていない事実であっても援用することが出来ます。

 

~控訴審の裁判の種類~

控訴棄却の決定

控訴の申立てが不適法な場合は、決定で控訴が棄却されます。
控訴の申立てが法令上の方式に違反し、又は控訴権の消滅後にされたものであることが明らかな場合です。

また、控訴趣意書が不適法であるとき、期限内に提出されないとき、主張された事由が法定の控訴理由に当たらないときも決定で控訴が棄却されます。

 

控訴棄却の判決

控訴の申立てが法令上の方式に違反し、又は控訴権の消滅後にされたものであるときは、判決で控訴が棄却されます。
また、控訴趣意書で主張された理由に全て理由がなく、職権調査の結果によっても控訴理由がないときも、判決で控訴を棄却します。

決定で控訴を棄却する場合と似ていますが、控訴棄却となる事由が明白な場合は決定で、そうでない場合には判決で棄却されることになります。

 

原判決破棄の判決

控訴理由が認められる場合には、判決で原判決が破棄されます。

 

破棄差し戻し

原判決の誤っている部分を破棄し、第1審裁判所に事件を差し戻し、破棄した部分について審理のやり直しがなされます。
原判決が誤って管轄違い、又は公訴棄却の言い渡しをしたことを理由とする場合も破棄差戻しが言い渡されます。

 

破棄自判

訴訟記録や取調べた証拠により、直ちに判決が可能である場合には、原判決を破棄して控訴審で判決する場合があります。
控訴審は、原審の判断に間違いがないかを検討する事後審的性格を持つものですから、控訴審自らが自判するのは例外的場合に限られるのが本来です。

しかし、実際には審理を長引かせないようにするという理由から、破棄された場合に自判する例は多いとされています。

 

破棄移送

原判決が誤って管轄を認めたことを理由として破棄するときは、事件を管轄のある第1審裁判所に移送されます。

 

~控訴審における弁護士の役割~

1 控訴趣意書の作成

控訴審は、第1審の事後審です。基本的には、第一審の裁判を後から検討して、問題がなかったかどうかという判断をします。
ここは、民事裁判での控訴審が続審とされていることと異なります。

したがって、控訴審での判断対象は、法定された控訴理由が認められるかどうかということに尽きます。
そして、控訴理由は、控訴趣意書に記載して控訴裁判所に提出します。控訴審は、書面審理ですから、控訴趣意書の中身がいかに裁判官を説得させるものか、ということが肝となります。

控訴趣意書は、一審判決を読み込み、その論理の弱点を見つけ出し、説得的な論述をしなければなりません。
こういった能力は、まさに弁護士の力量が問われる部分であるとともに、控訴審における弁護士の最も重要な役割であるといえるでしょう。

 

2 新証拠の収集・提出

控訴審は、第1審判決に誤りがなかったかを第1審判決時の事情を基礎として審理するものです。
したがって、原則としては、第1審裁判所において取調べられた証拠に現れている事実を前提としなければなりません。

もっとも、事実誤認や量刑不当を理由とする場合には、やむを得ない事由によって第1審の弁論終結前に取調べ請求することが出来なかった証拠については、証拠調べがなされることとなっています。

また、第1審で取り調べや取調べ請求がされていない証拠であっても、第1審判決の当否を判断するために必要であれば、裁判所の裁量により取調べることが可能です。

さらに、量刑に影響を及ぼし得る情状については、第1審判決後に生じた事情であっても裁判所の裁量により取調べることが可能です。
第1審終結後の示談成立や再就職が決まった等の事情が挙げられます。

 

3 身柄解放活動

保釈されていても、第1審判決で実刑判決が言い渡されると、即座に保釈が取り消されて、勾留の効力が復活します。
したがって、判決の言い渡し後すぐに被告人の身柄は拘束されてしまいます。そこで、身柄解放のためには、再度の保釈請求を行う必要があります。

~弁護士法人あいち刑事総合法律事務所神戸支部は、第1審判決の矛盾を探求し、あなたとともに戦います。~

 

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