不同意性交の疑いで医師が逮捕 「診療行為の一環」と容疑を否認

神戸市中央区にある神戸赤十字病院の医師が不同意性交等罪で逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

事件内容

逮捕された医師は、昨年9月10日、勤務する神戸赤十字病院の内科病棟に入院中だった20代の女性患者の身体を触った疑いがもたれています。
この事件は、被害女性が警察に被害を訴えて発覚し病院も医師に対して聞き取り調査を行い自宅待機を命じていたといいます。
逮捕された医師は「「診療行為の一環だった」と説明したといいます。
『<独自>不同意性交疑いで医師逮捕 入院女性の体触る 神戸赤十字病院 「診療行為の一環」と否定』から引用)

不同意性交等罪

被害者が、性交等について「同意しない意思を形成、表明、全う」することが難しい状態で性交等を行うことによって成立するのが不同意性交等罪です。
かつては「強姦罪」と言われていましたが、その後「強制性交等罪」となり、昨年から、この「不同意性交等罪」となりました。
罪名の変更と共に規制内容も変化しており、成立要件などが大きく変わっているので注意が必要です。

性交等とは

①膣への陰茎の挿入
②肛門への陰茎の挿入
③口腔への陰茎の挿入
④膣や肛門に陰茎以外の身体の一部や物を挿入する行為でありわいせつなもの

不同意性交等罪から新たに加わった規制行為が④です。
不同意性交等罪が施行されるまでは、強制わいせつ罪(現在の「不同意わいせつ罪」)の成立にとどまっていた行為でも、不同意性交等罪に該当するので注意が必要です。

立場を利用しての行為はダメ

かつては暴行や脅迫によって被害者の抵抗を抑圧することが強姦罪や、強制性交等罪の成立要件とされていましたが、不同意性交等罪の成立要件は「同意しない意思を形成、表明、全うすることが困難な状態」であるといえればよいだけです。
つまり相手の同意がなければアウトというイメージです。
また不同意性交等罪の条文には、同意しない意思を形成、表明、全うすることが困難な状態に至る原因の具体例が8つ列挙されています。
それが

暴行・脅迫
心身の障害
アルコール・薬物
睡眠・意識不明瞭
不意打ち
フリーズ
虐待
立場による影響力

です。
今回の事件だと、上記の睡眠や、治療薬の影響、不意打ち、また医師と患者といった立場による影響力など、様々なケースが考えられます。

不同意性交等罪の刑事責任

不同意性交等罪の法定刑は「5年以上の有期懲役」です。
つまり裁判で有罪が確定した場合の刑期は「5年~20年」ですので、決して軽い罪ではないことがわかります。

不同意性交等罪の弁護活動

不同意性交の事実を認めている場合の、主な弁護活動は被害者対応(被害者との示談交渉)となるでしょうが、今回のように不同意性交の事実を否認している場合の弁護活動はこの限りではありません。
大切なのは、刑事事件専門の弁護士から、どういった弁護活動ができるのか、そしてその活動によってどういった成果が期待できるのかについて聞き、一刻も早く弁護士のアドバイスを受けることです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部は、刑事事件に特化した法律事務所として、これまで多くの事件を解決に導いてきた実績がございます。
兵庫県内の刑事事件でお困りの方、ご家族等が警察に逮捕されてしまった方などからの、法律相談や、弁護士接見に即日対応しております。
まずはフリーダイヤル0120-631-881までお気軽にお問い合わせください。

keyboard_arrow_up

0120631881 無料相談予約はこちら LINE予約はこちら