刑事裁判で言い渡された判決に不服だという方、控訴したい方は必見です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が、控訴について解説します。
控訴審とは
裁判は裁判官や裁判員といった人間によって行われますので、裁判の内容に誤りがある、手続上違法がある、といったことはあり得ることです。
刑罰を科すということは、人の人生に大きな影響を与えますので、これらに対して、その是正の手段を講じておかなければなりません。
その手段として、裁判を受け不利益を被った者が、その裁判が確定する前に、上級裁判所に不服申し立てをし、原裁判の原稿または取消を求める「上訴」が設けられています。
この「上訴」のなかで、第一審判決を不服として高等裁判所へ申し立てる上訴を「控訴」といいます。
誰が控訴できるの?
控訴の申立てをすることができるのは、第一審判決を受けた当事者である検察官および被告人です。
また、被告人の法定代理人や保佐人、第一審における代理人・弁護人も、被告人のために控訴をすることができます。
被告人が控訴する場合、被告人は、自分と利益となる内容を主張して申立てなければなりません。
つまり、無罪判決に対して控訴を申し立てる、原判決よりも重い刑を主張して控訴を申し立てる、といったことはできないのです。
控訴した際の弁護人は?
控訴審においては、控訴審での弁護人を改めて選任する必要があります。
第一審における弁護人を控訴審でも弁護人とする場合であっても、選任は審級ごとになされるので、改めて弁護人を選任しなければなりません。
控訴の申立は、第一審の弁護人にお願いすることができますが、控訴の申立が受理されると、第一審の弁護人は弁護人ではなくなります。
控訴を申立てるには、控訴申立書を第一審裁判所に提出しなければなりません。
控訴は、第一審判決が宣告された日から14日以内に申立てる必要があります。
これを過ぎると、判決が確定してしまいます。
期間内に控訴が申し立てられると、原判決の確定が阻止され、その執行が停止し、事件が控訴審に係属することになります。
控訴を受け取った第一審裁判所は、控訴提起期間が経過していないか、控訴の放棄や取下げがされていないかを審査し、そうでなければ、訴訟記録および証拠物を控訴裁判所に送付します。
控訴の理由は?
控訴申立人は、控訴裁判所が指定する期限までに、控訴の理由を簡潔に明記した控訴趣意書を控訴裁判所に提出しなければなりません。
控訴の理由は、刑事訴訟法第377条に定められており、そのいずれかを根拠とする場合に限り適法なものとして扱われます。
控訴の理由には、大きく分けると以下の理由です。
①訴訟手続の法令違反
②事実誤認
③法令適用の誤り
④量刑不当
控訴したい方は
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部は刑事事件を専門に扱っている法律事務所です。
裁判の判決に納得できない方、判決に不服のある方、控訴を考えておられる方は、是非一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部の弁護士にご相談ください。