窃盗事件で誤認逮捕 実際は窃盗の被害なし

勤務するコンビニで現金を盗んだとして窃盗容疑で逮捕された女性が、実は、窃盗被害の事実がなかったとして釈放された誤認逮捕の事件が報道されました。
本日のコラムではこの誤認逮捕の事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

事件概要(12月1日配信の時事通信社記事を引用

警察の発表によると、尼崎市のコンビニの店長から「店の金を盗んだ従業員と話をしているが犯行を認めない」などと尼崎南警察署に通報があり、現場のコンビニに署員が臨場したようです。
そこで、捜査員が防犯カメラの映像を確認したところ、従業員の女性が両替箱を開閉する様子が映っていたことなどから、12月1日未明に女性従業員を逮捕したようです。
しかし逮捕当日の昼過ぎに、コンビニから「被害金額を修正する必要があるかもしれない」と警察署に連絡があり、改めて事情を聴いたところ、窃盗被害がなかったことが判明し釈放に至ったようです。

どうして誤認逮捕が?

今回の誤認逮捕について何が原因だったのでしょうか。
それは捜査員が、被害者の言うことを鵜呑みにし、必要な裏付け捜査を怠ったために起こったものと言えるでしょう。
記事を読む限りで、誤認逮捕された女性は逮捕前から容疑を完全に否認していたと思われます。
それなのに、逮捕に踏み切った警察は、被害者とされるコンビニ側の言い分だけを信じて、その思い込みのまま防犯カメラ映像を確認したため、誤認逮捕された女性が、料金箱を開閉する映像だけを理由に逮捕に踏み切ったと思われます。
このような誤認逮捕の事件が発生してしまうと、警察は否認しているから逮捕すると、法律で定められている逮捕の要件とは別の観点で逮捕の必要性を判断していると思われてしまっても仕方ありません。

今回の場合は、コンビニ側が勘違いに気付き警察に連絡したことから、誤認逮捕された女性の拘束時間は14時間半でしたが、もしコンビニ側が勘違いに気付かずに手続きが進むと勾留によって10日以上拘束が続いた可能性があることを考えると非常に恐ろしいことで、日本の司法制度が「人質司法」と呼ばれても仕方ない気がします。

裁判官も誤った判断をしてしまった

おそらく今回の逮捕は、通常逮捕と思われます。
通常逮捕は、裁判官が発付した逮捕状をもとに逮捕されますが、裁判官は逮捕状を発付するかどうかを、主に警察官の提出した書類等の証拠を読んで判断します。
今回の場合だと、被害届と被害者調書、そして被疑者調書や供述内容が記載された報告書、そして防犯カメラの映像が疎明資料として提出されたでしょう。
報道によりますと、今回の事件では誤認逮捕された従業員の女性が両替箱を開閉する様子が映っていた防犯カメラ映像があったようですが、この画像を静止画にして、そこに「現金を窃取している様子」と記載されていたとすると、裁判官であっても誤認してしまう可能性が生じるでしょう。
今回の誤認逮捕事件で裁判官が、どうして誤った判断をしてしまったのかは不明ですが、警察は逮捕状を請求する際に疎明した証拠を厳しく精査し、誤認逮捕の原因を追究する義務があるのではないでしょうか。

逮捕された場合は

逮捕=有罪ではありません。
今回のように誤認逮捕されている場合もあるのです。
逮捕の知らせを受けたご家族の方は、一刻も早く弁護士を派遣し、逮捕された方の言い分を聞くことも非常に重要となります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部では、逮捕された方のもとに弁護士を派遣する初回接見サービスを提供しております。
初回接見サービスをご利用の方は、フリーダイヤル0120-631-881(24時間対応)までお気軽にお問い合わせください。

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