18歳未満との性交等で刑事事件(淫行条例違反)に

2019-11-26

18歳未満との性交等刑事事件淫行条例違反)に発展する場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
会社員のAさんは、SNSを通じて知り合ったVさん(16歳)と実際に会う約束をしました。
Vさんからはっきりとは年齢を確認していませんでしたが、メール等のやり取りで、Vさんが高校生であることは知っていました。
Aさんは、Vさんと食事やカラオケを楽しんだ後に、ホテルでVさんと性交しました。
その後も、AさんはVさんと連絡を取り合っていましたが、突然連絡が取れなくなり不安に思っていたところ、兵庫県川西警察署からAさんに「Vさんとの件について話が聞きたい」との連絡が入りました。
(フィクションです)

18歳未満の者と性交等を行った場合、犯罪が成立し刑事事件に発展するケースがあります。
以下では、18歳未満の者との性交等を行った場合に成立し得る犯罪について説明します。

1.青少年愛護条例違反(淫行条例違反)

都道府県あるいは市町村は、青少年保護育成とその環境整備を目的にした青少年保護育成条例を制定しています。
当該条例において、青少年とは、18歳未満の者をいうとされます。
兵庫県は、「青少年愛護条例」という名称です。
青少年愛護条例を含めた青少年保護育成条例は、青少年との「淫行」を規制する条文、いわゆる「淫行条例」を設けています。

兵庫県青少年愛護条例は、以下のように規定しています。

第21条 何人も、青少年に対し、みだらな性行為又はわいせつな行為をしてはならない。
2 何人も、青少年に対し、前項の行為を教え、又は見せてはならない。

禁止されているのは、「みだなら性行為又はわいせつな行為」をすること、そして、そのような行為を教え・見せること、です。
「みだらな性行為」に関して、福岡県青少年保護育成条例により規制される「淫行」についてですが、最高裁判所が次のように解釈しています。

本条例10条1項の規定にいう「淫行」とは、広く青少年に対する性行為一般をいうものと解すべきでなく、青少年を誘惑し、威迫し、欺罔し又は困惑させる等その心身の未成熟に乗じた不当な手段により行う性交又は性交類似行為のほか、青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱つているとしか認められないような性交又は性交類似行為をいうものと解するのが相当である。けだし、右の「淫行」を広く青少年に対する性行為一般を指すものと解するときは、「淫らな」性行為を指す「淫行」の用語自体の意義に添わないばかりでなく、例えば婚約中の青少年又はこれに準ずる真摯な交際関係にある青少年との間で行われる性行為等、社会通念上およそ処罰の対象として考え難いものを含むこととなつて、その解釈は広きに失することが明らかであり、また、前記「淫行」を目にして単に反倫理的あるいは不純な性行為と解するのでは、犯罪の構成要件として不明確であるとの批判を免れないのであつて、前記の規定の文理から合理的に導き出され得る解釈の範囲内で、前叙のように限定して解するのを相当とする。(最大判昭60・10・23)

第21条第1項の規定に違反した場合の罰則は、2年以下の懲役または100万円以下の罰金です。
第21条第2項の規定に違反する行為を業として行った場合の罰則は、50万円以下の罰金です。
また、第21条第2項の規定に違反した場合の罰則は、30万円以下の罰金または科料です。

上の判例が示すように、18歳未満の者との性交等すべてが淫行条例違反となるわけではありません。
結婚を前提として真剣な交際関係にあった場合には、罪とはなりません。
しかし、買春でもなくレイプでもなく、青少年の合意の下に行った場合でも、当事者の年齢差や行為に至るまでの経緯なども考慮して、淫行条例違反に当たるかどうかが判断されるので、単に「交際していました!」という主張だけでは通らないことが多いでしょう。
最近では、ネットを通じて知り合ったというケースが多く見受けられますが、お互いにメールや電話でのやり取りの中で交際関係を認めたとしても、はじめて実際に会った日に性交等の行為に及ぶといった経緯がある場合には、真摯な交際関係にあったというのは難しいでしょう。

いずれにせよ、個々のケースによりどのような対応を行うべきかは異なりますので、淫行条例違反でお困りであれば、刑事事件に強い弁護士に一度相談されるのがよいでしょう。

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