勾留阻止に成功する私選弁護人

私選弁護人勾留阻止に向けた活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
通勤電車内で、女性(20代前半)の胸部等を触るなどのわいせつ行為をしたとして、兵庫県高砂警察署は、会社員のAさんを迷惑防止条例違反で逮捕しました。
Aさんには、パート勤務の妻と、大学進学予定の長男、高校生の長女がおり、最近ローンで家を購入したばかりです。
会社に発覚すれば解雇の可能性もあるため、Aさんは、早期に釈放してもらえないかと不安で仕方ありません。
(フィクションです)

勾留阻止に向けた活動

刑事事件を起こし逮捕されてしまった場合、「いつ釈放になるのか?」と心配になされることでしょう。
逮捕された方自身だけでなく、逮捕の連絡を受けた家族もまた、釈放の有無について気になるところでしょう。
というのも、事件のことが会社に発覚してしまうと、最悪、懲戒解雇となる可能性があるからです。
職を失ってしまえば、場合によっては再就職も難しいこともありますので、その後の生活が困窮してしまうおそれがあります。
また、家族がいる場合には、家族の生活や、子供の教育など、様々な面まで影響が及ぶ可能性もあります。

そこで重要なのが、身柄解放に向けた活動です。
逮捕後に、勾留となると、逮捕から最大で約23日間身柄が拘束されることになります。
逮捕から勾留までは、3日で決まってしまいます。
ですので、勾留が決定する前に迅速に関係各所に働きかける必要があります。

1.警察から検察に送致された場合

警察がAさんを検察に送致した場合、弁護士は、担当検察官に対して勾留請求をしないよう働きかけます。
具体的には、Aさんは勾留要件を満たしていない旨を主張した意見書を担当検察官に提出します。
意見書には、Aさん作成の誓約書、Aさんの家族作成の上申書や身元引受書を付せ、客観的に罪証隠滅や逃亡のおそれがないことを主張します。
これにより、検察官が裁判官に対して勾留請求をしないよう働きかけます。

2.検察官が勾留請求した場合

上の働きかけにもかかわらず、検察官が勾留請求をした場合には、弁護士は、今度は裁判官に対して勾留決定をしないよう働きかけます。
勾留要件をを満たしていない旨を意見書を通じて裁判官に主張します。

兵庫県では、おおむね警察から検察に送致された日に勾留決定までが行われます。
勾留阻止するためには、送致から勾留決定までの間に上記の活動を行う必要があります。
このような活動は、刑事事件に強い弁護士に任せるのがよいでしょう。

私選弁護人を選任するメリット

さて、上のような勾留阻止に向けた活動は、弁護士が担う重要な活動のひとつですが、いつ弁護人を選任することができるのでしょうか。
それは、選任する弁護人の種類によって異なります。
弁護人には、私選弁護人と国選弁護人の2種類あります。
両者の違いを簡単に言えば、前者は、被疑者・被告人が自分で弁護費用を負担しなければならないのに対して、後者は、その費用を国が負担する点です。
経済的観点から、「国選弁護人を選んだ方が得なのでは?」と思われる方もいらっしゃいますが、国選弁護人の選任にも、幾つか満たさなければならない要件があります。
国選弁護人の選任要件には、資力要件があり、資産が50万円を下回る場合です。
また、勾留状が発せられていなければ国選弁護人を選任することはできません。
つまり、勾留されて初めて、国選弁護人を選任することができるのです。
ですので、早期釈放を望む場合、勾留が決定してしまった後でしか、弁護人に身柄解放活動をお願いすることができませんので、準抗告という手段もありますが、釈放までに更に時間がかかってしまうおそれがあります。
この点、私選弁護人はいつでも選任することができますので、逮捕後すぐに身柄解放に着手してもらうことも可能です。

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