安心できない少年の在宅事件 観護措置によって身体拘束

警察に逮捕されずに在宅捜査を受けていたとしても安心できません。
と言いますのは、少年事件は家庭裁判所に送致後に、裁判官が観護措置を決定すると少年鑑別所に収容されて身体拘束を受けることがあります。
そこで本日のコラムでは、この観護措置について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

参考事件

高校1年生のAさんは、学校の中で同級生の女子高生のスカート内を盗撮する事件を起こし、兵庫県伊丹警察署の在宅捜査を受けていました。
警察署で最後の取調べを受けたのはもう1ヶ月以上前で、Aさんも、Aさんの両親も手続きが終了したものと安心していたのですが、つい先日、神戸家庭裁判所尼崎支部から連絡があり、家庭裁判所に呼び出されたのです。
そして、そこで観護措置が決定した旨を告げられて、そのまま神戸少年鑑別所に収容されてしまいました。
(フィクションです。)

少年が身体拘束を受けるケース

何か刑事事件を起こした少年が、その手続きの中で身体拘束を受けるケースとしては大きく分けて2つのケースがあります。
まず一つが、逮捕や勾留によって身体拘束を受けるパターンです。
そしてもう一つが、警察等の犯罪捜査が終了し、家庭裁判所に送致後に、観護措置によって身体拘束を受けるパターンです。
前者の身体拘束は、警察等の捜査機関が犯罪捜査を行う中で身体拘束が必要だと認められた場合にとられる措置で、収容されるのは、警察署の留置場であることがほとんどですが、少年の年齢が低い場合などは、勾留決定後に少年鑑別所に収容される事もあります。
逮捕や、勾留によって身体拘束を受けている間は、警察等の捜査機関による取調べを受けることになり、その目的は、事件の真相を究明ことです。
そして後者の、観護措置による身体拘束は、警察等の犯罪捜査によって事件を起こしたことが明らかになった少年、もしくは事件を起こした疑いのある少年を更生させるために、どのような処分を下すのが妥当か判断するのに必要な調査をすることです。
これを心身鑑別と呼ばれており、少年事件の手続きにおいて心身鑑別は基本的に少年鑑別所に収容されて、身体拘束を受けた状態で行われます。(ごくまれに、身体拘束を受けずに心身鑑別が行われることもあります。)

警察等の捜査段階で、逮捕、勾留による身体拘束を受け、身体拘束を受けたまま家庭裁判所に送致された少年は、観護措置が決定しやすい傾向にあります。
他方、Aさんのように、警察による在宅捜査を受けている少年であっても、家庭裁判所に送致後に観護措置による身体拘束を受けることがあります。

観護措置を回避するには

弁護士が、観護措置を決定するかどうか判断する家庭裁判所の裁判官にはたらきかけることで、観護措置を回避できることがあります。
どういった場合に観護措置を回避出来るかはケースバイケースとしか言いようがありませんが、少年事件の弁護活動や付添人活動の経験豊富な少年事件の手続きをよく理解した弁護士であれば、観護措置を回避できる可能性は高くなるでしょう。
その点、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部は少年事件を専門にしており、これまで数多くの少年の更生に立ち会ってきた実績がございます。
お子様の観護措置回避を希望されている親御様は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部 無料法律相談  初回接見サービス をご利用ください。

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