兵庫県神戸市垂水区で、暴行により12歳の娘を操り複数回の窃盗をさせたとして逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。
事例
神戸市垂水区の繁華街で、12歳のBさんが複数の商業施設から商品を盗んだとして、垂水警察署が取調べを行いました。
その結果、Bさんは同居する父親のAさんの指示で窃盗行為に及んでいたことが明らかとなりました。
Aさんは、日頃から娘であるBさんに対して暴力を振るい、恐怖心を植え付けており、BさんはAさんの命令に逆らうことができない状態に置かれていました。
警察は、Bさんが自らの意思で犯行を行ったのではなく、Aさんに操られた結果であると判断し、Aさんを窃盗罪の間接正犯として逮捕しました。
(事例はフィクションです。)
間接正犯とは
刑法における正犯とは、自ら犯罪の実行行為を行う者を指します。
これには、①直接自己の手により実行行為を行う「直接正犯」と、②他人の行為を道具として利用し実行行為を行う「間接正犯」があります。
間接正犯における利用した側を利用者、利用された側を被利用者といい、利用者のみが犯人として処罰されます。
間接正犯の成立要件
間接正犯の成立には一般に以下要件が必要とされています。
①利用者が正犯意思(自己の犯罪として犯罪を実現する意思)を有していること
②利用者が被利用者の行為を道具として一方的に支配・利用していること
今回の事例では、まず①の要件について、Aさんが娘のBさんに商品を盗むように指示していることから、Aさんに正犯意思があるとされるでしょう。
次に、②の要件について、Bさんは日常的にAさんから暴力を受けており、恐怖心を植え付けられています。
ですから、BさんはAさんの支持を断ることができなかった可能性が高いと言えるでしょう。
このように「やめよう」と思うこと(このことを反対動機の形成といいます)ができない場合は、「一方的に支配・利用」したとさる可能性が高いとされています。
したがって、利用者(Aさん)が被利用者(Bさん)を道具として一方的に支配・利用していると判断される可能性が大いにあります。
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