Archive for the ‘性犯罪’ Category

温泉施設で女児盗撮②

2019-05-14

温泉施設で女児盗撮②

~ケース~
兵庫県養父市の温泉施設で、男性更衣室内で、父親と来ていた女児の裸を腕時計に内蔵されたカメラを使用して盗撮したとして、会社員のAさんが逮捕されました。
Aさんの行動を不審に思った女児の父親が、施設の職員に連絡し、職員がAさんの腕時計のデータを確認したところ、女児の裸が写った動画があったため、兵庫県養父警察署に通報し、駆け付けた警察官に逮捕されたということです。
(実際の事件を基にしたフィクションです)

女児盗撮事件で成立し得る犯罪とは

前回は、温泉施設における盗撮行為に対して迷惑防止条例違反が成立し得ることを説明しました。
今回は、女児に対する盗撮行為が児童買春・児童ポルノ禁止法違反にあたる可能性があることについてお話していきます。

児童買春・児童ポルノ禁止法違反

児童買春・児童ポルノ禁止法は、児童ポルノの所持・提供・製造・輸出入等を禁止しています。
児童ポルノ禁止法における「児童ポルノ」とは、以下のものを指します。

写真、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)に係る記録媒体その他の物であって、次の各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写したものをいう。
一 児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係る児童の姿態
二 他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの
三 衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位(性器等若しくはその周辺部、臀でん部又は胸部をいう。)が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するもの (児童買春・児童ポルノ禁止法第2条3項)

上記ケースのように、女児の裸を写したものは、三号に当たる可能性があります。
「衣服の全部又は一部を着けない」とは、社会通念上衣服と認められる物を全く着用していないか、又は衣服の一部を着用していない状態をいいます。
全裸や半裸の状態がこれに当たり、通常の水着を着ている場合にはこれに当たりません。
しかし、半透明又は透明の材質で作られた衣装等を着ている場合には、社会通念上人が着用する衣服とは認められず、「衣服の全部又は一部を着けていない姿態」に該当すると考えられます。
「殊更に」とは、問題となる写真や映像等の内容が性欲の興奮又は刺激に向けられていると評価されるものであることです。
子供が裸で水遊びをしている様子を成長の記録として撮影する場合は、内容が性欲の興奮又は刺激に向けられていると評価されるものでない限り「殊更に」とは言えず児童ポルノに当たりません。
「性欲を興奮させ又は刺激するもの」とは、一般人の性欲を興奮させ又は刺激することをいいます。
一部の人の性欲を興奮させ又は刺激するものであっても、一般人の性欲を興奮させ又は刺激するものでない限り児童ポルノには当たりません。
例えば、炎暑に半裸でプールで遊んでいる姿をニュースで報道するなどは、一般人の性欲を興奮させ又は刺激するものとはいいがたく、児童ポルノにはあたりません。

児童ポルノ製造罪

第7条
3 前項に掲げる行為の目的で、児童ポルノを製造し、所持し、運搬し、本邦に輸入し、又は本邦から輸出した者も、同項と同様とする。同項に掲げる行為の目的で、同項の電磁的記録を保管した者も、同様とする。
4 前項に規定するもののほか、児童に第二条第三項各号のいずれかに掲げる姿態をとらせ、これを写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の物に描写することにより、当該児童に係る児童ポルノを製造した者も、第二項と同様とする。
5 前二項に規定するもののほか、ひそかに第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の物に描写することにより、当該児童に係る児童ポルノを製造した者も、第二項と同様とする。

第7条3項は、提供目的製造罪について規定しています。
「製造」とは、第2条3項に定める「児童ポルノ」を新たに作り出すことをいいます。
本罪は、児童ポルノを提供する目的で、児童ポルノを製造した場合に成立します。
第7条4項の製造罪については、児童に児童買春・児童ポルノ禁止法第2条3項各号に掲げる姿態をとらせた上、これを撮影するなどした場合には、児童ポルノ製造罪が成立することになります。
また、ひそかに児童ポルノに係る児童の姿態を撮影することで、児童ポルノを製造した場合にも、盗撮による児童ポルノ製造罪が成立します。
盗撮による児童ポルノ製造罪は、3項の提供目的製造罪と4項の製造罪と「製造」という点で同じですが、「前二項に規定するもののほか」と規定されていることから、3項にも4項にも該当しない場合のみ、盗撮による児童ポルノ製造罪が成立することになります。
これらの法定刑も、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金です。

以上のように、盗撮した被写体の年齢や盗撮した内容によっては、児童買春・児童ポルノ禁止法違反となる可能性があります。

ご家族が児童買春・児童ポルノ禁止法違反事件で逮捕されてしまいお困りであれば、今すぐ刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

温泉施設で女児盗撮①

2019-05-13

温泉施設で女児盗撮①

~ケース~
兵庫県養父市温泉施設で、男性更衣室内で、父親と来ていた女児の裸を腕時計に内蔵されたカメラを使用して盗撮したとして、会社員のAさんが逮捕されました。
Aさんの行動を不審に思った女児の父親が、施設の職員に連絡し、職員がAさんの腕時計のデータを確認したところ、女児の裸が写った動画があったため、兵庫県養父警察署に通報し、駆け付けた警察官に逮捕されたということです。
(実際の事件を基にしたフィクションです)

女児盗撮事件で成立し得る犯罪とは

上記ケースのように、銭湯などの温泉施設で、父親に連れられて男風呂に入っている女児盗撮するといった事件は少なくありません。
このような事件で成立し得る犯罪とは、どのようなものがあるのでしょうか。

迷惑防止条例違反

温泉施設における盗撮行為については、兵庫県の迷惑防止条例違反にあたる可能性があるでしょう。

第3条の2 何人も、公共の場所又は公共の乗物において、次に掲げる行為をしてはならない。
(1) 人に対する、不安を覚えさせるような卑わいな言動
(2) 正当な理由がないのに、人の通常衣服で隠されている身体又は下着を撮影する目的で写真機、ビデオカメラその他これらに類する機器(以下「写真機等」という。)を設置する行為
2 何人も、集会所、事業所、タクシーその他の不特定又は多数の者が利用するような場所(公共の場所を除く。)又は乗物(公共の乗物を除く。)において、次に掲げる行為をしてはならない。
(1) 正当な理由がないのに、人の通常衣服で隠されている身体又は下着を写真機等を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機等を向ける行為
(2) 前項第2号に掲げる行為
3 何人も、正当な理由がないのに、浴場、更衣室、便所その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所にいる人を写真機等を用いて撮影し、撮影する目的で写真機等を向け、又は撮影する目的で写真機等を設置してはならない。

まず、第1項では、対象場所が「公共の場所又は公共の乗物」に限定されています。
「公共の場所」というのは、道路、公園、広場、駅、空港、埠ふ頭、興行場、飲食店その他の公衆が出入りすることができる場所を指し、「公共の乗物」は、汽車、電車、乗合自動車、船舶、航空機その他公衆が利用することができる乗物を意味します。
次に、禁止されている行為については、「不安を覚えさせるような卑わいな言動」と定められています。
この「卑わいな言動」とは、「社会通念上、性的道義観念に反する下品でみだらな言動又は動作」をいうと解されています。(最決平20・11・10)
盗撮行為は、まさにこの「卑わいな言動」に当たるのです。
第1項では、盗撮行為に加えて、盗撮目的でカメラ等を設置する行為も禁止されています。

第2項は、対象場所を「集会所、事業所、タクシーその他の不特定又は多数の者が利用するような場所(公共の場所を除く。)又は乗物(公共の乗物を除く。)」と規定されています。
そして、禁止行為は、人の裸や下着を盗撮したり、盗撮目的でカメラ等を向ける・設置する行為です。

第3項は、「浴場、更衣室、便所その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所」が対象場所となり、それらの場所で盗撮し、盗撮目的でカメラ等を向ける・設置することが禁じられています。

このように、兵庫県の迷惑防止条例では、公共の場所・乗物だけでなく、不特定多数の者が利用する場所や通常衣服の全部・一部を着けない状態でいる場所での盗撮行為・盗撮目的のカメラ差し向け・設置行為が禁止されているのです。

上記ケースでは、「温泉施設の男性更衣室」での盗撮ですので、「通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所」に該当しますので、そのような場所で盗撮行為は、迷惑防止条例違反となるでしょう。
盗撮行為と場所に着目した場合には、迷惑防止条例違反となり、その法定刑は6ヶ月の懲役または50万円以下の罰金です。
しかし、常習が認められると、1年以下の懲役または100万円以下の罰金と加重されます。

次回のブログでは、女児の裸を盗撮する行為に対して成立し得る犯罪について説明します。

兵庫県の盗撮事件でご家族が逮捕されてお困りの方は、刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談下さい。
刑事事件専門弁護士が逮捕された方に直接接見を行う「初回接見サービス」をご案内させていただきます。
詳しくは、0120-631-881までご連絡ください。

少年鑑別所ってどんなところ?

2019-05-12

少年鑑別所ってどんなところ?

~ケース~
兵庫県伊丹市に住む高校生のAくん(16歳)は、同市にある住宅の敷地内に侵入し、外に干してあった女性ものの下着を盗もうとしたところ、住人に見つかってしまいました。
住人は急いで、兵庫県伊丹警察署に通報し、警察官が付近を巡回していたところ、犯人らしき人物を見つけ、警察官がAくんに職務質問をしたところ容疑を認めたので、Aくんを逮捕しました。
Aくんは、警察から「少年鑑別所に入ることになる」と言われましたが、一体どのような場所なのか不安になり、接見にやってきた弁護士に相談しました。
(フィクションです)

少年鑑別所とは

少年鑑別所は、医学・心理学・教育学・社会学その他の専門的知識に基づき、少年の資質の鑑別を行う法務省管轄の施設です。
少年の資質の鑑別は、少年の素質・経歴・環境・人格や、それらの相互関係を明らかにし、少年の矯正に関して最も適した方針を立てることを目的として行われます。
鑑別のための調査は、主に次のことについて行われます。
・近親者及び保護者
・成育歴、教育歴、職業歴
・身体状況、精神状況
・不良行為歴、本事件の行為
・入所後の動静
・その他参考事項
このような資質鑑別と、鑑別所内での行動観察の結果を踏まえて、鑑別所としての鑑別結果の判定が行われます。
鑑別結果の判定は、主に以下の事項について行われます。
・保護処分決定の資料となるべき事項
・保護処遇の方針に関する事項
・少年院の処遇、指導、訓練に関する勧告事項
・その他将来の保護方針に関する勧告事項
判定結果は、鑑別結果通知書にまとめられ、家庭裁判所に提出されます。
この通知書は、社会記録に綴られますので、付添人である弁護士も閲覧することができます。

少年鑑別所では、少年の性別、性格、経歴、入所度数、年令、共犯関係、審判の進行状況等を考慮し、少年を別の部屋に収容します。
少年鑑別所では、警察署の留置場とは異なり、テレビを見ることができます。
少年鑑別所での面会は、近親者、保護者、付添人、その他必要と認める者に限って許可されます。
付添人との面会以外は、職員が面会に立会います。

少年鑑別所に収容される場合

少年鑑別所に収容されるのは、以下の措置がとられた場合です。

観護措置

家庭裁判所が、調査・審判を行うため、少年の心情の安定を図りつつ、少年の身体を保護してその安全を図る措置を「観護措置」といいます。
観護措置には、家庭裁判所の調査官の観護に付する在宅観護と、少年鑑別所に送致する収容観護がありますが、前者がとられることはあまりなく、観護措置は後者を指すのが通例です。
観護措置は、事件が家庭裁判所に係属している間、いつでもとることができます。
逮捕・勾留されている少年については、家庭裁判所に送致されたときに観護措置がとられることがほとんどです。
捜査段階では在宅捜査であったとしても、家庭裁判所送致後に、観護措置がとられることもあります。

勾留に代わる観護措置

検察官は、刑事訴訟法上の交流の要件を満たすと判断した場合であっても、裁判官に対し、勾留に代わる観護措置を請求することができ、裁判官は、勾留に代わる観護措置をとることができます。
勾留に代わる観護措置の手続は、基本的には勾留に関する規定が準用されますが、次の点で勾留とは異なります。
少年鑑別所収容の観護措置の他に、調査官による観護の方法をとることもできる。
・勾留に代わる観護措置の期間は、10日であり、延長できない。
・勾留に代わる観護措置として少年鑑別所収容がとられた事件が家庭裁判所に送致されると、当然に家庭裁判所送致後の少年鑑別所収容の観護措置とみなされる。
勾留に代わる観護措置で少年鑑別所に収容された場合、先述した鑑別は行われません。
留置先が警察署の留置場から少年鑑別所に変わることになるので、少年鑑別所で取調べを受けることになります。

以上、少年鑑別所の役割や少年鑑別所に収容される場合について概観しました。
少年鑑別所に収容されると、収容期間中、学校や職場に行くことができませんので、少年の更生に不利益をもたらし得ることも考えられます。
一方、観護措置は、少年の心情の安定に配慮しつつ、少年の身体の安全を確保する措置でもあるので、様々な検査や鑑別を通じて、少年の更生に資するという側面も有しています。
少年や事件内容によって、観護措置がもたらし得る影響は異なると言えるでしょう。

お子様が事件を起こし、少年鑑別所に収容されるかもしれないと心配されているのであれば、一度少年事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士にご相談ください。

痴漢事件で自首

2019-05-06

痴漢事件で自首

~ケース~
兵庫県宝塚市に住む会社員のAさんは、通勤で利用する電車で隣に座っていた女性が眠っていたようなので、スカートの上から女性の脚やお尻を触りました。
電車が駅に到着しようとしていたその時、眠っていたと思っていた女性は、「やめてくれますか」とAさんに言ってきたので、Aさんは驚いて思わずそのまま席を立ち、停車駅で降車しました。
その後、家に帰宅したAさんは、「女性が警察に被害届を出し、警察が捜査しはじめたら、きっと防犯カメラに映っている映像から犯人を割り出すだろう。そしたら、逮捕されてしまうかもしれない。」と不安で仕方ありません。
Aさんは、ネットで刑事事件に強い弁護士を探し、翌日相談の電話を入れました。
(フィクションです)

捜査の端緒

捜査は、警察などの捜査機関が、犯罪があると考えるとき、犯人と思われる者を特定・発見し、必要な場合にはその身柄を確保するとともに、証拠を収集・保全する一連の手続をいいます。
捜査機関が「犯罪がある」と考えるきっかけを「捜査の端緒」と呼びます。
捜査の端緒には、以下のものがありま。
・被害者や被害関係者の届出・告訴・告発
・警察官による現認(現に犯罪を行っていることを認知したもの)、職務質問、取調べ(取調べ中に他の犯罪が判明したもの)
・犯人の自首

痴漢事件では、被害者からの被害届の提出や被害者・目撃者等により現行犯逮捕されることをきっかけに事件が発覚するケースが多くなっています。

ここでは、捜査の端緒である「自首」について説明していきます。

自首とは

罪を犯した人が、自ら捜査機関に対して、自分が犯した罪を自発的に申告し、その処分を求める意思表示のことを「自首」といいます。
単に、警察署などに自ら出向くだけでは、法律上の自首が成立するとは限らないのです。

刑法第42条は、自首について規定しています。

罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その刑を減軽することができる。

つまり、自首の成立要件は、以下の4つになります。
①犯罪を起こした本人自らが自発的に犯罪事実を申告していること
②犯罪を行った本人が自身の罰則や処分を求めていること
③捜査機関に申告していること
④捜査機関が犯罪事実や犯人を特定していない段階で申告していること
これらの要件を充たしている場合に、はじめて自首が成立することになります。

自首が成立すると、刑が減軽される可能性があります。
どの程度刑が減軽されるかについても、刑法第68条が定めています。

法律上刑を減軽すべき1個又は2個以上の事由があるときは、次の例による。
1 死刑を減軽するときは、無期の懲役若しくは禁固又は10年以上の懲役若しくは禁固とする。
2 無期の懲役又は禁錮を減軽するときは、7年以上の有期の懲役又は禁錮とする。
3 有期の懲役又は禁錮を減軽するときは、その長期及び短期の2分の1を減ずる。
4 罰金を減軽するときは、その多額及び寡額の二分の一を減ずる。
5 拘留を減軽するときは、その長期の二分の一を減ずる。
6 科料を減軽するときは、その多額の二分の一を減ずる。

上記ケースの場合、Aさんは女性の服の上から体を触ったので、兵庫県迷惑防止条例違反が成立すると考えられます。
迷惑防止条例違反の痴漢に対する法定刑は、6ヶ月以下の懲役又は50万円以下の罰金です。
常習が認められると、刑が加重され、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金となります。
有期懲役の場合、長期及び短期の2分の1に、罰金の場合、多額及び寡額の2分の1に減軽されるので、迷惑防止条例違反の痴漢の場合には、3か月以下の懲役又は25万円以下の罰金(常習の場合、6ヶ月以下の懲役又は50万円以下の罰金)の範囲内で刑罰が科されることになります。

痴漢事件を起こしてしまった場合、自首することもひとつの選択肢です。
自首することにより、刑を軽くしてもらえる可能性もありますし、逃亡のおそれがないことをアピールすることにもなり逮捕の可能性を低めることもなります。

痴漢事件でお困りの方、刑事事件を起こして自首をお考えの方は、刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
初回の法律相談無料です。
法律相談のご予約は、フリーダイアル0120-631-881まで。

淫行条例違反と児童福祉法違反

2019-05-05

淫行条例違反と児童福祉法違反

~ケース~
兵庫県尼崎市の学校で臨時教師として勤務するAさん(23歳)は、勤務校の女子生徒(16歳)と付き合うようになりました。
二人が付き合い始めてから半年ほど経ったとき、女子生徒の誘いでホテルに行き、性行為をしました。
その後、二人の関係はしばらく誰にも発覚しなかったのですが、Aさんが別の学校に赴任することとなり、女子生徒に別れを告げました。
しかし、女子生徒は分かれることに納得がいかず、ひどく落ち込んでしまいました。
心配した女子生徒の両親が、女子生徒から話を聞いたことで二人の関係が発覚し、両親は学校と兵庫県尼崎東警察署に相談しました。
Aさんは、警察から話が聞きたいと言われており、自分がどのような罪に問われるのか不安で仕方ありません。
(フィクションです)

18歳未満の者とみだらな行為をした場合

18歳未満の青少年と性交等のみだらな行為をした場合に問われ得る罪としては、まず「淫行条例違反」が考えられます。

淫行条例」とは、青少年の健全な保護育成を図ることを目的として各地方公共団体が定めた青少年保護育成条例(兵庫県では、「青少年愛護条例」という名称)の中にある青少年との淫行を禁止する条文の通称です。

兵庫県の青少年愛護条例では、第21条で「青少年に対し、みだらな性行為又はわいせつな行為」をすることを禁止しています。
青少年愛護条例における「青少年」とは、18歳未満の者です。

青少年愛護条例で禁止している「みだらな性行為」について、過去の最高裁判決による「淫行」(=「みだらな行為」)の解釈では、
「青少年を誘惑し、威迫し、欺罔し又は困惑させる等その心身の未成熟に乗じた不当な手段により行う性交又は性交類似行為のほか、青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱っているとしか認められないような性交又は性交類似行為をいうものと解するのが相当である」
とされています。

また、「わいせつな行為」についてですが、過去の判例では、
「徒に性欲を興奮または刺激せしめ、且つ普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反すること」
と定義しています。

18歳未満と知りながら、金銭のやりとりはなく性行為をした場合、淫行条例違反に問われる可能性があります。
たとえ交際関係にあったとしても、両者の年齢差、性行為に至る過程、交際の態様などの要件が考慮された結果、淫行条例違反か否かが判断されます。

さて、上記ケースのように二人の関係が教師と生徒だった場合はどうでしょうか。
この場合、児童福祉法違反(児童淫行罪)に問われる可能性があります。
児童福祉法第34条1項6号は、「児童に淫行をさせる行為」を禁止しています。
この「児童に淫行をさせる行為」については、東京高等裁判所の判例によると、
「…淫行を「させる行為」とは、児童に淫行を強制する行為のみならず、児童に対し、直接であると間接であると物的であると精神的であるとを問わず、事実上の影響力を及ぼして児童が淫行することに原因を与えあるいはこれを助長する行為をも包含するものと解される。…淫行をする行為に包摂される程度を超え、児童に対し、事実上の影響力を及ぼして淫行をするように働きかけ、その結果児童をして淫行をするに至らせることが必要であるものと解される。」
とされます。
ですので、教師と生徒の師弟関係の実質的影響力を行使して性交等を行ったと判断される場合には、児童福祉法違反の罪に該当することになるでしょう。
当該罪に対しては、10年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金又はそれらの併科が科される可能性があります。
淫行条例違反に対する法定刑が2年以下の懲役又は100万円以下の罰金ですので、児童福祉法違反のほうが重くなっています。

淫行条例違反または児童福祉法違反事件で、加害者となってしまった場合には、被害者との示談締結が重要な弁護活動のひとつとなります。
しかし、被害者本人は未成年であるため、実際にはその保護者と示談交渉を行う必要があります。
被害者の保護者は、被害者以上に加害者に対して怒りを感じていることが多いため、示談交渉には弁護士を介して行うことをお勧めします。

兵庫県の淫行条例違反事件・児童福祉法違反事件でお困りの方は、刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
初回の法律相談は、無料です。
法律相談のご予約・お問い合わせは、フリーダイアル0120-631-881まで。

児童ポルノ禁止法違反事件で逮捕

2019-05-03

児童ポルノ禁止法違反事件で逮捕

~ケース~
兵庫県に住む高校生のAくん(16歳)は、兵庫県加東警察署児童ポルノ禁止法違反の容疑で逮捕されました。
Aくんは、SNSで知り合った女子中学生に胸を露出した画像を撮影させ、自分のスマートフォンに送らせた疑いが持たれています。
逮捕されたAくんは、取調べ対応に困っています。
Aくんの両親は、急いで少年事件に強い弁護士に接見を依頼しました。
(フィクションです)

児童の裸を自撮りさせ、画像を送らせたら児童ポルノ禁止法違反!

裸の「自撮り画像」を送らされるという児童ポルノ禁止法違反事件が後を絶ちません。
画像を送ってしまった子供のほとんどは、交流サイトを通じて知り合った面識がない相手に、悩みを相談したら、「ばらす」と脅されて自撮りの画像を送ったり、裸の写真を交換しようなどとそそのかされて送ってしまった事例が多いようです。

児童ポルノ禁止法は、児童ポルノの所持・保管・提供・製造・輸出入・公然と陳列といった行為を禁止しています。
「児童ポルノ」の定義については、写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の者であって、
①児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係る児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写したもの。
②他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって性欲を興奮させ又は茂樹するものを視覚により認識することができる方法により描写したもの。
③衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するものを視覚により認識することができる方法により描写したもの。
としています。

平成27年5月に、児童ボルノ禁止法が一部改正され、児童ボルノの単純所持・保管でも処罰の対象となりましたが、自己の性的好奇心を満たす目的を有する場合が対象とされています。
自己の性的好奇心を満たす目的での児童ボルノの所持・保管の法定刑は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金です。

また、児童ポルノを他人に提供した、又は提供目的で製造・所持・運搬・輸出入・保管した、若しくは提供目的なく児童ポルノを製造した、盗撮して児童ポルノを製造した場合の法定刑は、3年以下の懲役または300万円以下の罰金となります。

更に、児童ポルノを不特定多数に提供・公然と陳列された場合には、5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金、またはその両方が科せられる可能性があります。
児童ポルノを不特定多数に提供する目的での製造・所持・運搬・輸出入・保管の法定刑も同様です。

このように、未成年者自身が自身の裸の自撮り画像を相手に送った場合、児童ポルノ製造罪が成立する可能性があります。
児童ポルノ禁止法第7条4項は、
前項に規定するもののほか、児童に第二条第三項各号のいずれかに掲げる姿態をとらせ、これを写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の物に描写することにより、当該児童に係る児童ポルノを製造した者も、第二項と同様とする。
とあり、他人に提供する目的を伴わないものであっても、児童に本法第2条3項各号に掲げる姿態をとらせた上、これを写真等によって描写し、よって当該児童に係る児童ポルノを製造することを処罰の対象としています。
「姿態をとらせ」とは、行為者の言動等により、当該児童が当該姿態をとるに至ったことをいい、強制によることは必要ではありません。
描写される児童が当該製造について同意していたことも必要ではありません。
しかし、自撮り写真を送った未成年者も、児童ポルノ禁止法では描写された児童は「被害者」として扱われることや被疑者扱いすると捜査の端緒が得られないなどの理由で、警察が児童自身を検挙することは稀であると言われています。

児童ポルノ禁止法違反逮捕されると、その後勾留され、長期の身体拘束となる可能性があるでしょう。
お子様が逮捕されたら、すぐに少年事件に強い弁護士にご相談ください。
逮捕から勾留までは、ご家族であっても逮捕された少年と会うことはできません。
しかし、弁護士であれば、いつでも少年と接見することができます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の少年事件専門の弁護士は、接見の依頼を受け直ちに少年のもとに赴き、接見を行います。
初回接見サービス」についてのお問い合わせは、フリーダイアル0120-631-881まで。

パパ活で児童買春事件

2019-04-30

パパ活で児童買春事件

~ケース~
自営業のAさんは、SNSでパパ活の書き込みを見つけました。
書き込んだ相手Vさんと直接連絡を取り、実際に会うことになりました。
Aさんは、ホテルでVさんと性交し、現金2万円を渡しました。
兵庫県川西警察署の警察官がSNSでパパ活の書き込みをしていた少女を見つけ、Aさんとの関係が発覚しました。
後日、同署の警察官がAさん宅を訪れ、児童買春・ポルノ禁止法違反(児童買春罪)の容疑でAさんを逮捕しました。
(フィクションです)

パパ活で刑事事件に!?

近年、「パパ活」というワードをよく耳にするようになりました。
パパ活」というのは、主に若い女性が、デートする見返りに金銭的な援助を受けるため経済的に裕福な男性(=パパ)を探して行われる活動を指します。
一般的に、キャバクラの同伴のように食事やお茶をすることで同伴代を稼ぐことがパパ活であると言われますが、それ以上の金額を稼ぐために売春に応じる女性もいるようです。
その相手が18歳未満の児童であった場合、買春者は児童買春・ポルノ禁止法違反に問われる可能性があります。

児童買春罪

平成11年に制定された「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」(児童買春・ポルノ禁止法)は、児童買春、児童ポルノ、及び児童売買に係る行為等を処罰することとしています。
児童買春に係る行為については、児童、児童に対する性交等の周旋をした者または児童の保護者もしくは児童を支配下に置いている者に対して、対償を供与し、またはその供与を約束して、その児童に対し、性交等をする行為を「児童買春」として処罰するものとしています。
その他、児童買春の周旋や勧誘も処罰の対象となっています。

児童買春・ポルノ禁止法における「児童」というのは、18歳に満たない者のことです。
「対償」とは、児童が性交等をすることに対する反対給付としての経済的利益のことを指し、その種類や金額の多寡は問いません。
「対償」か否かの判断は、
①性交等の反対給付といえるか。
②供与されたものが社会通念上経済的利益にあたるか。
によって判断されます。
ですので、性交等の対償が必ずしもお金である必要はなく、好きなアイドルのコンサートチケットなどであっても構いませんし、児童に食事をもてなすことや、児童やその親の雇用を約束するなども、それが上の2つの要素を満たすと判断された場合には、「対償」に該当するのです。
なお、対償は性交等に先立って供与または供与の約束がなされることが必要となります。
性交後にはじめて児童側から請求があった場合には、児童買春にはあたりません。

また、児童買春罪が成立するには、故意がなければなりません。
つまり、被疑者が相手を「18歳未満の者である」あるいは「18歳未満かもしれないが、それでも構わない」と認識していることが必要なのです。
このような故意がなければ、本罪は成立しません。
児童買春の証拠は、主に児童の供述調書や被疑者と児童とのやりとりについてのデータとなります。
当事者のやりとりから、相手が18歳未満であることを認識していたと合理的に推測できるやりとりがある場合には、例え被疑者が「知らなかった」と言っても、そのような認識があったと判断されるでしょう。
一方、相手が偽った身分証明書などを提示し、自身が18歳以上の者であると虚偽の証言をしたことにより、被疑者が18歳以上だと信じていた場合には、故意はないものと判断され得ると言えるでしょう。

パパ活児童買春罪に問われてお困りであれば、刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
事案により弁護活動方針も異なりますので、児童買春事件にも対応する刑事事件専門弁護士に今すぐ相談されることをお勧めします。
詳しくは、フリーダイアル0120-631-881までご連絡ください。
初回の法律相談無料です。

出会い系サイト規制法違反事件で出頭要請

2019-04-29

出会い系サイト規制法違反事件で出頭要請

~ケース~
兵庫県加古川市に住む会社員のAさんは、インターネットの掲示板に、「かわいい女子高生いませんか?遊ぶときはこちらがおごります。メールください。」などと書き込み、金銭を提供することを示して児童を誘引したとして、兵庫県加古川警察署出会い系サイト規制法違反の容疑で出頭要請を受けています。
対応に困ったAさんは、刑事事件に強い弁護士に無料法律相談を申し込みました。
(フィクションです)

出会い系サイト規制法違反とは

出会い系サイト規制法違反は、その正式名称を「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律」とする、インターネット異性紹介(いわゆる「出会い系サイト」)事業を利用して児童を性交等の相手方となるように誘引する行為等を禁止するとともに、出会い系サイト事業について必要な規制を行うことにより、出会い系サイト事業の利用に起因する児童買春その他の犯罪から児童を保護し、児童の健全な育成に資することを目的とする法律です。

「児童」とは、18歳未満の少年少女をいいます。

出会い系サイト規制法では、出会い系サイト事業のことを「インターネット異性紹介事業」と呼んでいます。
「インターネット異性紹介事業」は、面識のない異性との交際を希望する者の求めに応じて、その異性交際に関する情報をインターネットを利用して公衆が閲覧することができる状態においてこれに伝達し、かつ、当該情報の伝達を受けた異性交際希望者が電子メールその他の電気通信を利用して、当該情報に係る異性交際希望者と相互に連絡することができるようにする役務を提供する事業のことです。
つまり、インターネット異性紹介事業の要件は、次のようになります。
・異性交際希望者の求めに応じて、その者の異性交際に関する情報をインターネット上の電子掲示板に掲載するサービスを提供していること。
・異性交際希望者の異性交際に関する情報を公衆が閲覧できるサービスであること。
・インターネット上の電子掲示板に掲載された情報を閲覧した異性交際希望者が、その情報を掲載した異性交際希望者と電子メール等を利用して、相互に連絡することができるようにするサービスであること。
・有償無償問わず、これらのサービスを反復継続して提供していること。

上記ケースにおいて、Aさんが問われているのは、「児童に係る誘引の禁止」違反です。
出会い系サイト規制法6条は、インターネット異性紹介事業を利用して、禁止誘引行為をしてはならないと定めています。
禁止誘引行為とは、次の行為をいいます。
①児童を性交等(性交若しくは性交類似行為を市、又は自己の性的好奇心を満たす目的で、他人の性器等を触り、若しくは他人に自己の性器等を触らせることをいう。)の相手方となるように誘引すること。
②人を児童との性交等の相手方となるように誘引すること。
③対償を供与することを示して、児童を異性交際の相手方となるよう誘引すること。
④対償を受けることを示して、人を児童との異性交際の相手方となるように誘引すること。
⑤上のものの他、児童を異性交際の相手方となるように誘引し、又は人を児童の異性交際の相手方となるように誘引すること。
禁止誘引行為をした者は、⑤の行為を除き、起訴され有罪となると100万円以下の罰金が科される可能性があります。

刑事事件で出頭要請を受けたら

警察から刑事事件の被疑者として呼び出された場合、誰もが「逮捕されるのか…」と不安になられることでしょう。
しかし、呼び出しを受けたからといって、出頭後必ずしも逮捕されるわけではありません。
警察が被疑者を逮捕するには、逮捕の要件を満たす必要があります。
逮捕の要件には、「逮捕の理由」そして「逮捕の必要性」があげられます。
逮捕の理由は、「被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由がある」ことです。
逮捕の必要性は、「被疑者が逃亡するおそれ」や「被疑者が罪証を隠滅するおそれ」があることです。
このような要件を満たさない場合には、被疑者を逮捕せず、在宅のまま捜査することになります。
被疑者として取調べを受ける場合、日常では体験することのない状況に戸惑い、どのように対応すればよいか分からず当惑されることでしょう。
そんな時は、事前に刑事事件に強い弁護士に相談してください。
刑事事件を専門とする弁護士なら、事件について伺った上で、今後の流れや取調べ対応について適切にアドバイスすることができます。

刑事事件でお困りなら、刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

痴漢事件で示談交渉

2019-04-28

痴漢事件で示談交渉

~ケース~
兵庫県尼崎市の駅構内で、ホームで電車を待っていた女性の臀部を触ったとして、会社員のAさんは駅員に取り押さえられました。
Aさんは、飲み会の帰りで酒に酔っており、ムラムラして女性の臀部を触ったと供述しています。
酔いが冷めたAさんは、自分の行為を真摯に反省しており、被害女性に謝罪と被害弁償をしたいと思っています。
Aさんは、兵庫県尼崎東警察署で調べを受けていますが、翌日Aさんの妻が身元引受人となり釈放されました。
Aさんは、被害女性との示談交渉を刑事事件に強い弁護士に依頼したいと考えています。
(フィクションです)

痴漢行為により成立し得る犯罪とは

相手の意に反して身体を触るなどの卑わいな行為を「痴漢」といいます。
電車内での痴漢が最もよく知られるところではないでしょうか。
上記ケースのように、駅構内で相手の臀部を服の上から触ったという場合には、迷惑防止条例違反が成立すると考えられます。

痴漢行為は、その形態により、迷惑防止条例違反、若しくは強制わいせつ罪に問われることになります。
簡単に言うと、衣類の上から身体を触る場合には、前者に該当することになります。

迷惑防止条例違反

兵庫県公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例では、「何人も、公共の場所又は公共の乗物において、人にしてて、不安を覚えさせるような卑猥な言動をしてはならない」と規定されています。
「公共の場所」とは、不特定多数の人が自由に出入りし、利用できる場所を指します。
「卑猥な言動」とは、性的道義観念に反する下品でみだらな言語や動作をいうと理解されています。
強制わいせつにおける「わいせつな行為」よりも広義に捉えられています。
迷惑防止条例違反で起訴された場合、6月以下の懲役又は50万円以下の罰金が科される可能性があります。

強制わいせつ罪

強制わいせつ罪における「わいせつな行為」とは、その行為者またはその他の者の性欲を刺激興奮または満足させる動作であって、普通人の正常な性的羞恥心を害し善良な性的道義観念に反するものをいいます。
一般的には、着衣の上から触った場合には迷惑防止条例違反、着衣に手を差し入れて触った場合には強制わいせつ罪が適用されることが多いです。
強制わいせつ罪は、暴行・脅迫を用いていることが要件となります。

迷惑防止条例違反の痴漢事件では、一定の人物を狙って複数回痴漢行為を繰り返す等の悪質な場合は別として、犯行を認める場合には逮捕されず任意捜査として検挙され、取調べ後に解放されることも多くなっています。
このように痴漢を認めているにもかかわらず、逮捕されないケースとしては、初犯であり、身元がしっかししており逃亡の恐れがないこと、前科等がないこと、反省していることなどの要素がある場合です。
身柄拘束はされなかったものの、捜査は継続し、事件が検察に送致されると、検察は起訴するかどうかの終局処分を行います。
検察が被疑者を起訴しないとする処分を不起訴処分と言います。
検察が起訴・不起訴の判断をするにあたり、被害者との示談が成立しているかどうかを重視します。

ですので、痴漢事件を起こしてしまった場合には、事件解決にもっとも効果的な方法は、被害者との示談を成立させることです。
示談とは、加害者が被害者に対して相応の弁償金を支払う一方、被害者は被害届の提出を行わないなど、当事者間では事件は解決したと約束することをいいます。
被害者が加害者に対して強い拒絶感や処罰感情を有している場合が多いです。
その場合、加害者やその家族が直接被害者と示談交渉を行なえば、被害者の感情を逆なでし逆効果となってしまう恐れがあります。
示談交渉に関しては、痴漢事件を始めとした性犯罪事件に豊富な経験を持つ弁護士に任せることにより、加害者の真摯な謝罪を被害者に伝え、被害者の気持ちや立場に配慮した示談交渉を粘り強く進めることが期待できます。

兵庫県尼崎市痴漢事件でご家族・ご友人が刑事事件に巻き込まれてしまいお困りであれば、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にお問い合わせ下さい。
痴漢事件を多く取り扱った実績のある刑事事件専門の弁護士が、不起訴処分獲得を目指して、被害者との示談交渉に取り組みます。
まずは、フリーダイアル0120-631-881までお気軽にお電話ください。

セクハラ事件で告訴

2019-04-27

セクハラ事件で告訴

~ケース~
ある会社で働くVさんは、異動のために当時働いていた支社を離れることになりました。
上司のAさんは、Vさんが異動する日に、Vさんを呼び出し、Vさんに抱きつき、頬にキスをしました。
Vさんは、訳が分からず、また自分の上司でもあるので抵抗すると今後に影響するのではないかと思い、抵抗することはありませんでした。
その後、Vさんは会社にセクハラ事件として相談しましたが、何ら満足のいく対応がとられなかったため告訴することにしました。
告訴を受けたAさんは、兵庫県小野警察署から呼び出しを受けて困っています。
(フィクションです)

告訴とは

告訴」というのは、犯罪の被害者およびその他の告訴権者が、捜査機関に対して、犯罪事実を申告し、その訴追を求める意思表示のことです。
同じように被害者が行うものとして「被害届」がありますが、これは、犯罪事実の申告行為のみで、訴追の意思表示を含まないものをいいます。

告訴権者は、原則、犯罪被害者と被害者の法定代理人です。
例外として、被害者が死亡した場合には被害者の配偶者・直系親族・兄弟姉妹、法定代理人が被疑者類似の関係にあるときは被害者の親族、死者の名誉棄損罪の場合は死者の親族や子孫、名誉棄損罪について被害者が告訴しないで死亡したときは死者の親族・子孫、親告罪につき告訴権者がない場合には利害関係人の申立により検察官が告訴権者を指定することになります。

親告罪については、告訴が訴訟条件となります。
親告罪とは、告訴がなければ公訴を提起することができない犯罪のことをいいます。
親告罪の例としては、次のようなものがあります。
①事実が公になると、被害者に不利益が生じるおそれのある犯罪
 ・未成年者略取誘拐罪、わいせつ目的・結婚目的略取誘拐罪など
 ・名誉棄損罪、侮辱罪
 ・親書開封罪、秘密漏示罪
②罪責が比較的軽微である、または当事者相互での解決をはかるべき犯罪
 ・過失傷害罪
 ・私用文書等毀棄罪、器物損壊罪、新書隠匿罪
③親族間の問題のため介入に抑制的であるべき犯罪
 ・親族間の窃盗罪、不動産侵奪罪
 ・親族間の詐欺罪、恐喝罪
 ・親族間の横領罪

告訴期間は、原則、犯人を知った日から6ヶ月です。
「犯人を知った」とは、他人と区別できる程度の認識があればよく、犯人の氏名まで知る必要はありません(最決昭39・11・10)。

告訴は、公訴の提起があるまで、これを取り消すことができます。
逆に言えば、公訴が提起されてしまえば、告訴を取り消すことはできません。

ですので、刑事事件を起こし、被害者から告訴されてしまった場合には、起訴される前に、被害者と示談をし、告訴を取り消してもらうことで、不起訴処分獲得を目指します。
親告罪の場合は、告訴の取消しにより、起訴されることはありません。
非親告罪の場合、被害者と示談が成立し告訴が取り消されたからといって、必ずしも起訴されないことにはなりません。
しかし、被害者がいる事件については、被害者と示談ができていることや、被害者が告訴を取り下げたことが考慮され、不起訴処分となる可能性が高まります。
いずれにせよ、被害者のいる事件については、被害者との示談成立の有無が、最終的な処分結果に大きく影響することになります。
そこで、被害者対応が急務になるのですが、加害者やその家族が直接被害者と示談交渉することはお勧めできません。
そもそも、捜査機関が加害者に被害者情報を教えることはあまりありませんし、仮に被害者の連絡先を知っており、直接連絡をし交渉しようとしても、当事者同士の交渉は感情論的になり上手くいかない場合が多いのです。

刑事事件を起こし、被害者から告訴されてお困りの方、被害者との示談交渉にお悩みの方は、刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
弊所所属の弁護士は、刑事事件を専門とし、これまで数多くの示談交渉に取り組んでまいりました。
まずは、お気軽にご相談ください。
お問い合わせは、フリーダイアル0120-631-881まで。

« Older Entries