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質屋で偽ブランド品買い取らせ詐欺

2021-07-18

質屋偽ブランド品買い取らせ詐欺となる場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~事例~
兵庫県加古川警察署は、兵庫県加古川市にある質屋にブランド品だと偽り偽ブランド品を買い取らせたとして、AとBを詐欺の容疑で逮捕しました。
Aが偽ブランド品を入手し、Bが質屋で買い取らせており、AとBは共謀して詐欺を働いたと疑われています。
Bは、「偽ブランド品だとは知らなかった。」と容疑を否認しています。
逮捕の知らせを受けたBの家族は、すぐに接見に行ってくれるよう刑事事件専門の弁護士に依頼しました。
(フィクションです。)

詐欺罪とは

詐欺罪は、刑法第246条に次のように規定されています。

1 人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

【1項詐欺】
構成要件
①人を欺いて
②財物を
③交付させたこと

1項詐欺の実行行為は、「人を欺いて財物を交付させること」です。
(a)欺く行為をして、(b)それに基づき相手方が錯誤に陥り、(c)その錯誤によって相手方が処分行為をし、(d)それによって財物の占有が移転し、(e)財産的損害が生じる、ことが必要となります。
つまり、(a)~(e)に間に因果関係がなければなりません。

(a)欺く行為
「欺く」行為は、一般人をして財物または財産上の利益を処分させるような錯誤に陥らせる行為です。
上記事例では、偽ブランド品を正規品だと偽って質屋に買取を要求する行為が「欺く」行為となります。
条文は「人を欺いて」とあるため、欺く行為を「人」に対して行われたものでなければならず、機械に対して虚偽の情報を入力するこういは、ここでいう「欺く」行為には当たりません。

(b)錯誤
欺く行為に基づいて相手方が錯誤に陥る、つまり、行為者の嘘を信じ込んだ状態となること詐欺罪の成立には必要です。
錯誤は、財産的処分行為をするように動機付けられるものであればよく、法律行為の要素の錯誤であると、動機の錯誤であるとを問いません。
質屋の店員が、Bさんの持参した偽ブランド品を正規品と信じ込んでしまった状態が「錯誤」にあたります。

(c)処分行為
「財物を交付させる」とは、相手方の錯誤に基づく財産的処分行為により財物の占有を取得することをいいます。
処分行為は、財産を処分する意思と、財産を処分する行為とが必要となります。

(d)財物の移転
財物の占有が移転することを「財物の移転」といいます。

(e)財産的損害
欺かれなければ交付しなかったであろう財物を交付していれば、財産的損害が発生しているとされます。
質屋は、偽ブランド品だと知っていたら通常は買い取らなかったでしょうから、Bに支払った現金が財産的損害となります。

【2項詐欺】
構成要件
①人を欺いて
②財産上不法の利益を得、または他人にこれを得させたこと

2項詐欺の実行行為は、「人を欺いて財産上不法の利益を得る」ことです。
「財産上不法の利益」とは、「不法の」手段によって得られた財産上の利益のことであって、得られた利益が不法なものという意味ではありません。
「財産上の利益」には、債務免除や弁済の猶予、役務の提供などがあります。
また、「財産上不法な利益を得る」とは、欺く行為に基づく錯誤の結果、おこなわれた財産的処分行為によって行為者または一定の第三者が、不法に財産上の利益を取得することです。

1項詐欺および2項詐欺いずれの成立にも、主観的要件を充たす必要があります。
まずは、故意についてですが、詐欺罪の故意は、「人を欺いて錯誤に陥らせ、かかる錯誤に基づく財産的処分行為により、財物を交付させること」、あるいは、「人を欺いて錯誤に陥らせ、その錯誤に基づく財産的処分行為により、自己または第三者に財産上不法の利益を得させること」についての認識、認容です。
また、詐欺罪の主観的要件として、故意の他に、「不法領得の意思」があります。
「不法領得の意思」とは、権利者を排除して、他人の物を自己の所有物として、その経済的用法に従い利用し処分する意思のことです。

上の事例では、Bさんは、自身が質屋に売った商品が偽物だったとは知らなかったと故意を否認しています。
詐欺罪の成立には、行為時に騙すつもりであったのかどうかという点が問題となることが多く、故意は人の心の中のことですので、そう容易に立証することはできません。
ただ、だからと言って、単に「騙すつもりはなかった。」と主張すれば故意が認められないのかと言えばそうではありません。
詐欺行為があったとされる時点までの経緯(例えば、AとBとのメールのやり取り、Aの供述など)から、行為時にBに故意やAとの共謀があったと判断されることもあります。
そのため、故意や共謀がなかったことを裏付ける客観的な事実を確認し、取調べで自己に不利な供述がとられることがないよう適切に対応していくことが重要となります。
早期に弁護士に相談し、取調べ対応についてのアドバイスをもらい、しっかりと取調べ対策をしておくことが大切です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
ご家族が刑事事件・少年事件で逮捕されてお困りであれば、今すぐ弊所の弁護士にご相談ください。
無料法律相談初回接見サービスに関するご予約・お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881で24時間受け付けております。

詐欺事件で逮捕

2021-07-14

詐欺事件で逮捕された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~事例~
兵庫県伊丹警察署は、兵庫県伊丹市にある美容室の店員から、「客がお金を下ろしてくると言ったまま戻ってこない。」と連絡がありました。
同警察署は、逃げた客の身元を特定し、詐欺の容疑で市外に住むAさんを逮捕しました。
Aさんは、「料金は支払うつもりだった。」と容疑を否認しています。
(フィクションです。)

詐欺罪について

刑法第246条 
1 人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

詐欺罪は、
①人を欺いて財物を交付させた場合、
②人を欺いて、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた場合
に成立する罪です。

①人を欺いて財物を交付させる

■客体■
詐欺罪(1項)の客体は、他人の「財物」であり、不動産も含まれます。

■行為■
詐欺罪が成立するためには、人を欺いて錯誤を生じさせ、その錯誤に基づいて財物を交付させることが必要となります。
つまり、(a)人を欺く行為(欺罔行為)→(b)相手方の錯誤→(c)交付行為→(d)財産の移転、という一連の流れがあり、(a)~(d)の間に因果関係がなければなりません。

(a)欺罔行為
詐欺罪における「欺罔行為」は、人の錯誤を惹起する行為と意味し、人による財物の交付行為に向けられたものであることが必要となります。
つまり、相手方に対して、相手の財物を行為者に渡すよう嘘の情報を伝える行為のことです。
「人」を欺く行為でなければならないため、器械の不正操作は、詐欺罪には当たりません。
人を欺く行為は、不作為(あえて積極的な行為をしないこと)によっても成立することがあります。
それは、相手方が錯誤に陥ろうとしていること、あるいは既に錯誤に陥っていることを知っておきながら、真実を告げて誤解を解こうとせず、あえてそのままの状態にしている場合です。

(b)相手方の錯誤
欺罔行為により、相手方が錯誤に陥ることが必要となります。
人を欺く行為により生じる錯誤は、交付の判断の起訴となる重要な事項についてのものであり、それがなければ交付行為を行わなかったであろうような重要な事実に関するものでなければなりません。

(c)交付行為
詐欺罪の成立には、錯誤により生じた瑕疵ある意思に基づいて、物が交付されることが必要です。
つまり、騙された者が、その者の意思に基づいて、交付行為を行い、物が移転することが必要となります。
相手方の意思に基づかず、例えば、相手方の隙をついて物を移転させた場合には、詐欺ではなく窃盗が成立することになります。

(d)財物の移転
物が交付行為によって移転することにより、詐欺罪は既遂(犯罪を実行し、結果が発生したということ。)となります。

②人を欺いて、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させる

■客体■
詐欺罪(2項)の客体は、「財産上の利益」です。
条文は、「財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた」とありますが、これは、財産上の利益を不法に取得し、又は他人に取得させることを意味しているのであって、不法な利益を取得することを意味するものではありません。
「財産上の利益」とは、債券など有体物以外の財産的権利・利益のことをいいます。
具体的には、債務免除(支払義務、契約に基づいて交付しなければならない義務の免除)、弁済の猶予、役務の提供などが挙げられます。
上の事例で問題となっている美容室での施術料金の支払いですが、これは支払義務の免除という財産上の利益に当たります。

■行為■
詐欺罪(2項)の行為も、1項と同じで、人を欺いて錯誤を生じさせ、その錯誤に基づいて財産上の利益を得させることです。

詐欺罪は故意犯ですので、罪を犯す意思がなければ犯罪は成立しません。
詐欺罪の故意は、「人を欺いて財物を交付させること、あるいは、人を欺いて財産上不法な利益を得、又は他人にこれを得させること」の認識・認容です。
また、詐欺罪の成立には、故意の他に、不法領得の意思が必要となります。
不法領得の意思は、権利者を排除して、他人の物を自己の所有物として、その経済的用法に従い利用・処分する意思のことです。
詐欺事件で容疑を否認するケースの多くが、「だますつもりはなかった。」などといった故意を否認するものです。
その場合には、単に「だますつもりはなかった。」と主張するだけでは捜査機関や裁判所に故意がないことを認めてもらうことは難しいです。
故意がなかったことを裏付ける客観的な証拠を収集し、捜査機関や裁判所に提示し、故意がなく犯罪が成立しないことを認めてもらう必要があります。
自己に不利な供述がとられてしまうことがないよう、できるだけ早期に弁護士に相談し、取調べ対応についてのアドバイスを受けるなどして適切な弁護を受けられるのがよいでしょう。

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特殊詐欺事件における弁護活動

2021-06-23

特殊詐欺事件における弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~事例~
兵庫県神戸西警察署は、特殊詐欺事件に関与したとして、Aさんを窃盗未遂の容疑で現行犯逮捕しました。
Aさんは、指示役から兵庫県神戸市西区に向かうよう指示を受けており、同市の公園で待機をしていたところ、警察官の職務質問を受けたことで事件が発覚しました。
Aさんの両親は、「Aさんを特殊詐欺事件で逮捕した。明後日まで会えません。」と言われ、どうすればよいのか分からずネットで検索した刑事事件専門弁護士に相談の電話を入れました。
(フィクションです。)

特殊詐欺事件で逮捕された場合

特殊詐欺による被害は大きく、社会的にも大きな問題となっています。
警察などによる注意喚起が頻繁に行われていますが、特殊詐欺による被害は後を絶ちません。
特殊詐欺は、組織的に行われており、特殊詐欺事件で逮捕される被疑者の多くは、高額収入の広告に飛びついた組織の外部の人間で、いわゆる「受け子」や「出し子」といった役割を担っている場合が多いです。
「受け子」や「出し子」といった組織の下部の者は、顔も知らない指示役からの指示を受けて犯行に加担しているのですが、特殊詐欺は組織犯罪として取り扱われるため、共犯者との接触を防止するために逮捕後に勾留され、外部の者との接見が禁止される可能性が高いことが特徴です。

逮捕・勾留は、1つの事件につき1回とされていますが、特殊詐欺事件の被疑者は、最初に逮捕された事件以外にも、同様の事件に関与していることが多く、最初の事件についての勾留の期間が終了しても、他の事件について逮捕・勾留される可能性が高いため、長期の身体拘束が見込まれます。

また、複数の特殊詐欺事件に関与している場合には、当然、被害者の数や被害金額も大きくなるので、被害弁償に係る金額も高額になることが予想されます。
しかしながら、特殊詐欺事件は財産犯であるため、終局処分や量刑においては被害弁償の有無が重視されます。

特殊詐欺事件における弁護活動

特殊詐欺事件の特徴を考慮しつつ、弁護人は主に次のような弁護活動を行います。

1.身柄対応

先にも述べたように、特殊詐欺事件では、高額収入の求人広告に応募してきた組織の外部の人間であっても、逮捕・勾留される可能性は非常に高いです。
組織犯罪であるため、共犯者と接触により罪証隠滅を図る可能性が高く、勾留の要件を満たしていると判断される傾向にあります。
そのため、捜査段階で被疑者が釈放されることは難しいのですが、起訴後に保釈制度を利用して釈放される可能性はあります。
組織犯罪となると、証拠の量が膨大になり、共犯者も多数に及び、起訴後であっても、罪証隠滅のおそれありとして、直ちに保釈が認められないこともありますが、弁護人は、そのようなおそれがないことを客観的な証拠に基づいて立証し、保釈が認められるよう、捜査段階から準備し、できる限り早期の釈放を目指します。
また、勾留決定に際して、弁護士以外の者との接見等を禁止する接見禁止決定がなされることも多いのですが、弁護士は、被疑者の家族等に対して接見禁止を解除するよう、家族等が事件とは無関係であることや、家族等との面会が必要であることを主張し、それらの者との接見を認めるよう裁判官に申立てを行うなどして、接見禁止の一部解除を目指します。

2.裁判に向けた弁護活動

財産犯であれば、起訴・不起訴の終局処分にあたっては、被害弁償の有無が重視されますが、特殊詐欺事件において、容疑を認めている場合には、被害弁償が済んでいる場合であっても、起訴される可能性が高いです。
そのため、弁護人は、捜査段階から裁判を見据えた弁護活動を行うことになります。

特殊詐欺は財産犯であるため、被害弁償の有無が大きな量刑事情となります。
弁護人は、捜査段階から、被害者への被害弁償、示談の成立に向けた示談交渉を行います。
被害者との示談交渉は、通常、弁護士を通じて行います。
被疑者・被告人が逮捕・勾留されているため、本人が直接行うことはできませんし、捜査機関も罪証隠滅のおそれから、被疑者・被告人やその家族に被害者の連絡先を教えることはありません。
また、被害者は特殊詐欺の被害に遭い、財産的損害だけでなく精神的にも大きなショックを受けておられることが多く、弁護士を介しての話し合いであれば受けてくださるケースも少なくありません。

被害弁償に加えて、裁判では、効果的な再発防止策を講じていることも被告人に有利な事情となります。
特殊詐欺事件では、組織からの完全な離脱と、事件を起こした原因を解明し、それに対する有効な対策を講じていることが重要なポイントとなります。

特殊詐欺事件においては、「受け子」や「出し子」といった組織の端末の立場で関与した者であっても、初犯であれど、実刑を科されるケースは少なくありません。
しかし、事件の内容や、被害弁償の有無等によって執行猶予となる可能性はありますので、ご家族が特殊詐欺事件の被疑者として逮捕された場合には、すぐに弁護士に相談されることをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
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少年院送致の回避を目指す少年事件専門弁護士

2021-06-09

少年院送致回避を目指す場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~事例~
大学生のAさん(18歳)は、特殊詐欺の受け子をしたとして、窃盗の容疑で兵庫県三木警察署に逮捕されました。
余罪も複数あるとみられ、被害金額も高額になることが予想されます。
事件の連絡を受けたAさんの両親は、少年院送致の可能性が高いのではないかと心配し、少年事件専門弁護士に相談の電話を入れました。
(フィクションです。)

保護処分としての少年院送致

家庭裁判所は、審判で非行事実が認められた後、要保護性の有無・程度を判断し、終局決定をします。
少年法は、選択し得る終局決定として、
①審判不開始
②不処分
③知事・児童相談所長送致
④検察官送致
⑤保護処分
の5種類を設けています。

⑤保護処分は、非行を行った少年に対して、性格の矯正及び環境の調整を目的として行われる少年法において中心的な処分で、保護観察、児童自立支援施設又は児童養護施設送致、少年院送致の3種類があります。

保護観察は、少年を家庭や職場に置いたまま、保護観察所の行う指導監督と補導援護によって、少年の改善更生を図る社会内処遇です。

児童自立支援施設は、不良行為を行い、又は不良行為を行うおそれのある児童及び家庭環境その他の環境上の理由から、生活指導等が必要な児童を入所させ、必要な指導と自立への支援を行うことを目的とする施設です。
児童養護施設は、保護者がいない児童、虐待されている児童、その他環境上養護を必要とする児童を入所させ、その養護・保護を行うことを目的する施設です。
これらの施設へ入所させる処遇が、児童自立支援施設又は児童養護施設送致です。

少年院送致は、矯正教育を受けさせるために少年院に収容する処分です。
少年の自由を拘束するという点で、保護処分の他の2つよりも厳しい処分と言えます。
少年院にも、その収容する少年の特色によって4つに分類されます。
第1種少年院は、心身に著しい障害がないおおむね12歳以上23歳未満の者を収容する少年院です。
第2種少年院は、心身に著しい障害がない犯罪的傾向が進んだおおむね16歳以上23歳未満の者を収容します。
第3種少年院は、心身に著しい障害があるおおむね12歳以上26歳未満の者を収容します。
そして、第4種少年院は、少年院において刑の執行を受ける者を収容する施設となっています。

少年院送致を回避するために

審判では、非行事実及び要保護性が審理されます。
非行事実は、審判において審理の対象となる事実であって、成人の刑事裁判における公訴事実に当たります。
要保護性の意義については争いがありますが、一般的には、①犯罪的危険性、②矯正可能性、③保護相当性、の3つの要素で構成されると理解されています。
裁判所は、要保護性の有無や程度に基づいて処遇を選択します。

①犯罪的危険性
少年の性格、環境に照らして、将来再び非行に陥る危険性のことです。
②矯正可能性
保護処分により犯罪的危険性を解消できる可能性を意味します。
③保護相当性
少年の処遇によって保護処分が最も有効、適切な手段であること。

非行事実が比較的軽微なものであっても、要保護性が高いと判断されれば、少年院送致が決定される可能性はありますし、非行事実が重大であっても、審判時には要保護性が解消されていると認められれば、保護観察処分となることもあります。
そのため、少年院送致の可能性がある事案では、要保護性を解消することが少年院送致回避にとって不可欠であり、付添人が担う重要な役割のひとつとなります。

要保護性の解消に向けた活動は、審判直前に行っても意味がありません。
できる限り早い段階から、少年やその保護者、学校関係者や職場の人間と協力して行う必要があります。
例えば、家庭環境に問題がある場合、少年とその家族との関係性を改善していくことになりますが、通常、2~3日であっさり解決するようなものではありません。
時間をかけてじっくりと、必要であれば当事者間の距離を一定程度離してみたり、腹を割って話してみたり、臨床心理士に協力を仰ぎ専門的な見解を得たり、様々な方法で、少年が事件と向き合い、自身が抱える問題を見出し、それをどのように解決していくべきかを、少年とその周囲の者と連携しながら、検討していくことが必要となります。
弁護士は、少年が再び非行を犯すことがないような環境を整える手助けをし、その過程や結果を裁判所に報告し、裁判所に少年の要保護性について正しく判断してもらうように努めます。

少年院送致の可能性がある事件を起こしてしまったとしても、少年の更生のために適切な処遇となるよう要保護性の解消に向けた活動を行うことは重要です。
そのような活動は、少年事件に詳しい弁護士に任せるのがよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
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横領罪で刑事事件に

2021-05-30

横領罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~事例~
兵庫県小野市の店舗で店長として働いていたAさんは、会社に売上額を少なく申告し、差額を着服し、競馬やパチンコにつぎ込んでいました。
会社は、Aさんの不正に気付き、Aさんに着服分の返済と退職をもって警察には届け出ないと提案しましたが、Aさんとの間で着服額の認識について合意ができず、話し合いはなかなか進みません。
このままでは警察に届け出られ、逮捕されてしまうのではないかと不安に思い、Aさんは刑事事件に強い弁護士に相談しました。
(フィクションです。)

横領罪について

刑法は、横領の罪として、①横領罪、②業務上横領罪、③遺失物等横領罪、について規定しています。

①横領罪

第252条 
1 自己の占有する他人の物を横領した者は、5年以下の懲役に処する。
2 自己の物であっても、公務所から保管を命ぜられた場合において、これを横領した者も、前項と同様とする。

■犯行の主体■
横領罪の犯行の主体は、「他人の物を占有する者」です。
「他人の物を占有する者」とは、委託に基づき他人の物を占有する者のことを意味し、委託に基づかないで自己の占有に帰した物を自己の物とする場合は、③遺失物等横領罪となります。
また、「公務所から保管を命じられた自己の物を占有する者」も、横領罪の犯行の主体となり、強制執行や滞納処分として差押えがなされた場合に、差し押さえられた者を債務者や滞納者に保管される場合などがこれに当たります。

■犯行の対象■
横領罪の犯行の対象は、「自己の占有する他人の物」です。
ここでいう「占有」という概念は、窃盗罪などにおける事実上の支配に加えて、法律上の支配をも含みます。
また、「他人の物」とは、他人の所有に属する財物を指します。
「公務所から保管を命じられた自己の物」については、物の占有者は、物の所有者又は公務所との間に、委託信用関係に基づく占有を有していなければなりません。

■行為■
横領罪の行為である「横領」とは、自己の占有する他人の物などを不法に領得することを言います。
つまり、他人の物などを占有する者が、権限なく、その物に対して、所有者でなければできないような処分をする意思を実現する行為のことです。
例えば、売却、贈与、交換、質入、抵当権の設定、譲渡担保の設定、債務弁済のための譲渡、預金、預金の引出し、貸与、小切手の換金、消費、着服などがあります。

■不法領得の意思■
条文にはありませんが、判例上認められた要件です。
不法領得の意思とは、権利者を排除し、他人の物を自己の所有物と同様にその経済的用法に従い、これを利用し又は処分する意思のことです。

■故意■
横領罪の故意は、自己の占有する他人の物などを横領することなどの認識・認容です。

②業務上横領罪

第253条 
業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、10年以下の懲役に処する。

業務上横領罪は、犯行の主体の点で①横領罪と異なります。
業務上横領罪の犯行の主体は、「他人の物を業務上占有する者」です。
業務上占有していたか否かが、横領罪と業務上横領罪との分かれ目です。
ここでいう「業務」とは、社会生活上の地位に基づき、反復継続して行う事務であり、他人の物を占有保管することを内容とするものです。
他人の物を業務上占有する者の例としては、会社の現金出納担当者や、倉庫業者などです。

上記事例では、Aさんは売上金の管理など金銭管理を担当する店長であったため、①横領罪ではなく、②業務上横領罪に問われる可能性があるでしょう。
横領事件では、会社側も横領されたものを返してほしいと思っており、警察に届け出て刑事事件化させることよりも、全額弁済を優先させるケースが多く、警察に届け出る前に会社と示談を成立させれば刑事事件化を阻止できるという可能性もあります。
会社との示談交渉についても含めて、一度弁護士に相談されるのがよいでしょう。

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居直り強盗で逮捕

2021-04-25

居直り強盗逮捕された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~事例~
Aは、兵庫県川辺郡猪名川町の民家に侵入し、現金や貴金属などを盗もうとしていたところ、家人に見つかってしまいました。
Aは、家人を脅し、金庫を開けさせ現金や貴金属を奪い去りました。
後日、兵庫県川西警察署は、居直り強盗事件の被疑者としてAを逮捕しました。
(フィクションです。)

居直り強盗

他人の居宅に侵入し、金品を盗んだ場合、住居侵入罪及び窃盗罪が成立すると考えられます。
ただ、盗みに入った後に、家人に見つかり、犯人が家人に暴力を振ったり脅迫したりして、最終的に逃亡した場合には、いわゆる居直り強盗としての強盗罪又は事後強盗罪が成立する可能性があります。

1.強盗罪

刑法第236条 
暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

暴行・脅迫を手段として、人の財物を奪ったり、財産上の利益を得、又は第三者に得させた場合に成立する犯罪です。

暴行・脅迫は、財物奪取の手段として行われていなければなりません。
財物奪取以外の意思で相手に暴行を加え、相手が財布を落とし、その財布から現金を抜き取った場合、相手に加えた暴行は、強盗罪における暴行には当たらず、暴行罪と窃盗罪が成立することになります。
そして、暴行・脅迫は、相手の反抗を抑圧する程度に強いものでなければなりません。
この程度に達しているか否かは、社会通念上一般に相手の反抗を抑圧するに足りる程度か否かという点について客観的に判断されます。

2.事後強盗罪

刑法第238条 
窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。

窃盗は、窃盗の実行に着手した者が、財物を取り返されることを防ぐ目的で、或いは逮捕を免れる目的で、又は罪証を隠滅する目的で、窃盗の現場ないし窃盗の機会に暴行・脅迫をした場合、事後強盗罪に当たります。

強盗と事後強盗の違いは、暴行・脅迫の目的にあります。
強盗の場合は、財物奪取のための暴行・脅迫ですが、事後強盗の場合は、財物を取り返されるのを防ぐため、逮捕を免れるため、罪証を隠滅するための暴行・脅迫です。
そのため窃盗犯人が、窃盗の実行行為を開始した後に家人に発覚したため、居直って、強盗の意思が生じ、相手に暴行・脅迫を加えて財物を奪うという居直り強盗は、通常の強盗罪に該当します。

いずれにしても法定刑は同じ5年以上の有期懲役であり、罰金刑は設けられていません。
初犯であっても、有罪となれば実刑となる可能性がありますので、早期に刑事事件に強い弁護士に相談・依頼するのがよいでしょう。

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万引きで略式手続

2021-04-21

略式手続について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~事例~
兵庫県西脇警察署は、兵庫県多可郡多可町にあるコンビニで商品を万引きしたとして、Aさんを窃盗の容疑で逮捕しました。
Aさんには窃盗の前科・前歴があり、直近では2年前にスーパーマーケットで万引きし、最終的に罰金20万円が言い渡されていました。
逮捕の連絡を受けたAさんの家族は、今回はより厳しい処分になるのではないかと心配し、すぐに弁護士に相談することにしました。
(フィクションです。)

万引きで検挙される被疑者の多くは、初犯ではない場合が少なくありません。
つまり、検挙された事件以前にも同様の万引き事件を起こしているケースが多く見受けられます。
無論、万引きという比較的軽微な犯罪であっても、何度も罪を重ねれば、その分科される処分も重くなります。
万引きの場合、初犯であれば微罪処分で処理される傾向にあります。
微罪処分というのは、犯罪事実が極めて軽微であり、かつ、検察官から送致の手続をとる必要がないと定められた犯罪について、警察で処理する手続のことをいいます。
警察で取調べを受けて終了するような場合は、微罪処分で事件処理されたというわけです。
初犯ではなく2回目の万引きとなれば、事件は警察限りでの処理というわけにはいきません。
事件は検察官に送致され、検察官が起訴・不起訴の判断を行います。
2回目(もしくは3回目)であっても、被害の回復ができている場合には、起訴猶予で不起訴処分となる可能性はあります。

さて、それ以上の再犯になると、いくら被害を回復している場合であっても、検察官が不起訴で事件を処理する可能性は随分と低くなります。
3~4回目の万引きとなれば、起訴される可能性が高いと言えます。
しかしながら、起訴にも種類があり、刑事裁判を開いて有罪・無罪を審理することを要求する公判請求と、書面だけで審理する略式手続に付すことを要求する略式起訴とがあります。
万引き事件では、いきなり公判請求となるよりも、略式手続となることがほとんどです。

略式手続は、簡易裁判所が、その管轄事件について、検察官の請求により、公判手続を経ないで、検察官の提出した証拠を審査して、一定額以下の罰金又は科料を科す簡易裁判手続をいいます。

略式手続に付すための要件は、
①簡易裁判所の管轄に属する事件であること。
②公訴提起と同時の、書面による検察官の請求があること。
③検察官による説明、正式裁判を受ける権利の告知、略式手続に異議がない旨の書面による確認が行われていること。
④検察官による略式命令請求と同時に書類・証拠物を差し出していること。
略式手続によることの相当性があること。
です。
簡易裁判所が出す略式命令は、100万円以下の罰金又は科料を科すことができ、刑の執行猶予をすることもできます。

略式命令を受けた者又は検察官は、略式命令の告知を受けた日から14日以内に正式裁判の請求をすることができます。

略式手続となるメリットは、通常の公判手続ではなく簡略化された手続で処理されるという点です。
通常の公判手続となれば、起訴されてから公判期日までも時間を要しますし、最終的に判決が言い渡されるま2か月ほどかかります。
また、被告人本人が法廷に行く必要があり、公訴事実を認める場合であっても最低2回は出廷しなければなりませんので、被告人の負担ともなります。
公開の審理ですので、自分が犯した罪についていろんな人に知られるという不利益がありますが、略式手続は書面だけの審理であるので、関係者以外に事件が漏れる心配はありません。

ただ、略式手続となることのデメリットもあります。
裁判官は、検察官が提出した証拠書類を基に審理しますので、被告人が自分で裁判官に対して意見を述べることはできません。

以上のような略式手続のメリット・デメリットを考慮した上で、検察官から略式手続を提示された場合には同意・不同意を決めることになります。

上の事例では、前回が罰金20万円の刑が言い渡されていますが、これもおそらく略式手続に付されたと考えられます。
今回は、検察官に公判請求される可能性もあるため、検察官に働きかけ略式手続で事件を処理してもらうことを目指します。
もちろん、容疑を否認しているのであれば、略式手続に付されることを拒否し、公判で争う必要があります。

万引きの再犯で対応にお困りであれば、一度刑事事件に強い弁護士にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件専門の法律事務所です。
刑事事件でお困りの方は、弊所の弁護士にご相談ください。
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詐欺事件で逮捕

2021-03-24

詐欺事件で逮捕された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~事例~
婚活サイトで知り合った女性から現金を騙し取ったとして、兵庫県たつの警察署は、Aさんを詐欺の容疑で逮捕しました。
Aさんは、調べに対して、「相手を騙してはいない。返すつもりだった。」と容疑を否認しています。
逮捕の連絡を受けたAさんの両親は、どう対応してよいか分からず、ネットで調べた刑事事件専門の弁護士に相談の電話をかけました。
(フィクションです。)

詐欺罪について

詐欺罪は、
①人を欺いて財物を交付させた
あるいは、
②人を欺いて財産上不法な利益を得、または他人にこれを得させた
場合に成立する罪です。

◇犯行の対象◇

詐欺罪における犯行の対象は、
①他人の占有する財物、
または、
②財産上の利益
です。

①他人の占有する財物
「他人の占有する財物」は、窃盗罪と同じく、他人が事実上支配し管理する状態にある財物のことです。

②財産上の利益
「財産上の利益」とは、強盗罪と同様に、財産以外の全ての財産上の利益のことを意味し、債務の免除、履行期の延期、債務負担の約束、財産的価値のあるサービスの提供などがこれに当たります。
条文上「財産上不法な利益」と規定してありますが、「不法な」利益を得るという意味ではなく、「不法に」財産上の利益を得るという意味です。

◇行為◇

詐欺罪の行為は、
①人を欺いて財物を交付させること、
または、
②人を欺いて財産上不法の利益を得ること、
です。

①人を欺いて財物を交付させる
「人を欺いて財物を交付させ」たと言えるためには、(a)欺く行為をして(欺罔)、(b)それに基づき相手方が錯誤に陥り(錯誤)、(c)その錯誤によって相手方が処分行為をし(財産的処分行為)、(d)それによって財物の占有が移転し(財物の交付)、(e)財産的損害が発生する、という客観的な相当因果関係がなければなりません。
「欺く」とは、一般人をして財物を処分させるような錯誤に陥らせることであり、相手方を騙すことをいいます。
「錯誤」とは、騙されて嘘を本当の話と信じることを意味します。
「財産的処分行為」は、財物などを渡す行為であり、相手方の錯誤に基づく財産的処分行為により財物の占有を取得することです。
財産的処分行為が成立するためには、財産を処分する事実と処分する意思が必要となります。
財産を処分する事実としての行為は、法律行為のみならず、事実上財産的損失を生じさせる行為であれば構いません。
処分する意思については、財産を処分する意思をまったく有しない幼児や高度の精神障がい者は、財産的処分行為は認められず、このような者を欺いてその財物を奪う行為は詐欺罪ではなく窃盗罪を構成することになります。
「財物の交付」は、相手方の財産的処分行為の結果として、行為者側に財物の占有が移転することを指します。

②人を欺いて財産上不法の利益を得る
①と同じく、欺罔→錯誤→財産的処分行為→財産上不法の利益を得る、という一連の流れが求められます。

◇主観的要素◇

詐欺罪は故意犯であるため、罪を犯す意思(=故意)がなければなりません。
詐欺罪の故意は、行為者が、相手方を欺いて、錯誤に陥らせ、その錯誤に基づく財産的処分行為によって財物を交付させ、自己または第三者が占有を取得する、あるいは財産上の利益を得ること、及びその因果関係を認識・認容することです。
また、故意とは別に、不法領得の意思も詐欺罪の成立に必要となります。
「不法領得の意思」というのは、権利者を排除し他人の物を自己の所有物としてその経済的用法に従いこれを利用もしくは処分する意思のことです。
この点、他人宛の書類を廃棄するだけの意図で他人を装って受領する行為について、不法領得の意思が認められず詐欺罪は成立しないとした判例があります。(最決平16・11・30)

上記事例では、Aさんは「騙してはいない。返すつもりだった。」と詐欺の故意を否認しています。
故意がなければ詐欺罪は成立しませんので、Aさんの主張が認められればAさんに対する詐欺罪は成立しないことになります。
しかしながら、単に「騙すつもりはなかった。」と主張するだけでは、故意がないことが認められることは難しく、行為があった時点で故意がないことを示す客観的な証拠を提出する必要があります。
また、取調べにおいて、Aさんが詐欺の故意があったことを窺わせるような内容の供述調書をとられてしまうと、後にその供述を否定することが難しくなりますので、早期に弁護士に相談し、自己に不利な供述がとられないように対応するのがよいでしょう。

詐欺事件で逮捕されたら

詐欺事件で逮捕された場合、刑法上の犯罪の中でも比較的重い罪であるため、その後に勾留に付される可能性は大いにあります。
また、詐欺罪は、法定刑に罰金がないため、公判請求される可能性もあります。
ただ、個人間での詐欺事件であれば、初犯であり、被害者への被害弁償や示談が成立していれば、不起訴となる場合もあります。
詐欺事件で逮捕されてお困りであれば、今すぐ刑事事件に強い弁護士にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
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置き引き事件で逮捕

2021-03-17

置き引き事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。

~事例~
兵庫県朝来市のスーパーマーケットで置き引き事件が発生しました。
男性客Vさんがビールを1ケースを購入しようと、傍に持っていた自分のカバンを置き、ビールの入った段ボール箱を持ち上げたところ、カバンを置いたままそのままレジに向かってしまいました。
Vさんは会計時に自分のカバンがないことに気が付き、慌ててビール売り場に戻りましたが、カバンは既になくなっていました。
店員にも確認してもらいましたが、落とし物として届けられてはいませんでした。
店の防犯カメラには、Vさんが立ち去った直後に、別の男性が現れ、Vさんのカバンを手に取り、中身を確認したうえで、カバンを持ち去る映像が残っていたため、店長は警察に通報しました。
通報を受けて捜査を開始した兵庫県朝来警察署は、後日、市内に住むAさんを置き引き事件の容疑者として逮捕しました。
(フィクションです。)

置き引き事件~窃盗罪が成立する場合~

置いてある他人の荷物を許可なく持ち去る行為を、一般に「置き引き」と呼びます。
この「置き引き」は、刑法上の「窃盗罪」または「占有離脱物横領罪」に当たる可能性があります。
ここでは、窃盗罪が成立する場合について解説します。

窃盗罪とは

窃盗罪は、「他人の財物を窃取」する犯罪です。

◇犯行の対象◇

窃盗罪における犯行の対象は、「他人の占有する財物」です。
「財物」は、形があるもの(=有体物)と理解されていますが、有体物でなくとも、電気など物理的に管理可能なものも含まれます。

「他人の占有する」というのは、人が物を実力的に支配している状態を意味します。
物を実際に持っている場合が「占有」の典型的な例ですが、それ以外にも、物に対する「事実上の支配」があれば、窃盗罪における「占有」が認められます。
「事実上の支配」は、物を客観的に支配している場合だけでなく、物の支配を取り戻そうと思えばいつでも取り戻せる状態も含まれます。
そして、物の支配をいつでも取り戻せる状態であるかどうかは、支配の事実や占有の意思という2要素を考慮して判断されます。

◇行為◇

窃盗罪の行為である「窃取」とは、財物の占有者の意思に反して、その占有を侵害し、目的物を自己または第三者の占有に移すことをいいます。

◇結果◇

財物の他人の占有を排除して、自己または第三者の占有に移したことにより、窃盗罪の実行に着手してこれを遂げ、犯罪を完成させたことになります。

◇故意◇

窃盗罪は故意犯ですので、犯罪の成立には、罪を犯す意思(=故意)がなければなりません。
窃盗罪の故意は、他人の財物を窃取することの認識・認容です。

◇不法領得の意思◇

条文上の規定はありませんが、窃盗罪の成立には、主観的要件として故意のほかに、「不法領得の意思」が必要となります。
「不法領得の意思」というのは、権利者を排除し、他人の物を自己の所有物と同様にその経済的用法に従い、これを利用しまたは処分する意思のことです。

置き引きが窃盗罪に当たるかどうかを判断する際のポイントは、行為時に、他人の占有があるかどうかです。
つまり、犯人が他人の財物を手に入れたとき、その財物に他人の占有が認められるか否か、という点が問題となります。
先にも述べたように、「占有」の概念については、その物に対する「事実上の支配」の有無が問題となります。
「事実上の支配」とは、持ち主が物を目に見える形で支配している場合だけでなく、持ち主が物の支配を取り戻そうと思えばいつでも取り戻せる状態をも含みます。
そして、持ち主が物の支配を取り戻そうと思えばいつでも取り戻せる状態であるかどうかについては、持ち主の物に対する支配の事実や支配の意思の観点から判断されます。
持ち主の物に対する支配の事実については、持ち主が物を置き忘れてから気付くまでの時間的、場所的近接性が、支配の意思については、持ち主が物の存在していた場所をどの程度認識していたか、といった点が考慮されます。

上の事例では、具体的な時間的場所的関係は明らかではありませんが、スーパーマーケットの酒売り場でカバンを置き忘れ、会計時に気付いてすぐに酒売り場に戻ってきていますので、持ち主が物を置き忘れてから気付くまでの時間的・場所的近接性が認められ、置き忘れた場所もしっかりと認識していたことから、カバンに対する事実上の支配が認められる可能性があるでしょう。

窃盗罪のような財産犯では、被害の回復の如何が最終的な結果に大きく影響します。
そのため、窃盗事件を起こした場合には、できる限り早期に被害者に対して被害弁償、示談に向けた交渉を行うことが重要です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
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まずは、お気軽にご連絡ください。

バイク盗と少年事件

2021-03-10

バイク盗少年事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~事例~

兵庫県加古郡播磨町の駐輪場に駐車してあったバイクを盗んだとして、町内に住む中学生のAくん(15歳)とBくん(14歳)が兵庫県明石警察署に窃盗の疑いで逮捕されました。
Aくんは、部活を引退した後、地元の不良仲間とつるむようになり、最近では夜中に出歩いたり、無断外泊を繰り返していたようです。
Aくんは、逮捕されたことを受け、自身の軽率な行動について反省しています。
Aくんの母親は、逮捕を知り大変ショックを受け、すぐに父親に連絡をしました。
逮捕の連絡を受けたAくんの父親は、少年事件に対応してくれる弁護士を探すことにしました。
(フィクションです)

刑法犯少年のうち、最も多いのが窃盗犯です。
なかでも、万引き、自転車盗やバイク盗が多く見受けられます。
少年は、単独で行うよりも、複数人と共謀して窃盗を行うケースが多くなっています。
初犯の万引き事件のように比較的軽微な事件であれば、逮捕される可能性は低いでしょう。
しかし、共犯者がいたり、被害金額が多い場合には、少年であっても逮捕され、その後勾留となる可能性はあります。

少年のバイク盗での弁護活動

少年によるバイク盗事件において、弁護士は主に次のような活動を行います。

1.身柄解放

逮捕された少年については、逮捕後勾留を回避すべく、すぐに身柄解放活動に着手します。
逮捕から48時間以内に、少年は検察庁に証拠や関係書類と共に送られます。
そうでなければ、少年は釈放となります。
少年の身柄を受けた検察官は、24時間以内に、少年を釈放するか、裁判官に勾留(又は勾留に代わる観護措置)を請求します。
検察官からの勾留(又は勾留に代わる観護措置)請求を受けた裁判官は、少年を勾留するかどうかを判断します。
裁判官が勾留を決定した場合には、検察官が勾留請求をした日から10日間、少年の身柄は拘束されることになります。
10日間の身体拘束となれば、その間学校や職場に行くことはできませんので、最悪退学や解雇といった事態に陥る可能性があります。
そのような事態を回避するためにも、勾留を阻止し早期に釈放となるよう関係機関に働きかけます。
具体的には、検察庁に送られたらすぐに、担当検察官に対して、少年について勾留請求をしないよう意見書の提出や電話での面談を通じて主張します。
検察官が勾留(又は勾留に代わる観護措置)を請求した場合には、勾留の要件を満たしていない旨を客観的証拠に基づき主張し、裁判官に対して勾留をしないよう働きかけます。
裁判官が勾留を決定した場合であっても、その決定に対して不服申立てを行い、最初の勾留の決定をした裁判官ではない裁判官らに改めて先の決定が間違っている旨を主張し、釈放するよう主張します。
逮捕から勾留までは、長くとも3日で決まってしまいますので、できる限り早期に弁護士に相談し、身柄解放活動に着手するのがよいでしょう。

2.被害者対応

バイク盗は、被害者のいる事件ですので、被害者への謝罪や被害弁償を行うことが重要です。
被害者は経済的損失以上に少年に対して怒りを感じていることもあるため、少年や少年の家族が直接被害者と連絡を取り合い対応するよりも、弁護士を介して行うほうが、被害者との交渉が感情的にならず、円滑に進む場合が多いと言えます。

3.環境調整

少年の審判では、非行事実に加えて要保護性についても審理されます。
要保護性というのは、簡単に言えば、少年が再び非行を犯すおそれのことです。
その再非行のおそれがないと裁判官に認められれば、少年院送致のような重い処分が言い渡される可能性は低くなります。
逆に言えば、軽微な非行であっても、要保護性が高ければ、少年院送致となる可能性もあるのです。
今回のケースで考えると、Aくんの非行の原因のひとつに、不良仲間との関係性があげられるでしょう。
そのため、彼らとの交流関係を断ち切り、Aくんが再び非行を犯すことのないよう周囲の環境をつくる必要があります。
そのためには、単にAくんの不良仲間との縁を切るよう言い聞かせるだけでは足りないでしょうし、大人側から一方的に言われることに対してAくんが反発することもあるでしょうから、Aくんの家族や学校とも協力して、事件を起こした原因を一緒に考え、解決策を見出す手助けをしていくことが重要です。
弁護士は、少年本人、少年家族や学校、裁判所と密に連携をとりながら、少年の更生に適した環境を調整する役割を担います。

以上のような活動は、少年事件に精通した弁護士に任せるのがよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
お子様がバイク盗で逮捕されてお困りの方は、すぐに弊所の弁護士にご相談ください。
無料法律相談初回接見サービスに関するご予約・お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881で24時間受け付けております。

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