Archive for the ‘経済事件’ Category

万引き発覚後、暴行し逃走 兵庫警察署が事後強盗罪で逮捕(後編)

2025-04-11

神戸市兵庫区で、コンビニエンスストアで窃盗を行った後、逃走を図る際に店員に暴行を加えたとして、事後強盗罪で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~~前編の続き~~

事後強盗罪の成立に必要な「窃盗の機会」とは

また、事後強盗罪における暴行・脅迫は「窃盗の機会」に行われることが必要です。
これによって、事後強盗罪と窃盗罪・暴行罪は区別されます。
刑の重さが大きく変わってくるため、事後強盗罪に問われるのか、窃盗罪+暴行罪として処理されるのかは極めて重要なポイントとなります。
窃盗罪であれば、法定刑に懲役刑と罰金刑が定められているため、事情によっては罰金で済むこともあります。
しかし、事後強盗罪で有罪となった場合、最低でも5年以上の懲役刑が科されます。
つまり、未遂などの減刑事由がない限り、たとえ初犯であっても執行猶予はつかず、刑務所に服役することになってしまいます。

では、「窃盗の機会」とは、どのような場合でしょうか。
この点について、判例(最判平14.2.14、最判平16.12.10)は、「被害者等から容易に発見されて、財物を取り返され、あるいは逮捕され得る状況」としています。
具体的には、
①窃盗行為と暴行・脅迫との間に時間的・場所的接着性があるか
②被害者側による追跡はあるか

などにより「窃盗の機会」と言えるかは判断すべきだと考えられています。
今回の事例では、Aさんが暴行を加えたのは、窃盗被害を受けたコンビニの店員による追跡を受けている途中であるため、「窃盗の機会」と判断され、事後強盗罪に問われる可能性があります。

まずは弁護士に相談を

事後強盗罪で逮捕された場合、その後の人生に大きな影響を与える可能性があります。

特に「不起訴を目指したい」「社会的信用を守りたい」「早期に解決したい」とお考えの方にとって、適切な弁護活動は不可欠といってよいでしょう。
当事務所は刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所であり、豊富な経験・実績を活かし、質の高い弁護活動を提供いたします。

あいち刑事事件総合法律事務所の3つの強み

・刑事事件・少年事件専門の弁護士が対応
刑事事件・少年事件の弁護活動には、一般の民事事件・行政事件とは異る専門の知識・対応が求められます。
当事務所では、刑事事件を専門に扱う弁護士が対応するため、迅速かつ的確な弁護が可能です。

・豊富な弁護実績
今回のような事後強盗事件(窃盗事件・暴行事件)はもちろん、様々な刑事事件で弁護活動を担当した実績が数多くございます。
示談成立・不起処分獲得・早期の身柄解放などの実績も数多くあり、質の高い弁護活動を提供してまいりました。

・24時間365日、スピーディーな対応
刑事事件は時間との勝負です。
弁護士の迅速な介入が早期釈放や不起訴につながることも少なくありません。
刑事事件を専門に扱う当事務所は、迅速かつ丁寧な対応を提供しております。
当事務所では24時間対応のフリーダイヤルを設置しており、無料相談のご予約・初回接見のご依頼が可能です。

事後強盗罪などの刑事事件お困りの方、そのご家族の方は、あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部までご相談ください。
フリーダイヤル:0120-631-881

容疑者が逮捕された後

万引き発覚後、暴行し逃走 兵庫警察署が事後強盗罪で逮捕(前編)

2025-04-08

神戸市兵庫区で、コンビニエンスストアで窃盗を行った後、逃走を図る際に店員に暴行を加えたとして、事後強盗罪で逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

事例

神戸市兵庫区のコンビニエンスストアで、Aさんが万引きしようと、商品を自分のカバンに入れました。
店員のVさんがAさんの不審な動きを察知し、Aさんを呼び止めたところ、Aさんは商品をいれたカバン持ったまま店外へ逃走しました。
Vさんが後を追いかけたところ、AさんはVさんに暴行を加え、そのまま逃げようとしました。
しかし、近くにいた通行人の協力で取り押さえられ、駆け付けた兵庫警察署の警察官により逮捕されました。
(事例はフィクションです。)

事後強盗罪とは

暴行・脅迫をしてから物を盗る強盗罪とは逆に、物を盗ってから一定の目的の下で暴行・脅迫を行うのが事後強盗罪です。

刑法238条(事後強盗)
窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。

事後強盗罪を規定している刑法238条は、窃盗犯人が、窃盗の犯行後、被害者等に暴行・脅迫を加える事例は多いため、これを独立の規定を設けて処罰するものです。
窃盗の機会において、逮捕を免れるなどの一定の目的の下でなされる暴行・脅迫は、強盗罪における暴行・脅迫と同程度の違法性(≒悪さ)があると考えられるため、刑罰その他の点で「強盗として論ずる」としています。
刑罰その他が強盗と同じになりますから、
①暴行・脅迫は相手方の犯行をよくあるする程度のものでなければならない
②法定刑は5年以上の有期懲役
③暴行・脅迫によって傷害を負わせてしまうと強盗致傷罪、死亡させてしまうと強盗致死罪となる

などとなります。
※①事後強盗における暴行・脅迫は、窃盗の被害者に向けられることを必要としません。
※②窃盗罪の刑罰が10年以下の懲役または50万円以下の罰金であることと比較すると、非常に重い刑罰です。
※③強盗致傷罪は「無期又は6年以上の懲役」、強盗致死罪は「死刑又は無期懲役」と非常に重い法定刑が定められています。

~~後編に続く~~

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。
窃盗事件をはじめとする刑事事件・少年事件の弁護活動を数多く担当してまいりました。
当事務所は、24時間対応のフリーダイヤルを設置しており、無料相談のご予約・初回接見のご依頼を受け付けております。

フリーダイヤル:0120-631-881

ご家族が事後強盗罪の疑いで逮捕されてしまって困っている、刑事事件を専門に扱う弁護士に弁護を依頼したいとお考えの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部まで一度ご相談ください。

灘警察署に出頭前に相談 窃盗容疑で在宅捜査

2025-03-30

窃盗容疑で在宅捜査を受けている方の弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

参考事件

数週間前、会社員のAさんは、スーパーに灘区内のスーパーに買い物に行った際に、買い物カートにかけたままになっていたカバンを見つけ、そのまま持ちさりました。
そのカバンの中には財布が入っており、その中から現金3万円を抜き取ってカバンをトイレに捨てて帰宅したのです。
昨日、灘警察署の警察官から電話がかかってきて、この件で追及を受けたAさんは、後日、灘警察署に出頭することになりました。
Aさんは、出頭する前に相談できる刑事事件に強い弁護士を探しています。
(フィクションです。)

窃盗罪

Aさんのように、人の忘れ物を盗んだり、落とし物を盗んだりといったいわゆる「ネコババ」は、窃盗罪や横領罪となる可能性が高いです。
本日は、窃盗罪について解説します。
簡単に言うと、人の物を盗むのが刑法第235条に規定されている窃盗罪です。
その条文は「他人の財物を窃取した者は、窃盗罪とし、10年以下の懲役叉は50万円以下の罰金に処する」とされています。
ここでいう「他人の財物」とは、他人の占有する他人の物という意味です。
占有とは、実際に持ったり、身に着けている場合だけでなく、実際にそういう状態になくても支配や管理下にある場合は、窃盗罪でいうところの占有があると判断されます。
今回の場合だと、カバンの持ち主が買い物カートにかけたままにして忘れていたとしても、まだカートの近くにいたり、カートから離れて時間がそれほど経っていない場合は、占有を離れていないと判断されるでしょうし、スーパー内の忘れ物は、その占有がスーパーにあるとされる場合もあり、そのような場合、Aさんの行為は窃盗罪と判断されるでしょう。

窃盗罪の刑事罰

窃盗罪の法定刑は10年以下の懲役叉は50万円以下の罰金です。
窃盗罪で有罪が確定した場合に、実際にどういった刑事罰が科せられるかは、被害額が影響します。
今回の被害額は3万円なので、微罪処分の対象とうはなりませんが、事実を認めていれば公判請求される可能性は低いと言えます。
おそらく略式命令による罰金刑となる可能性が高いでしょう。

刑事罰を免れるには

警察の捜査を受けて有罪となるような事件でも、適切な弁護活動を受けることによって刑事罰を免れれる可能性があります。
被害者に被害金を弁償し、示談を締結することができれば不起訴となる可能性が高くなります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部では、お困りの方に代わって被害者と示談交渉することを得意とする法律事務所です。
無料相談をご希望の方は フリーダイヤル0120-631-881 までお気軽にお問い合わせください。

起訴するかどうか

拾った財布の持ち去り 遺失物横領罪で逮捕

2025-03-21

兵庫県芦屋市で、路上に落ちていた財布を拾ってそのまま持ち去ったとして逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

事例

兵庫県芦屋市内を歩いていたAさんは、路上に財布が落ちているのを発見しました。
近くに落とし主と思われる人物が見当たらなかったため、Aさんはひとまず交番に届けることにしました。
しかし、交番に向かう途中でAさんは「このまま交番に届けたら、手続きが面倒だ。どうせ落とし主も気づいていないだろうから、このまま自分のものにしてもバレないだろう」と考えました。
Aさんは結局財布を交番に届けず、そのまま自宅に持ち帰って現金を抜き取り、財布とクレジットカードはゴミ箱に捨てました。
数日後、財布を落としたことに気づいたVさんが芦屋警察署に遺失届を提出。
芦屋警察署が付近の防犯カメラを確認したところ、Aさんが財布を拾って持ち去る様子が記録されていました。
警察はAさんを遺失物横領罪の疑いで逮捕しました。
(事例はフィクションです。)

起訴するかどうか

遺失物横領罪とは

遺失物横領罪は、刑法254条に規定されています。

刑法254条
「遺失物、漂流物その他占有を離れた他人の物を横領した者は、一年以下の懲役又は十万円以下の罰金若しくは科料に処する。」

「占有を離れた他人の物」を「横領」した場合、遺失物横領が成立する可能性があります。

占有を離れた物とは、占有者の意思に基づかずにその占有を離れ、まだだれの占有にも属していない物、又は委託信任関係に基づかずに行為者の占有に属した物とされています。
落とし物や忘れ物、誤配送された物などが、占有を離れた物に当たります。
今回の事例では、路上に落ちていた財布が「占有を離れた他人の物」に当たると考えられます。

遺失物横領罪は、窃盗罪と似ていますが、窃盗罪が他人の占有下にある物を奪う犯罪であるのに対し、遺失物横領罪は他人の占有を離れた物を領得する犯罪であるという点で異なります。

また、ここにいう「横領」とは、不法領得の意思に基づいて目的物を自己の支配下に置くこととされています。
今回の事例における、Aさんの拾った財布を持ち帰って、現金を抜き取った行為は、「横領」に当たると考えられます。

遺失物横領罪における弁護活動

遺失物横領罪の弁護活動としては、主に次のようなものがあります。

1.示談交渉
被害者に対して謝罪し、被害弁償を行うことで示談を締結し、不起訴処分を目指します。
特に、弁護士を介することで冷静な交渉が可能になり、妥当な示談金額での解決の可能性が高まります。
示談が成立すれば、不起訴処分や刑の減軽が期待できます。

2.取調べへの対応支援
捜査機関による厳しい取調べに備え、被疑者が自身の意に沿った供述をできるようアドバイスを行います。
嘘の自白調書には署名・押印してはいけない等のアドバイスを受けることで、適切に取調べに対応し、真意に即した供述調書を作成を目指します。

3.早期の身柄解放
逮捕・勾留されてしまった場合、逃亡や証拠隠滅の恐れがないことを示す客観的証拠を収集・提示し、早期の釈放・保釈を目指します。

弁護士に相談するメリットと事務所のご案内

早めに弁護士を付けることで、早期に示談交渉を開始することができる・早期保釈の可能性が高まるなど様々なメリットがあります。
相談を受けたタイミングが早ければ、それだけ時間的な余裕が生まれ、より充実した弁護活動を受けることができます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
窃盗・横領事件を含め、幅広い刑事事件の対応実績があります。
当事務所では、24時間365日対応のフリーダイヤルを設置しており、無料相談ご予約・初回接見のご依頼を受け付けています。
フリーダイヤル:0120-631-881
窃盗・横領事件その他刑事事件・少年事件でお困りの方は、お気軽にご相談ください。

兵庫県飾磨警察署の窃盗事件 転売目的の万引きで逮捕か?

2025-03-12

転売目的の万引き事件を参考に、兵庫県飾磨警察署の窃盗事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

万引きは「窃盗罪」

万引きは窃盗罪です。 
窃盗罪は、刑法第235条に規定されている犯罪で、その法定刑は「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。
窃盗罪で起訴されて有罪が確定すれば、この法定刑内の刑事罰が科せられることになるのですが、前科がなく、被害額が少額な偶発的犯行の万引き事件の場合は、不起訴処分となって刑事罰を科せられないまま手続きが終了する場合もあります。
しかし、転売目的で万引き事件を起こしてしまった場合は、非常に厳しい処分となる可能性があるので注意が必要です。

転売目的の万引きで逮捕された事件例

主婦のAさんは、大型商業施設で化粧品を万引きし、その化粧品をインターネットのフリマアプリに出品して転売していました。
これまで約半年間で、10回以上万引きしており、転売で得たお金は10万円を超えています。
そんなある日、姫路市飾磨区の大型商業施設内にある薬局で、化粧品を万引きしたところ、店員に見つかり捕まってしまいました。
店員の通報で駆け付けた兵庫県飾磨警察署の警察官によって警察署に連行されたAさんは、スマートホンを押収されてしまいました。
その日は、家族が迎えに来て帰宅することができたAさんでしたが、スマートホンの中身を警察に見られてしまうと、過去の転売事実が知れてしまい逮捕されるのではないかと不安で夜も眠れません。
(実話を基にしたフィクションです。)

盗品の転売

Aさんのようなケースは少なくありません。
単純な万引き事件で警察に検挙され、それだけなら厳しい処分を受けることなく手続きが終了するはずですが、スマートホンや、パソコンに残された転売履歴から過去の事件が知れてしまうこととなり、後日、別件で逮捕されたり、初犯にもかかわらず起訴されることは珍しくないのです。
万引きは、一度成功してしまうと「簡単にできる」「バレない」と勘違いしてしまい、ズルズルと犯行を繰り返してしまいがちだと言います。
しかしその時に発覚しなくても、後に発覚してしまうと、当然、警察は余罪として捜査を進め、一件でも多くの事件を立件しようとするので、万引き事件を起こしてしまった方は注意が必要です。

初犯でも起訴される

Aさんのように転売目的で万引き事件を起こしてしまっている場合は、初犯であっても起訴される可能性が非常に高いと考えておいた方がいいでしょう。
当然、起訴されるまでの間にお店と示談し、宥恕まで得ることができれば不起訴の可能性もありますが、こういったケースでは複数の余罪があるケースが多く、お店側に、被害弁償までは応じてもらうことができたとしても、宥恕のある示談を締結するまでは非常に困難です。

転売目的の万引き事件のご相談は

単なる万引き事件であっても、最初から公判を見据えた弁護活動が必要になる場合もありますので、転売目的の万引き事件で警察の捜査を受けておられる方は、今すぐにでも弁護士に相談することをお勧めします。
兵庫県飾磨警察署の窃盗事件でお困りの方は「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部」にご相談ください。

加古川市の建設会社から金庫を窃取 逮捕された方の弁護活動

2025-02-22

加古川市の建設会社から金庫を窃取した事件を参考に、逮捕された方の弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

参考事件

無職のAさんは、知人から加古川市の建設会社の禁錮に数百万円の現金が保管されていることを教えてもらいました。
この話を聞いたAさんは、この会社に忍び込んで金庫を窃取することを企て、実際に、ある日の深夜、建設会社に忍び込んで金庫を盗み出しました
犯行後は、日常生活を送っていたAさんでしたが、事件を起こして二ヶ月ほどしたある日の早朝、自宅を訪ねて来た兵庫県加古川警察署の捜査員によって逮捕されてしまいました。
既に勾留されて取調べを受けているAさんは、全て正直に自供するべきか悩んでいます。
(実話を基にしたフィクションです。)

侵入窃盗で逮捕

Aさんのように、会社等の事務所に不法侵入して金品等を盗み出すと、窃盗罪と、建造物侵入罪等の2つの罪に抵触することになります。
このように、何処かに不法侵入しての窃盗行為は、侵入窃盗事件として扱われており、窃盗罪の中でも厳しく罰せられる傾向にあり、警察は徹底した捜査を行い、逮捕されると短期間で釈放されることは滅多にありません。

何罪にあるの?

侵入窃盗罪という罪名はありません。
忍び込んだ場所にもよりますが、侵入窃盗は、不法に忍び込む行為に対しては建造物等侵入罪となり、そしてそこから金品を盗み出す行為は、窃盗罪となります。
つまり2つの法律に抵触することになるのですが、このように複数の犯罪を犯し、それらが手段と目的の関係にある場合(牽連犯)は、複数の犯罪の中で一番重い法定刑によって裁かれることになります。
つまり、侵入窃盗事件は、建造物等侵入罪窃盗罪のうち、法定刑の重い、窃盗罪の法定刑が採用されることになるのです。

逮捕された側の弁護活動

侵入窃盗事件で警察に逮捕されると、10日から20日間勾留されることになるでしょう。
その中で、警察は厳しい取調べを行いますが、逮捕されたからといって必ず有罪となり刑事罰が科せられるわけではありません。
逮捕や取調べといった捜査手続きは、起訴するのに必要な証拠、有罪と判断するのに必要な証拠を得るために行われるのであって、取調べの対応次第では、勾留満期後に起訴されることなく釈放されることもあります。
大切なのは、取調べに対してどう対処すべきなのかを法律のプロである弁護士に相談することです。

加古川警察署に弁護士を派遣

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部では、加古川警察署に逮捕された方のもとに弁護士を派遣する 初回接見サービス を提供しています。
初回接見サービスのご予約は、電話で承ることができ、事務所に来所いただく必要はございません。
まずはお気軽に フリーダイヤル 0120-631-881 までお電話ください。

子供に万引きを指示 間接正犯で父親を逮捕

2025-01-29

子供に指示して万引きをさせた父親が逮捕された事件を参考に、間接正犯について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

参考事件

兵庫県尼崎市に住むAさんは、家計が厳しかったこともあり、スーパーでの買い物中に小学生の息子に「この惣菜をバッグに入れて先に店を出ておいて」と指示しました。
Aさんから日常的に暴力を受けていたBさんは頼みを断れず、言われた通りに商品をバッグに入れて店を出ました。
Aさんは、同様の手口で窃盗を繰り返していましたが、ある日、息子が店員に捕まったことがきっかけで、Aさんが息子に万引きを指示していたことが発覚してしまいました。
そしてAさんは、窃盗罪の間接正犯として警察に逮捕されることになりました。
(事例は、フィクションです。)

間接正犯とは

他人の行為を道具として利用し犯罪を行うことを間接正犯といいます。
間接正犯における利用した側を利用者、利用された側を被利用者といい、利用者のみが犯人として処罰されます。

間接正犯の成立要件

間接正犯の成立には一般に以下要件が必要とされています。

①利用者が正犯意思(自己の犯罪として犯罪を実現する意思)を有していること
②利用者が被利用者の行為を道具として一方的に支配・利用していること

今回の事例では、Aさんが息子に惣菜を盗むように指示していることから、Aさんに正犯意思があるとされるでしょう。
また、息子は日常的にAさんから暴力を受けているため、Aさんの支持を断ることができなかった可能性が高いです。
このように「やめよう」と思うこと(このことを反対動機の形成といいます)ができない場合は、「一方的に支配・利用」したとさる可能性が高いとされています。
したがって、今回の事例でも②利用者(Aさん)が被利用者(息子)を道具として一方的に支配・利用していると判断される可能性が高いでしょう。

逮捕されてしまったら

逮捕されてしまいますと、勾留までの間は、基本的にご家族の方は面会できません。
また、勾留の際に接見禁止処分が下されてしまい、ご家族の方であっても面会できない状態が続くこともあります。
逮捕後から勾留までの間であっても、接見等禁止決定が付されている場合であっても、弁護士であれば接見することができます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部では、逮捕されている方のもとへ弁護士を派遣する初回接見というサービスを行っております。
初回接見はお電話で受け付けており、最短で即日に弁護士を派遣します。
派遣された弁護士は、逮捕されている方とお話しをし、今後の見通しや取り調べのアドバイスをお伝えします。また、ご家族にもその状況をご報告させていただきます。

刑事に強い弁護士事務所

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部は刑事事件・少年事件を専門に扱っており、刑事事件に強い弁護士が無料法律相談・初回接見を行っております。
無料法律相談・初回接見のご予約はフリーダイヤル0120-631-881にて24時間受け付けております。
兵庫県の窃盗事件、その他刑事事件でお困りの方、そのご家族等の方はぜひ一度フリーダイヤル0120-631-881までお電話ください。

詐欺の実行犯に協力 共同正犯で逮捕~②~

2025-01-26

詐欺の実行犯に協力したとして、詐欺罪の共同正犯として逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

事例

神戸市の投資信託の会社に勤めるAさんは、SNSで知り合い仲良くなった知人から、何か手っ取り早く金儲けになる話しはないか?と相談を受けました。
そこでAさんは、資産家に嘘の投資話を持ち掛けて出資金を募る詐欺の方法を、この知人に伝授しました。
ただAさんは、自分が事件に関与するのは嫌だったので、自分の会社で扱っている資産家の個人情報を提供する見返りとして情報料を受け取ることにしたのです。
そして知人は、Aさんが提供した情報をもとに、複数の資産家から出資金名目でお金を騙し取ったようで、実際にAさんは、知人から数百万円の取り分を受け取りました。
それから数か月して、知人が詐欺罪で兵庫県芦屋警察署に逮捕されてしまい、後日Aさんも共犯として警察に逮捕されました。(フィクションです。)

~~~前回の続き~~~

共謀共同正犯

共同正犯には、実行行為を共犯者全員が分担して行う実行共同正犯と、共謀した上、その中の一部の者が実行行為を行う共謀共同正犯があります。
共謀共同正犯は、共犯の成立要件に必要とされる、共同実行の事実を欠くとも思えますが、背後の黒幕を正犯として処罰する必要性などから、共謀共同正犯という類型が用意されています。
そこで、共謀の事実・共謀に基づく実行行為・正犯意思(自己の犯罪を実行する意思)があれば共謀共同正犯成立するとされています。
今回の事件でAさんは、知人が犯行に及ぶ認識がありながら、その方法を伝授した上で、被害者の情報を提供し、見返りを受けています。
この状況からすれば、少なくとも共謀共同正犯に当たると考えて間違いありません。

逮捕されてしまったら

逮捕されてしまいますと、勾留までの間は、基本的にご家族の方は面会できません。
また、勾留の際に接見禁止処分が下されてしまい、ご家族の方であっても面会できない状態が続くこともあります。
逮捕後から勾留までの間であっても、接見等禁止決定が付されている場合であっても、弁護士であれば接見することができます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部では、逮捕されている方のもとへ弁護士を派遣する初回接見というサービスを行っております。
初回接見はお電話で受け付けており、最短で即日に弁護士を派遣します。
派遣された弁護士は、逮捕されている方とお話しをし、今後の見通しや取り調べのアドバイスをお伝えします。また、ご家族にもその状況をご報告させていただきます。

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詐欺事件、その他刑事事件でお困りの方、そのご家族等の方はぜひ一度フリーダイヤル0120-631-881までお電話ください。

闇バイトに関与 少ない報酬で厳しい刑罰の現実

2024-12-14

闇バイトに応募して、詐欺や強盗等の犯罪に関与し警察に逮捕される少年が増加し世間を騒がせ、全国の警察は取り締まりを強化しているようです。
報道等でも闇バイトに関与しないように大きく報じられていますが、警察に逮捕されてしまうと想像もしていないほど厳しい刑罰を受けることもあるので注意が必要です。
本日のコラムでは、闇バイトで犯罪に関与した場合にどのような刑事罰を受ける可能性があるのかについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

ケース1~特殊詐欺事件に関与した例~

大学を卒業してから無職のAさんは、日雇いのアルバイトで知り合った人から、「物を取りに行くだけで3万円の報酬がもらえる簡単な仕事」と紹介されて特殊詐欺事件の受け子をしてしまいました。
怪しい仕事だと分かっていましたが、3万円という報酬に魅力を感じたAさんは、指示された民家に行って、家人から封筒を受け取ると、その封筒を駅のコインロッカーに入れる行為をこれまで10回以上繰り返しています。
そんなある日、指示された民家に行き、家人から封筒を受け取ったところを、待ち構えていた警察官に逮捕されてしまいました。~フィクションです~

詐欺罪の法定刑は10年以下の懲役

Aさんのような特殊詐欺事件の受け子をした場合に適用されるのが詐欺罪です。(窃盗罪が適用される場合もある。)
詐欺罪の法定刑は10年以下です。
つまり起訴されて有罪が確定すれば、執行猶予を獲得できなければ10年以内で刑務所に服役しなければならないということです。
また2件以上の詐欺罪で有罪となった場合は、最長15年まで刑務所に服役しないといけない可能性もあります。

ケース2~強盗事件に関与した例~

無職のAさんは、SNSで募集していた闇バイトに応募しました。
内容は、指示された民家に強盗に入るので、その民家まで仲間を車で送っていき、犯行後の仲間を車に乗せて逃走するというものでした。
報酬金が10万円で、運転手役だけなので大した罪にも問われないだろうと思ったAさんは犯行に加担したのです。
しかし事件から2週間後に逮捕されたAさんの逮捕罪名は強盗致死罪と重いものでした。~フィクションです~

強盗傷人罪の法定刑は死刑の可能性も

強盗致死罪の法定刑は死刑又は無期懲役と非常に厳しいものです。
これは有罪が確定すると、何らかの減軽自由が認められれば有期懲役の可能性もありますが、そうでなければ軽くても無期懲役になるということです。
Aさんのように運転手役であれば実行犯よりも軽い刑罰になるでしょうが、共謀の程度によっては実行犯と同じ罪に問われます。

本日のコラムであげた事例は極端な内容ですが、実際に少ない報酬に目がくらみとんでもなく重い犯罪に関与し、想像もできないほど厳しい刑罰に処せられている方が存在することを忘れてはいけません。

刑事事件に強い弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部支部では闇バイトから犯罪に関与してしまった方の弁護活動を行っている法律事務所です。お困りの方はフリーダイヤル0120-631-881までお気軽にお電話ください。

特殊詐欺事件で大学生が逮捕 詐欺事件の弁護活動

2024-11-26

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部は、様々な刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
大学生が逮捕された特殊詐欺事件を参考に、即日対応可能な弁護士が、詐欺罪の刑事罰について解説します。

参考事件

先日、田舎に住むAさんの自宅に、兵庫県飾磨警察署の警察官から「姫路市に住んでいる大学生の息子さんを特殊詐欺事件に関与した疑いで逮捕した。」と、電話がかかってきました。
4月に就職したばかりの息子が不起訴になることを希望するAさんは、神戸市の弁護士に息子の刑事弁護を依頼しました。

詐欺罪

人を騙して金品を詐取したら詐欺罪になります。
詐欺罪は、刑法第246条に定められた法律で、詐欺罪で起訴されて有罪が確定すれば10年以下の懲役が科せられます。
よくニュースで報じられている振り込め詐欺や還付金詐欺などの特殊詐欺だけでなく、無銭飲食や無賃乗車も詐欺罪に該当します。

詐欺罪の刑事罰

詐欺罪には罰金刑の罰則規定がないので、起訴された場合は、刑事裁判で無罪にならない限り、懲役刑(執行猶予付判決を含む)となります。
詐欺行為が明らかでも、初犯で、被害額が少ない事件であれば、被害者との示談や、被害弁償がなくても不起訴になる場合がありますが、基本的に詐欺事件を起こして警察に逮捕され、その後の捜査で詐欺行為が証明された場合、被害弁償や、被害者との示談がなければ起訴される可能性が大です。

詐欺罪で起訴されると、その後の裁判で刑事罰が決定しますが、その処分は事件の内容によって異なります。
単純な詐欺事件で、被害額が少ない場合は、執行猶予付の判決となる可能性が大ですが、振り込め詐欺事件のような組織ぐるみの犯行で、複数件の詐欺事件で起訴された場合は、初犯であっても5年以上の実刑判決となる事があります。
早期に詐欺罪で逮捕された方の刑事処分の見通しを立てるためには、まず、事件の詳細を知る為に、刑事弁護人に接見を依頼してください。

今回の事件でAさんは、刑事弁護人として有名な、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部に、逮捕された息子の刑事弁護を依頼しました。
刑事弁護人が、Aさんの息子が勾留中に、被害者との示談を締結した事から、Aさんの息子は不起訴処分となり、4月に就職したばかりの会社に復職することができました。

兵庫県の刑事弁護人、ご家族、ご友人が詐欺罪で逮捕された方、不起訴にする弁護士のご用命は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部にご相談ください。
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