Archive for the ‘薬物事件’ Category

交際相手に頼まれて覚醒剤を使用したら・・・

2022-09-30

交際相手に頼まれて覚醒剤を注射した覚醒剤使用罪の事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

参考事件

Aさんは、覚醒剤取締法違反の前科がありますが、最近は覚醒剤を使用していません。
しかし、かつて覚醒剤を使用していた時に知り合った人たちとの関係を絶ち切れておらず、今でも一緒に食事に行く等の付き合いを続けています。
そしてAさんは、その中の一人の女性と交際を始めたのですが、交際相手の女性は、覚醒剤の常習使用者で、これまで覚醒剤取締法違反で何度か警察に逮捕された歴があるようでした。
Aさんは交際している女性にこれまで何度も覚醒剤を止めるように言っていますが聞き入れてもらうことができていません。
それどころか、2日ほど前には、「覚醒剤を打ってくれ。」と頼まれたので、指示に従って女性の足の甲の血管に、水で溶かした覚醒剤の溶液を、注射器で注入したのです。
そして今朝、女性と歩いているところを、兵庫県姫路警察署の警察官に職務質問され、任意採尿の後、女性は覚醒剤を使用した容疑で逮捕されてしまいました。
女性が覚醒剤を使用したのは、2日前にAさんが注射して上げて使用したのが最後です。
(フィクションです。)

覚醒剤の使用

覚醒剤を使用することは、覚醒剤取締法によって禁止されており、覚醒剤の使用で起訴されて有罪が確定すれば「10年以下の懲役」が科せられます。

「使用」とは?

覚醒剤取締法でいうところの「使用」とは、覚醒剤等を用法に従って用いる、すなわち「薬品」として消費する一切の行為をいいます。
使用方法に制限はなく、水に溶かした覚醒剤を注射器によって血管に注入する方法や、覚醒剤結晶を火に炙って、気化した覚醒剤を吸引する方法、覚醒剤を飲み物に溶かすなどして経口摂取する方法などがあります。

「使用」の客体は?

使用の客体は、人体に用いる場合が最も普通の使用例ですが、使用対象は、人体に限られず、動物に使用した場合も、覚醒剤の使用に該当します。

※他人に使用した場合もアウト※
今回の事件でAさんは、恋人に対して覚醒剤を使用していますが、この行為も覚醒剤の使用となり、刑事罰の対象です。
当然、覚醒剤の使用を依頼した恋人も覚醒剤の使用となり、Aさんと恋人は同じ覚醒剤の使用事件の共犯関係になるのです。

逮捕されるの?

上記したように、Aさんのように、人に対して覚醒剤を使用した場合も、覚醒剤の使用罪になりますし、すでに逮捕された交際相手とは共犯関係に当たるので、口裏を合わせる等して証拠隠滅を図る可能性があることから、逮捕される可能性は非常に高いでしょう。

量刑は

もしAさんに、彼女に注射したのが覚醒剤だという認識がない場合などは、覚醒剤使用の故意が認められず不起訴となる可能性が出てきますが、Aさんに覚醒剤の前科があることから、そのようなかたちで故意を否認するのは難しいと考えられます。
単純な覚醒剤使用事件の場合、初犯であれば執行猶予付きの判決を得ることができるでしょうが、短期間の再犯の場合は2回目からは実刑判決が言い渡されることもあります。
今回の事件でAさんが起訴された場合、執行猶予付きの判決を得れるかどうかは、前科の数と、前刑との期間によるでしょう。

薬物事件に強い弁護士

兵庫県内で薬物事件に強い弁護士をお探しの方、ご家族、ご友人が覚醒剤の使用容疑で逮捕されてしまった方は、刑事事件を専門にしている弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部にご相談ください。

覚醒剤の使用事件 採尿から逮捕されるまでの流れ~②~

2022-09-26

覚醒剤の使用事件を参考に、採尿から逮捕されるまでについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

採尿後

任意、強制の何れにしても採尿された尿に覚醒剤成分が含まれているかどうかの鑑定結果によって覚醒剤使用が判断されます。
採尿された尿は、その場で鑑定(簡易鑑定)されることもあれば、採尿後は帰宅することが許されて、後日に鑑定されることもあります。
その場で鑑定された場合はすぐに結果が出るので、もし陽性反応が出た場合は緊急逮捕されてしまう可能性が高いです。
採尿後帰宅した場合は、鑑定結果が出た後に逮捕される可能性が高いでしょう。
この場合は、裁判官の発した逮捕状によって逮捕される通常逮捕です。
よく「採尿から逮捕までどれくらいの期間がありますか?」という質問がありますが、正確な期間をお答えすることはできません。
と言いますのは、鑑定自体は長くても2,3日で結果が出ているのですが、その後、逮捕状を請求するまでの期間は、警察官の裁量によりますので、早い場合は採尿から1週間以内に逮捕されることもあれば、採尿から数カ月経過して逮捕される場合もあるのです。

覚醒剤使用事件の量刑

覚醒剤の使用事件で起訴されて有罪が確定した場合の量刑を解説します。
そもそも覚醒剤の使用罪の法定刑は「10年以下の懲役」ですので起訴されて有罪が確定すれば、この法定刑内で刑事罰が言い渡されます。
初犯であれば執行猶予付きの判決となりますが、再犯の場合は実刑判決となる可能性が高くなります。
しかし、前刑との期間が長期間開いて場合は再度の執行猶予も期待できます。
また、薬物依存に対する治療等を行い、積極的な再犯防止策を講じることによって減軽される可能性もあるので、覚醒剤使用事件の刑事罰が気になる方は、一度、薬物事件に強い弁護士にご相談ください。

覚醒剤使用事件の弁護活動に強い

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部には、これまで数多くの薬物事件の刑事弁護活動を行ってきた実績がございます。
神戸市内で、薬物事件での減軽を求めている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部の無料法律相談をご利用ください。
またご家族、ご友人が、覚醒剤の使用事件で警察に逮捕された方は、弊所の 初回接見サービス をご利用いただければ、即日、逮捕された方まで、薬物事件に強い弁護士を派遣いたします。

覚醒剤の使用事件 採尿から逮捕されるまでの流れ~①~

2022-09-25

覚醒剤の使用事件を参考に、採尿について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

参考事件

神戸市東灘区に住むAさんは覚醒剤使用事件で、これまで前科が2回あります。
ある日の夜Aさんは、仕事帰りに飲みに行き、そこで店員とトラブルを起こしてしまいました。
店員の通報で駆け付けた兵庫県東灘警察署の警察官が仲介に入り、店員とのトラブルは治まったのですが、Aさんに、覚醒剤使用の前科があることを知った警察官は、Aさんに任意採尿を求めてきました。
実はAさんは、3日ほど前に知人からもらった覚醒剤を使用しており、この事が発覚することをおそれたAさんは、任意採尿拒否したのですが、警察官はしつこく任意採尿を求めてきます。
(フィクションです)

任意採尿は拒否できる?

任意採尿拒否することができます。
警察官は、無線機を使用して職務質問した相手の前科、前歴を照会します。
そこで覚醒剤等の薬物事件の前科、前歴が発覚した場合、任意採尿を求められる可能性が非常に高いです。
当然、任意ですので、警察官から任意採尿を求められても、それを拒否することができますが、拒否することによって「覚醒剤を使用している蓋然性がある。」として、強制採尿される可能性が高くなるので、任意採尿を拒否することはそれなりのリスクが生じます。

強制採尿

任意採尿を拒否した場合、警察官から見て覚醒剤を使用している蓋然性が高い場合は強制採尿されてしまいます。
強制採尿は、任意採尿と違い、裁判官の発した捜索差押許可状が必要ですので、警察官は裁判官に許可状を請求しなければなりません。
警察が許可状を請求している間、職務質問を受けている方はその場にとどまる必要はありません。
しかし警察官は、その場から立ち去ろうとして、数名で周りを囲んで移動できなくしたり、場所を移動したとしても複数の警察官が付いてくるようです。
そして裁判官が許可状を発せれば、その許可状の効力により、強制的に採尿されてしまいます。
強制採尿は、警察官に許可状を示された時点で始まり、その後、病院に強制的に連れて行かれて、病院の医師が、被採尿者の尿道にカテーテルを通し、膀胱に溜まった尿を直接採取する方法で行われます。

~明日に続く~

西宮市の薬物事件 覚醒剤事件で逮捕されたら…②

2022-09-14

西宮市の薬物事件を参考に、覚醒剤事件で逮捕された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

覚醒剤の使用容疑で逮捕された後の流れ

覚醒剤の使用容疑で警察に逮捕されると、まずは警察署に連行されます。そして警察官による取調べを受けることになります。
最初の取調べでは、まず逮捕容疑に関する弁解を聞いてもらうことができ、ここで供述した内容は、警察官によって弁解録取書という専用の司法書類に記載されます。
弁解録取書は、基本的に、逮捕された後に一度しか作成されない書類です。
その後、逮捕から48時間以内は、警察署の留置場に留置されて警察官による取調べを受けることになりますが、その後検察庁に送致されます。
そして送致を受けた検察官勾留を請求するかどうかを判断することになります。
覚醒剤の使用容疑で検察庁に送致された場合、勾留請求される可能性は非常に高く、検察官によって裁判官に対して勾留が請求されると、今後は、裁判官が勾留するかどうかを判断します。
勾留は、罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由があることを前提に

①定まった住居がない
②罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由がある
③逃亡し又は逃亡すると疑うに足りる相当な理由がある

の何れかの要件を満たしているかどうかによって判断されます。

覚醒剤使用容疑で逮捕された場合の弁護活動

刑事事件における弁護活動は大きく分けると

①身体拘束から解放させるための活動(身柄解放活動)
②刑事処分の軽減を求めるための活動

に分けられます。
①の身柄解放活動とは、逮捕や勾留、起訴後の勾留によって身体拘束を受けている方の釈放を求める活動です。
弁護士は、検察官に対して勾留請求しないように、裁判官に対して勾留を決定しないように求めたり、起訴後に勾留されている場合は、裁判官に対して保釈を請求することができます。
②の刑事処分の軽減を求めるための活動とは、検察官に対して起訴しないように求めたり、起訴された場合は、刑事裁判(公判)において、少しでも軽い刑事処分となるよう弁護活動を行います。

西宮市の薬物事件に強い弁護士

西宮市の覚醒剤使用事件でお困りの方、兵庫県内で薬物事件に強い弁護士をお探しの方は、刑事事件を専門にしている「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部」にご相談ください。
薬物事件に関するご相談のご予約は0120-631-881(24時間受付中)で承っておりますので、どなた様もお気軽にお電話ください。

また覚醒剤事件で逮捕されてしまった方のもとに弁護士を派遣する初回接見サービスについては⇒⇒こちらをクリック

西宮市の薬物事件 覚醒剤事件で逮捕されたら…①

2022-09-13

西宮市の薬物事件を参考に、覚醒剤事件で逮捕された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

参考事件

西宮市の運送会社でドライバーをしているAさんは、10代の時に友人の勧めで覚醒剤を初めて使用し、それから10数年間、仕事で疲れた時などに覚醒剤を使用しています。
Aさんは、友人に紹介してもらった覚醒剤の売人から2~3ヶ月に1回覚醒剤を購入していましたが、半年ほど前に、この売人が警察に逮捕されたという噂を耳にしました。
この噂を聞いた時は「自分にも捜査が及ぶかもしれない。」と思い、自宅に隠し持っていた覚醒剤を処分し、一時は覚醒剤の使用を絶ちましたが、最近になって再び覚醒剤使用し始めてしまいました。
新たにインターネットのSNSを利用して見つけた覚醒剤の密売人から覚醒剤を購入したAさんは、自宅で覚醒剤を炙って使用しています。
そんな中Aさんは、覚醒剤の所持容疑で、兵庫県西宮警察署の捜査員による家宅捜索を受けました。
覚醒剤は発見されませんでしたが、覚醒剤を炙る際に使用したガラスパイプが警察に押収されてしまいました。
そしてAさんは、捜査員によって任意採尿されてしまいました。
Aさんが覚醒剤を最後に使用したのは、捜索を受ける5日ほど前です。
Aさんは、今後、警察に逮捕されるのではないかと不安で薬物事件に強いと評判の弁護士に相談することにしました。
(フィクションです。)

薬物事件で逮捕されるか~覚醒剤の使用事件~

警察が扱う他の事件と違い、覚醒剤の使用事件に関わらず薬物事件は被害者が存在しないので、警察等の捜査当局が事件を認知する端緒は、警察官の職務質問か、内偵捜査によるものがほとんどです。
内偵捜査についてみてみると、警察等の捜査当局が内偵捜査を開始するきっかけは、Aさんの事件のように別件で逮捕された被疑者からの情報であったり、匿名者からの情報提供の他、最近は、捜査当局が独自に、インターネット上の掲示板等の書き込み等から違法薬物の取引情報を得て内偵捜査を開始する場合もあるようです。
こうした内偵捜査を経て覚醒剤の使用や所持の容疑をかけられてしまうと、まずはAさんのように、自宅等の関係先に捜索に入られます。
そこで覚醒剤のような違法薬物が発見、押収された場合は、現行犯逮捕されることになるでしょうが、Aさんのように発見されなかった場合は、所持罪で逮捕されることはないでしょう。
ただAさんのように捜索差押の際に、採尿される場合があります。
採尿の5日前に覚醒剤を最終使用していた場合は、後の尿鑑定で覚醒剤成分が検出される可能性が高く、その場合は覚醒剤使用の容疑で逮捕されてしまう可能性は非常に高いです。

明日に続く

神戸市の覚醒剤所持事件 警察官の職務質問が違法?適法?

2022-05-26

神戸市の覚醒剤所持事件 警察官の職務質問が違法?適法?

神戸市の覚醒剤所持事件における、警察官の職務質問が違法なのか適法なのかについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。


事件の概要

2年前に覚醒剤の使用容疑で執行猶予付きの有罪判決を受け、その執行猶予期間中のAさんは、先日、神戸市三宮駅の近くに路上駐車していたところ警察官に職務質問されました。
職務質問には応じたAさんでしたが、警察官が所持品検査することを拒み、その場から立ち去ろうとしたところ、警察官数人が車の前に立ちはだかって車が発進するのを阻止したり、Aさんを取り囲んで、ズボンのポケットの中に手を入れてこようとしたりしたのです。
Aさんは、これ以上の任意捜査に応じないことを何度も訴えましたが警察官はAさんの訴えを無視してAさんを半ば強引にその場に留めたのです。
その結果、職務質問が開始されて3時間以上経過して、裁判官の発した身体検査令状と、捜索差押許可状を取得した警察官によってAさんは、所持品検査と車内検索を受けることになり、車内に隠し持っていた覚醒剤が発見されてしまったのです。
覚醒剤の所持容疑で逮捕されたAさんは、警察官の職務質問が違法ではないかと疑問をもっています。
(フィクションです。)

覚醒剤所持事件

覚醒剤所持事件に限らず、違法薬物の所持事件は警察官の職務質問の際に行われる任意の所持品検査や車内検索によって発覚する事件がよくあります。
当然、任意なのでこういった検査や検索を断ることもできますが、Aさんのように覚醒剤の前科がある場合は、断ることによって警察官はよけいに疑念を抱き、しつこく食い下がってきます。
ただこの覚醒剤等の違法薬物が押収されるまでの捜査過程に問題がある場合は、例えその後逮捕されて起訴されたとして、その後の刑事裁判で無罪を獲得できる可能性が残っているので、スマートホンの動画機能等を駆使して、職務質問からの様子を撮影しておくことをお勧めします。
覚醒剤所持罪の法定刑は10年以下の懲役です。
初犯であれば起訴されて有罪が確定した場合でも、執行猶予が付くことがほとんどですが、Aさんのように、その執行猶予期間中の再犯の場合は、その後の刑事裁判で無罪判決を得るしか服役を回避できる道は残されていません。
執行猶予期間中の再犯で有罪判決が確定すると、執行猶予を得た前刑の懲役も加算されて服役しなければいけないので注意が必要です。

職務質問(任意捜査)の限界

過去の最高判例では警察官が強制採尿の令状を取得するまでの6時間半もの長時間にわたって被疑者を現場にとどめ置いた行為を違法だと判断しています。
時間についてはこの最高裁判例が一つの基準となりますが、これはあくまで一つの判例であって、6時間半以内であれば適法というわけではありません。
職務質問や任意の所持品検査や車内検索は、警察官にとっては非常に使い勝手よい捜査手段ですが、これらはあくまでも相手の同意を得て行うべきものですので、応じる意思がない場合はハッキリと拒否し、その場から立ち去るべきでしょう。

薬物事件の刑事弁護活動に強い弁護士

このコラムをご覧の方で薬物事件にお困りの方がいらっしゃいましたら、是非一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部の無料法律相談をご利用ください。
無料法律相談や初回接見サービスのご予約は

フリーダイヤル 0120-631-881(24時間、年中無休)

にて承っております。

なお薬物事件で警察等に逮捕されてしまった方に弁護士を派遣する初回接見サービスについては、⇒⇒こちらをクリック

1年前の採尿 今になって覚醒剤使用罪で逮捕

2021-10-14

1年前の採尿で、今頃になって覚醒剤使用罪で逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

 

1年前の採尿

1年前Aさんは、明石市の自宅を訪ねて来た兵庫県明石警察署の捜査員に自宅を捜索された上に、覚醒剤の使用を疑われて採尿されていました。
「Aさんが覚醒剤を所持している」という密告情報をもとに内偵捜査をしていた警察が捜索差押許可状を取得してAさんの自宅を捜索したのですが、自宅からは何も発見されませんでした。
またAさんは採尿される1週間ほど前に知人からもらった覚醒剤を使用していましたが、使用から1週間経っていたこともあり、陽性反応が出ないと思ったAさんは採尿に応じて尿を警察に提出していたのです。
それから約1年経過した昨日、再びAさんの自宅を捜査員が訪ねて来て、Aさんは覚醒剤の使用容疑で逮捕されました。
1年前に採尿された尿から覚醒剤成分が検出されていたようです。
(フィクションです。)

覚醒剤の使用罪

覚醒剤取締法で覚醒剤の使用は禁止されています。
覚醒剤の使用罪の法定刑は「10年以下の懲役」ですが、起訴されても、初犯であれば執行猶予が付く可能性が非常に高く、いきなり刑務所に服役することはありません。
ただ再犯の場合は、実刑判決となる可能性があるので注意しなければいけません。
覚醒剤の使用罪は再犯率が高い犯罪の典型ですので、執行猶予の期間中に再犯を犯してしまったり、再犯を繰り返して長期の服役を余儀なくされる方も少なくないようです。

陽性反応が出るまで

覚醒剤は、採尿した尿の成分を鑑定して覚醒剤成分が含有されているか否かを調べて、使用を裏付ける場合がほとんどです。
鑑定は警察署に設置されている特殊な機械や専用キットを用いて行う場合と、科学捜査研究所という警察の機関において専門の技官が行う場合があります。
ところで、採尿されるどれくらい前に覚醒剤を使用していれば、その鑑定で陽性反応が出るのでしょうか。
それは使用直後から2週間が目安だと言われています。
ただし、使用した覚醒剤の純度や、使用した人の体質や生活環境等によってこの期間は異なり、人によっては使用から1週間を経過すると、尿から覚醒剤成分が検出されない人もいます。

採尿から逮捕されるまで

覚醒剤の使用容疑で逮捕されるパターンは大きく分けで二通りです。
採尿直後に尿の簡易鑑定をされて、その場で緊急逮捕される場合と、採尿後に一度は家に帰らされ、後日、科学捜査研究所の本鑑定の結果をもって通常逮捕される場合です。
Aさんの場合は後者でしょう。
そして気になるのが採尿から逮捕されるまでの期間です。
逮捕までの期間は早ければ1週間にないですが、遅ければ1年以上経過して逮捕される方もごくまれにいるようです。

覚醒剤を使用して採尿された方は

覚醒剤の使用罪は逮捕される可能性が非常に高い犯罪の一つです。
採尿から1ヶ月が経過したから大丈夫だろうと安心していると、その翌日に逮捕される可能性もあります。
ですから、覚醒剤を使用して採尿された方は一刻も早く弁護士を選任し、逮捕された時に備えておくことをお勧めします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部は、これまで数多くの薬物事件を扱ってきた実績がございます。
覚醒剤の使用罪でお困りの方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部にご相談ください。
無料法律相談のご予約はフリーダイヤル0120-631-881にて、24時間、年中無休で受け付けております。

薬物摂取で傷害致死

2021-10-03

薬物摂取傷害致死に問われるケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~事例~
兵庫県加西市のホテルで、出会い系サイトで知り合った女性Vさんに、Aさんは、薬物摂取した上での性交を提案したところ、Vさんに断られました。
Aさんは、Vさんには秘して薬物を混入した飲み物をVさんに飲ませたところ、Vさんの容態が急変し、動かなくなってしまいました。
Aさんは、暫くして救急通報しましたが、現場でVさんの死亡が確認されました。
Aさんは、兵庫県加西警察署に覚せい剤取締法違反の疑いで現行犯逮捕され、Vさんの死については傷害致死の疑いも視野に入れて捜査を進められています。
(フィクションです。)

他人への薬物摂取

違法薬物を規制する法律には、主に、覚せい剤取締法、大麻取締法違反、麻薬及び向精神薬取締法、毒物及び劇物取締法、あへん法、医薬品医療機器等法があります。
覚せい剤取締法は覚せい剤を、大麻取締法違反は大麻、コカイン・MDMAといった麻薬やLSDは麻薬及び向精神薬取締法、シンナーは毒物及び劇物取締法によって規制されています。
規制薬物の所持、譲渡などの行為が法律で禁止されており、違反した場合は厳しく罰せられます。
上記事例では、AさんがVさんに覚せい剤を摂取させていますが、他人に覚せい剤を摂取させる行為は、法律で禁止されているのでしょうか。
覚せい剤取締法は、①覚せい剤製造業者が製造のため使用する場合、②覚せい剤施用機関において診療に従事する医師又は覚せい剤研究者が施用する場合、③覚せい剤研究者が研究のため使用する場合、④覚せい剤施用機関において診療に従事する医師又は覚せい剤研究者から施用のため交付を受けた者が施用する場合、⑤法令に基づいてする行為につき使用する場合、を除いては、何人も覚せい剤を使用することを禁止しています。
ここでいう「使用」とは、覚せい剤をその用法に従って用いる一切の行為のことをいい、その目的や方法の如何を問いません。
したがって、自分自身が摂取する行為も他人にこれを摂取させる行為も「使用」に当たります。

薬物摂取で傷害致死に

Aさんは、Vさんに多量の薬物摂取させたところ、Vさんの容態が急変し、Vさんが死亡してしまいました。
Aさんは、Vさんの性感を高める目的でVさんに秘して覚せい剤を入れた飲み物を飲ませたと考えられます。
薬物を他人に摂取させた結果、その者を死亡させてしまうことについて、違法薬物を規制する法律は特に規定していません。
そうであれば、人を死亡させたことに着目した場合、Aさんを殺人罪に問えるのでしょうか。
殺人罪が成立するには、「人を殺意を持って殺した」と言えなければなりません。
しかし、AさんはVさんを殺そうと思って薬物を飲み物に混入して飲ませたわけではなさそうですので、この場合、殺意を認めることは難しいでしょう。
ただ、飲み物に混入した覚せい剤の量からして、Aさんが「この量を摂取したら、Vさんはもしかしたら死んでしまうかもしれない。」と思っていたのであれば、未必の故意が認められ、殺人罪が成立する可能性はあります。
殺意を立証することが困難な場合には、傷害致死罪の適用が検討されることになります。

傷害致死罪は、「身体を傷害し、よって人を死亡させ」る罪で、その法定刑は、3年以上の有期懲役です。
「人の身体を傷害」したことによって、人を死亡させた場合に成立するものです。
「傷害」の概念については、判例は、人の生理的機能に障害を加えることであるとする立場をとっています。
覚せい剤の多量摂取により、急性薬物中毒症状に陥らせた場合、覚せい剤の摂取により、人の健康状態を不良に変更し、その生活機能の障害を引き起こしたとして、「傷害」が認められるでしょう。
傷害致死罪は故意犯ですので、故意がなければ罪は成立しませんが、暴行により傷害が生じた場合、行為者の重い結果についての認識・予見は必要とされず、暴行の故意があれば足ります。
また、暴行によらない傷害の場合は、傷害の故意が必要となります。
つまり、人の生理機能を傷害することの認識・認容していた場合に、故意が認められるのです。
覚せい剤という薬物の中でも強い作用のある薬物を人に摂取させる場合、覚せい剤の摂取により人の生理機能を傷害する可能性を認識していたものと考えられるでしょう。

傷害致死は、裁判員裁判対象事件ですので、傷害致死で起訴されれば、通常の刑事裁判とは異なる手続となりますので、裁判員裁判に精通する弁護士に相談・依頼させるのがよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
ご家族が刑事事件・少年事件を起こし逮捕されてお困りであれば、今すぐ弊所の弁護士にご相談ください。
無料法律相談初回接見サービスに関するご予約・お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881で24時間受け付けております。

薬物事件の再犯

2021-09-29

薬物事件再犯について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~事例~
兵庫県川西警察署は、兵庫県川西市に住むAさんを覚せい剤取締法違反(使用)の容疑で逮捕しました。
Aさんは、覚せい剤取締法違反(使用)の前科があり、10年前に懲役1年執行猶予3年が言い渡されていました。
逮捕の連絡を受けたAさんの妻は、Aさんが再び薬に手を染めたことを知りショックを受けています。
Aさんの妻は、薬物事件に詳しい弁護士に相談し、執行猶予となる可能性について聞いています。
(フィクションです。)

薬物事件の量刑

裁判所・裁判官は、被告人が有罪であるとする場合、どのような刑を科すかを決めます。
当たり前ですが、裁判所・裁判官は、好き勝手に刑の種類や範囲を決めることはできず、きちんとルールに則って決めます。
刑法をはじめとした刑罰法令は、犯罪とされる行為を行った者について、どのような刑罰をどれぐらい科すかについて定めています。
ある犯罪に対して科されるべきものとして、法令が罰則により規定している刑罰を「法定刑」といいます。
覚せい剤取締法違反(使用)であれば、法定刑は「10年以下の懲役」です。
裁判所・裁判官は、覚せい剤取締法違反(使用)の罪で被告人を有罪とする場合、刑の種類を選択する際に、「罰金刑」を選択することはできません。
法定刑が「10年以下の懲役」であるので、懲役刑以外を選択することができないからです。
また、どれぐらいの懲役刑とするか、つまり、懲役刑の期間を決めるわけですが、これについても10年を超える期間とすることはできません。
裁判所・裁判官は、法定刑の範囲内で言い渡す刑罰の内容を決めるわけですが、法律に定められている特段の事情がある場合には、刑の加重減免が認められています。
例えば、自首が成立している場合には、その刑を減軽することができるとされているので、裁判所・裁判官は任意で刑を減軽することができるのです。
裁判所・裁判官が、法定刑を定める罰則に刑法を適用して定まる処断刑の範囲内で、被告人に下すべき宣告刑を決定する作業のことを「量刑」といいます。

薬物事件では、初犯であり、単純な自己使用目的の所持や使用のケースの場合、公判請求される可能性は極めて高いのですが、有罪となった場合でも、執行猶予となることが多くなっています。
ただ、薬物事件については、初犯であれば執行猶予が付く可能性が高いのですが、再犯となれば、いっきに実刑となる可能性が増します。
薬物事件に限ったことではありませんが、同種の犯罪で再び罪を犯した場合、裁判所・裁判官は、被告人は前回から反省、更生していないのではないか、社会内での再犯可能性は高いのではないか、と判断されてしまうからです。
そのため、基本的には薬物事件再犯事件では、実刑となることをベースに考えなければなりません。

ただし、すべての再犯事件が実刑となるのかと言えば、必ずしもそうではありません。
前回の事件で執行猶予判決を言い渡されており、執行猶予期間中何事もなく経過し、その判決言い渡しがあってからだいぶん時間があいている場合、あるいは、前回の事件で実刑が言い渡されており、刑の服役を終えてからずいぶん事件が経っている場合であって、なおかつ、前判決を受けてから今までの生活の様子、今回の時間後の反省の態度や更生に向けた努力、そして、家族などの監督能力が期待できるといった事情があれば、今回の事件で執行猶予となる可能性はあります。
薬物事件再犯で執行猶予を獲得することはそう簡単ではありませんが、再犯可能性が低いと認められ、社会内での更生が期待できると裁判所・裁判官に認めてもらえるよう最善を尽くす必要はあるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、薬物事件を含め刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
ご家族が薬物事件で逮捕されて対応にお困りであれば、今すぐ弊所の弁護士にご相談ください。
無料法律相談初回接見サービスに関するご予約・お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881で24時間受け付けております。

接見禁止の解除に向けて

2021-05-23

接見禁止解除に向けた活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~事例~
兵庫県西脇警察署は、大麻取締法違反(大麻栽培)の容疑で、兵庫県西脇市に住むAさんを逮捕しました。
その後、勾留が決定しましたが、接見禁止が付いており、Aさんの家族はAさんと面会することができません。
自営業のAさんは、仕事のことについて家族と直接話をしたいと思っており、どうにか接見禁止解除されないかと困っています。
(フィクションです。)

接見禁止とは

身柄が拘束されている被疑者・被告人は、弁護人その他の物との接見交通(面会)や、書類その他の物の受け渡しをすることができます。
弁護人との接見等は、被疑者が逮捕された段階から認められており、家族などの一般の方との面会等は、通常、勾留が決定してから行えます。
しかしながら、裁判官は、「逃亡し又は罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由」があるときは、検察官の請求により、または職権で、接見を禁止し、または授受すべき書類その他の物を検閲し、その授受を禁止し、もしくはこれを差し押さえることができます。
接見等を禁止する決定を「接見禁止決定」といいます。

接見禁止決定は、否認事件、認め事件であっても、組織犯罪や共犯事件については、起訴前まで付くことが多くなっています。
しかしながら、身体拘束により精神的・身体的な苦痛を強いられている被疑者は、接見禁止が付くことで家族等と会えず、さらに精神的に追い詰められた中で取調べを受けなければなりません。
そのような精神状態での取調べにおいて、被疑者が自己に不利な供述をしてしまったり、安易に取調官の誘導に乗ってしまうおそれがあります。
接見禁止による不利益を回避するためにも、弁護人は接見禁止決定に対して不服申立を行ったり、解除を申立て、被疑者と家族等が面会できるよう尽力します。

接見禁止の解除のために

勾留に接見禁止が付された場合には、家族等との面会が実現するように、弁護士は、次のような活動を行います。

■準抗告・抗告■

準抗告とは、裁判官がした裁判の取消しや変更を、その裁判官所属の裁判所に対して請求する手続のことです。
抗告は、裁判の取消しや変更を、その裁判をした裁判所の上級裁判所に請求する手続のことです。

■一部解除の申立て■

被疑者や弁護人に接見等禁止処分について解除を申し立てる権利はありません。
そのため、一部解除の申立ては、裁判官の職権発動を促すものにすぎません。
しかしながら、一般人である被疑者・被告人の両親や配偶者が罪証隠滅を行うおそれは低く、そのような近親者の一部解除が認められることは多いです。

いずれの手続においても、被疑者・被告人との接見を希望する近親者が、事件とは無関係であり、罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由がないことを主張・立証する必要があります。

そのような活動は、刑事事件に精通する弁護士にお任せください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を数多く取り扱う法律事務所です。
ご家族が刑事事件を起こし、接見禁止となりお困りであれば、今すぐ弊所の弁護士にご相談ください。
無料法律相談初回接見サービスに関するご予約・お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881で24時間受け付けております。

« Older Entries

keyboard_arrow_up

0120631881 無料相談予約はこちら LINE予約はこちら