Archive for the ‘薬物事件’ Category

覚せい剤の所持・使用で逮捕

2019-08-31

覚せい剤の所持・使用で逮捕

~ケース~
兵庫県神戸市須磨区に住むAさんは、覚せい剤取締法違反(所持使用)の容疑で兵庫県須磨警察署逮捕されました。
Aさんは、逮捕に引き続き勾留となり、接見禁止が付されているため家族と面会することもできません。
Aさんの家族は、「このまま裁判まで身柄拘束されたままなのか、釈放される可能性はないのか。」ととても心配しています。
(フィクションです)

覚せい剤取締法違反の罪

覚せい剤取締法は、「覚せい剤の濫用による保健衛生上の危害を防止するため、覚せい剤及び覚せい剤原料の輸入、輸出、所持、製造、譲渡、譲受及び使用に関して必要な取締を行う」ことを目的とした法律です。
覚せい剤取締法において規制の対象となる「覚せい剤」とは、
・フェニルアミノプロパン、フェニルメチルアミノプロパン及びその塩類
・上と同種の覚醒作用を有する者であって政令で指定するもの
・上の2つのいずれかを含有するもの
と定義されています。
ですので、覚せい剤取締法が規制の対象としているのは、必ずしも純粋な覚せい剤に限るものではなく、混合されたものであっても「覚せい剤」に当たることになります。
また、覚せい剤が他のものと混合し、覚せい剤の含有量が少量であっても、「覚せい剤」に当たります。

先述したように、覚せい剤取締法は、除外事由なく覚せい剤の輸入・輸出・所持・製造・譲渡・譲受・使用を禁止しています。
ここでは、上記ケースで容疑がかけられている「所持罪」と「使用罪」について説明します。

所持罪

覚せい剤取締法14条は、覚せい剤製造業者等の一定の資格を有する者が所持する場合等を除いて、覚せい剤所持を禁止しています。
覚せい剤所持罪は、①「覚せい剤を」、②「みだりに」、③「所持すること」、により成立する犯罪です。
所持」とは、どのような行為を指すのでしょうか。
所持」とは、「人が物を保管する実力支配関係を内容とする行為をいうのであって、その実力支配関係の持続する限り所持は存続するものというべく、かかる関係の存否は、各場所における諸般の事情に従い社会通念によって決定されるものである」とされます。(最大判昭30・12・21)
つまり、覚せい剤所持は、「覚せい剤を自己の支配下に置く行為」となります。
過去の判例では、次のような場合も「所持」が認められています。
・物理的に把持する必要はなく、その存在を認識して管理し得る状態にある場合
・直接所持しなくてもよく、他人の行為を介して自己の所持を実現したと認められる場合
・所有者でない場合
・比較的短時間の携帯にすぎない場合

また、所持罪が成立するためには、「覚せい剤を自己の実力的支配内に置くことを認識していること」(=故意)が必要となります。
覚せい剤と知りつつ自己の実力的支配内に置けばそれだけで所持罪が成立し、積極的に覚せい剤を自己又は他人のために保管する意思や、自己使用又は第三者に使用させる意思などは必要ありません。

所持については未遂罪も処罰されます。
他人から覚せい剤の保管を頼まれ、これを承諾し、覚せい剤を預かり保管するために受け取ろうとした時点で逮捕された場合も、未遂罪が成立することになります。

所持罪の法定刑は、10年以下の懲役です。
営利目的での所持は、1年以上の有期懲役、又は情状により1年以上の有期懲役及び500万円以下の罰金です。

使用罪

覚せい剤使用は、以下の場合を除いて禁止されています。
覚せい剤製造業者が製造するため使用する場合
覚せい剤施用機関において診療に従事する医師又は覚せい剤研究者が施用する場合
覚せい剤研究者が研究のために施用する場合
覚せい剤施用機関において診療に従事する医師又は覚せい剤研究者から施用のため交付を受けた者が施用する場合
・法令に基づいてする行為につき使用する場合
このような法定の除外事由がないのに覚せい剤を「使用」してはなりません。
使用」とは、覚せい剤をその用途に従って用いる一切の行為をいいます。
自分に対して使用している場合だけでなく、人に頼まれて覚せい剤を注射した場合も「使用」したことになります。
むろん、使用罪は故意犯であるため、行為者が「法定の除外事由がないのに、覚せい剤使用することを認識・認容していることが必要となります。

使用罪の法定刑は、10年以下の懲役で、営利目的での使用は、1年以上の有期懲役、又は情状により1年以上の有期懲役及び500万円以下の罰金です。

このように、覚せい剤取締法違反の罪は非常に重い刑罰が設けられています。
また、覚せい剤事件で逮捕されると、かなりの確率でその後勾留となります。
共犯者との接触を防ぐため、弁護士以外との面会を禁止する接見禁止が付される可能性も高いです。

ご家族が覚せい剤事件で逮捕されてお困りであれば、刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881まで。

外国人事件と退去強制

2019-08-25

外国人事件と退去強制

~ケース~
兵庫県加古川市の会社に勤務している外国籍のAさんは、大麻を国際郵便で輸入しようとしたとして兵庫県加古川警察署に逮捕されました。
Aさんは容疑を認めていますが、今後どのような流れになり、どのような処分を受けるのか、退去強制となるのか非常に不安です。
(フィクションです)

外国人が刑事事件を起こすと…

外国人が犯罪行為を行った場合でも、取られる手続は通常の刑事事件と同じです。
検察官が被疑者の起訴・不起訴を決定し、公判請求された場合には、公開での審理を経て有罪無罪が言い渡されます。
これらの手続はすべて日本語に基づいて進められますが、日本語を理解することができない方、若しくはある程度は日本語力がある方でも複雑な手続や法律の専門用語などがきちんと理解することが難しい場合には、通訳人を介して手続を進める必要があります。
外国人の方が事件を起こしてしまった場合に、一体今後どのような流れになり、如何なる処分を受けるのか、といったことについて心配なさることでしょう。
言語や文化などの違いから、日本人以上に不安を感じられるでしょう。
そのような場合、すぐに刑事事件に強い弁護士に相談し、丁寧な説明やアドバイスを受けることが重要です。

また、外国人の方が刑事事件を起こしてしまった場合に、懸念されるのが、事件終了後も日本に滞在可能かどうかという点です。
つまり、「退去強制」となるか否かという問題です。

退去強制について

退去強制」とは、「出入国管理及び難民認定法」に定められた行政処分の一つで、日本に滞在している外国人を強制的に日本から退去させることをいいます。
出国管理及び難民認定法第24条では、日本社会において強制的に退去させるべき者を事由ごとに列挙しています。

上記ケースのように薬物事件に関しては、同法第24条第4項(チ)に規定されています。

チ 昭和二十六年十一月一日以後に麻薬及び向精神薬取締法、大麻取締法、あへん法、覚せヽいヽ剤取締法、国際的な協力の下に規制薬物に係る不正行為を助長する行為等の防止を図るための麻薬及び向精神薬取締法等の特例等に関する法律(平成三年法律第九十四号)又は刑法第二編第十四章の規定に違反して有罪の判決を受けた者

Aさんは、大麻輸入の容疑で逮捕されており、Aさんは容疑を認めています。
大麻の輸入は、大麻取締法によって規制されていますので、大麻取締法違反で有罪判決を受けた場合には、退去強制事由に該当することになり、退去強制となる可能性があります。
有罪判決ですから、執行猶予判決であってもアウトです。

退去強制事由に該当する場合、特別な事情がない限りは、退去強制させられることとなります。
ただし、日本人の配偶者がいる場合や、日本人の子がいる場合などは、在留特別許可が認められることもあります。

先述の通り、薬物犯罪で有罪判決を受けたことは、退去強制の要件になっていますが、判決の確定までが必要です。
執行猶予付き判決が言い渡された場合、判決宣告時には勾留からも解放され、退去強制事由にも当たらないため、身体拘束は解かれます。
判決が確定した後に、入国管理局から出頭を命じる呼び出しが来て、退去強制の手続がすすめられます。
一方、実刑判決が言い渡された場合には、原則として、日本国内の刑務所に服役することになります。
刑期満了後又は仮釈放後に入国管理局に移送され、強制送還を待つことになります。

退去強制事由は様々で、事件内容や滞在資格によっては退去強制とならないこともあります。
ですので、外国人の方が事件を起こしてしまった場合には、刑事事件及び退去強制手続にも詳しい弁護士に相談されるのがよいでしょう。

ご家族が事件を起こし逮捕・勾留されてお困りであれば、刑事事件・少年事件を数多く取り扱う弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881まで。

危険ドラッグ~薬物の認識~

2019-08-24

危険ドラッグ~薬物の認識~

~ケース~
兵庫県三田市に住むAさんは、兵庫県三田警察署の家宅捜索を受けた後に、三田署へ連行され、医薬品医療機器等法違反の容疑で逮捕されました。
取調べでは、知人のBさんから購入した危険ドラッグについて聞かれましたが、Bさんからは「合法なもので、リラックス効果があるアロマのようなもの」だと聞いていたAさんは、それが危険ドラッグだとは知らなかったと供述しました。
しかし、取調べでは「違法薬物認識があっただろう」と詰められており、どう対応すればよいか分からず困っています。
(フィクションです)

危険ドラッグとは?

覚せい剤や大麻が法律で厳しく規制されていることは、みなさんご存知のことと思います。
有名人による薬物事件が相次いで報道される昨今、薬物に対する認識も高まっています。
それでは、「危険ドラッグ」についてはどの程度その危険性を認識されているのでしょうか。

覚せい剤は覚せい剤取締法で、大麻は大麻取締法で規制されていますが、「危険ドラッグ」は危険ドラッグ取締法なるもので規制されてはいません。
危険ドラッグ」は、医薬品医療機器等法で規制されています。

一般的に「危険ドラッグ」は、覚せい剤、大麻、麻薬、向精神薬、あへん及びけしがらなどの規制薬物または医薬品医療機器等法第2条15項に規定する指定薬物に化学構造を似せて作られ、これと同様の薬理作用を有する物品と定義されます。
規制薬物や指定薬物を含有しない物品であるといいながら、実は違法な成分が含まれていたり、違法な成分が含まれていないけれども規制薬物や指定薬物よりも有害な成分が含有している場合もあり、非常に危険なものです。
危険ドラッグ」には、乾燥植物片状、粉末状、液体状、固体状と様々な形態があり、「合法ハーブ」「アロマ」「リキッド」「お香」などと称して販売されています。
ネットでも簡単に購入することもできるため、それほど危険なものではないと誤認し、輸入する、使用するケースも少なくありません。

このような「危険ドラッグ」自体を医療機器等法が規制しているわけではなく、同法における「指定薬物」に該当する「危険ドラッグ」が規制対象となります。

指定薬物とは?

それでは、医療機器等法でいう「指定薬物」とはどのようなものなのでしょうか。

医療機器等法第2条15項は、以下のように「指定薬物」について定義しています。

15 この法律で「指定薬物」とは、中枢神経系の興奮若しくは抑制又は幻覚の作用(当該作用の維持又は強化の作用を含む。以下「精神毒性」という。)を有する蓋然性が高く、かつ、人の身体に使用された場合に保健衛生上の危害が発生するおそれがある物(大麻取締法(昭和二十三年法律第百二十四号)に規定する大麻、覚せヽ いヽ剤取締法(昭和二十六年法律第二百五十二号)に規定する覚醒剤、麻薬及び向精神薬取締法(昭和二十八年法律第十四号)に規定する麻薬及び向精神薬並びにあへん法(昭和二十九年法律第七十一号)に規定するあへん及びけしがらを除く。)として、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定するものをいう。

このような指定薬物については、疾病の診断、治療又は予防の用途や人の身体に対する危害の発生を伴うおそれがない用途として厚生労働省令で定めるもの以外の用途に供するために製造し、輸入し、販売し、授与し、所持し、購入し、若しくは譲り受け、又は医療等の用途以外の用途に使用することを禁止されています。
違反に対する罰則は、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金、又はその両方です。
業として行った場合は、5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金、又はその両方と加重されます。

規制薬物との認識がない場合は?

危険ドラッグ」を「合法」「違法でない」ものと言われ所持・使用したというケースも少なくありません。
犯罪が成立するためには、所持・使用等していたものが規制薬物であると認識していたことが必要となります。
ですので、規制薬物認識がなければ罪に問うことはできません。

といっても、単に「合法だと思っていました!」と言うだけで責任を免れることは難しいのです。
「ちょっと怪しいけど、ま、いっか。」と少しでも違法なものかもしれない程度の認識があれば罪は成立する可能性があります。
使用した状況や入手した経緯などから、規制薬物であると想像できたはずだと判断されることもありますので、危険ドラッグで逮捕されたらすぐに弁護士にしましょう。

弁護士に事件の詳細を説明し、取調べに対してどのように対応すべきかについてきちんとアドバイスを受けることが何よりも大切です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、薬物事件にも対応する刑事事件専門の法律事務所です。
ご家族が危険ドラッグで逮捕されてお困りであれば、今すぐ弊所にご相談ください。
お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881まで。

少年事件における環境調整②~環境調整の重要性~

2019-08-22

少年事件における環境調整②~環境調整の重要性~

前回の続き

少年審判の審理対象~非行事実と要保護性~

「非行事実」は、刑事裁判における「公訴事実」に該当するものです。
「要保護性」というのは、以下の3つの要素により構成されるものと理解されます。
①再非行の危険性
少年の性格や環境に照らして、将来再び非行を犯す可能性があること。
②矯正可能性
保護処分による矯正教育を施すことによって再非行の危険性を取り除くことができる可能性があること。
③保護相当性
保護処分による保護が最も有効かつ適切な措置であること。

審判では、上の「非行事実」と「要保護性」の両方が審理されます。
そのため、少年事件では、犯罪行為の軽重が直接量刑に影響する成人の刑事事件と異なり、非行事実が軽微であっても、要保護性が高い場合には、少年院送致といった身体拘束を伴う処分が選択されることがあります。
他方、非行事実は重い罪名の付くものであっても、要保護性が解消され、社会内での更生を図ることが少年の健全育成のために適切であると判断されれば、保護観察といった社会内処遇が選択されることもあります。
そのため、「要保護性の解消」は少年事件においては非常に重要な要素となるのです。

少年事件における環境調整の重要性

上述のように、要保護性が低ければ低いほど、少年を身体拘束して更正する必要がなくなるというわけですが、要保護性の解放に向けては「環境調整」がとても重要な役割を果たします。

環境調整」というのは、保護者の関係の調整、就業先の開拓、帰住先の確保等、少年の社会復帰を円滑にするために少年をとりまく環境を調整することをです。
つまり、少年が更生に向けて生活するために必要な環境を整えることです。
この環境調整は、少年本人への働きかけ、家庭や学校、職場などへの働きかけ、交遊関係の調整、被害者への対応といった多岐に渡る活動を含みます。

(1)少年本人への働きかけ

少年本人が真に事件、そして自分自身と向き合うことができなければ、どんなに外部的環境調整に尽力したとしても、要保護性を解消することは難しく、少年の更生にはつながりません。
自分が何故今回の事件を起こしてしまったのか、それにより誰を傷つけてしまったのか、二度と同じ過ちを繰り返さないためにはどうすべきなのか等、しっかりと考えていかなければなりません。
勿論、このようなことを考え、答えを見つけることは、少年のみでは容易ではありません。
少年の家族や、学校の先生方、家庭裁判所の調査官など、協力してくれる大人はいます。
また、弁護士は弁護人・付添人として、少年が事件や自分自身の問題と向き合いあえるよう支援し、解決策を見出せるよう共に考えていきます。

(2)家庭への働きかけ

家庭は少年にとって最も身近な環境であり、家庭内の問題が非行の背景にあることが多く、家庭への働きかけは環境調整をする上でも重要であると言えるでしょう。
弁護士は、少年と保護者との間に入り仲介役的な役割を担うこともあれば、両者に対して問題点を指摘したり改善のアドバイスをしたり学校の先生のような役割を担うこともあります。
勿論、これらは弁護士から一方的に行うものではなく、少年や保護者との話し合いを重ね、ともに考える中で行うものです。

(3)学校や職場への働きかけ

学校に在籍している少年の場合、今後も在籍できるか、学校側が少年を受け入れて適切な指導をしてくれるかどうかは、少年の更生を考えるうえで重要な事項です。
公立の学校は、警察・学校相互連絡制度によって警察から学校に逮捕の連絡がいってることがあります。
学校に知られている場合には、学校側に少年事件の手続や少年が真摯に反省し更生に向けて努力している点などを報告し、少年を積極的に受け入れてくれるよう協力を求めます。
学校が事件について把握していない場合、私立学校のように事件を起こしたことを知れば退学処分とするようなところもあるため、学校に知られないように働きかける必要もあるでしょう。
働いている少年についても、学校と同様、少年が職場で働き続けることができるよう職場の上司などに協力を求めていきます。

(4)交遊関係の調整

少年の交遊関係が事件の背景にある場合もそう少なくありません。
ケース②のように薬物事件では、恋人や友人から勧められて薬物に手を出すといったケースも多く、薬物を断つためにはこのような関係を解消する必要があります。
ケース②では、Aさんは交際相手の勧めで大麻に手をだしているわけですので、この交際相手との関係を終わらせることはもとより、大麻の入手先を知っている場合には、入手先とも一切連絡をとれなくするなど、薬物に関連する関係を一切断ち切る必要があるでしょう。

(5)被害者への対応

成人の刑事事件のように、被害者との示談成立により、不起訴処分で事件終了というわけにはいきませんが、被害者への謝罪・被害弁償、示談が成立していることにより、少年が事件を真摯に反省し、被害者にも配慮していると判断される要素にはなります。
勿論、少年が反省せず、単に形式上被害弁償をしたという事実だけでは、要保護性を解消させる要素となり得ません。
ケース①の盗撮事件のように、被害者がいる事件では、一刻も早く被害者に被害弁償を!と急がれる場合がありますが、形だけの被害弁償を急ぐのではなく、少年自身が真に反省し、被害者に対してきちんと謝罪する気持ちを持つことができてから、それに基づいて被害者対応を行うことが、要保護性の解消につながるでしょう。

このように、少年事件においては、成人の刑事事件とは異なる視点で対応しなければならないことも多くあります。
そのため、少年事件については、少年事件に精通する弁護士に相談されることをお勧めします。

お子様が事件を起こし対応にお困りであれば、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
詳しくは、フリーダイヤル0120-631-881までご連絡ください。

少年事件における環境調整①~少年事件の流れ~

2019-08-21

少年事件における環境調整①~少年事件の流れ~

~ケース①~
兵庫県内に住む中学生のAくん(15歳)は、駅構内のエスカレーターにおいて女子高生のスカート内にスマートフォンを差し入れ盗撮したとして、目撃者の男性に身柄確保されました。
Aくんは兵庫県垂水警察署で取調べを受けた後、両親が身元引受人となり夜に釈放となりました。
「余罪もあるようなので、また何回か取調べを受けてもらうことになる。捜査機関の捜査が終了したら、家庭裁判所が事件を担当することになる。」と警察官から簡単な説明を受けたAくんと両親は、少年事件の流れや最終的な処分について分からず心配になってきました。
(フィクションです)

~ケース②~
大学生のAさん(18歳)は、交際相手から大麻を勧められ、大麻を使用するようになりました。
交際相手の自宅に居た際に、兵庫県垂水警察署がやってきて、家宅捜索後に、Aさんと交際相手を大麻取締法違反の容疑で逮捕しました。
逮捕の知らせを受けたAさんの両親は、すぐに弁護士に接見を依頼し、事件について報告を受けることができました。
逮捕後に勾留が付く可能性が高いことや薬物事件では接見禁止となる可能性もあることを弁護士から聞き、Aさんの更生を第一にと弁護士に弁護を依頼することにしました。
(フィクションです)

少年事件の流れについて

20歳未満の者(「少年」といいます。)が刑罰法令に反する行為を行った場合、少年法に基づく手続に従って処分を受けることになります。
少年の年齢や非行内容により少年事件の流れは異なりますが、ここでは14歳以上20歳未満の犯罪行為を行った少年(「犯罪少年」といいます。)の少年事件の流れについて説明しましょう。

(1)捜査段階

警察に事件が発覚すると、捜査が開始されます。
捜査段階では、成人の刑事事件とほとんど同様の手続がとられます。

ケース①

Aくんは盗撮をし、目撃者によって私人逮捕されています。
容疑を認めており、前歴・補導歴もないこと、スマートフォン内のデータ等の証拠を押収していること、そして身元引受人がいること等から、逮捕に引き続き身柄を拘束する必要がないと警察が判断したものと考えられます。
こうして、Aくんは逮捕の日に釈放され、余罪の件も含めてあと何回か警察に出頭し取調べを受けることになりました。
身柄を拘束せずに捜査を行う事件を「在宅事件」と呼びます。
警察での捜査が終わると、事件は検察に送致されます。
法定刑が罰金以下の比較的軽微な犯罪を犯した疑いがある場合は、警察から直接家庭裁判所に送致されます。
Aくんの場合は、迷惑防止条例違反に問われていると考えられますので、警察での捜査が終了すると、次は検察が事件を担当することになり、検察官から呼び出しがあります。
検察官は捜査を終えると、事件の記録を管轄の家庭裁判所に送致します。

ケース②

身柄を拘束する必要がある場合には、少年であっても逮捕されます。
逮捕から48時間以内に警察から検察官に事件が送致され、被疑者である少年の身柄を受けた検察官は24時間以内に少年を釈放するか勾留請求を行うかを決めます。
検察官が勾留請求した場合、裁判官は少年と面談した上で、勾留するか否かを判断します。
勾留となれば、検察官が勾留請求した日から原則10日間、延長が認められれば最長で20日間、警察署の留置場で身柄が拘束されることになります。
ここまでは成人の刑事事件の流れと同じですが、少年事件の場合には、「勾留に代わる観護措置」がとられる点が成人の刑事事件とは異なります。
少年事件の場合には、検察官は裁判官に「勾留に代わる観護措置」を請求することができます。
当該措置がとられると、収容場所が少年鑑別所となります。
収容期間も10日で、延長は認められません。

(2)家庭裁判所送致後

警察や検察での捜査を終えると、事件が家庭裁判所に送られます。

家庭裁判所は、事件が係属している期間中いつでも「観護措置」をとることができます。
「観護措置」は、家庭裁判所が調査・審判を行うために、少年の心情の安定を図りながら、少年の身体を保護しその安全を図る措置で、そのほとんどが少年鑑別所に送致する措置がとられています。
捜査段階で「勾留に代わる観護措置」がとられていた場合、家庭裁判所に事件が送致されると当然に「観護措置」とみなされます。
逮捕・勾留されている少年については、家庭裁判所は送致された時に観護措置をとることがほとんどです。
ケース②の場合、薬物事件ということもあり、逮捕後勾留されることがほとんどです。
そのため、送致後に観護措置がとられる可能性は高いでしょう。

一方、ケース①のように在宅事件であっても、観護措置をとる必要があると判断されることもありますので、在宅事件だからと安心していると、家庭裁判所送致後に観護措置がとられ少年鑑別所に収容となることもあります。

家庭裁判所は事件を受理すると、家庭裁判所の調査官による調査、及び審判を経て最終的な処分が決定されます。

最終的な処分は、次の通りです。
①保護処分決定
 (a)保護観察
 (b)少年院送致
 (c)児童自立支援施設等送致
②検察官送致
③不処分
④都道府県知事又は児童相談所長送致
⑤審判不開始
中間的な処分として、試験観察があります。

以上、少年事件の流れを見てきましたが、少年であっても身柄がとられる可能性もあります。
長期の身体拘束により退学や解雇といった不利益を被るおそれもありますので、お子様が逮捕・勾留されお困りであれば、少年事件を数多く取り扱う弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

薬物事件で少年審判

2019-08-13

薬物事件で少年審判

~ケース~
兵庫県神戸市東灘区に住む学生のAさんは、交際相手を通じて大麻を勧められ、大麻を使用するようになりました。
ある日、交際相手が大麻取締法違反で逮捕され、Aさんも同罪で逮捕されることとなりました。
逮捕・勾留後に、神戸家庭裁判所に送致され、少年審判が開かれることになりました。
Aさんは、どのような処分を受けるのかとても心配です。
(フィクションです)

少年事件の流れ

20歳未満の者(以下、「少年」といいます。)が刑罰法令に触れる行為をした場合、成人の刑事事件と同様に捜査機関により逮捕されることがあります。
ただし、14歳未満の者(「触法少年」といいます。)の場合、刑事責任に問われることはないので、警察は処罰を目的とした捜査をすることはできず、任意捜査の範囲内で捜査を行い、その後、児童相談所に通告することになります。
ですので、少年といっても事件を起こした少年の年齢によって、その後の手続が変わってきます。

14歳以上20歳未満の少年を「犯罪少年」といい、刑事責任能力が生じ、事件を起こせば、警察に逮捕される可能性があります。
逮捕された後は、成人の刑事事件とおおよそ同じ手続きがとられますので、逮捕後に勾留された場合には逮捕から13日、延長されると最大で23日もの間、身柄が拘束されることになります。
ただ、少年の場合は、勾留に代わる観護措置がとられることもあるので、その場合には、留置場所が少年鑑別所になり、期間も10日となります。

捜査機関による捜査が終れば、少年事件について、原則すべての事件が家庭裁判所に送致されることになっています。(これを「全件送致主義」といいます。)
家庭裁判所が事件を受理すると、家庭裁判所は、調査・審判を経て、少年の更生に適した処分を決定します。
家庭裁判所に事件が送致されると、家庭裁判所はいつでも「観護措置」をとることができます。
観護措置がとられると、少年少年鑑別所に原則2週間、最大で8週間収容されることになり、少年鑑別所において、少年の非行原因や今後の更生の可能性について調査・分析されることになります。

少年審判について

少年に対する最終的な処分を言い渡すために設けられた期日において、裁判官による審理および決定の過程を「少年審判」といいます。

少年審判では、少年の犯した「非行事実」、並びに、少年の「要保護性」について審理されます。
要保護性とは、以下の3つの要素により構成されると考えられています。

1.再非行の危険性
少年の性格や置かれている環境に照らして、将来再び非行を犯す危険性があること。
2.矯正可能性
保護処分による矯正教育を施すことにより、再非行の危険性を除去できる可能性があること。
3.保護相当性
保護処分による保護が最も有効であり、かつ、適切な処遇であること。

ここでいう保護処分というのは、家庭裁判所に送致された少年を更生させることを目的とし、家庭裁判所が下す終局処分であって、①保護観察、②少年院送致、③児童自立支援施設等送致の3種類があります。

少年審判では、少年の非行事実のみならず、要保護性が審理されるため、少年事件では、非行事実が軽微であっても、要保護性が高いと判断されると、少年院送致といった処分が選択されることもあります。
逆に言うと、非行事実は重い犯罪に該当するものであっても、要保護性が解消されたと認められれば、保護観察のような社会内処遇が選択されることもあるのです。
ですので、要保護性の解消に向けた活動が少年事件においては重要となります。

その意味で、少年事件における弁護士の活動の中でも、「環境調整」に重きが置かれます。
環境調整は、少年と保護者・学校との関係調整、専門的な治療が必要な場合にはそのような治療を受けれるよう専門機関の協力を求めるなど、少年の社会復帰を円滑にするために少年を取り巻く環境を調整することをいいます。
加えて、少年が事件や自身が持つ問題を理解し、解決していけるように指導したり、被害者への被害弁償や示談交渉なども、少年事件において弁護士が行う重要な活動です。
薬物事件であれば、薬物を絶つことが非常に重要なポイントとなりますので、薬物を使用するようになった経緯や入手経路をしっかりと把握し、その関係性を断ち、二度と薬物に手を出さない環境を作り出す必要があります。
上記のケースであれば、交際相手とのつながりで薬物に手を出したことを踏まえ、その相手との関係性を完全に断つこと、そして必要であれば専門機関で治療を受けることが重要な環境調整となるでしょう。
もちろん、少年の家族による更生への支援も必要不可欠です。

少年事件では、少年だけでなく、家族や学校・職場といった周囲と協力し、少年の更生に向けて動いていかなければなりません。

お子様が薬物事件で逮捕された、家庭裁判所に送致され少年審判を受けることになり対応にお困りであれば、少年事件を専門に取り扱う弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

少年事件で初回接見

2019-08-05

少年事件で初回接見

~ケース~
兵庫県神戸市北区に住む少年Aくん(18歳)は、ネットで麻薬と覚せい剤を染み込ませた紙を購入し、密輸したとして兵庫県神戸北警察署に逮捕されました。
Aくんは、「興味本位でやった」と容疑を認めています。
逮捕の連絡を受けたAくんの家族は、すぐに接見に行ってくれる弁護士を探しています。
(実際の事件を基にしたフィクションです)

少年が逮捕されたら

20歳未満の少年が刑罰法令に反する行為をした場合、成人の場合と同様に警察に逮捕される可能性があります。
14歳未満の少年の場合は、刑法で刑事責任に問えない旨が規定されていますので、犯罪とならず逮捕されることはありません。(ただし、事件の内容や少年の状況によっては、児童相談所で身柄を保護されることもあります。)
少年であっても、家庭裁判所に送致されるまでは、基本的に成人の刑事事件と同じ手続が適用されます。
逮捕されると、少年は警察署で警察からの取調べを受けます。
警察は、逮捕から48時間以内に、少年を検察に送致するか若しくは釈放するかを決めます。
警察が検察に事件を送致すると、少年は検察官からの取調べを受けます。
検察官は、少年の身柄を受けてから24時間以内に、裁判官に勾留請求をするか若しくは少年を釈放するかを決定します。
検察官が少年を勾留する必要があると判断した場合、裁判官に対して勾留請求を行います。
検察官からの勾留請求を受けた裁判官は、少年と面談を行い、少年を勾留するべきか否かを判断します。
裁判官が勾留すべきと判断すると、検察官が勾留請求した日から原則10日間、延長が認められれば最大で20日間身柄が拘束されることになります。
勾留の場合留置先は警察署の留置場となりますが、少年の場合、この「勾留」に代わって「勾留に代わる観護措置」がとられる場合があります。
この「勾留に代わる観護措置」がとられると、留置先は少年鑑別所となり、期間も10日間と定められており、延長は認められません。
ただし、勾留に代わる観護措置がとられると、家庭裁判所に事件が送致された際、当然に観護措置がとられることとなり、更に1か月ほど少年鑑別所に収容されることとなります。

成人の刑事事件では、検察官が不起訴処分で事件を終了することがありますが、少年の場合、原則すべての事件が家庭裁判所に送致されることになるので、この点成人の刑事事件とは異なります。
事件を受理した家庭裁判所は、調査・審判を経て、少年の最終的な処分を決定します。

初回接見のメリット

先述したように、少年であっても逮捕される可能性はあります。
成人であっても、外部との接触が途絶えた状況で連日取調べを受けることは身体的・精神的に厳しいものです。
とかく、心身ともに発展途上の少年であれば、少年の心身に与える影響は大きいでしょう。
逮捕から勾留までの間は、原則として家族であっても逮捕された方と面会することはできません。
突然の逮捕で家族との接触も絶たれ、警察からの取調べにどう対応したらよいか分からない状況では、自己に不利な供述が取られたり、やってもないことまで認めてしまうこともあります。
そのような事態を回避するためにも、早い段階から弁護士との面会(接見)を行うことが重要です。
弁護士であれば、逮捕から勾留までの間であっても逮捕された方との接見は可能です。
弁護士は接見において、逮捕された方から事件の詳細を伺った上で、今後の流れや見込まれる処分、取調べ対応についての的確なアドバイスをするなどします。
また、ご家族からの伝言を逮捕された方に伝え、逮捕された方からご家族への伝言を伝えることもできます。
弁護士による接見は、専門家からの助言を受けることで逮捕された方の精神的な負担を軽減することにもつながります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、少年事件・刑事事件を専門とする法律事務所です。
弊所では、刑事事件専門の弁護士が留置施設に出張し、逮捕・勾留されている方と接見をする「初回接見サービス」をご用意しております。
詳しくは、フリーダイヤル0120-631-881までご連絡ください。

薬物事件における身体拘束

2019-08-02

薬物事件における身体拘束

~ケース~
覚せい剤取締法違反の罪に問われた被告人Aさんは、逮捕・勾留により兵庫県明石警察署の留置場に拘禁されていました。
勾留決定と共に、接見禁止が付されており、Aさんは弁護人以外の者と面会することはできませんでした。
勾留延長の満期日に、Aさんは神戸地方検察庁に覚せい剤取締法違反の罪で起訴されました。
Aさんは、弁護人にすぐに保釈請求をしてほしいと話しています。
(フィクションです)

薬物事件で逮捕されたら

覚せい剤、大麻、麻薬、危険ドラッグなどの薬物に手を出し、警察に逮捕された場合、その後勾留される可能性は高いです。
勾留は、被疑者や被告人の身柄を拘束する裁判とその執行のことです。
起訴前の勾留を「被疑者勾留」、起訴後の勾留を「被告人勾留」と呼びます。
被疑者勾留は、逮捕が先行していること、検察官の請求によること、保釈が認められないこと、勾留期間が短いこと等の点で、被告人勾留と異なります。
被疑者を勾留するには、①勾留の理由、そして②勾留の必要性が必要です。

①勾留の理由
勾留の理由は、以下の通りです。
(a)被疑者が罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由がある。
かつ、
(b)次の少なくとも一つに該当する。
 ・住所不定
 ・罪証隠滅のおそれ
 ・逃亡の恐れ
薬物事件の場合、薬物の入手先や譲渡先など被疑者本人だけでなく複数人が事件に関与しているため、釈放されることにより関係者と接触し、罪証隠滅を図るおそれが高いと判断されます。
そのため、勾留の理由があるとして勾留がなされるケースが多いのです。

②勾留の必要性
勾留の必要性というのは、勾留の「相当性」のことであるとされており、相当性のない場合に勾留は認められません。
被疑者や被告人を勾留することによる「公益的な利益」と、これによって被疑者や被告人が被る「不利益」とを比較衡量して総合的に判断されます。
多くの場合、勾留による長期身体拘束は被疑者や被告人が仕事を失う可能性を高めることになる旨の不利益が挙げられます。

被疑者勾留の目的は、
①捜査・公判の紛糾防止
②公判廷への出頭確保
③刑の執行確保
などが挙げられます。
これらの目的から導き出される「公益的な利益」が、被疑者の身体拘束を解いた状態では害される可能性があり、被疑者の身柄確保=勾留の必要性があると判断されると、例え被疑者が仕事を失うおそれがあり、それによって被る不利益や身元引受人が被疑者の監督を誓約していたとしても勾留が決定する可能性があります。

また、薬物事件においては、勾留と共に接見禁止決定がなされることも多いのです。
接見禁止となると、弁護士以外の者との面会ができなくなります。
これもまた、関係者と接触し罪証隠滅を図るおそれがあるためです。

このように、薬物事件においては、逮捕から起訴までは身体拘束される可能性は高いのです。
しかし、起訴後であれば、保釈で釈放される可能性もあります。

保釈は、一定額の保釈保証金を納めることにより、勾留を停止し、身体拘束を解くものです。
保釈保証金の相場は、150~200万円となっており、一般人にとってはとても安いとは言えない金額です。
ですので、被告人も容易に逃亡しようとは思えないというわけです。
もちろん、逃亡を思いとどまらせるだけの金額でなければならないので、被告人の経済状況によって保釈保証金の額も変わってきます。
保釈を許可するか否かの判断にあたっては、検察官は、確実に有罪にできる証拠を収集して被疑者を起訴しますので、起訴した段階では十分な証拠が取得できている状態にありますので、被疑者勾留の段階よりも罪証隠滅のおそれは低いと判断されます。
また、保釈保証金の納付により、被告人が逃亡するおそれも高くないとし、勾留の判断と比べると保釈の判断は緩やかだと言えるでしょう。
そのため、薬物事件で勾留や接見禁止が付いていたとしても、起訴後は保釈により釈放されることも多いのです。

ご家族が薬物事件で逮捕・勾留され、長期の身体拘束を受けてお困りであれば、刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
詳しくは、フリーダイヤル0120-631-881までご連絡ください。

大麻取締法違反で逮捕

2019-07-28

大麻取締法違反で逮捕

~ケース~
兵庫県揖保郡太子町に住むAさんは、友人のBさんから大麻を勧められ、大麻を使用するようになりました。
Aさんが大麻を使用するのは、Bさんと一緒にいるときだけで、大麻もBさんを通じて入手していました。
ある日、Bさんが大麻取締法違反(大麻所持)で兵庫県たつの警察署逮捕されたと知人を通じて知りました。
自分もいずれ逮捕されるのだと思ったAさんは、逮捕される前に刑事事件に強い弁護士に相談しようと思い、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に法律相談の予約を入れました。
(フィクションです)

大麻取締法違反とは?

大麻事件で、芸能人が逮捕・起訴されるといったニュースが昨今世間を騒がせています。
大麻は、海外ではマリファナと呼ばれており、海外の一部の国や地域では、医療大麻だけではなく嗜好品としての大麻の使用や所持が合法とされています。
しかし、日本では、大麻は「大麻取締法」で規制されており、海外で合法であるからといって容易に大麻に手を出すと、刑事責任を問われることになります。

大麻取締法で規制される「大麻」とは、「大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く。)並びに大麻草の種子及びその製品を除く。」(大麻取締法第1条)です。
許可を得た者以外の者が、大麻を所持し、栽培し、譲り受け、譲り渡し、又は研究のために使用することは禁止されています(同法第3条)。
これに反し、大麻を、みだりに、所持し、譲り受け、又は譲り渡した者は、5年以下の懲役が科せられる可能性があります(同法第24条の2)。

上記ケースでは、Bさんは大麻所持の容疑で逮捕となったようです。
所持の許可を得ている大麻取扱者である場合は別として、Bさんがそのような立場になく「みだりに」大麻を「所持」しているのであれば、大麻取締法違反に問われることになります。
「所持」とは、「人が物を保管する実力支配関係を内容とする行為」を意味します。
大麻について所有権や処分権を有している必要はありません。
所有の形態は、自ら保管・携帯している場合だけでなく、他人に保管させる場合、他人の依頼によって保管する場合、運搬する場合、隠匿する場合など社会通念上実力支配関係にあると認められるすべての場合が含まれます。
また、BさんはAさんに大麻を渡していますので、大麻譲渡でも罪に問われることになるでしょう。
Bさんに対する取調べから、おそらくBさんがAさんに大麻を渡したことも明らかになるでしょう。
そうなれば、警察はAさんに対して大麻譲受の罪で捜査を開始し、ある程度証拠が固まれば、Aさんを逮捕する可能性も低くありません。

さて、AさんもBさんも大麻を「使用」していますが、これについては罪に問われるのでしょうか。
実は、大麻の「使用」については罰則が設けられていないのです。
覚せい剤については、「使用」についても罰則が設けられており、その法定刑は10年以下の懲役とされています。
大麻の「使用」自体が罪にならないからといって、「私は大麻を使用しただけです」といった主張は通りません。
大麻を譲り受けたり所持したりせずに使用することは事実上不可能だからです。
「使用」したということは、誰かから大麻を譲り受けており、かつ所持していたということになります。

大麻取締法違反逮捕されると、その後に勾留が付く可能性は高いでしょう。
大麻の入手経路を明らかにするために、被疑者に対して取調べをする必要がありますし、関係者らと接触し罪証隠滅をはかるおそれもあるため、逮捕に引き続き身体を拘束して捜査を進める必要があると判断されるからです。
また、大麻関係者らとの接触を阻止するため、勾留が決定するとともに、弁護士との接見以外を禁ずる接見禁止が付される可能性もあります。
そうなれば、勾留後であっても接見禁止が付されている間は、被疑者の家族であっても被疑者と面会することは出来ません。

弁護士であれば、逮捕から勾留までの間や接見禁止が付いている間であっても、いつでも被疑者と接見を行うことが可能です。

ご家族が大麻取締法違反逮捕された、接見禁止が付いていて面会できないとお困りであれば、今すぐ刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881まで。

保釈制度について

2019-07-07

保釈制度について

~ケース~
覚せい剤取締法違反の疑いで兵庫県須磨警察署に逮捕されたAさんは、その後、窃盗、傷害でも再逮捕されました。
Aさんは、覚せい剤取締法違反、窃盗、傷害で神戸地方検察庁に起訴されました。
第一審では、神戸地方裁判所は懲役18年9月の実刑判決を言い渡しましたが、Aさんは控訴し、その後保釈されました。
(実際の事件を基にしたフィクションです)

保釈制度

控訴審中に保釈されていた実刑確定者が収監に抵抗して刃物を持ったまま逃走するという事件が起きたことは、ニュースでも大々的に報じられていますので、多くの方がご存知のことと思います。
この事件を契機に、保釈制度について注目が集まっているようです。
そこで、今回のブログでは保釈制度について説明してみたいと思います。

保釈って何?

保釈」というのは、一定額の保釈保証金の納付を条件として、被告人に対する勾留の執行を停止し、その身柄拘束を解く裁判とその執行のことをいいます。

さて、保釈によってその執行を停止する「勾留」についてはご存知でしょうか。
勾留は、被疑者または被告人を拘禁(身柄を拘束)する裁判およびその執行のことです。
逮捕から48時間以内に警察は被疑者を釈放するか検察へ送致するかを決定します。
警察から検察へと被疑者の身柄が送致されると、検察官は被疑者の身柄を受けてから24時間以内に、釈放するか裁判所に対して勾留請求をするかを決めます。
検察官からの勾留請求を受けて、裁判官は被疑者を勾留するか否かを判断し、勾留決定を行います。
勾留期間は、検察官が勾留請求した日から原則で10日間、延長が認められれば最長で20日間の身体拘束となります。
これは、起訴前の勾留であり、「被疑者勾留」と呼ばれます。
検察官は、勾留期間中に被疑者を起訴するか否かを判断します。
検察官が被疑者を起訴すると、その段階から被疑者は「被告人」という立場になります。
起訴後の勾留を「被告人勾留」といいます。
被疑者段階で検察官の請求により勾留されていた者が、勾留期間中に同一の犯罪事実について起訴された場合には、起訴と同時に被疑者勾留は、自動的に被告人勾留に切り替わります。
被告人勾留の期間は、公訴の提起があった日から2か月とされており、特に必要がある場合は1か月ごとに更新されます。
長期間の身体拘束は、被告人に大きな影響を及ぼすことは容易に想像できるでしょう。

被疑者勾留は保釈が認められませんが、被告人勾留については保釈が認められます。
ですので、検察官が公判請求した場合には、すぐに保釈請求を行い、身柄解放に向けて動く必要があります。

保釈保証金っていくらになるの?

保釈保証金を預ける代わりに身体拘束をとくのが「保釈」ですので、裁判官・裁判所が保釈を許可したとしても、保釈保証金を納付しなければ被告人は釈放されません。
保釈保証金の額は、犯罪の性質・情状、証拠の証明力、被告人の性格や資産を考慮して、被告人の出頭を保証するに足りる相当な額でなければなりません。
重大な犯罪を行い実刑が見込まれる場合には、逃亡を防止するため保釈保証金額が高くなりますし、被告人の経済力から高額でなければ逃亡を躊躇させる抑止力としての効果は望めませんので、その場合も高額となります。
しかし、そのような事情がない場合、一般的な相場は150~200万円となっています。

保釈はいつからいつまで?

先述したように、検察官が公判請求した時点から保釈請求を行うことはできます。
保釈請求書を提出後、裁判官・裁判所は、検察官からの意見を聴いた上で判断を下します。
その後、許可がでれば、許可書を受領し、裁判所の出納係に保釈保証金を納め、検察官が釈放指揮をとってから被告人が釈放されるという流れになります。
判決期日に実刑判決が言い渡されると、保釈は失効し、判決後すぐに身柄が拘束されることになります。
しかし、一審判決後に再度保釈請求をし、認められた上で保釈保証金を納めれば再び釈放されることは可能です。

保釈中に逃亡したら?

保釈保証金は、没収されなければ判決後に返還されます。
保釈保証金が没収される場合とは、①保釈が取り消されたとき、そして②刑の言渡しを受け、その判決が確定した後に、執行のために呼び出しを受けても正当な理由なく出頭しないときや逃亡したとき、です。
刑が言い渡される前に逃亡した場合にも、保釈が取り消される可能性がありますので、保釈後に被告人や受刑者が逃亡すれば、保釈は取り消され、保釈保証金が没収されるということになります。

刑事事件でご家族が逮捕・勾留され、保釈による身柄解放をお望みであれば、刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士にご相談ください。
詳しくは、フリーダイヤル0120-631-881までご連絡ください。

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