刑事事件専門の私選弁護人

2019-04-03

刑事事件専門の私選弁護人

刑事事件専門私選弁護人を選任するメリット・デメリットについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
車を運転していたAさんは、兵庫県相生市の交差点で人身事故を起こしてしまいました。
Aさんは、飲酒していたことがバレると思い、怖くなって、そのまま現場から離れました。
しかし、翌日、兵庫県相生警察署の警察官がAさん宅を訪れ、Aさんを過失運転致傷および道路交通法違反の容疑で逮捕しました。
Aさんの家族は、すぐに刑事事件に強い弁護士に接見を依頼しました。
(フィクションです)

刑事手続における弁護人の役割

刑事手続は、個々の犯罪に関し犯人の処罰について判断するために設けられた一連の手続です。
この刑事手続には、多くの者が関与しています。
Aさんは、過失運転致傷罪および道路交通法違反の容疑で捜査の対象となっており、「被疑者」として刑事手続における権利・義務の主体となっています。
今後、Aさんは、警察や検察といった捜査機関から取調べを受け、検察官が勾留請求をした場合には、裁判所により勾留の判断がなされることになります。
更に、起訴された場合には、Aさんは裁判を受けることになり、有罪となれば刑罰が科されることになります。
このような手続において、被疑者、或いは、被告人は、自らを法的に防御し、正当に権利を行使し、正当な利益を擁護する必要があります。
しかしながら、現実において、一般市民である被疑者・被告人が、警察や検察官といった捜査機関と比べると、その立場は圧倒的に弱いと言えます。
そこで、刑事手続において、被疑者・被告人の権利を正当に行使し、正当な利益を擁護する「弁護人」の活動が重視されます。

憲法第34条前段は、身柄の拘束を受けている者に対し、憲法第37条3項は、被告人に対して、弁護人依頼権を保障しています。

第三十四条 何人も、理由を直ちに告げられ、且つ、直ちに弁護人に依頼する権利を与へられなければ、抑留又は拘禁されない。又、何人も、正当な理由がなければ、拘禁されず、要求があれば、その理由は、直ちに本人及びその弁護人の出席する公開の法廷で示されなければならない。

第三十七条 すべて刑事事件においては、被告人は、公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける権利を有する。
2 刑事被告人は、すべての証人に対して審問する機会を充分に与へられ、又、公費で自己のために強制的手続により証人を求める権利を有する。
3 刑事被告人は、いかなる場合にも、資格を有する弁護人を依頼することができる。被告人が自らこれを依頼することができないときは、国でこれを附する。

刑事訴訟法は、全ての被疑者・被告人に対し弁護人選任権を保障しています。

第三十条 被告人又は被疑者は、何時でも弁護人を選任することができる。

弁護人の資格として「弁護士」であることが必要とされますが、地方裁判所・家庭裁判所・簡易裁判所では、裁判所の許可を受けて、弁護士でない者を弁護人に選任することもできます。

弁護人は、選任方式の違いにより、「私選弁護人」と「国選弁護人」とに区別されます。

私選弁護人
被疑者・被告人、および一定の関係人が選任した弁護人です。
被疑者・被告人が、自ら弁護士を選び、弁護人として選任しますので、自分に合った弁護士を弁護人として選任できるメリットがあります。
医者にも内科医や外科医がいるように、弁護士にもある特定の分野に特化していることが多く、刑事事件専門の弁護士であれば、適切かつ迅速に対応してくれることが期待できます。
一方、デメリットとしては、弁護士費用を自己負担しなければなりませんので、費用面で工面することが出来ない場合には、国選弁護人を検討されるのもオプションのひとつです。

国選弁護人
裁判所、裁判長または裁判官が選任する弁護人です。
国選弁護人は、「被告人国選弁護」と「被疑者国選弁護」の2つの制度によって就任する弁護人です。
(1)被疑者国選弁護
被疑者に対して勾留状が発せられている場合で、被疑者が貧困その他の事由により私選弁護人を選任することができないときには、裁判官に対し、国選弁護人の選任を請求することができます。
(2)被告人国選弁護
被告人は、貧困その他の事由により私選弁護人を選任することができないときは、裁判所に対し、国選弁護人の選任の請求をすることができます。
国選弁護人は、費用を国が負担してくれるので、経済面でメリットが大きいのですが、必ずしも刑事事件に詳しい弁護士が選任されるわけではありません。
また、被疑者段階では、勾留前から選任することは出来ませんので、逮捕後すぐに勾留阻止を目指した活動を依頼することはできません。

私選弁護人、国選弁護人ともにメリット・デメリットがあります。
ご自身やご家族が信頼することができる弁護士を選任することが何よりも重要です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件専門とする法律事務所です。
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