強制性交等事件で逮捕

強制性交等罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県美方郡新温泉町に住むAくん(18歳)は、知人のVさんに対して無理やり性交したとして、兵庫県美方警察署強制性交等の疑いで逮捕されました。
逮捕の連絡を受けたAくんの両親は、急いで接見に行ってくれる弁護士に連絡を入れました。
(フィクションです)

強制性交等罪とは

平成29年の刑法改正により、「強姦罪」は「強制性交等罪」に改められました。
強制性交等罪は、刑法第177条に以下のように規定されています。

第百七十七条 十三歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛こう門性交又は口腔くう性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、五年以上の有期懲役に処する。十三歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

【客体】
改正前の強姦罪では、女性を被害者とする性交のみを対象としていましたが、改正後の強制性交等罪においては、行為者および被害者の性別は問いません。
つまり、女性でも行為者となり得ますし、男性でも被害者となり得ます。

【行為】
強制性交等罪の行為は、「性交、肛門性交又は口腔性交」です。
「性交」とは、男性性器を女性世紀に挿入する行為をいい、陰茎の少なくとも一部を膣に挿入することを意味します。
陰茎以外の異物を挿入する行為は、「わいせつな行為」となります。
「肛門性交」とは、肛門内に陰茎を挿入する行為をいい、「口腔性交」とは、口腔内に陰茎を挿入する行為をいいます。

【暴行・脅迫】
強制性交等罪が成立するためには、13歳以上の者に対しては、「暴行・脅迫」を用いて性交等を行うことが必要となります。
このような「暴行・脅迫」は、必ずしも相手方の反抗を抑圧する程度のものであることを要せず、その犯行を著しく困難にする程度のものであれば足りると解されます。(最判昭24・5・10)

少年が強制性交等事件で逮捕されたら

強制性交等罪は、その法定刑が5年以上の懲役と、罰金刑もなく刑法犯の中でも重い罪となっています。
少年であっても、強制性交等事件を起こした場合には、逮捕・勾留され長期の身体拘束を余儀なくされる可能性が高いと言えます。
捜査機関による捜査が終了後には、事件が家庭裁判所に送致されることになりますが、家庭裁判所に送致後、少年鑑別所収容の観護措置がとられる可能性も高いでしょう。
強制性交等事件という重大事件の場合には、少年の身体を拘束し少年を鑑別する必要があると判断される傾向にあるからです。
このように、強制性交等事件を少年が起こした場合には、逮捕から長期間身体が拘束されることになるでしょう。

大人であっても、突然日常と切り離された環境に身を置き、連日取調官から取り調べを受けることは、身体的にも精神的にも大きなストレスを抱えることになります。
ましてや心身共に発展途上の少年であれば、抱える不安も大きく、精神的に不安定になり取調官に誘導されるままの調書が作成されてしまうおそれも否定できません。
そのような事態を回避するためにも、逮捕されたら早期に少年事件に精通した弁護士に少年との接見を依頼することが重要です。
弁護士は、少年から事件について詳しく聞いた上で、今後の流れや取調べ対応についてのアドバイスを分かりやすく丁寧に説明します。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
お子様が強制性交等事件で逮捕されお困りであれば、今すぐ弊所の弁護士にご相談ください。
無料法律相談初回接見サービスのご予約・お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881まで。

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