少年の交通事件

2019-05-17

少年の交通事件

少年交通事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
高校3年生(17歳)のAくんは、運転免許証の交付を受けずに知人の車を運転していました。
ところが、一旦停止を怠り、兵庫県篠山警察署の警察官に車を停止させられ、運転免許証の提示を求められたことで、無免許運転が発覚しました。
Aくんは、そのまま警察署に連行され、調べを受けた後に、両親が身元引受人となり釈放されました。
警察から、いずれ家庭裁判所に送致することになると言われ、どのような処分が下されるのか不安になった両親は、少年事件に強い弁護士に相談することにしました。

少年の交通事件

少年事件

20歳未満の者(「少年」という。)が刑罰法令に触れる行為を行った場合、少年法に基づく手続が適用されます。
少年法は、少年をできるかぎり教育して構成させようという教育的機能と、刑事司法制度の一部としての司法的機能の2つの機能を併せ持ったものだと言われます。
成人であれば、検察官が捜査結果等に基づいて被疑者の起訴・不起訴を決定し、検察官は被疑者を不起訴として事件を終了することがあります。
しかし、少年が事件を起こした場合、原則としてすべての事件が家庭裁判所に送致されます。
これを全件送致主義といいます。
家庭裁判所が扱う少年保護事件の対象は、「非行のある少年」であり、犯罪少年、触法少年、そしてぐ犯少年です。

犯罪少年:罪を犯した少年
触法少年:刑罰の定めのある法令に触れる行為をしたが、行為時14歳未満であるため、刑法上罪を犯したことにはならない少年
ぐ犯少年:保護者の正当な監督に服しない、正当な理由がないのに家庭に寄り付かない、いかがわしい場所に出入りするなど、一定の事由があり、その性格や環境からみて将来罪を犯すおそれのある少年

上記ケースでは、17歳のAくんは、無免許運転をしており、道路交通法違反に当たると考えますので、「犯罪少年」として家庭裁判所に送致されるということになります。

少年の交通事件

警察・検察による捜査が終了し、家庭裁判所に事件が送致され、家庭裁判所は少年事件を受理します。
家庭裁判所が受理する少年事件は、交通事件とそれ以外の一般事件とに分けられます。
交通事件には、道路交通法違反(無免許運転、速度違反、安全運転義務違反など)、自動車の保管場所の確保等に関する法律違反事件、車両運転に起因する致死事件(過失運転致死傷、危険運転致死傷など)などがあります。

交通事件では、集団審判が行われることが多くなっています。
少年保護事件は、原則個別処理されるのですが、交通事件では自動車運転に関する非行が問題とされ、一般事件とは異なる交通要保護性に着目した教育的措置や処遇が必要となります。
また、同種の事件が大量に繰り返し係属するので、処理の合理化・迅速化を図る必要があることから、交通事件に関しては一般事件と異なる取り扱いがなされます。
交通事件の処遇も、一般事件と同様に、不処分決定、保護処分、検察官送致などです。
交通事件における保護観察には、交通事件を対象としたものがあります。
交通保護観察と交通短期保護観察です。

交通短期保護観察:原則、保護観察官が直接集団処遇を行い、少年に毎月その生活状況を報告させるもので、実施期間は原則として3か月以上4か月以内とされます。

交通保護観察:交通法規や運転技術等に関するテキスト等を用いた個別処遇を行うことが多いようです。

少年交通事件は、一般事件とは異なる手続・処遇となることがあります。
お子様が交通事件を起こしお困りであれば、少年事件を数多く取り扱う弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881まで。