逮捕から勾留決定まで~勾留の要件~

2019-10-13

逮捕から勾留決定まで~勾留の要件~

勾留要件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
ある夜、兵庫県三木市の自宅で晩酌をしていたAさんは、つまみが切れていたことに気が付き、近くのコンビニまで買いに行くことにしました。
Aさんはビール缶1本を飲み干したところでしたが、近所のコンビニまでなら大丈夫だと思い、そのまま自分で運転していくことにしました。
コンビニで買い物を終えて帰宅する途中、交差点を左折した際、手前から横断歩道を渡っていた自転車に気が付かず、自転車と接触し、自転車を横転させてしまいました。
Aさんは、飲酒運転していたことがバレることを恐れ、被害者を救助することなく、その場を後にしました。
後日、兵庫県三木警察署がAさん宅を訪れ、Aさんを逮捕しました。
Aさんは、その後勾留請求のため神戸地方検察庁に送致されましたが、このまま勾留となるのか不安でなりません。
(フィクションです)

逮捕から48時間以内に、警察は被疑者の身柄を解放するか、身柄と証拠書類などを検察に送致するかを決めます。
検察に送致された場合、検察官は被疑者を取り調べた上で、引き続き身柄を拘束し捜査する必要があると判断すれば、裁判官に勾留請求を行い、その必要がないと判断した場合には勾留請求せずに被疑者を釈放します。

勾留の要件とは

勾留」とは、被疑者・被告人の身柄を拘束する裁判とその執行をいいます。
この勾留には、「被疑者勾留」(起訴前勾留)と「被告人勾留」(起訴後勾留)とがあります。
ここでは、前者について説明していきます。

勾留要件は、次のとおりです。
①勾留の理由
②勾留の必要性

1.勾留の理由

勾留の理由というのは、(ア)被疑者が「罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由」、および、(イ)住所不定、罪証隠滅、逃亡のおそれのいずれかがあることをです。

2.勾留の必要性

勾留の必要性は、事案の軽重、捜査の進展の程度、被疑者の年令や身体の状況等から判断した「勾留の相当性」です。

被疑者勾留は、検察官の請求を受けて、裁判官が勾留状を発することにより行われます。
勾留請求を受けた裁判官は、被疑者に対し被疑「事件を告げこれに関する陳述を聴」かなければなりません。
これを「勾留質問」といいます。
検察官が裁判官に勾留請求した後、被疑者の身柄は検察庁から裁判所に移されます。
裁判所では、被疑者は公正中立な立場にある裁判官と面談し、事件についての弁解を聴いてもらうことになります。
裁判官は、勾留質問を行った上で、勾留の要件を満たさないと判断した場合には、検察官の勾留請求を却下し、被疑者を釈放します。
一方、勾留要件を満たすと判断されれば、勾留状を発します。

勾留期間は、原則として、検察官が勾留請求をした日から10日間です。
また、検察官は、裁判官に対して、勾留期間延長の請求をすることができ、裁判官は、「やむを得ない事由がある」と認めるときは、勾留期間を延長することができます。
勾留延長は、10日を超えない範囲で認められますので、最大で勾留期間は20日となります。

兵庫県では、検察へ送致された日に勾留決定までが行われます。
たった一日で、その後の身体拘束の如何が決まってしまうのです。
逮捕された日からであれば、長くて3日、多くの場合は2日で勾留まで決まってしまいます。
逮捕された!」と驚いていると、あっという間に勾留となり、長期間の身体拘束を余儀なくされてしまう可能性があるのです。

ですので、逮捕されたら、できる限り早い段階で弁護士に相談され、身柄解放に動くことが重要です。

弁護士は、勾留が決定する前に、勾留されないよう関係各所に働きかけます。
具体的に言いますと、まずは、検察に送致された段階で、担当検察官と連絡をとり、勾留要件を満たさない旨を客観的証拠と併せて書面にて担当検察官に対して説得的に主張します。
勾留請求後には、裁判官に対して、当該被疑事件において勾留の要件を満たしていないことを書面にて主張し、裁判官が勾留決定しないよう働きかけます。
これらの働きかけは、検察官の勾留請求をする前、裁判官が勾留を決定する前に行わなければ意味がありません。
そのため、刑事事件、特に身柄事件においては、刑事事件に熟知した弁護士に相談・依頼されるのがよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
ご家族が刑事事件を起こし逮捕されてお困りの方、早期身柄解放とならないかご不安であれば、弊所の弁護士に今すぐご相談ください。
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