兵庫県多可郡多可町の特殊詐欺事件で逮捕 環境調整で少年の更生に努める弁護士
少年による特殊詐欺事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。
兵庫県多可郡多可町に住む女性から銀行員と偽りキャッシュカードを騙し取ったとして、Aくん(18歳)は詐欺容疑で兵庫県西脇警察署に逮捕されました。
Aくんは、先輩から「稼げる仕事がある」と誘われ、受け子役を引き受けました。
断りたかったが、逃げようとすると暴力を振るわれたり、背後に暴力団の影をちらつかせる等、断れなかったと供述しています。
(フィクションです)
少年による特殊詐欺事件
オレオレ詐欺、還付金詐欺など、手に変え品を変え高齢者らから金を騙し取る特殊詐欺は後を絶ちません。
そして、特殊詐欺に加担する少年も後を絶ちません。
少年は、被害者からキャッシュカードや現金を受け取る「受け子」として特殊詐欺に加担するケースが多く、少年は簡単に稼げるアルバイトという軽い気持ちで犯行に及んでいることが多いようです。
少年の背後には、犯罪組織が存在し、社会経験が少なく、甘い言葉に引っ掛かりやすい少年を狙い、最も逮捕されやすい「受け子」の役割を少年に担わせるのです。
詐欺罪の法定刑は、10年以下の懲役と、重い刑罰が科されています。
成人の刑事事件であれば、刑事裁判で有罪となると上記の範囲内で刑が科されることになります。
未成年者の少年事件の場合には、原則刑事罰が科されることはなく、家庭裁判所が少年に適した処分を決定します。
家庭裁判所が決定する処分には、①保護処分決定、②検察官送致、③知事又は児童相談所長送致、④不処分又は審判不開始とがあります。
①保護処分には、(1)保護観察、(2)少年院送致、(3)児童自立支援施設等送致があります。
(1)保護観察とは、保護観察官や保護司の指導・監督を受けながら、社会内で更生できると判断された場合に付す保護処分です。
保護観察であれば、決められた約束事を守りながら家庭などで生活することが出来ます。
一方、(2)少年院送致は、再非行のおそれが強く、社会内での更生が難しい場合に、少年院に収容して矯正教育を受けされるものです。
特殊詐欺事件の場合、初犯であっても、被害額や犯罪組織との関わりにより、いきなり少年院送致となる可能性もあります。
そこで、少年院送致を回避するには、早期の段階から弁護士を介して、被害者への被害弁償や示談交渉に取り掛かるのみならず、少年自身が自らの行為を反省し、犯罪組織との関係を断つよう支援することが重要です。
少年の社会復帰を円滑にするために少年をとりまく環境を調整することを「環境調整」といい、少年事件の付添人に期待される最も大きな役割の一つです。
環境調整は、少年審判の審理対象である「要保護性」の解消にとって非常に重要な活動です。
兵庫県多可郡多可町の特殊詐欺事件で、お子様が逮捕されてお困りであれば、すぐに少年事件の環境調整に強い弁護士に相談し、対応することをお勧めします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、数多くの少年事件を取り扱う法律事務所です。
まずは、フリーダイアル0120-631-881までお問合せ下さい。