パパ活で児童買春事件

パパ活で児童買春事件

パパ活での児童買春事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
自営業のAさんは、SNSでパパ活の書き込みを見つけました。
書き込んだ相手Vさんと直接連絡を取り、実際に会うことになりました。
Aさんは、ホテルでVさんと性交し、現金2万円を渡しました。
兵庫県川西警察署の警察官がSNSでパパ活の書き込みをしていた少女を見つけ、Aさんとの関係が発覚しました。
後日、同署の警察官がAさん宅を訪れ、児童買春・ポルノ禁止法違反(児童買春罪)の容疑でAさんを逮捕しました。
(フィクションです)

パパ活で刑事事件に!?

近年、「パパ活」というワードをよく耳にするようになりました。
パパ活」というのは、主に若い女性が、デートする見返りに金銭的な援助を受けるため経済的に裕福な男性(=パパ)を探して行われる活動を指します。
一般的に、キャバクラの同伴のように食事やお茶をすることで同伴代を稼ぐことがパパ活であると言われますが、それ以上の金額を稼ぐために売春に応じる女性もいるようです。
その相手が18歳未満の児童であった場合、買春者は児童買春・ポルノ禁止法違反に問われる可能性があります。

児童買春罪

平成11年に制定された「児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」(児童買春・ポルノ禁止法)は、児童買春、児童ポルノ、及び児童売買に係る行為等を処罰することとしています。
児童買春に係る行為については、児童、児童に対する性交等の周旋をした者または児童の保護者もしくは児童を支配下に置いている者に対して、対償を供与し、またはその供与を約束して、その児童に対し、性交等をする行為を「児童買春」として処罰するものとしています。
その他、児童買春の周旋や勧誘も処罰の対象となっています。

児童買春・ポルノ禁止法における「児童」というのは、18歳に満たない者のことです。
「対償」とは、児童が性交等をすることに対する反対給付としての経済的利益のことを指し、その種類や金額の多寡は問いません。
「対償」か否かの判断は、
①性交等の反対給付といえるか。
②供与されたものが社会通念上経済的利益にあたるか。
によって判断されます。
ですので、性交等の対償が必ずしもお金である必要はなく、好きなアイドルのコンサートチケットなどであっても構いませんし、児童に食事をもてなすことや、児童やその親の雇用を約束するなども、それが上の2つの要素を満たすと判断された場合には、「対償」に該当するのです。
なお、対償は性交等に先立って供与または供与の約束がなされることが必要となります。
性交後にはじめて児童側から請求があった場合には、児童買春にはあたりません。

また、児童買春罪が成立するには、故意がなければなりません。
つまり、被疑者が相手を「18歳未満の者である」あるいは「18歳未満かもしれないが、それでも構わない」と認識していることが必要なのです。
このような故意がなければ、本罪は成立しません。
児童買春の証拠は、主に児童の供述調書や被疑者と児童とのやりとりについてのデータとなります。
当事者のやりとりから、相手が18歳未満であることを認識していたと合理的に推測できるやりとりがある場合には、例え被疑者が「知らなかった」と言っても、そのような認識があったと判断されるでしょう。
一方、相手が偽った身分証明書などを提示し、自身が18歳以上の者であると虚偽の証言をしたことにより、被疑者が18歳以上だと信じていた場合には、故意はないものと判断され得ると言えるでしょう。

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事案により弁護活動方針も異なりますので、児童買春事件にも対応する刑事事件専門弁護士に今すぐ相談されることをお勧めします。
詳しくは、フリーダイアル0120-631-881までご連絡ください。
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