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【解決事例】盗撮目的で女子更衣室に忍び込み 勾留決定に対する準抗告が認容
【解決事例】盗撮目的で女子更衣室に忍び込み 勾留決定に対する準抗告が認容
女子更衣室に盗撮目的で忍び込んで逮捕され、建造物侵入罪で勾留決定したが、準抗告が認容されて釈放された事件の解決事例を、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。
事件の概要
兵庫県尼崎市にある会員制スポーツクラブでインストラクターをしているAさんは、女子更衣室を盗撮する目的で、盗撮用のカメラを設置するために女子更衣室に忍び込みましたが、カメラを設置する前に見つかってしまい警察に通報されました。
通報で駆け付けた兵庫県尼崎北警察署の警察官によって建造物侵入罪で逮捕されたAさんは、逮捕の翌日には、検察庁に送致されて、その後、建造物侵入罪で勾留が決定してしまいました。
しかしこの勾留決定に対しての準抗告が認容されたAさんは、早期に釈放されました。
(実際に起こった事件を基に、一部変更を加えています。)
勾留決定に対する準抗告
警察に逮捕されると、逮捕から48時間以内に検察庁に送致されます。
そして送致を受けた検察官が裁判所に勾留を請求し、裁判所が勾留を決定すれば、その日から10日から20日の期間、身体拘束を受けることになります。
実は、この裁判官の勾留決定に対して、弁護士が異議申し立てをすることができます。
この申し立てを「準抗告」と言います。
準抗告は、裁判所に対して書面を提出するかたちで申し立てるのですが、勾留決定に対する準抗告を申し立てると、裁判所は、勾留決定した裁判官以外の3名の裁判官で、再度勾留決定の有無を判断します。
勾留決定に対する準抗告を分かりやすく表現すれば「裁判官の勾留決定の判断が間違っているので再度審査してください。」という趣旨の申し立てになるので、なかなか認められるものではないと思われがちですが、被疑者の生活環境や、ご家族の監視監督体制を整えることによって、認容される可能性も十分にあります。
このコラムをご覧の方で、ご家族、ご友人の勾留が決定してしまったという方は、一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部にご相談ください。
逮捕されている方の早期釈放を求めるのであれば・・・
このコラムをご覧の方で、逮捕等によって警察に身体拘束を受けている方の早期釈放を求めるのであれば、早期に弁護士を選任する必要があります。
よく「刑事弁護活動はスピードが命」と言われますが、遅くなったからといって諦めてはいけません。
今日紹介したような「準抗告」という制度によって裁判官の決定を覆すこともできるので、一度、刑事事件に精通した弁護士に相談することをお勧めします。
兵庫県尼崎市の刑事事件でお困りの方、ご家族、ご友人が勾留されている方は、「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部」にご相談ください。
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【解決事例】川西市内の強制わいせつ事件で起訴 保釈によって釈放
【解決事例】川西市内の強制わいせつ事件で起訴 保釈によって釈放
川西市内の強制わいせつ事件で起訴された被告人が、保釈によって釈放された事件の解決事例を、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。
事件の概要
無職のAさんは、川西市内の路上において、偶然見つけた20歳の女性の後をつけ、人気のない場所で、急に女性を背後から襲って女性の胸を撫でまわす強制わいせつ事件を起こしました。
事件を起こして半年近くして、兵庫県川西警察署に強制わいせつ罪で逮捕、勾留されたAさんは、取調べにおいて事実を認めており、20日間の勾留満期と同時に起訴されました。
Aさんは、起訴後勾留によって、起訴後も身体拘束が続いていましたが、弁護士が保釈を請求したことによって釈放され、その後の裁判でも執行猶予を獲得することができました。
(実際に起こった事件を基に、一部変更を加えています。)
強制わいせつ事件
刑法第176条に「強制わいせつ罪」が規定されています。
強制わいせつ罪は
①13歳以上の男女に対して、暴行や脅迫を用いてわいせつな行為をすること
②13歳未満の男女に対して、わいせつな行為をすること
によって成立する犯罪です。
①②ともに法定刑は「6月以上10年以下の懲役」が定められています。
起訴されて有罪が確定すればこの法定刑内の刑事罰が科せられますが、起訴されるまでに被害者との示談が成立し、被害者の許しを得ることができれば不起訴によって刑事罰を免れる可能性もあります。
今回のAさんは、被害者と示談が成立し、賠償金を支払いましたが、被害者の許しを得ることができず、起訴されていました。
保釈によって釈放
身体拘束を受けた状態で起訴されてしまうと、起訴後も身体拘束が続きます。(起訴後勾留)
起訴後勾留を解くには、裁判官が保釈を許可するしかありません。
起訴されてから保釈までの流れは
①起訴
↓
②保釈請求書の提出
↓
③保釈許可決定
↓
④保釈金納付
↓
⑤保釈(釈放)
です。
最短ですと起訴された当日に全ての手続きを終えて保釈(釈放)されることもあります。
他方、保釈請求をしても保釈が許可されず、身体拘束を受けたまま刑事裁判を終えることもあります。
起訴されてしまった被告人の早期保釈を希望されるのであれば、起訴前から準備しておいた方がよいでしょう。
このコラムをご覧の方で、強制わいせつ事件でお悩みの方、起訴後勾留されている被告人の早期保釈を希望される方は、これまで数多くの保釈に成功した実績のある「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部」にご連絡ください。
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【速報】播磨町の中学校に不法侵入 リコーダーを盗んだ男が逮捕
【速報】播磨町の中学校に不法侵入 リコーダーを盗んだ男が逮捕
播磨町の中学校に不法侵入して リコーダーを盗んだ男が逮捕された事件を、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。
事件の概要
兵庫県明石警察署は、播磨町の中学校に不法侵入し、女子生徒のリコーダーを盗んだ容疑で60代の男を逮捕したことを発表しました。
男は、明石市内の小学校に不法侵入した容疑で現行犯逮捕され、その後、小学校でホイッスルを盗んだ疑いでも再逮捕されており、すでに建造物侵入罪と窃盗罪で起訴されていました。
(4月20日に配信された毎日新聞ニュースから抜粋)
中学校に不法侵入
中学校に不法侵入すれば「建造物侵入罪」となります。
建造物侵入罪は、刑法第130条に住居侵入罪や邸宅侵入罪等とともに規定されている犯罪で、その法定刑は「3年以下の懲役又は10万円以下の罰金」です。
建造物侵入罪でいうところの「建造物」とは、学校や、官公庁の庁舎、工場や倉庫、物置小屋などで、その定義は、邸宅、住居以外の、一般に屋根を有し、壁や柱によって支えられた土地の定着物であって、内部に人が出入りできる構造を有するものです。
リコーダーを盗んだ
リコーダーを盗むと当然「窃盗罪」となります。
刑法第235条の条文では「他人のものを窃取した者は、窃盗罪」と規定されていますが、ここでいう窃取とは、他人の占有する他人の「財物」を、財物の占有者の許可なく、自己の支配下に移転することです。
また窃盗罪が成立するには、窃盗の故意とは別に主観的要件として「不法領得の意思」が必要とされています。
ここでいう「不法領得の意思」とは、権利者を排除して、他人の物を自己の所有物として、その経済的用法に従い、利用処分する意思のことです。
窃盗罪の法定刑は「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。
建造物侵入罪と窃盗罪の関係
今回の逮捕罪名が、建造物侵入罪と窃盗罪であれば、逮捕された男に、どのような刑事処分が科されるのでしょうか。
報道されている事件内容からすれば、逮捕された男は、中学校に不法侵入して(建造物侵入罪)、リコーダーを盗んで(窃盗罪)います。
このように数個の犯罪が、手段と目的にある場合を牽連犯といいます。
牽連犯は、数個の犯罪のうち、最も重い罪の法定刑によって処断されるので、今回の逮捕事件に限れば、窃盗罪の法定刑が適用されます。
播磨町の刑事事件に強い弁護士
このコラムをご覧の方で、播磨町の刑事事件でお困りの方、ご家族、ご友人が建造物侵入罪や窃盗罪で逮捕されてしまっている方は、「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部」にご相談ください。
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【解決事例】阪神電車内の痴漢事件 被害者との示談で不起訴を獲得
【解決事例】阪神電車内の痴漢事件 被害者との示談で不起訴を獲得
阪神電車内の痴漢事件で、被害者との示談で不起訴を獲得した解決事例を、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。
事件の概要
警備員のAさんは、帰宅途中の阪神電車の車内で、女性のお尻を触った容疑で兵庫県西宮警察署に逮捕されました。
Aさんは、夕方の満員で車の中で、目の前に立っていた女性のお尻を触ってしまい、その場で女性に腕を掴まれて、電車が停車した西宮駅で駅員につき出されてしまいました。
駅員の通報で駆け付けた兵庫県西宮警察署の警察官に逮捕されたAさんは、警察署に連行されて取調べを受けましたが、事実を認めて反省していたことから、逮捕の翌日には釈放されました。
警備員という職業柄、仕事への影響を懸念したAさんは、被害者との示談を目指して弁護士に弁護活動を依頼しました。
担当の弁護士は、被害者と長期にわたる交渉の末に、示談を締結させることができ、Aさんの不起訴を獲得することができました。
(実際に起こった事件を基に、一部変更を加えています。)
痴漢事件
痴漢行為は、各都道府県の迷惑防止条例で規制されていますが、電車内の痴漢事件の場合、犯行場所の都道府県迷惑防止条例が適用されます。
今回の事件でAさんが痴漢したのは、乗車していた阪神電車が兵庫県内を走行している時だったので、兵庫県の迷惑防止条例が適用されました。
兵庫県の迷惑防止条例では、「公共の場所や乗物における、人に対する、不安を覚えさせるような卑わいな言動」として痴漢行為を規制しています。
兵庫県内の痴漢行為で起訴されて有罪が確定すれば「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」が科せられます。
略式起訴による罰金刑の場合、正式な刑事裁判を受けることはなく手続きが簡略化されていますが、前科となるので注意が必要です。
痴漢事件の示談
被害者との示談について、「お金をお支払って許してもらう」と考えている方も多いかと思いますが、刑事事件における示談の内容は様々です。
刑事事件における示談書の内容は、多くのケースで
①賠償金の支払い
②条件
③宥恕条項
が中心となります。
被害者次第ですが、示談が締結できるかどうかは、賠償金の金額だけでなく、どういった条件を提示するかも大きく左右するので、このコラムをご覧の方で、痴漢事件の被害者との示談を希望されている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部では、痴漢事件に関するご相談を
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明石市の殺人未遂事件で男を逮捕 4階からボウリング球を投げ落とす
明石市の殺人未遂事件で男を逮捕 4階からボウリング球を投げ落とす
4階からボウリング球を投げ落とした明石市の殺人未遂事件で男が逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。
事件内容
明石市の集合住宅において、4階からボウリング球を投げ落とされた殺人未遂事件で、13日、この集合住宅に住む男が兵庫県明石警察署に逮捕されました。
報道によりますと、逮捕された男は、4月10日、集合住宅の4階の自室前の通路から、地上に約6.7キロのボウリング球を投げ落としたということです。
けが人はいませんでしたが、ボウリング球が落ちたとみられる場所ではタイルの一部が破損していたということです。
逮捕された男は警察の取調べにおいて、ボウリング球を投げたことは認めているものの、殺意については否認しているとのことです。
(4月13日に配信された神戸新聞NEXTから抜粋しています。)
殺人未遂罪
人を殺害すれば殺人罪となります。
人を殺害する意思をもって実行行為に着手したが、殺害するに至らなかった場合は、殺人未遂罪です。
殺人未遂罪が成立するには、殺人の実行行為の着手がなければなりません。
殺人の実行行為の着手とは、行為者が殺意をもって他人の生命に対する現実的危険性のある行為を開始することです。
今回の事件で捜査当局は、重さ6.7キロものボウリング球を、4階から地上に投げ落とせば、当然、地上にいる人に当たれば死んでしまう認識はあるだろうと判断して、殺人未遂罪を適用したのでしょう。
ちなみに殺人罪でいうところの故意、つまり殺意は、確定的故意に限られているわけではありません。
未必的故意や、条件付故意もしくは概括的故意であっても殺人の故意は認められるので、殺害する相手を事前に特定していなくても、殺人の故意は認められますので、今回の事件で殺人未遂罪が適用されているのは、逮捕の段階では妥当な判断ではないでしょうか。
よく似た殺人未遂事件
実はお隣大阪でも同じような事件が、昨年の11月末に起こっています。
大阪では、商業施設の屋上からお店のショッピングカートを地上に投げ落とした殺人未遂事件で、14歳の少女が殺人未遂罪で警察に逮捕されています。
この事件でもけが人はいませでしたが、殺人未遂罪が適用されているのです。
殺人未遂罪で逮捕されると
殺人未遂罪は非常に重たい犯罪で、起訴されて有罪が確定すれば実刑判決の可能性も十分に考えられます。
少しでも早くから刑事事件専門弁護士の弁護活動を受けることによって、少しでも刑事処分が軽減される可能性があるので、このコラムをご覧の方で、ご家族、ご友人が殺人未遂罪で警察に逮捕されてしまった方は
フリーダイヤル 0120-631-881(24時間受付中)
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少年法の一部改正後初適用 特定少年の実名公表
少年法の一部改正後初適用された、特定少年の実名公表について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。
少年法の一部改正
先日のコラムで4月1日から一部改正された少年法が施行されたことをお伝えしました。
改正法が施行されて約2週間が経過しますが、先日、施行後初めて、特定少年の実名が公表されてたことが世間の注目を浴びましたので、本日のコラムではこちらの事件をご紹介します。
実名公表された少年の事件
今回、実名公表されたのは、昨年10月、関東地区の住宅で夫婦を殺害し、住宅に放火したとして警察に逮捕された19歳の少年です。
報道によりますと、この少年は、警察に逮捕後、検察庁に事件送致されてから、刑事責任能力の有無を見極めるために鑑定留置されていたようですが、3月に捜査を終えて、検察庁から家庭裁判所に送致された後、4月4日、家庭裁判所から検察庁に逆送されていたようです。
実名公表される少年事件
改正された少年法によると、実名公表される少年については「特定少年」に限定しており、公表するかどうかを決める検察庁の最上級機関である最高検察庁は、実名を発表する「典型事案」を裁判員裁判の対象事件と位置づける基本的な考え方を全国の検察庁に通知しています。
裁判員裁判の対処事件とは、一定の重大な犯罪で、殺人事件や現住建造物等放火事件、危険運転致死事件等、人の生命に関わるような事件の他、覚醒剤の営利目的の輸入事件も対象となっています。
実名公表されるタイミング
検察庁が特定少年の実名を発表するのは、少年が起訴されるタイミングです。
警察に逮捕されたり、検察庁や家庭裁判所に送致(逆送を含む)されたタイミングでは、推知報道の禁止規定の適用を受けますが、逆送後に検察官が公判請求(起訴)した時点で推知報道禁止規定が適用されなくなるので、このタイミングで検察庁が、特定少年の実名を発表することができるのです。
ちなみに、ネットニュースや、新聞、テレビのニュース等で使用されている顔写真については、報道機関が独自に入手したものが使用されるケースがほとんどです。
特定少年の実名公表に対する見解
まだ改正少年法が施行されて2週間程度しか経過しておらず、特定少年の実名公表が、今後の社会にどのような影響を及ぼすのかは定かではありません。
各報道機関は、少年法の一部が改正されてからも、少年の健全育成や更生を重視しているこの法律の趣旨については変わりがない事を理解した上で、事件の重大性や、社会に及ぼす影響などを総合的に考慮して実名公表すべきだと思います。
このコラムをご覧の方で、4月1日から施行されている少年法の一部改正について詳しく知りたい方は、こちらを⇒⇒クリック
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部は、数多くの少年事件を扱い、少年の更生に携わってきた実績がございます。
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三田市のカラオケ店で暴行事件 酒に酔った男を現行犯逮捕
三田市のカラオケ店で暴行事件 酒に酔った男を現行犯逮捕
酒に酔った男が現行犯逮捕された、三田市のカラオケ店での暴行事件を、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。
カラオケ店で酒に酔った男が店長に暴行 暴行罪で現行犯逮捕
4月10日未明、三田市のカラオケ店で、酒に酔った男が店長に暴行したとして、暴行罪で現行犯逮捕されました。
神戸新聞によりますと、逮捕された男は友人数名とカラオケ店に来店しており、男の個室を被害者の店長が訪ねたところ、男はズボンを脱いで下半身を出した状態だったとのことです。
この事を店長に注意された男が激高して、店長に暴行したようです。
(4月10日の神戸新聞から抜粋しています。)
暴行事件
暴行罪は刑法第208条に規定されている法律です。
暴行罪
暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金または拘留若しくは科料に処する。
暴行罪でいうところの「暴行」とは、一般に物理的な力の不法な行使を意味します。
今回の事件では暴行の内容まで報道されていませんが、殴る、蹴る、掴む、押し倒す等、直接的な相手に対する有形力の行使が暴行罪でいうところの「暴行」に当たります。
相手の胸倉を掴んでしまったり、身体を突き飛ばしてしまったといった、怒るとやってしまいそうな軽い行為でも、暴行罪に問われるので注意が必要です。
また直接的に相手に触れなくても、狭い場所で刃物を振り回したり、相手の近くに石を投げつける行為も暴行罪に問われる可能性があります。
ちなみに暴行行為によって相手に怪我をさせると暴行罪ではなく傷害罪となります。
暴行罪の量刑
暴行罪は、結果の発生が重大ではないので、上記したように比較的軽い刑事罰しか定められていません。
初犯であれば、不起訴になる方も少なくありませんが、事件の内容によっては法定刑内で刑事罰が科せられる可能性もあるので、暴行罪でお困りの方は、早めに弁護士に相談しておいた方がよいでしょう。
ちなみに、暴行罪で起訴されて有罪が確定した場合、拘留や科料といった処分であれば前科となりませんが、罰金や懲役は前科となります。
略式起訴による罰金刑や、執行猶予付きの判決の場合でも前科ですので注意してください。
暴行事件の弁護活動は
自らが暴行事件を起こしてしまった方、ご家族、ご友人が暴行事件を起こして警察に逮捕されてしまったという方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部にお問い合わせください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部は刑事事件専門の法律事務所です。
刑事事件を特化した弁護士が弁護活動を行うことで、前科を免れたり、逮捕されている方の早期釈放が実現するかもしれません。
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【解決事例】知人から3000万円以上を騙し取った詐欺事件で実刑判決
【解決事例】知人から約3000万円以上を騙し取った詐欺事件で実刑判決
知人から3000万円以上を騙し取った詐欺事件で実刑判決となった事件を、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。
事件の概要
無職のA子さんは、知人に対して「祖母の入院費」や「専門学校の学費」等と嘘をついて、知人から複数回にわたって現金を騙し取った詐欺事件で警察に逮捕され、その後、詐欺罪で起訴されました。
A子さんには、約一年半にわたって一人の被害者から合計3000万円以上も騙し取っており、被害者はA子さんに渡すお金を友人や消費者金融から借金して工面していました。
神戸地方裁判所で開かれた刑事裁判でA子さんは詐欺行為を認め反省の意思を示しましたが、執行猶予は認められず実刑判決となりました。
(実際に起こった事件を基に、事件の発生地等一部変更を加えています。)
詐欺事件
人からお金を騙し取ると詐欺罪となります。
詐欺罪は刑法第246条に規定されている法律で、その条文は
刑法第246条
人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。
となっています。
ここでいう「人を欺く」の手段・方法に制限はなく、言語、文書、動作を問いません。
人を欺く行為は一般的には作為的になりますが、不作為による行為でも詐欺罪は成立します。
例えば、スーパーで店員からお釣りを受け取った際に、実際よりも多くのお釣りを受け取ったことに気付いたが、この事を店員に申告せずにお釣りを持ち帰る行為は不作為による詐欺罪が成立します。
詐欺罪が成立しない場合
よく「友達から借りたお金を返せないので詐欺罪で訴えられるのではないか?」というご相談がありますが、借りたお金を返せなくても、ただそれだけで詐欺罪が成立するわけではありません。
友達からお金を借りる際に、友達を騙していた場合は、返済の有無に関わらず詐欺罪が成立しますが、嘘偽りのない理由でお金を借りている場合は、返済できないことだけを理由に詐欺罪が成立するわけではありません。
詐欺罪で実刑判決
まず詐欺罪で起訴されるかどうかは、被害額が大きく影響します。
被害額が少額な場合だと、被害者に対して弁償できていれば不起訴処分となる可能性が高いですが、被害額が100万円を超える場合は、被害弁償できていたとしても起訴される可能性が高いと言えます。
A子さんの場合は、被害額が3000万円を超えていたことから、初犯にも関わらず検察側から懲役5年が求刑され、判決は懲役3年6月でした。
詐欺事件に強い弁護士
詐欺事件は非常に複雑で、その弁護活動には豊富な経験と知識を要します。
このコラムをご覧の方で詐欺事件にお困りの方がいらっしゃいましたら、是非一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部の無料法律相談をご利用ください。
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【解決事例】芦屋市の痴漢事件で逮捕された少年の早期釈放に成功
【解決事例】芦屋市の痴漢事件で逮捕された少年の早期釈放に成功
芦屋市の痴漢事件で逮捕された少年の早期釈放に成功した解決事例を、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。
事件の概要
大学生のA君(19歳)は、通学途中、芦屋市内を走行中の路線バスの車内において、痴漢をした容疑で、偶然現場に居合わせた警察官に現行犯逮捕されました。
親御さんからのご依頼でA君の弁護活動を開始した弁護士は、すでに決定していた勾留決定に対して異議を申立て(準抗告)、A君の早期釈放に成功しました。
(実際に起こった事件を基に、事件の発生地等一部変更を加えています。)
痴漢事件
痴漢事件は、各都道府県の迷惑防止条例違反となります。
今回の事件は芦屋市内を走行中のバス内で発生した痴漢事件ですので、兵庫県の公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例(以下「迷惑防止条例」とします。)が適用されました。
兵庫県の迷惑防止条例では痴漢行為に対して「6月以下の懲役若しくは50万円以下」の罰則を規定していますが、19歳のA君には適用されません。
早期釈放
A君のような19歳の少年が刑事事件を起こして警察に逮捕されてしまうと、少年法に基づいて手続きが進みますが、少年事件特有の手続きが始まるのは、警察、検察庁の捜査を終えて家庭裁判所に送致された後です。(一部の事件を除く。)
つまり例え19歳の少年であっても勾留の必要性が認められると成人被疑者と同様に勾留されてしまうのです。
実際にA君も一度は勾留が決定してしまいました。
しかし弁護士は、勾留決定に対して異議を申し立てることができます。
この申し立てが「準抗告」です。
当然、一度なされた裁判官の決定に対して異議を申し立てるので、なかなか認められるものではありませんが、今回は、ご家族にA君の日常生活の監督を約束してもらう等したことによって準抗告が認容され、A君は早期に釈放されることとなりました。
弁護活動を振り返って
少年事件は成人事件とは異なり、手続きは非常に複雑です。
特に、今年の4月1日からは少年法の一部が改正されて、18歳以上の少年事件に関してはより複雑な手続きとなっています。
(少年法の改正については、こちら→→クリック←← で詳しく解説しています。)
このコラムをご覧の方で、少年事件について不安のある方や、逮捕されている少年の早期釈放を希望される方がいらっしゃいましたら、一刻も早く「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部」にご相談ください。
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少年法一部改正(令和4年4月1日施行)
1 少年法が適用される年齢
令和4年(2022年)4月1日に,改正少年法が施行されることになりました。
これに先行し,民法の成人年齢が現在(2022年3月31日まで)の20歳から,18歳に引き下げられました。これにより,18歳・19歳の人が,自由に売買などの契約をすることができるようになり,責任ある社会の主体と捉えられることになりました。
今回の少年法改正は,成人年齢の引き下げと論理的には関係があるものではありませんが,18歳・19歳の少年(性別にかかわらず,少年と呼びます)を,17歳以下の少年と区別して取り扱うこととしました。
これから,改正少年法でどのような点が変更されたのかを見ていきます。
最初に,少年法が適用される年齢について説明したいと思います。
以下のような例を基に,これまでとこれからの違いを説明していきます。
〔モデルケース〕
神戸市に住むAさんは,お小遣いが十分にもらえないことや,無駄遣いをしてしまったことから,お金に困っていた。しかし,どうしても欲しい商品があったことから,三宮駅近くの繁華街にある衣料品店でTシャツを1枚盗んでしまった。
Aさんが服をカバンに入れた後,たまたま店の店員に見つかってしまい,店員に腕をつかまれたが,このままでは大変なことになると思ったAさんは,とっさに店員を押し倒し,そのまま走って逃げた。
しかし,数日後,防犯カメラなどの証拠を基に捜査した警察が,Aさんを逮捕しに来た。
まず,事件日も含め,すべて令和4年4月1日以降を前提に考えていきます(そうでない場合は後述)。
このモデルケースは,窃盗犯人が,逮捕を免れるために暴行を加えたので,事後強盗罪(刑法238条)に当たる可能性もありますし,それよりも軽い窃盗罪+暴行罪という組み合わせとなる可能性もあります。事後強盗罪は,5年以上の懲役刑となる非常に重い罪で,新少年法では原則検察官送致(逆送)事件(新少年法62条2項2号)に該当し,原則成人と同じ裁判を受ける罪です。これに対し,窃盗罪+暴行罪では,原則検察官送致(逆送)事件となりませんから,基本的にはこれまでの少年法と同じ手続きで進んでいきます。
刑事事件の大まかな流れは,改正後の少年法でも変わりがありませんが,少年が罪を犯した場合,①最初に警察などの捜査機関が捜査をし②その後原則的にすべての事件が家庭裁判所に送られ調査等が行われ③調査を踏まえて少年審判が開かれ④場合によっては刑事裁判を受けるという流れで進んでいきます。
少年が対象の場合も①の捜査と④の刑事裁判は刑事訴訟法という法律に基づいて処理されますが,これに少年法が一定の制限を加えています。そして②③はまさに少年法がその手続きを定めています。
これまでの少年法では,事件を起こした時に20歳を超えていたかどうかと家庭裁判所の手続きや少年審判の段階で20歳になっていたかという2つ点から,適用される法律が決まっていました。
それでは,モデルケースを基に,Aさんはどのような法律で審理をされていくのかを見ていきましょう。それには,Aさんが各手続きの段階で何歳であったのかが鍵となってきます。また,一旦は③の段階,つまり少年審判の時点までを考えていきます。③と④の間に18歳を迎えた場合には,そこでも適用される法律が変わってきますが,ここでは③までのことだけを考えていきます。
⑴事件を起こした時に18歳未満であり,少年審判を受けるときも18歳未満の場合
これが最も単純な場合です。この場合には,基本的に改正前の少年法と同様,少年法の規定に従って手続きが進んでいきます。そのため,これまでの少年法の解説などに記載されていることが基本的には当てはまります。
⑵事件を起こしたときは18歳未満だったが,その後18歳を迎え,少年審判を受けるときには18歳・19歳となっていた場合
この場合,家庭裁判所の少年審判を受ける際には「特定少年」という扱いになり,そこでは新しい法律による処理が行われます。たとえば,モデルケースよりももっと軽い罪の場合に,検察官送致が行われる可能性があるなどです(後述)。
しかし,最も影響が大きい原則逆送(検察官送致)事件となるかどうか(新少年法62条2項2号)については「その罪を犯すとき特定少年にかかるもの」が対象ですから,事件を起こしたときに18歳未満であれば,罪を犯すときには特定少年となりませんので,新少年法62条1項2号の適用はありません。ただし,同条1項の適用はありますから,絶対に検察官送致にならないというわけではありません。
⑶事件を起こした時は18歳未満だったが,警察が捜査を終了するまでに20歳を超えてしまった場合
何らかの理由で捜査が遅れ,すぐに捜査が始まらなかったような場合には,このようなことが起きます。
これについてもこれまでの少年法と変わりがありません。つまり,事件捜査が終了し,検察庁が処分をする段階で20歳以上となっていると,事件を家庭裁判所に送ることはできず,成人事件と同様検察官が起訴・不起訴を決定します。また,一旦事件が家庭裁判所に送られた後,少年審判を受けるより前に20歳に到達してしまった場合には,その時点で年齢超過により検察官送致となり,同じく検察官により起訴・不起訴が決定されます。
ただし,この場合でも罪を犯した時に特定少年ではありませんから,資格制限の緩和(少年法60条)や推知報道の禁止(少年法61条)の適用があります。新少年法67条6項や68条の適用はありません。
⑷事件を起こした時は18歳・19歳で,20歳までに全手続きが終了する場合
この場合には,罪を犯した時に18・19歳ですので,特定少年となります。
そのため,モデルケースが事後強盗罪となるとすれば,新少年法62条2項2号の適用があり,原則検察官送致すべき事件として処理されます。
また,20歳までに手続きが終了するため,少年審判を受けることになりますが,少年審判で検察官送致決定を受けると,新少年法67条や68条の適用を受け,資格の取得が制限されたり,実名報道が解禁されたりすることになります。
⑸事件を起こした時は18歳・19歳だったが,途中で20歳を超えてしまった場合
この場合は⑶と同じ流れとなり,検察庁が処分をする段階で20歳以上となっていると,成人同様の起訴・不起訴の決定がなされ,家庭裁判所に移った後20歳となった場合には,その時点で年齢超過による検察官送致がなされます。
ただ,⑶と異なるのは,罪を犯した時に特定少年となっていますので,資格の取得制限や,実名報道の解禁などの特則が適用されます。
これまでは年齢の基準が20歳かどうかだけでしたが,これからは18歳と20歳の2カ所に基準が設けられ,各手続きの段階で何歳かによって適用される条文がことなるという複雑な状況となりました。
2 改正少年法の適用時期
次に,新しい少年法がいつから適用されるかを見ていきます。
ケースは前回と同じケースを用います。
〔モデルケース〕
神戸市に住むAさんは,お小遣いが十分にもらえないことや,無駄遣いをしてしまったことから,お金に困っていた。しかし,どうしても欲しい商品があったことから,三宮駅近くの繁華街にある衣料品店でTシャツを1枚盗んでしまった。
Aさんが服をカバンに入れた後,たまたま店の店員に見つかってしまい,店員に腕をつかまれたが,このままでは大変なことになると思ったAさんは,とっさに店員を押し倒し,そのまま走って逃げた。
しかし,数日後,防犯カメラなどの証拠を基に捜査した警察が,Aさんを逮捕しに来た。
また,Aさんは事件を起こした時にすでに18歳であり,現在もまだ18歳であるものとする。
⑴原則検察官送致(逆送)事件として扱われるかどうか
先ほども見た通り,Aさんの行為は事後強盗罪に当たる可能性があり,そうなると新少年法によると原則検察官送致(逆送)となる事件に該当します。では,いつの事件から新少年法が適用されるのかが問題となりますが,少年法等の一部を改正する法律附則2条は
第一条の規定による改正後の少年法(以下「新少年法」という。)第六十二条及び第六十三条の規定は、この法律の施行後にした行為に係る事件の家庭裁判所から検察官への送致について適用する。
と定めています。
つまり,Aさんの事件が,令和4年4月1日以降に発生したものであれば新少年法が適用されることにより,原則検察官送致(逆送)事件として扱われ,反対に令和4年3月31日より前に発生した事件であれば,そのようには扱われません。ただしモデルにした事後強盗罪などの場合には,改正前の少年法20条1項によって検察官送致(逆送)をされる可能性がありますから,改正前の法律であれば必ず保護処分(少年院送致・保護観察処分等)になるというわけではありません。
⑵人の資格の制限について
改正前少年法60条1項では,
少年のとき犯した罪により刑に処せられてその執行を受け終り、又は執行の免除を受けた者は、人の資格に関する法令の適用については、将来に向つて刑の言渡を受けなかつたものとみなす
とされ,少年のときに犯した罪で検察官送致(逆送)され,刑事罰を受けたとしても,資格取得の制限(たとえば,医師であれば罰金以上で免許が与えられない場合があるなど)を適用しないこととされていました。
しかし,今回の少年法改正により,少年法60条は,特定少年のときに犯した罪により刑に処せられた者には適用しないこととされました(新少年法67条6項)。
この新少年法67条6項には,少年法等の一部を改正する法律附則6条が
十八歳以上の少年のとき犯した罪により刑に処せられてこの法律の施行前に当該刑の執行を受け終わり若しくは執行の免除を受けた者又は十八歳以上の少年のとき犯した罪について刑に処せられた者でこの法律の施行の際現に当該刑の執行猶予中のものに対する人の資格に関する法令の適用については、新少年法第六十七条第六項の規定は、適用しない。
と定めています。
ですので,令和4年4月1日までに,少年のとき(ここでは20歳未満の意味)に犯した罪を理由に刑に処せられた人については,新少年法67条6項の規定はなく,これまで通り少年法60条が適用され,資格取得の制限は適用されません。
しかし,Aさんの事件が,たとえ令和4年4月1日より前に発生した事件であったとしても,その後の少年審判で検察官送致(逆送)決定を受け,Aさんが令和4年4月1日以降に刑を受けることとなった場合には,「特定少年のときに犯した罪」により刑に処せられることには変わりありませんから,新少年法67条6項の規定が適用され,資格取得が制限されることになります。
⑶推知報道の禁止について
これについても⑵とほとんど同じ状況です。
改正前少年法61条では,少年の事件について少年の個人が特定されるような報道(推知報道)は禁止されていました。
しかし,新少年法68条は
第六十一条の規定は、特定少年のとき犯した罪により公訴を提起された場合における同条の記事又は写真については、適用しない。ただし、当該罪に係る事件について刑事訴訟法第四百六十一条の請求がされた場合(同法第四百六十三条第一項若しくは第二項又は第四百六十八条第二項の規定により通常の規定に従い審判をすることとなつた場合を除く。)は、この限りでない。
と定め,略式起訴を経て略式命令が確定したような場合を除き,報道の禁止を除外しました。
そして,少年法等の一部を改正する法律附則7条は
新少年法第六十八条の規定は、この法律の施行後に公訴を提起された場合について適用する。
と定め,令和4年4月1日以降に起訴された事件で,特定少年の時に犯した罪である場合に,推知報道が解禁されることになっています。
Aさんの事件でいうと,たとえ事件発生が令和4年3月31日より前の日であったとしても,令和4年4月1日以降に家庭裁判所で検察官送致(逆送)決定を受け,検察官により起訴をされた場合には,新少年法68条の適用が認められ,Aさんの事件を成人の事件と同様に報道することが許されることになります。
反対に,Aさんが令和4年3月31日より前に検察官に起訴をされ,裁判をしている途中に令和4年4月1日を迎え,まだ判決の言い渡しがなされていないような場合であっても,公訴の提起(起訴)が令和4年4月1日より前の日ということになるので,新少年法68条は適用されず,推知報道は禁止されたままということになります。
3 検察官送致の特則
〔モデルケース〕
姫路市に住むBさん(18歳 高校3年生)は,これまでに女性と交際したことがなく,性的なことに興味を持ったことから,令和4年8月2日,網干駅近くの路上を歩いていた被害者の女性を無理矢理近くの公園内トイレに押し込み,性交を行った。そのとき,被害者には手や足に全治7日程度のかすり傷が生じた。
⑴現在の検察官送致(逆送)事件
少年法が適用され,少年審判を受けると,多くの場合には少年院送致や保護観察といった保護処分を受けることになります。
しかし,一定の重大事件や,道路交通法違反,交通事故といった部類の事件では,少年の教育を主とした保護処分ではなく,成人同様の刑事罰を受けさせることが適当として,事件を再び検察官の手元に戻し,検察官が起訴をした上で,刑事罰を受けることとなることがあります。この,家庭裁判所が事件を検察官に戻す決定のことを,「検察官送致」や「逆送」という名称で呼んでいます。
この検察官送致(逆送)という制度自体は,令和4年3月31日までの少年法にも規定があり,以下のような場合に検察官送致(逆送)されることとなっていました。
第十九条 2 家庭裁判所は、調査の結果、本人が二十歳以上であることが判明したときは、前項の規定にかかわらず、決定をもつて、事件を管轄地方裁判所に対応する検察庁の検察官に送致しなければならない。
第二十条 家庭裁判所は、死刑、懲役又は禁錮に当たる罪の事件について、調査の結果、その罪質及び情状に照らして刑事処分を相当と認めるときは、決定をもつて、これを管轄地方裁判所に対応する検察庁の検察官に送致しなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、家庭裁判所は、故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪の事件であつて、その罪を犯すとき十六歳以上の少年に係るものについては、同項の決定をしなければならない。ただし、調査の結果、犯行の動機及び態様、犯行後の情況、少年の性格、年齢、行状及び環境その他の事情を考慮し、刑事処分以外の措置を相当と認めるときは、この限りでない。
1つは,少年法19条2項に基づく検察官送致(逆送)で,事件が家庭裁判所に係属した後,20歳となったような場合です。少年審判を開く要件として,対象者が少年(ここでは20歳未満)である必要がありますから,20歳を超えてしまうと少年審判を開けないため,事件を検察官に戻します。
2つ目に,20条1項の検察官送致で,事件の内容等に照らし,保護処分ではなく刑事処分が相当であると思われるときに検察官送致(逆送)をするものです。どのような事件に適用されるかについては特に指定があるわけではないですが,これまでの例では,過失運転致死傷事件(交通事故)や,軽微な交通違反の事件などが検察官送致(逆送)されることが多くなっていました。
3つ目は,その20条1項の例外規定となる20条2項の検察官送致(逆送)です。殺人・傷害致死・強盗殺人・強制性交等致死・保護責任者遺棄致死など,故意の犯罪行為により,人が死亡するに至った事件について,事件が発生したときに少年が16歳以上であった場合には,原則として検察官送致(逆送)することとなっていました。非常に重い事件については,保護処分ではなく刑事処罰の方が国民感情などに沿うと考えられたからです。ただし,保護処分が相当であると認められる事情があった場合には,検察官送致(逆送)せず,保護処分とすることができます。
これら3つの規定は,改正後もそのまま適用されます。新少年法の検察官送致(逆送)規定は,あくまで18歳・19歳の特定少年に対して特則を定めているだけで,14歳から17歳までの少年や,途中で20歳を迎えた者に対しては,これまで通りの規定が適用されることになります
モデルケースのBさんは,強制性交等致傷に当たり,無期懲役か6年以上の懲役に処せられる極めて重い罪を犯しています。成人であれば,裁判員裁判の対象事件です。しかし,改正前の少年法では,少年法20条2項に該当する事件ではなく,あくまでも20条1項により検察官送致(逆送)するかどうかが判断されていました。
⑵罰金以下のみに当たる罪(20条1項の改正)
改正少年法では,特定少年について検察官送致の対象となる事件が拡大されました。新少年法62条1項は
家庭裁判所は、特定少年(十八歳以上の少年をいう。以下同じ。)に係る事件については、第二十条の規定にかかわらず、調査の結果、その罪質及び情状に照らして刑事処分を相当と認めるときは、決定をもつて、これを管轄地方裁判所に対応する検察庁の検察官に送致しなければならない。
少年審判を受ける時点で18歳以上となっている場合(事件日の年齢は関係なく),刑事処分を相当と判断されると,検察官送致(逆送)することができるようになりました。
少年法20条では「死刑,懲役又は禁錮に当たる罪」の場合しか検察官送致(逆送)することができませんでした。そのため,罰金以下の刑しかない罪は,検察官送致(逆送)をすることができないことになっていたのですが,18歳・19歳の特定少年が責任ある主体としての立場を有するようなった改正後は,禁錮以上の刑がないというだけで刑事罰の対象から除外することは不適当と考えられ,改正がなされました。
なお,先ほど少し触れたように,実際多くの軽微な道路交通法違反事件では,罰金刑を念頭に検察官送致(逆送)決定が出され,その後検察官が略式起訴等を行い,裁判所で罰金の言渡しを受けることが多くなっていました。このような実情に合わせた面もあります。
⑶原則逆送事件事件の拡大
次に,原則逆送事件が拡大されました。現在の規定では,16歳以上の時に犯した故意の犯罪行為で人が死亡した場合のみが検察官送致(逆送)の対象となっていました。
しかし,新少年法62条2項は
前項の規定にかかわらず、家庭裁判所は、特定少年に係る次に掲げる事件については、同項の決定をしなければならない。ただし、調査の結果、犯行の動機、態様及び結果、犯行後の情況、特定少年の性格、年齢、行状及び環境その他の事情を考慮し、刑事処分以外の措置を相当と認めるときは、この限りでない。
一 故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪の事件であつて、その罪を犯すとき十六歳以上の少年に係るもの
二 死刑又は無期若しくは短期一年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪の事件であつて、その罪を犯すとき特定少年に係るもの(前号に該当するものを除く。)
と定めています。
少年法62条2項が念頭においているのは,少年審判を受ける時点で18歳・19歳の特定少年です。
そして,その特定少年が①16歳以上で故意の犯罪行為により人を死亡させた場合と②特定少年のとき(つまり18・19歳)に死刑・無期懲役・短期1年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪を犯した場合に原則検察官送致(逆送)をする旨決定しています。
①については,少年法20条2項とそれほど違いがありません。
しかし②が新たに加えられた結果,原則検察官送致(逆送)となる事件が飛躍的に増加しました。具体的には,強盗罪・強盗致傷罪・強制性交等罪・強制性交等致傷罪・現住建造物放火罪などが対象となるようになりました。特に,強盗罪などの場合には,窃盗の機会に追いかけてきた被害者を押したような事後強盗罪も同じ罪の重さであるため,比較的単純な事件でも,少年法62条2項の対象事件となってしまいます。
ここで再びモデルケースに戻ります。 モデルケースのBさんの行為は,既に述べた通り強制性交等致傷となり,無期懲役か6年以上の有期懲役となる事件です。
Bさんは,事件当時18歳の高校3年生ですから,特定少年に該当し,かつ無期懲役が定められた罪を犯していますから,新少年法62条2項2号の対象となり,原則検察官送致(逆送)事件となります。これまでであれば保護処分となっていた可能性のある事件でも,これからは検察官送致(逆送)となり,刑事処分を受ける可能性が高まるということができます。
⑷少年法55条の扱い
事件が検察官送致(逆送)され,検察官により起訴がなされると,刑事裁判が開かれます。しかし,この刑事裁判の中で,やはり刑事処罰より保護処分の方が適当であると判断される場合があります。このときは,少年法55条により
裁判所は、事実審理の結果、少年の被告人を保護処分に付するのが相当であると認めるときは、決定をもつて、事件を家庭裁判所に移送しなければならない。
とされていることから,再び事件が家庭裁判所に戻されることになります。そして,基本的には戻された家庭裁判所では保護処分が言い渡されることになります(決まりはないので,もう一度検察官送致(逆送)になるケースもあります)。
この少年法55条については,今回の改正では一切の変更が加えられていません。
そのため,特定少年が検察官送致(逆送)決定をされ,刑事裁判を受けることになった場合であっても,少年法55条に基づき,家庭裁判所に移送される可能性はあります。
Bさんの事件で,検察官送致(逆送)決定を受けた場合であっても,刑事裁判で少年法55条の決定を受けた場合には,再び事件が家庭裁判所に戻され,多くの場合には保護処分を受けることになると思われます。
4 保護処分の特則
次は,保護処分の特則です。原則検察官送致(逆送)事件は,比較的重い罪を対象としていましたが,この特則は特定少年の事件すべてに適用されます。
新少年法64条1項は,以下のように定めています。
第二十四条第一項の規定にかかわらず、家庭裁判所は、第二十三条の場合を除いて、審判を開始した事件につき、少年が特定少年である場合には、犯情の軽重を考慮して相当な限度を超えない範囲内において、決定をもつて、次の各号に掲げる保護処分のいずれかをしなければならない。ただし、罰金以下の刑に当たる罪の事件については、第一号の保護処分に限り、これをすることができる。
一 六月の保護観察所の保護観察に付すること。
二 二年の保護観察所の保護観察に付すること。
三 少年院に送致すること。
少年法24条1項は,少年に保護処分を課す際に,保護観察・少年院送致等の処分ができることを規定するものです。しかし,少年法24条1項は,少年がどれだけ更正・教育する必要性があるのかという,要保護性の程度に応じて処分を課すものとなっています。そのため,極端な例でいうと,10円のガム1つを万引きした初犯の少年を,少年院送致することも可能です(成人であれば,おそらく起訴猶予となる可能性が高いです)。
しかし,民法上成人となり,親の監護から外れる18歳・19歳に対し,要保護性を理由に,犯した罪の重さと不均衡な処分を行うことは,責任主義などの要請との関係で許されないと考えられたことから,特定少年に保護処分をする際には,犯した罪の重さを考慮して,「相当な限度を超えない範囲内」という上限を定めることとなりました。
保護観察期間として規定されている6か月,2年という長さは,従前の保護処分の内容と変わりません(18歳の少年が保護観察を受けるときは,その期間は20歳までではなく,原則2年でした)。
また,少年院送致となる期間としてもは,これまで原則は20歳まで,最長で23歳になるまでとされていましたが,新たに審判の際に少年院に収容する期間として 3年以内の期間を定めることとなりました(新少年法64条3項)。
5 ぐ犯の不適用
⑴ぐ犯とは
少年法は,「少年の健全な育成を期し,非行ある少年に対して性格の矯正及び環境の調整」を行うものです。
そのため,現に罪を犯した少年だけではなく,罪を犯す可能性があるような少年に対しても,処分の対象としてきました。この「罪を犯す可能性がある」ことを「ぐ犯」と呼んでいます。
ぐ犯に該当する事由は,少年法3条1項3号に列挙されており
三 次に掲げる事由があつて、その性格又は環境に照して、将来、罪を犯し、又は刑罰法令に触れる行為をする虞のある少年
イ 保護者の正当な監督に服しない性癖のあること。
ロ 正当の理由がなく家庭に寄り附かないこと。
ハ 犯罪性のある人若しくは不道徳な人と交際し、又はいかがわしい場所に出入すること。
ニ 自己又は他人の徳性を害する行為をする性癖のあること。
このような事情がある場合には,ぐ犯事件として,実際に罪を犯したのと同じように家庭裁判所で少年審判を受けることとなります。
たとえば,深夜徘徊を繰り返して家に戻らなかったり(イ・ロ),暴力団など反社会的勢力と言われる人と交友関係を持ち,行動を共にしていた場合(ハ)がこれに当たるほか,最初は何らかの犯罪があったとして警察が捜査をしたものの,厳密な事実認定をすることができず,疑わしいような状況だけが残った場合にぐ犯として家庭裁判所に送られることが多くなっています。
⑵ぐ犯の不適用
これに対し,新少年65条1項は
第三条第一項(第三号に係る部分に限る。)の規定は、特定少年については、適用しない。
と規定し,特定少年についてはぐ犯の規定を適用しないことが定められています。
つまり,18歳・19歳の少年が,ぐ犯を理由に家庭裁判所で保護処分を受けることはないということです(ぐ犯の事由は,それ自体はいずれも犯罪ではないので,検察官送致をされたり,刑事処分を受けたりすることもありません)。
これも,民法上成人として扱われる特定少年に対して,監護を前提とするようなぐ犯での処分をすることが妥当ではないと考えられたからです。
なお,18歳になる前にぐ犯として家庭裁判所に送られた後でも,審判を受ける前に18歳に到達すれば,ぐ犯として少年審判を受けることはありません。
6 刑事事件の特則
少年が事件について捜査を受けるときは,基本的には刑事訴訟法に基づいて手続きが進みますが,これに対して少年法が例外を設けています。
たとえば,
・少年を勾留する場合には「やむを得ない場合」でなければならない(43条3項,48条1項)
・少年を留置する場合には他の被疑者・被告人(成人)と分離しなければなない(49条1・3項)
・少年の刑事事件と他の共犯者の事件は基本的に分離して裁判しなければならない(49条2項)
・少年に有期の懲役又は禁錮の実刑判決を言い渡すときは,不定期刑(●年から●年というように,刑の重さを1点に決めないこと)を言い渡すことや,その場合でも上限は15年以下,下限は10年以下とすること(52条)
といった例外が定められています。
改正少年法67条により,これらの規定に変更が加えられました。
検察官送致(逆送)決定を受けた後の特定少年は,「やむを得ない場合」でなくとも,成人と同じ条件で勾留することとなり,他の成人との分離も必要なくなります(新少年法67条1・2項)。
また,特定少年の刑事裁判については,少年であるからという理由での分離は行われず(新少年法67条3項),実刑判決を言い渡す際にも,不定刑ではなく,成人と同様「懲役●年」というような形で刑の重さが1点で決まるようになります(新少年法67条4項)。また,刑の重さの上限などもなくなり,成人同様法定刑の範囲で処断されることになります(同)。
7 資格の取得・推知報道の特則
〔モデルケース〕
豊岡市に住むCさんは,国道178号線沿いの飲食店を放火したとして現住建造物等放火(法定刑:死刑又は無期若しくは5年以上の有期懲役)で逮捕され,家庭裁判所で検察官送致決定を受けました。そしてすぐに検察官により起訴され,この後裁判を受ける予定です。
Cさんは将来国家資格を取りたいと考えており,その資格は懲役刑を受けた場合には取得できないこととされています。また,今後報道されると将来就職できなくなるかと心配しています。
⑴資格取得の制限について
少年の更正のため,少年法60条1項は,少年の時に犯した罪に関して特則を設けています。
少年のとき犯した罪により刑に処せられてその執行を受け終り、又は執行の免除を受けた者は、人の資格に関する法令の適用については、将来に向つて刑の言渡を受けなかつたものとみなす。
たとえば,医師であれば医師法4条3号により,「罰金以上の刑に処せられた者」は医師免許を与えないことがある旨定められています(罰金以上の刑になると,一生医師免許を与えられないというわけではなく,罰金の場合には5年経過するとこの規定が適用されなくなります(刑法34条の2))。また,弁護士であれば弁護士法7条1号により「禁錮以上の刑に処せられた者」は弁護士となる資格を有しない(禁錮の場合には10年経過すると規定の適用が無くなります)こととされています。
このように,罰金以上の刑を受けると,5年か10年の期間,資格の取得が制限されることになります。
少年法60条1項の定めは,少年が刑事処分を受けた場合に,このような資格取得の制限を撤廃するものとなります。ですので,国家試験に合格しほかの欠格事由がなければ,罰金刑を受けてから5年以内であっても医師になることができます。
ただし,これはあくまで「人の資格に関する法令の適用について」のみの話ですから,前科がなかったことになるようなものではありません。
そして,今回の新少年法67条6項は
第六十条の規定は、特定少年のとき犯した罪により刑に処せられた者については、適用しない。
と定め,特定少年の時に犯した罪により刑に処せられた場合には,資格取得の制限の緩和が適用されないことを規定しています。
なお,あくまで「特定少年の時に犯した罪」で刑に処せられる場合ですから,たとえば17歳の時に強盗事件を起こし,その後検察官送致(逆送)決定を受けた後,18歳で懲役刑を受けたような場合には,新少年法67条6項の適用はありません。つまり,この場合には元の少年法60条が適用されますから,資格取得の制限は緩和されることになります。
Cさんの例でいうと,Cさんが17歳のときに放火をし,その後刑事裁判を受けるというような場合には資格取得の制限がありませんから,放火の罪で受けた懲役刑は考えずに資格を取ることができますが,18歳の時に放火をしたのであれば,刑の執行が終了してから10年の間は,資格を取ることができなくなります。
⑵推知報道の禁止の例外
少年の更正,保護のため,新少年法61条では
家庭裁判所の審判に付された少年又は少年のとき犯した罪により公訴を提起された者については、氏名、年齢、職業、住居、容ぼう等によりその者が当該事件の本人であることを推知することができるような記事又は写真を新聞紙その他の出版物に掲載してはならない。
というように,報道から事件を起こした少年がどこの誰であるかということを推測できるような報道(推知報道)を禁止しています。
しかし,18歳・19歳の特定少年が起こした事件は,責任ある主体が起こした事件であるにもかかわらず,一律に報道を禁止することは適当でないと考えられ,新少年法68条で
第六十一条の規定は、特定少年のとき犯した罪により公訴を提起された場合における同条の記事又は写真については、適用しない。ただし、当該罪に係る事件について刑事訴訟法第四百六十一条の請求がされた場合(同法第四百六十三条第一項若しくは第二項又は第四百六十八条第二項の規定により通常の規定に従い審判をすることとなつた場合を除く。)は、この限りでない。
と推知報道禁止の例外が定められました。
これは,特定少年のときに犯した罪により,起訴された場合に,推知報道が禁止されなくなることを意味し,実名報道がなされるようになるという意味です。
ただ,あくまでも「公訴を提起された場合」に限りますから,逮捕され,捜査されているときや,少年審判を受けているときなどは,たとえ特定少年であったとしても,推知報道は禁止されています。
また,同条但書記載の通り,略式起訴されたような事件で,正式裁判が開かれなかったような事件については,事件が比較的軽微であることや,少年の更正・社会復帰を支援する観点から,なお推知報道が禁止されています。
そして,⑴と同じことになりますが,特定少年のときに犯した罪により公訴を提起される場合に限られますから,17歳の時に強盗事件を起こし,その後18歳になって起訴されたような場合では,特定少年の時に罪を犯したわけではないので,今まで通り推知報道は禁止されることなります。
なお,この報道について最高検察庁が通知を出しており,実名公表を検討すべき事案としては「犯罪が重大で,地域社会に与える影響も深刻な事案」であり,具体的には裁判員対象事件(殺人,放火,強盗致死傷,強制性交等致死傷)となることが挙げられています。
Cさんの例でいうと,この事件は裁判員裁判対象事件となりますので,Cさんが18歳になってから放火をしていたのであれば,実名での報道がなされる可能性が高いことになります。反対に,Cさんが17歳の時に放火をし,その後刑事裁判を受けるという場合には,同じく裁判員裁判になりますが,推知報道は禁止されるので,実名報道はなされません。
8 付添人選任権者の拡大
改正前の少年法10条では,少年と保護者しか「付添人」を選任することができませんでした。
「付添人」とは,典型的には弁護士ですが,少年の利益を擁護し,適正な審判・処遇決定のために家庭裁判所で活動をする者を指します。
従来は20歳未満は親権に服していたので,保護者が存在しましたが,民法上成人が18歳となったので,18歳・19歳の少年には保護者が存在しないこととなりました。
そこで,新少年法10条では「少年並びにその保護者、法定代理人、保佐人、配偶者、直系の親族及び兄弟姉妹」が付添人を選任できるようになりました。
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