Archive for the ‘少年事件’ Category

少年院送致の回避を目指す少年事件専門弁護士

2021-06-09

少年院送致回避を目指す場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~事例~
大学生のAさん(18歳)は、特殊詐欺の受け子をしたとして、窃盗の容疑で兵庫県三木警察署に逮捕されました。
余罪も複数あるとみられ、被害金額も高額になることが予想されます。
事件の連絡を受けたAさんの両親は、少年院送致の可能性が高いのではないかと心配し、少年事件専門弁護士に相談の電話を入れました。
(フィクションです。)

保護処分としての少年院送致

家庭裁判所は、審判で非行事実が認められた後、要保護性の有無・程度を判断し、終局決定をします。
少年法は、選択し得る終局決定として、
①審判不開始
②不処分
③知事・児童相談所長送致
④検察官送致
⑤保護処分
の5種類を設けています。

⑤保護処分は、非行を行った少年に対して、性格の矯正及び環境の調整を目的として行われる少年法において中心的な処分で、保護観察、児童自立支援施設又は児童養護施設送致、少年院送致の3種類があります。

保護観察は、少年を家庭や職場に置いたまま、保護観察所の行う指導監督と補導援護によって、少年の改善更生を図る社会内処遇です。

児童自立支援施設は、不良行為を行い、又は不良行為を行うおそれのある児童及び家庭環境その他の環境上の理由から、生活指導等が必要な児童を入所させ、必要な指導と自立への支援を行うことを目的とする施設です。
児童養護施設は、保護者がいない児童、虐待されている児童、その他環境上養護を必要とする児童を入所させ、その養護・保護を行うことを目的する施設です。
これらの施設へ入所させる処遇が、児童自立支援施設又は児童養護施設送致です。

少年院送致は、矯正教育を受けさせるために少年院に収容する処分です。
少年の自由を拘束するという点で、保護処分の他の2つよりも厳しい処分と言えます。
少年院にも、その収容する少年の特色によって4つに分類されます。
第1種少年院は、心身に著しい障害がないおおむね12歳以上23歳未満の者を収容する少年院です。
第2種少年院は、心身に著しい障害がない犯罪的傾向が進んだおおむね16歳以上23歳未満の者を収容します。
第3種少年院は、心身に著しい障害があるおおむね12歳以上26歳未満の者を収容します。
そして、第4種少年院は、少年院において刑の執行を受ける者を収容する施設となっています。

少年院送致を回避するために

審判では、非行事実及び要保護性が審理されます。
非行事実は、審判において審理の対象となる事実であって、成人の刑事裁判における公訴事実に当たります。
要保護性の意義については争いがありますが、一般的には、①犯罪的危険性、②矯正可能性、③保護相当性、の3つの要素で構成されると理解されています。
裁判所は、要保護性の有無や程度に基づいて処遇を選択します。

①犯罪的危険性
少年の性格、環境に照らして、将来再び非行に陥る危険性のことです。
②矯正可能性
保護処分により犯罪的危険性を解消できる可能性を意味します。
③保護相当性
少年の処遇によって保護処分が最も有効、適切な手段であること。

非行事実が比較的軽微なものであっても、要保護性が高いと判断されれば、少年院送致が決定される可能性はありますし、非行事実が重大であっても、審判時には要保護性が解消されていると認められれば、保護観察処分となることもあります。
そのため、少年院送致の可能性がある事案では、要保護性を解消することが少年院送致回避にとって不可欠であり、付添人が担う重要な役割のひとつとなります。

要保護性の解消に向けた活動は、審判直前に行っても意味がありません。
できる限り早い段階から、少年やその保護者、学校関係者や職場の人間と協力して行う必要があります。
例えば、家庭環境に問題がある場合、少年とその家族との関係性を改善していくことになりますが、通常、2~3日であっさり解決するようなものではありません。
時間をかけてじっくりと、必要であれば当事者間の距離を一定程度離してみたり、腹を割って話してみたり、臨床心理士に協力を仰ぎ専門的な見解を得たり、様々な方法で、少年が事件と向き合い、自身が抱える問題を見出し、それをどのように解決していくべきかを、少年とその周囲の者と連携しながら、検討していくことが必要となります。
弁護士は、少年が再び非行を犯すことがないような環境を整える手助けをし、その過程や結果を裁判所に報告し、裁判所に少年の要保護性について正しく判断してもらうように努めます。

少年院送致の可能性がある事件を起こしてしまったとしても、少年の更生のために適切な処遇となるよう要保護性の解消に向けた活動を行うことは重要です。
そのような活動は、少年事件に詳しい弁護士に任せるのがよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件を起こし対応にお困りであれば、今すぐ弊所の弁護士にご相談ください。
無料法律相談初回接見サービスに関するご予約・お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881で24時間受け付けております。

少年の在宅事件で弁護士に相談

2021-05-19

少年在宅事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~事例~
兵庫県神戸市須磨区に住む中学生のAくん(15歳)は、見知らぬ女性に痴漢をはたらいたとして、兵庫県須磨警察署に逮捕されました。
Aくんは、その日の夜に釈放されましたが、AくんもAくんの両親も今後どのように対応すればよいのか分からず不安で仕方ありません。
翌日、Aくんの父親は、ネットで探し出した少年事件専門弁護士に法律相談の予約を入れました。
(フィクションです。)

少年の在宅事件

捜査機関は、事件を認知し、犯罪の嫌疑があると考えるときに、捜査を開始します。
捜査を進めるなかで犯人を特定すると、犯人の身柄を確保して捜査を進める必要があると判断すれば、犯人を逮捕することがあります。
犯人の身柄を確保して捜査を進める事件を、一般に「身柄事件」と呼びます。
一方、犯人の身柄を確保することなく捜査を進める事件を「在宅事件」といいます。
犯人が未成年の少年であっても、身柄確保が必要である場合には逮捕・勾留がなされることがあります。
一般的には、比較的軽微な犯罪に当たる行為を行った場合は、逮捕されずに、あるいは、逮捕されたとしても逮捕から48時間以内に釈放され、在宅のまま捜査が進められることが多くなっています。

■捜査段階■

少年在宅事件の捜査段階の流れは、成人の在宅事件とほぼ同様となります。
先述しましたが、一度逮捕されても、その後勾留されずに釈放されて在宅のまま捜査が行われることもありますし、逮捕されずに捜査機関への出頭に応じる形で捜査が進むこともあります。
いずれにせよ、事件は勝手に終了するわけではなく、捜査機関による捜査は手続に沿って進められることになります。
まずは、警察署での取調べを受け、犯行現場で犯行態様の確認をしたりします。
大人であっても取調べを受けるときは緊張するものですので、事前に弁護士に相談し、取調べではどのようなことが聞かれ、どのように回答したらよいかについてアドバイスを受けておくのがよいでしょう。
警察での取調べが終わると、事件は証拠物や関係書類とともに検察官に送られます。
一定の場合には、警察から直接家庭裁判所に事件を送ることもあります。
事件を受理した検察官は、少年を呼び出して事件について取調べを行うこともありますし、呼び出さずに警察から送られてきた書類と一緒に事件を家庭裁判所に送ることもあります。

■家庭裁判所送致後■

家庭裁判所が事件を受理すると、調査官は少年に関する社会調査を行います。
調査官による調査は、少年の要保護性について行われます。
要保護性という用語は多義的に用いられますが、一般的には次の3つの要素から構成させるものと理解されています。
少年の性格や環境に照らして、将来再び非行に陥る危険性があること。
・保護処分による矯正教育を施すことによって再非行の危険性を除去できる可能性があること。
・保護処分による保護が最も有効かつ適切な処遇であること。
調査官の調査の結果、家庭裁判所が審判を開始するのが相当であると認めれば、審判開始決定がなされます。
そうでないときは、審判開始不開始決定が行われ、事件は終了となります。

家庭裁判所は、事件を管轄する間、いつでも観護措置をとることができます。
観護措置というのは、調査・審判を行うために、少年の心情の安定を図りながら、少年の身体を保護してその安全を図る措置のことです。
観護措置には、調査官の観護に付する措置と少年鑑別所の送致する措置の2種類がありますが、実務上は前者はほとんど活用されておらず、観護措置というときには後者の措置を指します。
捜査段階で逮捕・勾留されている事件では、家庭裁判所に送致された後に、そのまま観護措置がとられることが多いのですが、在宅事件であっても、家庭裁判所が観護措置の必要があると認めれば観護措置がとられることがあります。
そのため、在宅事件であっても、家庭裁判所に事件が送致されたときには、観護措置をとらないように家庭裁判所に働きかける必要があるでしょう。

審判では、非行事実と要保護性について審理されます。
つまり、少年がどのような行為をしたのか、そして、再びそのような行為をしないためにはどのような処分とすべきか、ということを明らかにします。
非行事実について特段争いがない場合には、要保護性の解消が審判のポイントとなります。
要保護性が解消されていると認められれば、社会内処遇での更生が期待できると判断され、保護観察となる可能性が高くなります。
しかしながら、要保護性の解消は、審判の日にその旨を述べるだけでは裁判官を納得させることはできません。
要保護性の解消に向けた環境調整活動は、できる限り早い段階から取り組む必要があります。
環境調整というのは、少年自身や少年の周囲の環境、具体的には家庭環境、学校、職場、交友関係などを少年の更生に適したものにする活動です。
そのためには、事件を起こした原因や少年が抱える問題を明らかにし、それらを解決する方法を探求し、実施していかなければなりません。
当然ながら、このような活動は少年ひとりで行うことはできません。
保護者や学校の先生方、職場の上司と協力して行う必要があります。
そして、少年と関係者と連携して環境調整を行うにあたってのファシリテイターとしての役割を担うのが弁護士です。
少年の内省を促進する、被害者がいる事件では被害者への被害弁償や示談を通じて少年に事件と向き合わせる、保護者と連携し家庭環境を改善する、学校関係者と話し合い少年の復学を支援するなど、弁護士が行う環境調整活動は多岐に渡ります。

お子様が事件を起こしてお悩みであれば、一度少年事件に精通する弁護士にご相談されてはいかがでしょうか。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件の対応にお困りの方は、弊所の弁護士に一度ご相談ください。
無料法律相談初回接見サービスに関するご予約・お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881で24時間受け付けております。

少年院送致処分の回避

2021-04-18

少年院送致処分の回避を目指す活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~事例~
兵庫県神崎郡神河町に住むAくんは、以前に傷害事件を起こし、現在は保護観察中でしたが、知人に暴力を振るい怪我をさせたとして、兵庫県福崎警察署に傷害の容疑で逮捕されました。
同種の前歴があるため、今度は少年院送致となるのではないかとAくんの両親は心配しています。
(フィクションです。)

少年院送致

事件の送致を受けた家庭裁判所は、調査官に少年の要保護性に関する調査を命じ、調査結果を踏まえて少年の処遇を決定します。
審判では、終局処分として、不処分、保護処分、検察官送致のいずれかがなされることがほとんどです。
終局処分に至る前に、中間処分として試験観察となることもあります。
終局処分である保護処分には、①保護観察処分、②児童自立支援施設・児童養護施設送致、③少年院送致の3種類があります。

少年院送致は、少年を少年院に強制的に収容する保護処分のことです。
収容先の少年院は、保護処分の執行を受ける者、及び少年院において懲役又は禁錮の刑の執行を受ける者を収容し、これらの者に対して矯正教育その他の必要な処遇を行う施設です。
家庭裁判所は、少年院送致の決定をする場合、少年の年齢や心身の発達の程度に応じて、送致すべき少年院の種類を決めます。

少年院には、次の4つの種類があります。
(ア)第1種少年院
保護処分の執行を受ける者であって、心身に著しい障害がないおおむね12歳以上23歳未満の者を対象とする少年院です。
(イ)第2種少年院
保護処分の執行を受ける者であって、心身に著しい障害がない犯罪的傾向が進んだおおむね16歳以上23歳未満の者を対象とする少年院です。
(ウ)第3種少年院
保護処分の執行を受ける者であって、心身に著しい障害があるおおむね12歳以上26歳未満の者を収容する少年院です。
(エ)第4種少年院
少年院において懲役等の刑の執行を受ける者を対象とした少年院です。

少年院に収容することができるのは、原則20歳までですが、少年院送致決定のあった日から1年を経過していないときは、その日から起算して1年に限り収容を継続することができます。

少年院送致処分の回避を目指す活動

少年院送致は、閉鎖施設において少年の自由を拘束するという点で、保護処分の中で最も強力な処分と言えるでしょう。
少年院送致が見込まれる事案では、少年院送致を回避する、つまり、試験観察を経ての保護観察処分を目指すことになります。

家庭裁判所は、保護処分を決定するため必要があると認めるときは、決定をもって、相当の期間、少年を調査官の観察に振ることができます。
これを試験観察といいます。
試験観察は、少年に対する終局処分を一定期間留保し、その期間の少年の行動等を調査官の観察に付すために行われる中間処分です。
試験観察期間中に、少年が目を見張るような変化を遂げて要保護性が解消された結果、社会内処遇での保護処分で十分であると認められれば、少年院送致ではなく保護観察処分となる可能性があります。

いきなりの少年院送致決定を回避するためには、少年の具体的な状況を考えた場合、少年院送致という終局処分を直ちにするよりも、引き続き、調査官による調査や付添人を含む関係者による働きかけや環境調整を行うほうが、少年の立ち直りが見込め、少年の更生にとって適した終局処分を決めることができる旨を積極的に主張していくことが必要となります。
このような活動は、少年事件に精通する弁護士に相談・依頼されるのがよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、少年事件を数多く取り扱う法律事務所です。
お子様が事件を起こして対応にお困りの方は、弊所の弁護士にご相談ください。
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少年事件(身柄事件)における弁護士の役割

2021-04-07

少年事件身柄事件)における弁護士役割について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~事例~
兵庫県神戸市北区に住む少年Aくんは、仲間2人と共謀して、Vくんに対して殴る蹴るなどの暴行を加えた上、持っていた財布と携帯電話を奪ったとして、兵庫県神戸北警察署に逮捕されました。
Aくんは、逮捕後に勾留され、警察からは神戸家庭裁判所に事件を送った後には神戸少年鑑別所に入ることになると言われました。
身体拘束がいつまで続くのか、最終的には少年院に行くことになるのか、いろいろと不安になっていたAくんは、両親が接見を依頼して訪れた弁護士に話を聞くことにしました。
(フィクションです。)

少年事件(身柄事件)

20歳未満の者を「少年」と呼びます。
14歳以上20歳未満の犯罪に該当する行為を行ったと疑われる少年は、捜査機関による犯罪捜査の対象となります。
捜査段階において、少年の事件は、少年法の特則が適用されるほかに、一般の刑事訴訟法が適用されます。
そのため、少年であっても、成人の刑事事件のように、14歳以上であれば逮捕・勾留される可能性はあります。
14歳未満の少年については、刑事責任を問うことができないため、逮捕・勾留されることはありませんが、児童相談所に「保護」という形で拘束されることがあります。

今回は、少年が逮捕・勾留された場合の流れについて説明します。

逮捕された少年は、逮捕から48時間以内に検察官に送致されます。
送致されない場合は、48時間以内に釈放となります。
少年が検察官に送致されると、検察官は24時間以内に、その少年について勾留請求をするかどうかを判断します。
勾留すべきと考えれば、裁判官に勾留請求をします。
釈放すべきと考えれば、勾留請求せずに釈放します。
被疑者が少年の場合には、検察官は勾留に代えて「勾留に代わる観護措置」を裁判官に請求することができます。
この措置は、収容場所を少年鑑別所とし、拘束期間も10日間で延長は認められない点で通常の勾留とは異なります。
検察官からの勾留請求(又は勾留に代わる観護措置の請求)を受けた裁判官は、少年を勾留すべきか否か判断します。
裁判官が検察官の請求を認めた場合、少年は勾留請求の日から原則10日間、延長が認められれば最大で20日間身体を拘束されることになります。

検察官は、少年の被疑事件について捜査を遂げた結果、犯罪の嫌疑がある場合、及び犯罪の嫌疑が認められない場合でも家庭裁判所の審判に付すべき事由がある場合は、すべての事件を家庭裁判所に送致しなければなりません。
検察官によって少年が家庭裁判所に送致された後、家庭裁判所は観護措置決定をするか否かを決めます。
観護措置は、家庭裁判所が調査、審判を行うために、少年の心情の安定を図りながら、少年の身体を保護してその安全を図る措置です。
観護措置が決定されると、少年は少年鑑別所に収容されます。
収容期間は約3~4週間です。

家庭裁判所の調査官による少年の調査が終わると、審判が開かれます。
審判では、非行事実と要保護性が審理され、少年の更生に適した処分が決定されます。

少年事件(身柄事件)における弁護士の役割

少年事件において、弁護士は、捜査段階では「弁護人」、家庭裁判所送致後は「付添人」として少年に対する適正な手続を確保し、少年の権利を擁護する活動を行います。
また、少年法は、審判の手続や家庭裁判所が行う処分決定を通じて、少年の健全な成長発達を図ることを目的としており、弁護士に求められる役割には、事件の背景にある少年が抱える悩みや問題と向き合い、一緒に考え解決策を見出す手助けをすることも含まれます。

また、少年が逮捕・勾留・観護措置により身柄が拘束されている場合には、不要・不当な身体拘束を阻止し、少年の更生に影響がでないよう動くことも重要な役割となります。
具体的には、逮捕後の勾留が決定する前に、検察官や裁判官に勾留の要件を満たさないことを客観的な事実に基づいて主張し、検察官に勾留請求をしないよう、裁判官には勾留決定をなさないよう働きかけます。
勾留が決定した後であっても、決定に対して不服申立てを行い、早期に釈放となるよう動きます。
また、弁護士は、家庭裁判所送致後の観護措置を回避するために、送致されたタイミングで裁判官に意見書の提出や面談を行い、少年に対する観護措置をとらないよう説得的に主張します。
決定後には、観護措置決定に対する不服申立を行い、必要性がないと思われる観護措置の回避に向けて動きます。

少年事件は、成人の刑事事件とは異なる点も多いですので、少年事件に詳しい弁護士に相談されるのがよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
無料法律相談初回接見サービスに関するご予約・お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881で24時間受け付けております。

バイク盗と少年事件

2021-03-10

バイク盗少年事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~事例~

兵庫県加古郡播磨町の駐輪場に駐車してあったバイクを盗んだとして、町内に住む中学生のAくん(15歳)とBくん(14歳)が兵庫県明石警察署に窃盗の疑いで逮捕されました。
Aくんは、部活を引退した後、地元の不良仲間とつるむようになり、最近では夜中に出歩いたり、無断外泊を繰り返していたようです。
Aくんは、逮捕されたことを受け、自身の軽率な行動について反省しています。
Aくんの母親は、逮捕を知り大変ショックを受け、すぐに父親に連絡をしました。
逮捕の連絡を受けたAくんの父親は、少年事件に対応してくれる弁護士を探すことにしました。
(フィクションです)

刑法犯少年のうち、最も多いのが窃盗犯です。
なかでも、万引き、自転車盗やバイク盗が多く見受けられます。
少年は、単独で行うよりも、複数人と共謀して窃盗を行うケースが多くなっています。
初犯の万引き事件のように比較的軽微な事件であれば、逮捕される可能性は低いでしょう。
しかし、共犯者がいたり、被害金額が多い場合には、少年であっても逮捕され、その後勾留となる可能性はあります。

少年のバイク盗での弁護活動

少年によるバイク盗事件において、弁護士は主に次のような活動を行います。

1.身柄解放

逮捕された少年については、逮捕後勾留を回避すべく、すぐに身柄解放活動に着手します。
逮捕から48時間以内に、少年は検察庁に証拠や関係書類と共に送られます。
そうでなければ、少年は釈放となります。
少年の身柄を受けた検察官は、24時間以内に、少年を釈放するか、裁判官に勾留(又は勾留に代わる観護措置)を請求します。
検察官からの勾留(又は勾留に代わる観護措置)請求を受けた裁判官は、少年を勾留するかどうかを判断します。
裁判官が勾留を決定した場合には、検察官が勾留請求をした日から10日間、少年の身柄は拘束されることになります。
10日間の身体拘束となれば、その間学校や職場に行くことはできませんので、最悪退学や解雇といった事態に陥る可能性があります。
そのような事態を回避するためにも、勾留を阻止し早期に釈放となるよう関係機関に働きかけます。
具体的には、検察庁に送られたらすぐに、担当検察官に対して、少年について勾留請求をしないよう意見書の提出や電話での面談を通じて主張します。
検察官が勾留(又は勾留に代わる観護措置)を請求した場合には、勾留の要件を満たしていない旨を客観的証拠に基づき主張し、裁判官に対して勾留をしないよう働きかけます。
裁判官が勾留を決定した場合であっても、その決定に対して不服申立てを行い、最初の勾留の決定をした裁判官ではない裁判官らに改めて先の決定が間違っている旨を主張し、釈放するよう主張します。
逮捕から勾留までは、長くとも3日で決まってしまいますので、できる限り早期に弁護士に相談し、身柄解放活動に着手するのがよいでしょう。

2.被害者対応

バイク盗は、被害者のいる事件ですので、被害者への謝罪や被害弁償を行うことが重要です。
被害者は経済的損失以上に少年に対して怒りを感じていることもあるため、少年や少年の家族が直接被害者と連絡を取り合い対応するよりも、弁護士を介して行うほうが、被害者との交渉が感情的にならず、円滑に進む場合が多いと言えます。

3.環境調整

少年の審判では、非行事実に加えて要保護性についても審理されます。
要保護性というのは、簡単に言えば、少年が再び非行を犯すおそれのことです。
その再非行のおそれがないと裁判官に認められれば、少年院送致のような重い処分が言い渡される可能性は低くなります。
逆に言えば、軽微な非行であっても、要保護性が高ければ、少年院送致となる可能性もあるのです。
今回のケースで考えると、Aくんの非行の原因のひとつに、不良仲間との関係性があげられるでしょう。
そのため、彼らとの交流関係を断ち切り、Aくんが再び非行を犯すことのないよう周囲の環境をつくる必要があります。
そのためには、単にAくんの不良仲間との縁を切るよう言い聞かせるだけでは足りないでしょうし、大人側から一方的に言われることに対してAくんが反発することもあるでしょうから、Aくんの家族や学校とも協力して、事件を起こした原因を一緒に考え、解決策を見出す手助けをしていくことが重要です。
弁護士は、少年本人、少年家族や学校、裁判所と密に連携をとりながら、少年の更生に適した環境を調整する役割を担います。

以上のような活動は、少年事件に精通した弁護士に任せるのがよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
お子様がバイク盗で逮捕されてお困りの方は、すぐに弊所の弁護士にご相談ください。
無料法律相談初回接見サービスに関するご予約・お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881で24時間受け付けております。

少年の特殊詐欺事件

2021-02-28

少年特殊詐欺事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~事例~
学生のAさん(18歳)は、高齢女性からキャッシュカードを窃取し、ATMで現金50万円を引き出したとして、兵庫県丹波警察署に窃盗容疑で逮捕されました。
Aさんは、ネット上の高額アルバイトの募集に応募し、指示役の指示通りに動いており、いわゆる受け子・出し子として特殊詐欺に関与していました。
警察は、余罪があるとみており、Aさんの親には、「Aさんはすぐには出れないと思います。」と身体拘束が長期化する見込みを伝えています。
Aさんの親は、Aさんがどのような処分を受けることになるのか、少年院に入ることになるのではと心配しています。
(フィクションです。)

少年と特殊詐欺事件

特殊詐欺がニュースなどで大きく取り沙汰されている昨今ですが、特殊詐欺に関与し警察に検挙される少年が後を絶ちません。
特殊詐欺の特徴としては、役割を分担して組織的に行われている点があげられます。
被害者に連絡をとる「かけ子」、被害者から現金やキャッシュカード等を取得する「受け子」、そして、取得したキャッシュカードを使用して現金をATMから出す「出し子」といったように役割が分担されています。
「受け子」や「出し子」は、警察に捕まる確率が高く、組織の人間は、外部の人間をそれらの役割に就かせる傾向にあります。
ネットを巧みに利用し、「高額バイト」や「簡単に稼げる仕事」などと甘い誘い文句を使って外部の人間を募り、特殊詐欺に関与させます。
このような誘いに安易に乗ってしまいがちなのが、心身共に発展段階にある少年です。
組織側から、「これは特殊詐欺だから。」と言われることはないため、応募した段階では犯罪に気が付かないことが多いようです。
ただ、指示に従うにつれて、「これは犯罪なのではないか?」と疑問を持つようになるのですが、指示通りに動くだけで数万円という高額な報酬が得られるため、また、最初に身分証明書などの提示が求められており、やめるとなれば組織側から何かされるのではないかと怖くなったりと、すぐに組織から脱退することは簡単ではないようです。

少年であっても、犯罪行為を行った場合には、少年法に従った手続に付されることになります。

少年であっても、捜査段階では基本的に刑事訴訟法が適用されることになるため、逮捕・勾留による身体拘束の可能性もあります。
特殊詐欺事件の場合には、組織犯罪であり共犯との接触を防ぐために、逮捕後に勾留される可能性は非常に高いでしょう。
成人であれば、勾留の決定とともに接見禁止となることがありますが、少年の場合には、接見禁止に付される場合でも保護者との面会等は認められます。
捜査機関の捜査が終了し、事件が家庭裁判所に送致された後には、観護措置がとられ引き続き少年の身柄が拘束されることになるでしょう。
このように特殊詐欺事件においては、少年であっても長期の身体拘束の可能性があります。

しかしながら、その間に少年が自身の犯した罪や自身が抱える問題と向き合い、原因や今後同じ過ちを繰り返さないよう再発防止策をしっかりと考えられるようにすることこそが最も重要なのです。
少年審判では、非行事実に加えて、要保護性が審理の対象となります。
「要保護性」というのは多義的に用いられますが、
少年の性格や環境に照らして、将来再び飛行に陥る危険性があること。
②保護処分による矯正教育を施すことによって、再非行の危険性を除去できる可能性があること。
③保護処分による保護が最も有効かつ適切な処遇であること。
の3つの要素で構成されるものと考えられています。
特殊詐欺事件のように、成人であれば初犯でも実刑となる可能性が高い悪質なものであっても、その後に少年の要保護性が解消されたと判断されれば、少年院送致という重い処分ではなく保護観察といった社会内処遇となる可能性もあるのです。

少年事件は、成人の刑事事件とは異なる特徴を持つため、お子様が事件を起こして対応にお困りの方は、少年事件に精通する弁護士に相談されるのがよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
無料法律相談初回接見サービスに関するご予約・お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881で24時間受け付けております。
お困りの方は、まずはお電話ください。

観護措置の回避に向けて

2021-02-07

観護措置の回避に向けた活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~事例~
兵庫県淡路市に住む高校1年生のAくんは、少年Bくんとひったくりをしたとして逮捕されました。
Aくんは、補導歴もなく、学校にも真面目に通っていたため、Aくんの母親は警察から逮捕の連絡を受けてショックを受けています。
警察からは、「この後まだ身体拘束が続くだろう。家庭裁判所に送致された後も、1か月ぐらいは少年鑑別所に収容されるかもしれない。」と言われ、母親はとても心配になっています。
(フィクションです。)

少年事件の身体拘束

20歳未満の者(以下、「少年」といいます。)が事件を起こした場合、その身柄が拘束されることもあります。
ここでは、14歳以上の少年で罪を犯した場合について説明します。

捜査段階では、被疑者が少年の場合でも、基本的には刑事訴訟法が適用されます。
捜査機関は、犯罪があると思料するときに捜査を開始し、少年であっても身体拘束の必要があると考えられるときには逮捕されます。
逮捕された場合、成人の刑事事件と同様に、警察は、逮捕から48時間以内に少年の身柄を検察官に送致する、若しくは釈放します。
検察官に送致した場合には、送致から24時間以内に、検察官は少年を釈放するか、裁判官に対して勾留又は勾留に代わる観護措置の請求を行います。
この請求を受けて、裁判官は勾留又は勾留に代わる観護措置を行うか否かを判断します。
勾留となれば、勾留請求から原則10日間、延長が認められれば最大で20日間刑事施設に身柄が拘束されることになります。
勾留に代わる観護措置の場合、少年は少年鑑別所に収容されますが、その期間は10日間と延長は認められません。

捜査機関による捜査が終了し、犯罪の嫌疑があると判断された場合、事件は家庭裁判所に送られます。
その後、家庭裁判所調査官による調査を経て、審判で審理されることになります。
家庭裁判所に事件が送られた後、勾留がとられることはありませんが、「観護措置」により少年の身柄が拘束されることがあります。

観護措置とは

事件が家庭裁判所に係属している間いつでも、家庭裁判所は「観護措置」をとることができます。
観護措置というのは、家庭裁判所が調査や審判を行うために、少年の心情の安定を図りながら、少年の身体を保護してその安全を図る措置のことです。
この措置は、単に少年の身体を拘束しておくだけの手続ではなく、少年の心身の鑑別を行う手続です。
観護措置の期間は、法律上は2週間を超えることができず、特に継続の必要があるときに1回限りで更新することができるとされていますが、実務上ほとんどの事件で更新がされており、観護措置の期間は通常4週間となっています。
観護措置は、事件が家庭裁判所に係属している間、いつでもとることができますが、捜査段階で逮捕・勾留されている少年については、家庭裁判所に事件が送られたときに観護措置をとることがほとんどです。
捜査段階で逮捕・勾留されていない少年であっても、家庭裁判所が観護措置の必要性を認めた場合には、観護措置がとられることがあります。

観護措置の回避に向けて

観護措置の期間は決して短いとは言えず、その期間中は少年は学校や職場に行くことができません。
そのため、観護措置が少年のその後の生活に大きく影響してしまう可能性も少なくありません。
少年の生活、ひいては更生に大きな影響を及ぼし兼ねない場合には、観護措置を回避する必要があるでしょう。
そのような場合には、家庭裁判所に観護措置をとらないよう働きかけることが重要です。

観護措置をとるには、満たすべき要件があります。
その要件は、一般的に以下のものがあります。
①審判条件があること。
②少年が非行を犯したことを疑うに足りる相当の理由があること。
③審判を行う蓋然性があること。
観護措置の必要性が認められること。

これらの要件を満たしておらず、観護措置をとる必要がないこと、そして観護措置を避けるべき事情があることを述べた意見書を家庭裁判所に提出し、必要があれば裁判官との面談を行うなどして、観護措置の回避に向けて動く必要があるでしょう。

観護措置決定がなされた場合でも、その決定を争い身体拘束を解くという手段もあります。

少年の身体拘束が長期化する場合には、少年の生活、ひいては更生をかえって阻害してしまうこともあるため、観護措置の必要がないと考えられる場合や観護措置を避ける必要がある場合には、観護措置を避けるための活動を行うことが重要です。

このような活動は、少年事件に精通する弁護士に任せるのがよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
お子様が事件を起こしてお困りの方は、弊所の弁護士にご相談ください。
無料法律相談初回接見サービスに関するご予約・お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881で24時間受け付けております。

少年事件における被害者対応

2021-01-17

少年事件における被害者対応について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~事例~
兵庫県神戸市灘区の路上を歩いていた女性の背後からいきなり抱き着き胸を服の上から触って逃走するという事件が起きました。
兵庫県灘警察署は、市内に住むAくん(高校1年生)を強制わいせつの疑いで逮捕しました。
Aくんは容疑を認めているとのことですが、Aくんの両親は被害女性への対応をどのようにすべきか分からず困っています。
(フィクションです)

被害者対応について

窃盗・詐欺・傷害・盗撮・痴漢などといった犯罪には、犯罪によって被害を被った被害者が存在します。
民事上の責任として、加害者は、自身の行為によって身体的・精神的・財産的損害を被った被害者に対して、損害賠償責任を負う可能性があります。

それでは、刑事事件においては、被害者対応の如何が最終的な処分やその後にどのような影響を及ぼすのでしょうか。

被害者がいる事件では、被害弁償や示談が成立しているか否かといった点が最終的な処分に大きく影響します。
示談というのは、被害者との合意のことを意味しますが、通常は、加害者が被害者に対して慰謝料を含めた被害弁償を行う一方、被害者から許しを得、今回の事件は当事者間では解決したとする約束のことをいいます。
被害者のいる事件では、被害が金銭的に回復されたか否か、被害者が加害者に対してどのような感情を抱いているのか(厳しい処罰感情があるのか、処罰を求めていないのか)といった点が、処分を決めたり、宣告刑を決めるにあたって重要な意味を持ちます。
特に、被害者等の告訴権者からの告訴がなければ公訴を提起することができない「親告罪」に該当する罪を犯した場合には、被害者との示談が成立し、被害者からの許しを得ているのであれば、検察官は起訴することができませんので、不起訴処分で事件を終了させることになります。
親告罪ではない場合でも、被害者との示談が成立していることが考慮され、不起訴処分となるケースは多くなっています。
起訴後であっても、被害弁償や示談は量刑上重要な要素となりますので、捜査段階で示談が成立していない場合でも、公判期日までに示談が成立するよう示談交渉に動くことは重要です。

以上のように、容疑を認めている場合には、被害弁償や示談成立に向けて活動することは、最終的な処分への影響という点で重要です。

また、刑事事件の段階で被害者と示談を成立させることにより、別途民事訴訟を起こされる危険性を回避することができます。

少年事件における被害者対応

刑事事件における被害者対応、つまり被害弁償や示談は、最終的な結果に大きく影響するという意味で重要であると言えますが、少年事件においても同様のことが言えるのでしょうか。

少年審判では、非行事実と要保護性の2点について審理されます。
非行事実は、成人の刑事事件でいう公訴事実です。
要保護性は、一般的に次の3要素から構成されるものと理解されます。
①再非行性
少年の現在の性格、環境に照らして、将来再び非行をする危険性があること。
②矯正可能性
少年法上の保護処分による矯正教育によって再非行性を除去できること。
③保護相当性
少年法上の保護処分が更生のために有効適切であること。
少年審判では、非行事実と要保護性が審理されるので、例え非行内容が重いものであっても、要保護性が解消されていると判断されれば、保護観察処分などの社会内処遇が言い渡される可能性があります。
逆に言えば、比較的軽い罪に当たる非行内容であったとしても、要保護性が高いと判断されると、少年院送致などの重い処分となる可能性もあるということです。

このように、少年事件では、要保護性が最終的な処分に大きく影響します。
そして、この要保護性という観点からも、少年事件においても被害者対応が重要であると言えるのです。
少年事件では、被害者との示談成立が直接処分に影響することはありません。
つまり、成人の刑事事件のように、被害者と示談が成立していることをもって事件を終了させることはありません。
しかし、家庭裁判所は、少年が、被害者への被害弁償や示談を通して、被害者の気持ちを考え、自分の行った行為を振り返り、その反省を深めることができたかどうかを見ており、その意味で、被害者対応が要保護性の減少につながり、処分にあたっても考慮される事情となります。
つまり、少年事件では、被害弁償や示談成立の有無それだけが考慮されるのではなく、例え示談が最終的には成立していなくとも、その過程で少年が被害者の気持ちを理解しようとし、事件と向き合い内省を深めたか否かも最終的な処分を決める際に考慮されることになるのです。

このように、成人の刑事事件における被害者対応と少年事件における被害者対応とでは、幾分か異なるところがあるため、少年事件でお困りであれば少年事件に強い弁護士にご相談されるのがよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、少年事件を数多く扱う法律事務所です。
お子様が事件を起こし、被害者への対応にお困りであれば、一度弊所の弁護士にご相談ください。
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特殊詐欺で少年院送致を回避

2020-12-06

特殊詐欺少年院送致を回避する活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~事例~
大学生のAさんは、特殊詐欺の受け子として、兵庫県小野市の民家で住人からキャッシュカードが入った封筒を受け取りに行きました。
封筒を受け取り家を出た瞬間に、Aさんは外で待機していた兵庫県小野警察署の警察官に逮捕されました。
Aさんは、本件以外にも1件同様の特殊詐欺の受け子をしていましたが、暗証番号が間違っていたためATMで現金を引き下ろすことができませんでした。
逮捕の連絡を受けたAさんの両親は、Aさんは少年院に入ることになるのではないかと心配でなりません。
(フィクションです)

少年が特殊詐欺に加担するケースは少なくありません。
「簡単に金が稼げる。」、「いいバイトがある。」などといった誘い文句に乗り、アルバイト感覚で犯行に加担してしまうのです。
特殊詐欺に誘い込む組織の人間は、現金やキャッシュカードなどを受け取りに行く役(いわゆる「受け子」)は逮捕されやすいため、外部の人間に担わせることが多いのです。
そこで、インターネットの掲示板やSNSを通じて受け子を募集し、応募してきた者に犯行を指示し実行させます。

特殊詐欺による被害額も大きく、社会的にも大きな問題となっています。
そのため、特殊詐欺事件を起こした場合には、厳しい処罰が科される傾向にあります。
これは、被疑者が少年であっても同様の傾向が見られ、初犯であってもいきなり少年院送致という厳しい処分が言い渡される可能性があります。

特殊詐欺事件で少年院送致を回避するために

特殊詐欺については重い処分が科される可能性があります。
成人の刑事事件では、事件内容にもよりますが、初犯であっても実刑判決が言い渡されることもあります。
少年の場合でも、いきなり少年院送致となる可能性はあります。

少年院送致は、再非行のおそれが強く、社会内での更生が困難な場合に、少年を少年院に収容して矯正教育を受けさせる処分です。
少年院は、保護処分の執行を受ける者及び少年院において懲役又は禁錮の刑の執行を受ける者を収容し、これらの者に対して矯正教育その他の必要な処遇を行う施設です。
家庭裁判所は、少年院送致を決定する場合、少年の年齢や心身の発達の程度に応じて、送致すべき少年院の種類を指定します。

少年院送致を回避するためには、裁判官に少年の社会内での更生が期待できると認めてもらう必要があります。
少年審判では、非行事実の他に、要保護性についても審理されます。
要保護性というのは、一般的に、少年が将来再非行に至る危険性があり、保護処分により再非行が防止できることです。
具体的には、次の3つの要素から構成されます。
①犯罪的危険性:少年が、その性格、環境等から、将来、非行を繰り返す可能性があること。
②矯正可能性:保護処分によって、少年の犯罪的危険性を除去できる可能性があること。
③保護相当性:少年の処遇にとって、保護処分が有効かつ適切な手段であること。

この要保護性は、どのような保護処分をするかを決める上でも重要な要素となります。
そのため、付添人である弁護士は、要保護性の解消に向けた活動を行います。
この要保護性を解消するための活動を「環境調整」と呼びます。

特殊詐欺事件における環境調整

1.被害者対応

特殊詐欺事件では、財産的損害を被った被害者がいます。
そのため、被害者への被害弁償を行う必要があります。
成人の刑事事件では、被害者との示談成立が直接処分に影響しますが、少年の場合には、示談が成立したことをもって最終的な処分が軽くなるというわけではありません。
しかしながら、被害者への対応を行う中で、少年が自身が行った行為の重さを理解し、事件と向き合い、少年の内省を促すことに繋がります。
その意味で、被害者対応を行うことが要保護性の解消に影響するため、重要な活動のひとつを言えます。

2.家庭環境・交友関係の改善

少年の更生には、少年の家族の協力が必要不可欠です。
少年が非行を犯した原因が家庭環境にあることも少なくありません。
弁護士は、少年や家族としっかりと話し合い、少年の更生に適した環境を整えるべく尽力します。
また、交友関係が非行の原因である場合には、少年の交友関係の改善を目指します。
少年に対して一方的に交友関係を断つよう求めるのではなく、非行の原因が何であったかを考え理解させ、交友関係を改める必要性について納得させることが重要です。

少年が社会に戻ったとしても、更生できる環境が整っていると判断されれば、少年院送致ではなく保護観察による社会内処遇が言い渡される可能性が高まります。

このような活動は、少年事件に精通する弁護士に任せるのがよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。
お子様が特殊詐欺に加担し逮捕されてお困りであれば、今すぐ弊所の弁護士にご相談だくさい。
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ぐ犯事件で家庭裁判所送致

2020-11-08

ぐ犯事件で家庭裁判所送致となった場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~事例~
Aさん(16歳)は、深夜に兵庫県神戸市中央区の繁華街にいたところを兵庫県生田警察署の警察官に補導されました。
その際、Aさんが家出をしており、ネットで知り合った男性宅に居候していること、そして、生活費や遊ぶお金を稼ぐために売春行為をしていることが発覚しました。
生田警察署は、Aさんの保護者に連絡を取り、Aさんのことで話が聞きたいので署まで来るように言いました。
Aさんの母親が生田署に行き、警察官と話をしたところ、後々家庭裁判所で審判を受けることになるだろうと言われました。
今後、どのような流れになるのか不安になったAさんの母親は、すぐに少年事件に強い弁護士に相談することにしました。
(フィクションです)

ぐ犯事件について

少年法は、その第1条において、「少年の健全な育成を期し、非行のある少年に対して性格の矯正及び環境の調整に関する保護処分を行う」ことを目的して定めています。
少年法は、少年が行った過去の犯罪に対する応報として少年を処罰するものではなく、将来二度と犯罪・非行を行わないように少年を改善教育することを目的とするものです。
この目的には、少年が犯罪・非行に陥らないように予防するということも含まれています。
そのため、家庭裁判所が審判の対象とする少年には、
①犯罪少年:罪を犯した少年。
②触法少年:刑罰の定めのある法令に触れる行為をしたけれど、行為時に14歳未満であるため、刑法上罪を犯したことにならない少年。
に加えて、
ぐ犯少年
も含まれます。

ぐ犯少年とは

ぐ犯少年」とは、一定の事由があり、その性格や環境からみて将来罪を犯すおそれのある少年のことをいいます。
具体的なぐ犯少年の要件は、①ぐ犯事由、および、②ぐ犯性、です。

①ぐ犯事由
少年法は、ぐ犯事由として次の4つを挙げています。(第3条1項3号)
イ.保護者の正当な監督に服しない性癖のあること。
ロ.正当な理由がなく家庭に寄りつかないこと。
ハ.犯罪性のある人もしくは不道徳な人と交際し、またはいかがわしい場所に出入りすること。
ニ.自己または他人の徳性を害する行為をする性癖のあること。

これらの要件の事由のいずれか1つに該当すれば足りますが、実際は複数のぐ犯事由に複合的に該当することが多くなっています。
ぐ犯事由は、いずれも一定期間にわたる行状、性癖でなかればならず、ある特定の時期のみ事由があるというだけでは足りません。

【イ.保護者の正当な監督に服しない性癖のあること】
少年が、保護者の監督を必要とするにもかかわらず、保護者の監督に従わない常習性があること。

【ロ.正当な理由がなく家庭に寄りつかない】
少年の性格・年齢・家庭の状況等を総合して、少年が家庭に戻らないことに正当な理由がない場合のこと。
家庭内で虐待を受けているため、少年が家を出たような場合は該当しません。

【ハ.犯罪性のある人もしくは不道徳な人と交際し、またはいかがわしい場所に出入りすること】
例えば、暴力団、暴走族などの非行を誘発するような反社会的集団に加入したり、不良仲間と交友したり、不健全な風俗営業や遊興施設などに出入りすること。

【ニ.自己または他人の徳性を害する行為をする性癖のあること】
社会的・倫理的通年に反する行為を自ら行う、または他人にさせるような常習性があること。
例えば、風俗で働いたり、援助交際をする場合など。

②ぐ犯性
ぐ犯性」というのは、少年の性格や環境に照らして、将来、罪を犯したり、刑罰法令に触れる行為をするおそれがあることです。
このぐ犯性の有無については、将来における事実を予測するものであり、単なる推測だけでは不十分であり、経験則に基づく高度な蓋然性が必要とされます。

ぐ犯事件の流れ

警察などの捜査機関がぐ犯少年を認知した場合、ぐ犯は犯罪ではないため捜査をすることはできませんが、ぐ犯調査を行います。
ぐ犯調査は、少年や保護者、参考人を呼び出して質問をするなどして、事件の事実、原因や動機のほか、少年の性格・行状・経歴・教育程度・家庭や学校などの状況・交友関係などについての調査が行われます。
ぐ犯調査の結果、少年が14歳未満の場合は、児童相談所に通告し、14歳以上18歳未満の場合には、児童相談所に通告する、もしくは、家庭裁判所送致します。

14歳以上の少年が、犯罪少年として捜査の対象となったものの、捜査の結果、犯罪の嫌疑がないと判断された場合でも、ぐ犯が成立すると判断した場合は、捜査機関から家庭裁判所送致されます。

家庭裁判所送致された後の手続は、犯罪少年の場合と同様に、家庭裁判所の調査を行った上で、審判に付されて、最終的な処分が言い渡されます。

ぐ犯事件の場合、問題行為が繰り返し行われているなど、要保護性が高いことが多いため、要保護性の解消に向けた活動、特に環境調整が重要となります。
少年事件において、弁護士には、少年の手続き上の権利を擁護するということに加え、少年の更生に向けた環境調整を行うという重要な役割が期待されます。

ぐ犯事件でお困りの方は、少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
無料法律相談初回接見サービスに関するご予約・お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881で24時間受け付けております。

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