Archive for the ‘刑事事件’ Category

家出少女を家に泊めたら…未成年者誘拐罪で逮捕

2024-09-08

家出少女を自宅に泊めたとして、未成年者誘拐罪で逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~事例~
会社員のAさんは、出会い系アプリを通じて家出中の少女と知り合いました。
Aさんは、この少女が未成年であることを知っていましたが、「うちに泊めてあげるからおいでよ。」と言って少女を自宅に招き、しばらく泊めていたのです。
その間に、少女の両親は、警察に捜索願を提出したらしく、少女の行方を捜していた兵庫県生田警察署によってAさんは、未成年者誘拐の疑いで逮捕されてしまいました。
(フィクションです。)

未成年者誘拐罪とは

未成年者誘拐は、刑法224条に規定されており、未成年者を誘拐する罪です。
未成年者誘拐罪の保護法益(法令がある特定の行為を規制することによって保護、実現しようとしている利益)については争いがありますが、判例は、被拐取者(つまり、誘拐された未成年者)の自由、および被拐取者が要保護状態にある場合は親権者等の保護監督権が未成年者誘拐罪の保護法益であるとの立場をとっています。
このことより、未成年者を誘拐する際、未成年者の承諾があった場合も犯罪が成立するかという問題について、例え未成年者本人の同意があったとしても、保護者の許可を得ずに未成年者を自宅に連れ込む行為は、保護者の監督権を侵害することになるため未成年者誘拐罪が成立することになります。

また、「誘拐」と聞くと、無理やり車に連れ込んで運ぶといったことをイメージしがちですが、ここで言う「誘拐」というのは、欺罔または誘惑を手段として、人をその生活環境から不法に離脱させ、自己または第三者の実力的支配下に移すことをいいます。
家出したがっている未成年者を自宅に泊まるよう提案し、迎えに行ったり交通手段を支持したり交通費を支払ったりするなど、自宅までの移動を容易にするなどした場合には、誘拐と判断される可能性があるでしょう。

もちろん、相手が20歳未満だと知らなかった場合には犯罪は成立しませんが、相手の話し方や服装などから「もしかしたら未成年者かもしれない。」と思ったのであれば、未必の故意が認められることになります。

このように、未成年者の同意を経て行った行為であっても、未成年者誘拐罪が成立することがあります。
そのような場合、事件を穏便に解決するためには、当該未成年者の保護者との間で示談を成立させることが重要となります。
未成年者誘拐罪は、親告罪です。
親告罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない罪です。
告訴というのは、被害者などの告訴権者が捜査機関に対して犯罪事実を申告し、その訴追を求める意思表示のことです。
そのため、被害者との間で、告訴をしない、告訴をしている場合には告訴を取下げる旨の約束ができれば、未成年者誘拐罪で起訴されることはない、ということになります。
被害者が未成年者の場合には、その保護者が代理人となるため、交渉も容易ではありません。
未成年者本人よりも処罰感情が大きいことが予想されます。
円滑な示談交渉は、当事者本人よりも、弁護士を介して行うのがよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
所属弁護士は、これまでに数多くの刑事事件を取り扱っており、被害者との示談交渉にも豊富な経験があります。
刑事事件を起こし被害者との示談交渉でお困りであれば、一度弊所にご相談ください。
無料法律相談や、初回接見サービスに関するご予約・お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881で24時間受け付けております。

神戸で逮捕されたら 今すぐお電話を!!

2024-09-02

ご家族、お知り合いが神戸市内の警察署で逮捕された方は、今すぐ
フリーダイヤル 0120-631-881
までお電話ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部では、逮捕された方のもとに刑事事件専門の弁護士を派遣する初回接見のサービスを、年中無休、24時間体制で受け付けております。
みなさんお気軽にお問い合わせください。

初回接見費用は 兵庫県内一律 33,000円

洲本警察署に家族が逮捕された

Aさんは、淡路島に旅行中に、交通トラブルに巻き込まれてしまい、口論の末に、トラブル相手の身体を突き飛ばしてしましました。
トラブル相手がAさんを、暴行罪で訴えたことからAさんは、洲本警察署に逮捕されてしまいました。
Aさんは暴行の事実を認めています。
Aさんの逮捕を知った家族は、Aさんのもと弁護士を派遣することを考えています。
(実話をもとにしたフィクションです。)

弁護士派遣で釈放に

初回接見サービスをご利用いただき、早期に弁護士を派遣することによって、事件の詳細や、手続きの状況等を詳しく把握でき、更にその後の弁護活動にスムーズに移行することができます。
逮捕された方は、逮捕から早くて48時間以内、遅くても72時間以内に、そのまま身体拘束が続くのか、それとも釈放されるのかが決まります。
この決定は裁判官がするもので「勾留」と言われますが、この裁判官の決定は必ずなされるものではなく、それまでに弁護士を選任し、その弁護士から裁判官に対して勾留を決定しないように働きかけることできるのです。
この働きかけによって勾留が決定せずに釈放されることもあります。
また一度勾留が決定したとしても、弁護士はその決定に対して異議申し立て(準抗告)をすることもできます。
当然、この異議申し立てが認められた場合も、逮捕された人は釈放されます。

処分軽減を求めることも

弁護士は、逮捕された方の釈放を早めるとともに、最終的に逮捕された方にくだされる刑事罰を軽減するために活動することができます。
今回のような暴行罪の場合は、被害者と示談しての不起訴を目指すことになるでしょう。

初回接見サービスの詳細については こちらをクリック 

加古川市の交差点で一時停止違反 免許証不提示で逮捕

2024-08-21

加古川市の交差点で一時停止違反で警察官の取り締まりを受けた際に、免許証を提示しなかったとして逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

参考事件

会社員のAさんは、兵庫県加古川市の交差点に進入する際に、一時停止違反をしたとして、兵庫県加古川警察署の警察官に取り締まりを受け、その際に運転免許証の提示を求められました。
しかしAさんは、警察官の取り締まり方法に納得ができず、警察官に対して運転免許証を提示しませず、車の窓を閉めて警察官の言うことを無視しました。
その結果Aさんは、警察官の再三にわたる説得に応じなかったとして、免許証不提示の違反で現行犯逮捕されてしまったのです。
(フィクションです。)

道交法違反(免許証不提示)

道路交通法第95条第2項では「免許を受けた者は、自動車等を運転している場合において、警察官から第67条第1項又は第2項の規定による免許証の提示を求められたときは、これを提示しなければならない」と定められています。

道路交通法第67条第1項というのは「無免許運転」「酒酔い・酒気帯び運転」「過労・麻薬等運転」「大型自動二輪車等乗車方法違反」「大型自動車等無資格運転」が該当し、このような運転であると判断された場合、警察官がその車両等を停止させて免許証の確認をおこないます。

警察官は、運転者が無免許運転や飲酒運転などをおこなっていると判断すれば、運転者に対して、免許証の確認をおこない、運転者は警察官に免許証を提示する義務があります。
警察官の求めに応じなかった場合には、罰則として5万円以下の罰金が科される可能性があります。
免許証の提示というのも、一瞬見せたという行為は免許証を提示したことにはならないと解釈されており、警察官が免許証に記載されている内容を十分に確認できる程度で提示する必要があります。
免許証を提示するかどうかは運転手の判断に委ねられますが、警察官の再三の説得に応じなかった場合には免許証の提示義務違反として逮捕される可能性があります。

逮捕されたらすぐに初回接見の依頼を

現行犯逮捕された場合には、すぐに弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部までご連絡ください。
弊所では、刑事事件に強い弁護士が、警察署に逮捕されている方の下へ向かう初回接見サービスを行っています。
弁護士が、逮捕された方と接見することで、逮捕時の状況を直にお聞きし、今後の事件の弁護方針を立てるとともに、弁護士から逮捕されている方に、今後の事件捜査の見通しや、警察による取調べ対応方法のアドバイスなどをお話しさせていただきます。
取調べ受けるということは、ほとんどの方にとって初めての経験かと思われます。
対して、取調べをする捜査機関の人間は、何度も取調べを行っている取調べのプロです。
そのため、アドバイスも何もない状態で取調べうけてしまうと、事実とは異なる不利な供述を取られてしまう可能性もあるのです。
こういった事態を避けるためにも、刑事事件に強い弁護士からのアドバイスは、必要となってくるでしょう。

夏休み中の中学生を自宅に連れ込み逮捕 神戸西警察署に弁護士派遣

2024-08-18

神戸西警察署に、夏休み中の中学生を自宅に連れ込み逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

参考事件

神戸市西区で一人暮らしをしているAさんは、SNSで知り合った女子中学生が、家出中で行くところがないと知り、その女子中学生を自宅に招き入れて泊めていました。
そうしたところ、ある日の朝、兵庫県神戸西警察署の警察官が自宅を訪ねてきて女子中学生を保護しました。
そしてその後、Aさんは未成年者誘拐罪で逮捕されてしまいました。
(フィクションです。)

どうして逮捕されるの?

今回の参考事件は、テレビのニュースなどでよく耳にする事件ですが、こういった事件を聞いた時に「家出した子が同意して自宅に来たのに、どうして逮捕されるの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
しかし相手の同意のあるなしにかかわらず、家出中の女子中学生(未成年)を自宅に泊めると警察に逮捕される可能性が非常に高いといえるでしょう。

何の罪になるの?

未成年者略取罪や未成年者誘拐罪となる可能性が高いでしょう。
これらの罪は刑法224条で規定されています。
刑法224条には「未成年者を略取し、又は誘拐した者は、3月以上7年以下の懲役に処する。」と明記されています。

「略取罪」と「誘拐罪」の意義

略取や誘拐は、被拐取者をその本来の生活環境から離脱させて自己又は第三者の実力支配内に移すことを内容にとする犯罪で、自由に対する罪の一種です。

「略取罪」と「誘拐罪」の違い

まず「略取」とは、他人の意思に反して現在の生活環境から離脱させて、自己又は第三者の支配下に移すことです。
「誘拐」は、他人を自己又は第三者の支配下に移す手段が、欺罔又は誘惑であるという点が異なるだけで、他はすべて「略取」と同じです。

保護法益は?

未成年者略取罪の保護法益は、被拐取者(略取・誘拐された未成年)の自由権と監護者の監護権とされています。
そのため、たとえ被拐取者の同意があったとしても、監護者の同意がなければ監護権を侵害したとして同罪が成立することになります。

まずは弁護士を派遣

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部は、兵庫県内の警察に逮捕されてしまった方のもとに弁護士を派遣する初回接見サービスを33,000円で提供しております。
初回接見サービスをご希望の方はフリーダイヤル0120-631-881までお気軽にお問い合わせください。

ケンカ相手が死亡 赤穂警察署に弁護士を派遣

2024-08-15

兵庫県内の初回接見費用 33,000円(交通費込み)

ケンカ相手が死亡してしまい、赤穂警察署に逮捕された事件を参考に、殺人罪と傷害致死罪の違い等について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

参考事件

Aさんは、赤穂市内の居酒屋で酒を飲んだ帰り道に、路上で他の酔っ払いとケンカをしてしまいました。
Aさんのケンカ相手は転倒した際に頭を地面に打ち付けており、搬送先の病院で亡くなりました。
Aさんは、通報で駆け付けた警察官によって逮捕され、現在は兵庫県赤穂警察署に留置されています。
Aさんの両親は赤穂警察署に派遣した弁護士を私選弁護人として選任し、今後の弁護活動を任せることにしました。
(フィクションです)

殺人罪と傷害致死罪の違い

傷害致死罪については、刑法第205条において、「身体を傷害し、よって人を死亡させた者は、3年以上の有期懲役に処する。」と規定されています。
一方、殺人罪については、刑法第199条において、「人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。」と規定されています。
傷害致死罪も殺人罪も、他人の生命を奪うという結果の重大性から非常に厳しい法定刑が定められています。
しかし殺人罪の法定刑は、懲役刑の下限が5年のため、減軽がなければ執行猶予は見込めませんが、傷害致死罪では、懲役刑の下限が3年であることから、減軽がなくても執行猶予うが望めますので、刑事裁判で言い渡される刑事罰については大きな違いがあります。
そこで今回は、殺人罪と傷害致死罪の違いについて考えてみたいと思います。

故意

傷害致死罪も殺人罪も、人に傷害を負わせ、その傷害によってその人を死亡させた場合に成立する犯罪のため、外見上は似ていますが、行為者の主観面において大きな違いがあります。
殺人罪は殺意をもって行為に出て、それによって人を死亡させた場合に成立する犯罪です。
一方、傷害致死罪は、殺人の故意はなく、暴行または傷害の故意だけをもって行為に出て、傷害を負わせ、それによって人を死亡させた場合に成立する犯罪ですので、傷害罪の結果的加重犯といえるでしょう。
このように、傷害致死罪は、行為時に殺意がないという点で、殺人罪と異なるため、法定刑も殺人罪に比べて軽くなっています。

執行猶予獲得に向けた弁護活動

上記のケースにおいて、Aさんが殺人罪ではなく傷害致死罪に問われる場合、執行猶予が付く可能性が出てきます。

執行猶予とは、言い渡される懲役刑が3年以下の場合で、酌むべき情状があり、過去5年間禁錮以上の刑に処せられていないときであれば、付く可能性があります。
そして、傷害致死罪の有罪判決に執行猶予が付くか否かは、「酌むべき情状」の有無にかかっています。

傷害致死罪の場合、過失致死罪とは違い、傷害の故意はあるため、故意の犯罪行為によって人を死亡させています。
そのため、検察官・裁判官としては、簡単には「酌むべき情状」を認めてくれないケースが多いです。
したがって、公判では、被告人に有利な情状を、的確に主張していくことが大切です。
被告人にとって有利な情状としては、例えば同種前科がなく、行為態様にも顕著な悪質さまではなく、犯行後の証拠隠滅行為等もしていない等が考えられます。
そして、このような有利な情状を裁判において的確に主張していくためには、出来るだけ早い段階から刑事事件に強い弁護士を付け、早期に被疑者・被告人の方の話を聞き、事件を詳細に調べ、証拠を集めるといった弁護活動を開始してもらうことをお勧めします。

まずは弁護士を派遣

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部では、刑事事件に強い弁護士が多数在籍しております。
ご家族、ご友人が、ケンカ相手を死亡させてしまうような重大事件を起こしてしまって警察に逮捕された方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部の初回接見サービスをご利用ください。

姫路警察署に弁護士を派遣 お盆期間中も休まず営業

2024-08-12

【休日の即日対応可能】電話予約OK!!姫路警察署への弁護士派遣について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部はお盆期間中も休まず営業

兵庫県姫路警察署への弁護士派遣(初回接見サービス)は
フリーダイヤル 0120-631-881
(24時間、年中無休)

までお電話ください。

参考事件

姫路市で自動車修理工場を営んでいるAさんは、修理依頼された事故車両にわざと傷を付けて修理箇所を増やし、修理費を増やしていました。
そして水増しした金額を、依頼者の加入している保険会社に請求し、修理費を受け取っていました。
Aさんは、こういった不正行為を1年ほど前から繰り返していたのですが、2ヶ月ほど前に保険会社の顧問弁護士から聞き取り調査を受けて、全てを正直に話したのです。
そうしたところ、保険会社から被害届を提出されてしまい、金曜日の夜に兵庫県姫路警察署に詐欺罪で逮捕されてしまいました。
Aさんの逮捕を知った家族は、土曜日の朝になって休日でも対応している弁護士を探していますがなかなか弁護士が見つかりません。
(フィクションです。)

姫路警察署に弁護士を派遣する費用

交通費込み 33,000円

詐欺罪

Aさんのように人から現金等を騙し取ると「詐欺罪」となります。
今回の事件は、保険会社から修理費を騙しとったとしてAさんが詐欺罪に問われることは間違いないでしょう。
どの程度までAさんの詐欺行為が立証できるかによりますが、保険会社に不正請求した回数分の詐欺罪が成立するので、Aさんが複数の詐欺罪で起訴される可能性は十分に考えられ、また、事件ごとに逮捕される可能性もあり、Aさんは再逮捕により身体拘束の期間が長くなる恐れがあります。

詐欺罪の罰則

詐欺罪の法定刑は「10年以下の懲役」と厳しい法定刑が定められています。

姫路警察署に弁護士を派遣

姫路警察署に派遣できる即日対応可能な弁護士をお探しの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部にご相談ください。
姫路警察署に弁護士を派遣する 初回接見サービス のご予約については、24時間対応していフリーダイヤル0120-631-881でお待ちしております。

姫路市の山林に死体を遺棄 飾磨警察署に出頭 これって自首? 

2024-08-09

姫路市の山林に死体を遺棄したとして飾磨警察署に出頭した場合が自首に当たるかについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

事件内容

土木作業員のAさんは、姫路市内の山林に知人の死体を遺棄したとして飾磨警察署に出頭し、逮捕されました。(フィクションです。)
Aさんの出頭は「自首」に当たるのでしょうか?

死体損壊罪と死体遺棄罪

死体遺棄罪は、死体損壊罪と共に刑法第190条に規定されています。

刑法第190条
死体、遺骨、又は遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し又は領得した者は、3年以下の懲役に処する。

死体損壊罪でいう「損壊」とは、遺体を物理的に損傷、破損させることを意味します。
そして死体遺棄罪でいう「遺棄」とは、社会通念上埋葬とは認められないような態様で放棄することです。
代表的な行為態様としては、遺体を埋めたり、何処かに隠したり、投棄する行為です。

殺人事件の端緒に…

死体遺棄罪は、殺人事件捜査の端緒になることがよくあります。
殺人事件は、遺体が発見されてから捜査が開始されるケースがほとんどで、そこで警察が殺人犯人を割り出していく中で、まず死体遺棄罪で犯人を逮捕し、その後、殺人罪で再逮捕することがよくあるのです。

自首

自首とは、犯人自らが犯罪について捜査機関に申告することです。
自首が成立すると、裁判において刑を軽くしてもらえることがあります(刑法第42条第1項)。
そのため、自首は犯罪をしてしまった場合に有利なものといえます。

自首と出頭は違う

自首する際には、自らが捜査機関に出頭するケースが多いため、自首と出頭は同義であると思われる方は多いようですが、この2つには違いがあり、警察署に自ら出頭したからといって必ず自首として扱われるわけではないので注意が必要です。
ただ自首とされた場合は、刑事処分が軽くなったり、逮捕されるリスクを軽減できたりするといったメリットがあります。
ただこのメリットも必ず受けられるわけではないので、自首前に弁護士に相談することをお勧めします。

姫路市内の刑事事件に関するご相談は

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部では、兵庫県内の刑事事件でお困りの方からの ご相談 や、ご家族、ご友人が兵庫県内の警察署に逮捕されてしまった方からの 初回接見サービス を承っております。
無料法律相談や、初回接見サービスについてのご案内は
フリーダイヤル 0120-631-881
にて、24時間、年中無休で承っておりますので、お気軽にお電話ください。

酒を飲ませて泥酔させて財布を盗むと「昏睡強盗」

2024-08-06

泥酔させて財布から現金を抜き取ったとして、昏酔強盗の容疑で逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

事件内容

A子さんは、三宮の居酒屋でアルバイトしています。
アルバイトしている居酒屋において、一人で飲みにきている男性のお客さんを、閉店後に誘って二人でカラオケに行き、そしてそこで、もっとお酒を飲ませて泥酔させ、眠ってしまったお客さんの財布の中から現金を抜き取る行為を繰り返していました。
すぐに気づかないように、少額を抜き取り、財布の中にお金を残すようにしていたのですが、ある日、数日前に犯行に及んだ被害者がアルバイト中の居酒屋に乗り込んできて事件が発覚してしまいました。
A子さんが犯行を否認していたところ、誰かの通報によって葺合警察署の警察官が駆け付け、A子さんは、警察署に連行されてしまいました。
そこで厳しい取調べを受けたA子さんは、犯行を自白してしまい、昏酔強盗罪で逮捕されてしまいました。
(フィクションです)

昏酔強盗罪(刑法第239条)

人を昏酔させてその財物を窃取すれば「強盗罪」になります。(刑法第239条)
強盗罪と言えば、人に暴行や脅迫を加えてお金等の財物を強取する犯罪をイメージしがちですが、相手方を昏酔させてその犯行を抑圧して財物を窃取する行為も、実質的な違法性の程度は通常の強盗罪と同じであることから、昏酔強盗罪は、強盗罪と同じ扱いを受けます。

刑法第239条
人を昏酔させてその財物を盗取した者は、強盗として論ずる。

昏酔強盗罪の「昏酔」とは、一時的又は意識喪失その他、意識又は運動機能に障害を生じさせて、財物に対する有効な支配を及ぼし得ない状態に陥らせることを意味します。
代表的な例としては、睡眠薬を飲ませたり、麻酔薬を投与することがこれに当たりますが、大量のお酒を呑ませて泥酔させることも「昏酔」に当たるとされています。
また相手を昏酔させる行為は、財物窃取の目的でされなければ昏酔強盗罪は成立しないとされています。

A子さんの事件を検証

昏酔強盗罪が成立するには

財物を窃取する意思がある
    ↓
この意思に基づいて、財物を窃取することを目的に相手を昏酔状態に陥らせる
    ↓
相手が昏酔状態に陥る
    ↓
財物を窃取する

という構図が成り立たなければなりませんので、A子さんが、財布から現金を盗む目的でお酒を強要していたのであれば昏酔強盗罪が成立するでしょう。
しかし相手が勝手にお酒を飲んで酔いつぶれたのを見て、そこで現金を盗むことを思いついて犯行に及んだのであれば、昏酔強盗罪の成立は難しいでしょう。

A子さんの行為が、昏酔強盗罪となるのか、窃盗罪となるのかは、今後の捜査次第となりますが、どういった取調べ対応をするかに左右される場合もあるので、ご家族が昏酔強盗罪で逮捕された場合は、早めに弁護士を選任した方がよいでしょう。

昏酔強盗罪に強い弁護士

神戸三宮の昏酔強盗事件で、ご家族が警察に逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が提供する 初回接見サービス をご利用ください。
初回接見サービスは、お電話でご予約を完了することができる非常に便利なサービスで、ご予約いただいたその日のうちに弁護士を派遣することが可能です。
詳しくは フリーダイヤル0120-631-881 までお電話ください。

運転免許証を偽造 公文書偽造罪・同行使で逮捕!!

2024-07-28

運転免許証を偽造したとして、公文書偽造罪・同行使罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

事件概要
兵庫県赤穂市を自家用車で走行していたAさんは、一旦停止を怠ったとして兵庫県赤穂警察署の警察官に呼び止められました。
免許証の提示を求められたAさんは、所持していた免許証を提示しました。
しかし、実は、Aさんの免許は去年に更新時期を迎えていたにもかかわらず更新手続をしておらず、所持していた免許証は更新日を偽った不正なものだったのです。
警察官に提示した際には、不正が発覚しませんでしたが、いつか発覚するのではないかと不安になり、刑事事件に強い弁護士に相談することにしました。
(フィクションです)

公文書偽造罪等について

公文書偽造等罪は、刑法第155条に規定されています。

第百五十五条 行使の目的で、公務所若しくは公務員の印章若しくは署名を使用して公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造し、又は偽造した公務所若しくは公務員の印章若しくは署名を使用して公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造した者は、一年以上十年以下の懲役に処する。
2 公務所又は公務員が押印し又は署名した文書又は図画を変造した者も、前項と同様とする。
3 前二項に規定するもののほか、公務所若しくは公務員の作成すべき文書若しくは図画を偽造し、又は公務所若しくは公務員が作成した文書若しくは図画を変造した者は、三年以下の懲役又は二十万円以下の罰金に処する。

上の第1項は有印公文書偽造、2項は有印公文書変造、3項は無印公文書偽造・変造に関する規定です。

公文書は、私文書と比べると証拠力が強く、公衆の信用度も高く、偽造による被害も私文書よりも大きいことが予想されるため、私文書の偽造・変造よりも重く処罰されます。

(1)有印公文書偽造罪・有印公文書変造罪

【客体】
本罪の客体は、公務所・公務員の作成すべき文書(公文書)図画(公図画)です。
つまり、公務所・公務員がその名義をもって権限内で所定の形式に従って作成すべき文書・図画のことです。
「公務所」というのは、官公庁その他公務員が職務を行う場所のことです。
公文書の具体例としては、運転免許証、旅券、印鑑登録証明書などを挙げることができます。
運転免許証は、公安委員会が発行しますので、「公文書」にあたりますし、公安委員会の印章が使用されているので「有印」となります。
一方、公務員により作成された文書であっても、職務権限に基づいてその職務に関し作成されたものでない場合、公文書ではありません。
この点、役場書記の退職願は、職務の執行について作成すべきものではないため、公文書にはあたらないとする判例があります。(大判大10・9・24)

【構成要件的行為】
有印公文書偽造罪有印公文書変造罪の行為は、行使の目的をもって、①公務所・公務員の印章・署名を使用して、公文書・公図画を偽造・変造すること、または、②偽造した公務所・公務員の印章・署名を使用して公文書・公図画を偽造・変造すること、です。

「印章」とは、公務所・公務員の人格を表象するために物体上に顕出された文字・符号の影蹟をいいます。
つまり、判子です。
当該公務員が公務上の印として使用するものであれば、公印、私印、職印を問いません。

「偽造」とは、作成権限を有しない者が、他人の名義を許可なく使用して文書を作成することです。
「変造」とは、真正に作成した文書に変更を加えることをいいます。
文書の本質的部分に変更を加えて、既存の文書と同一性を欠く新たな文書を作出した場合は、変造ではなく偽造または虚偽文書作成となります。

有効期限の経過した真正な運転免許証の有効期限の年月日を不正に修正した場合、「偽造」にあたると考えられます。
有印公文書変造罪有印公文書偽造罪と同様に処罰されますので、法定刑は1年以上10年以下の懲役となり、罰金刑はありません。

【主観的要素】
有印公文書偽造罪有印公文書変造罪は、目的犯ですので、行使の目的がなければ成立しません。
単に、観賞用に作っただけでは罪には問えません。

以上の偽造・変造された公文書を真正文書または内容の真実な文書として他人に認識させ、または認識し得る状態においた場合は、偽造公文書行使等罪が成立する可能性があります。

先述しましたが、有印公文書偽造等罪の法定刑は懲役刑のみと重いものとなっています。
有印公文書偽造等事件を起こしお困りであれば、刑事事件・少年事件を専門に扱う弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部に今すぐご相談ください。

兵庫県警の警察署に、逮捕された場合は、弁護士を派遣する初回接見サービスをご利用ください。

姫路市のストーカー事件 女性に被害届を出されたらどうなるの?

2024-07-25

姫路市のストーカー事件で、被害者の女性に被害届を出されたらどうなるのかについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

参考事件

兵庫県姫路市に住んでいるAさんは、マッチングアプリで知り合って一度会った女性に好意を持ち、その後、女性のSNSなどを閲覧して、女性の勤務先や住所を特定し、女性に付きまとうようになりました。
そんなある日、Aさんは、職場から出てきた女性の後ろをついて歩いていたところ兵庫県姫路警察署の警察官から声をかけられて警察署に連行されました。
そこで女性からストーカーの被害届が出されていることを知らされたのです。
(フィクションです。)

ストーカー事件

Aさんの行為は、ストーカー規制法(「ストーカー行為等の規制等に関する法律」)でいうところの、付きまとい等に該当します。(ストーカー規制法第2条参照)
特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で付きまとい等をすれば、ストーカー規制法違反となります。
付きまとい等の罰則は「一年以下の懲役又は百万円以下の罰金」が規定されています。
警察官が言うように女性から被害届が提出されているのであれば、今後、Aさんは警察の取り調べを受けた後に検察庁に送致されます。
そして検察官に起訴されて有罪が確定すれば、上記の罰則の範囲内で刑事罰を受けることになるのです。
このような罰則を免れたいのであれば、被害者の女性と示談をして不起訴を目指すようになるでしょう。

警告と禁止命令

ストーカー事件は、被害者が警察に被害届を提出しない場合でも警察が関与することがります。
それが警察からの「警告」と、公安委員会からの「禁止命令」です。
警告はあくまでも、被害者からストーカー申告を受けた警察が、行為者に対してストーカー行為をやめるように注意するもので、警告に背いた場合の罰則規定はありませんが、公安委員会からの禁止命令については、行政手続法に則った正式な方手続きになるので、命令前に、行為者には聴聞の機会が与えられ、更に、命令に従わなかった場合の罰則も規定されています。
禁止命令に違反した際の罰則は「二年以下の懲役又は二百万円以下の罰金」が定められています。

まずは弁護士に相談

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部は刑事事件を専門に扱っている法律事務所です。
参考事件のAさんのように、ストーカー行為をしてしまって警察で取り調べを受けている方、ストーカー被害者との示談を希望されている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部にご相談ください。

無料法律相談のご予約は フリーダイヤル0120-631-881 

« Older Entries Newer Entries »

keyboard_arrow_up

0120631881 無料相談予約はこちら LINE予約はこちら