兵庫県相生市の業務上横領事件で弁護士 成年後見制度の不正が横行

兵庫県相生市の業務上横領事件で弁護士 成年後見制度の不正が横行

兵庫県相生市に住むAさんは、叔母であるBさんの後見人として、Bさんの財産を管理していましたが、成年後見制度を悪用し、Bさんの預金通帳から不正に多額の現金を引き出していました。
Aさんは、業務上横領の容疑で兵庫県相生警察署に逮捕されました。
(フィクションです)

業務上横領罪とは?】
業務上横領罪とは、「業務上自己の占有する他人の物を横領」する犯罪です。
ここで言う「業務」とは、「委託を受けて他人の物を占有・保管する事務を反復継続しておこなう地位」のことです。
「業務」の根拠は、法令・契約、公的・私的を問わず、食魚うとしてなされるものに限りません。
また、「横領」とは、委託物につきて「不法領得の意思を実現するすべての行為」を言うと一般的に理解されています。
簡単に言えば、自分が管理する責任があって管理している物をとる行為です。
業務上横領罪の法定刑は、10年以下の懲役です。

成年後見制度とは?】
成年後見制度とは、知的障害・精神障害・認知症などといった精神上の障害により判断能力が十分でない方が不利益をこうむらないように家庭裁判所に申し立てをして、支援をしてくれる人(後見人)を付けてもらう制度です。
成年後見制度のメリットとしては、
①判断能力が低下した人の財産管理と身上看護をすることが出来る。
②その内容が登記されるので成年後見人等の地位が公的に証明される。
③成年後見人等には取消権があるので本人が詐欺に遭っても契約を取り消すことが出来る。
一方で、そのデメリットは、手続に時間がかかるので迅速性に欠ける点が挙げられます。

適切な判断をすることが出来ない人の保護を図る目的を持つ成年後見制度ですが、親族等の後見人が不正に被後見人の財産を着服する業務上横領事件が多発しているのも事実です。

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