示談成立で不起訴に

2019-07-23

示談成立で不起訴に

~ケース~
会社の同僚と兵庫県美方郡香美町にあるバーを訪れたAさん。
お酒も入り、店のマスターや同僚との話も盛り上がり楽しい時間を過ごしていたのですが、店に来ていた他の客Vさんが、店の女性従業員にちょっかいをかけており、従業員やマスターは対応に困っていました。
そこで、AさんはVさんに「店の子も嫌がっるから、いい加減にしとき。」と言うと、Vさんは「お前誰やねん。しゃしゃりでてくんなや。」と言ってきたため、2人は口論になりました。
Aさんは、Vさんの挑発的な態度に我慢できなくなり、顔面を拳で一発殴ってしまいました。
口論が激しくなってきた際にマスターが兵庫県美方警察署に通報しており、駆け付けた警察官にAさんとVさんは別々に警察署に連行されました。
Aさんは、相手を殴ったことを素直に認めており、警察に事の経緯も正直に話しています。
警察官から、「相手と示談したらどうか。弁護士に相談してみたら。」と言われ、示談交渉を任せられる弁護士を探しています。
(フィクションです)

示談について

被害者がいる事件では、事件を穏便に解決する手段として、被害者との示談が挙げられます。
示談というのは、加害者が被害者に対して相応の弁償金を支払う一方、被害者は被害届の提出を行わないなど、当事者間では今回の事件は解決したと約束することです。
示談を成立させ、被害者が加害者に対して処罰を求めないとなれば、警察や検察官はそれ以上事件について捜査を行うことをせず、事件終了とする可能性が高いと言えるでしょう。

しかし、加害者が直接被害者と示談交渉することはお勧めできません。
警察が加害者に対して、被害者の連絡先を教えてくれることはあまりなく、加害者が直接被害者に連絡することができないからです。
加害者が被害者に働きかけて罪証隠滅を図るおそれもありますし、被害者が加害者に対して自分の連絡先を教えることを拒むことも多いのです。
また、元々被害者と知り合いで連絡先を知っていたとしても、当事者が直接交渉することで、感情論的になり、交渉が難航することが多いので、当事者間での交渉は好ましくないでしょう。
一般的に、示談交渉は弁護士を介して行います。
弁護士限りということであれば、連絡先を教えてもよいという被害者も多いですし、弁護士からの話を聞くうちに、処罰感情が高い被害者も徐々に示談意向を示すようになるケースもあります。
ですので、被害者との示談交渉は、加害者本人ではなく、代理人である弁護士に任せるのがよいでしょう。

示談が成立すれば

被害者との示談が成立した場合、以下のような結果が期待できます。
①事件化阻止
捜査機関が介入する前に示談が成立した場合には、事件化を阻止することができます。
警察が捜査を開始する前に、示談が成立しているので、被疑者として警察から取調べを受けることはありません。
②不起訴(起訴猶予)
既に被害者から被害届が出されているなど、事件が捜査機関に発覚している場合であっても、早期に示談を成立させることで、検察官が不起訴として事件を終了させる可能性を高めることになります。

不起訴とは

被疑者を起訴するか否かは、裁判官ではなく検察官が決めます。
検察官が起訴しないとする処分を「不起訴処分」といいます。
不起訴処分には、①罪とならず、②嫌疑なし、③嫌疑不十分、④起訴猶予の種類があります。
不起訴となる場合の多くが、④の「起訴猶予」です。
起訴猶予は、被疑者が犯罪を犯したという証拠が十分あり起訴することも可能であるが、被疑者の性格・年齢・境遇、犯罪の軽重・情状、犯罪後の情況を考慮し、起訴する必要がないと判断され、不起訴となることです。
起訴猶予を獲得するためには、被疑者が反省していることや、被害者との示談が成立していることなどが重要なポイントとなります。
示談が成立することによって、被疑者の反省の態度を示すことにもなりますし、被害者との和解が成立しているとして被疑者にとって有利な材料にもなります。

このように、被害者がいる事件では、早期に示談を成立させることで、不起訴処分を獲得する可能性を高めることができます。
刑事事件の加害者となり対応にお困りであれば、刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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