控訴審を刑事事件専門弁護士に依頼

2019-02-28

控訴審を刑事事件専門弁護士に依頼

控訴審について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
Aさんは、深夜帰宅途中の若い女性を狙い、その後をつけて背後から襲い、服の中に無理やり手を入れて胸を鷲掴みにした後、逃亡しました。
Aさんは、同様の行為を2件行っており、とうとう強制わいせつの容疑で兵庫県豊岡南警察署に逮捕されました。
Aさんは、国選弁護人を選任し、弁護人からは、「被害者と示談して執行猶予」と言われており、示談についても任せていましたが、結局、判決日には、神戸地方裁判所豊岡支部において、実刑判決が言い渡されました。
Aさんは、どうにかならないかと思い、刑事事件専門弁護士に、控訴審について相談することにしました。
(フィクションです)

控訴審とは

裁判の内容に誤りがある、手続上違法がある、といったことはあり得ることです。
刑罰を科すということは、人の人生に大きな影響を与えますので、これらに対して、その是正の手段を講じておかなければなりません。
その手段として、裁判を受け不利益を被った者が、その裁判が確定する前に、上級裁判所に不服申し立てをし、原裁判の原稿または取消を求める「上訴」が設けられています。
この「上訴」のなかで、第一審判決を不服として高等裁判所へ申し立てる上訴を「控訴」といいます。
控訴の申立てをすることができるのは、第一審判決を受けた当事者である検察官および被告人です。
また、被告人の法定代理人や保佐人、第一審における代理人・弁護人も、被告人のために控訴をすることができます。
被告人が控訴する場合、被告人は、自らに利益な内容を主張して申立てなければなりません。
つまり、無罪判決に対して控訴を申し立てる、原判決よりも重い刑を主張して控訴を申し立てる、といったことはできないのです。

控訴審においては、控訴審での弁護人を改めて選任する必要があります。
第一審における弁護人を控訴審でも弁護人とする場合であっても、選任は審級ごとになされるので、改めて弁護人を選任しなければなりません。
控訴の申立は、第一審の弁護人にお願いすることができますが、控訴の申立が受理されると、第一審の弁護人は弁護人ではなくなります。

控訴を申立てるには、控訴申立書を第一審裁判所に提出しなければなりません。
控訴は、第一審判決が宣告された日から14日以内に申立てる必要があります。
これを過ぎると、判決が確定します。
期間内に控訴が申し立てられると、原判決の確定が阻止され、その執行が停止し、事件が控訴審に係属することになります。
控訴を受け取った第一審裁判所は、控訴提起期間が経過していないか、控訴の放棄や取下げがされていないかを審査し、そうでなければ、訴訟記録および証拠物を控訴裁判所に送付します。

控訴申立人は、控訴裁判所が指定する期限までに、控訴の理由を簡潔に明記した控訴趣意書を控訴裁判所に提出しなければなりません。
控訴の理由は、刑事訴訟法第377条に定められており、そのいずれかを根拠とする場合に限り適法なものとして扱われます。
控訴の理由には、大きく分けると以下の理由です。
①訴訟手続の法令違反
②事実誤認
③法令適用の誤り
④量刑不当

上記ケースを例に挙げると、Aさんはおそらく「量刑不当」を理由に控訴をしたいのだと考えられます。
その場合、控訴趣意書には、第一審判決で言い渡された実刑判決が「不当」であることを述べなければなりません。
例えば、犯罪事実に関して情状の評価を誤った、示談の成否や被告人の境遇などといった情状事実についての誤認や評価の誤りがあった場合です。
控訴審は事後審ですので、控訴趣意書に援用できる事実は、原則として、訴訟記録および第一審裁判所において取り調べられた証拠に現れている事実に限定されます。
しかし、「やむを得ない事由によって第一審の弁論終結前に取調べを請求することができなかった証拠によって証明することのできる事実であって、刑訴法381又は382条に規定する控訴申立理由(量刑不当または事実誤認)があると信ずるに足りるもの」、または「第一審の弁論終結後判決前に生じた事実であって刑訴法381条または382条に規定する控訴申立理由(量刑不当または事実誤認)があると信ずるに足りるもの」の場合には、新たな事実の援用が認められます。
第一審の判決期日までに被害者と示談することが出来なかったが、その後示談がまとまった場合などは、これに当たるでしょう。

事案によって、該当し得る控訴の理由や控訴趣意書の内容も異なりますので、控訴をご検討であれば、一度刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。