密漁で刑事告訴

2020-08-23

密漁刑事告訴された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~事例~
会社員のAさんは、友人のBさんと、兵庫県南あわじ市の海岸で、持参したもりを使って、アワビやサザエなどを採っていたところ、神戸海上保安部に発見され、事情聴取を受けました。
地元の漁業組会は、漁業法違反で刑事告訴をすることを検討しています。
Aさんは、容疑を認めており、何とか事件を穏便に済ませることはできないものかと思い、刑事事件専門弁護士に相談することにしました。
(フィクションです)

密漁が発覚すると

ルールを守らずに海で魚や貝類などを自分で消費するために採る行為は、密漁として刑事処分の対象となることがあります。
「いっぱい生息しているんだし、少しぐらい採っても構わないでしょう。」と思われる方もいらっしゃうようですが、海の資源を守るために採取についても守るべきルールがありますので、ルール違反を犯し、刑事事件へと発展する可能性がありますので、ご注意ください。

密漁で問題となるのが、漁業法と呼ばれる法律です。
漁業法は、漁場の総合的な利用による漁業の発展を目的とする法律です。
漁業法は、「一定の水面に置いて特定の漁業を一定の期間排他的に営む権利」である漁業権を定めています。
この漁業権には、地元漁民が一定の水面で共同して漁業をする権利(共同漁業権)、一定の場所で養殖を行える権利(区画漁業権)、一定の場所で定置網を営む権利(定置漁業権)の3種類があります。
共同漁業権のうち、ウニやアワビなどの貝類やわかめなどの藻類等の定着性の水産物を採る権利を第一種共同漁業権といい、共同漁業権の設定区域では、共同漁業権の免許を受けた漁業協同組合の組合員以外の者が、この権利を侵すと、漁業権侵害として罰せられることがあります。
兵庫県のほとんどの沿岸海域に共同漁業権が設定されています。

漁業権を侵害した場合、20万円以下の罰金に処せられる可能性があります。
ただし、これは親告罪であるため、告訴がなければ公訴を提起することはできません。

一般の方による密漁の多くは、密漁中やその後に警察や海上保安庁に職務質問され発覚するケースや、地域住民が密漁を目撃し警察や海上保安庁に通報して発覚することが多いでしょう。
逮捕される可能性もありますが、他の犯罪に比べると、それほど高くありません。
しかし、身体拘束を受けていなくても、刑事事件として手続は進んでいきますので、きちんと対応しなければなりません。

刑事告訴

告訴とは、犯罪被害者その他告訴権を有する者が、捜査機関に対して犯罪事実を告知して処罰を求める意思表示のことをいいます。
告訴は、書面又は口頭で、検察官又は司法警察員に対して行います。
告訴と似たものに、被害届がありますが、被害届は、犯罪による被害の事実を申告するにとどまり、犯人の訴追や処罰を求める意思表示は含まれません。
告訴は、公訴の提起があるまで取り消すことができます。

前述しましたが、告訴がなければ公訴を提起することができない罪のことを親告罪といいます。
そのため、告訴の有無は、親告罪の場合に重要な意味を持ちます。

被害者が告訴している場合には、事件を穏便に解決するために、被害者に告訴を取下げてもらうことが必要です。
そのためには、被害者との示談成立が必須となります。
示談とは、加害者が被害者に対して相応の弁償金を支払うことで、被害者は被害届や提出や告訴を行わないなど、当事者間では今回の事件が解決したと約束することをいいます。
被害者側との示談交渉について、加害者が直接被害者と話し合いを持つことはあまり有効ではない場合が多いです。
被害者感情を逆なでする結果になってしまったり、互いに感情的な水掛け論に終わってしまうことになりかねません。
しかし、法律知識を持った交渉のプロである弁護士が間に入って被害者と交渉することにより、被害者と加害者の両者にとって納得のいく示談へと導くことが出来ます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
所属弁護士は、これまで数多くの刑事事件を取り扱ってきており、被害者との示談交渉にも豊富な経験を有しています。
刑事事件を起こし、刑事告訴さて対応にお困りの方は、今すぐ弊所の弁護士にご相談ください。