ネット上の投稿で信用棄損に

2020-01-02

ネット上の投稿信用棄損となる場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
会社員のAさんは、兵庫県伊丹市にあるエステ店のサービスが粗悪であるとネットの掲示板に投稿したとして、兵庫県伊丹警察署において信用棄損の疑いで取り調べを受けました。
Aさんは、被害を受けたエステ店に半年前まで通っていましたが、料金の支払いについて店側とトラブルになっていました。
その腹いせに、あることないことをネットの掲示板に投稿していたということです。
警察署での取調べを終えたAさんは、エステ店へのどのように対応すればよいのか分からず、刑事事件に強い弁護士に相談することにしました。
(フィクションです)

信用棄損罪について

信用棄損罪は、①虚偽の風説を流布し、または偽計を用いて、②人の信用を棄損した場合に成立する犯罪です。

信用棄損罪は、経済的側面における人の社会的評価を保護するものです。

◇客体◇

信用棄損罪の客体は、「人の信用」です。
「人の信用」というのは、人の経済的信用のことを指し、人の支払能力や支払意思に対する社会的信頼だけでなく、販売される商品の品質に対する信用も含まれます。

◇行為◇

信用棄損罪の実行行為は、「虚偽の風説を流布」し、または「偽計」を用いて人の信用を「毀損」することです。
「虚偽の風説の流布」とは、少なくとも一部が客観的真実に反する噂や情報を不特定または多数の者に伝播させることをいいます。
直接に少人数に対して伝達した場合であっても、それらの者を介して多数人に伝搬するおそれがあるときも含まれます。
「偽計」とは、通説によれば、人を欺罔・誘惑し、あるいは人の錯誤・不知を利用することをいいます。
そして、「毀損」の意義については、判例は、人の経済面における社会的信頼を低下させるおそれのある状態を作り出すことをいい、現実に信用を低下させたことは必要ではないとしています。(大判大2・1・27)

信用棄損事件を起こしてしまったら

信用棄損事件を起こしてしまったら、事件を穏便に解決するためにはどのように対応すればよいのでしょうか。

信用棄損事件のように被害者がいる事件では、被害者対応が重要です。
信用棄損罪は、親告罪ではありませんので、被害者からの告訴がなくとも公訴を提起することは可能です。
しかし、被害者との間で示談が成立しているか否かという点は、検察官が終局処分を決定するにおいて考慮される要素となります。
ですので、できるだけ早い段階から被害者との示談交渉に着手する必要があるのです。

被害者との示談交渉は、通常弁護士を介して行います。
なぜなら、捜査機関が加害者に被害者の連絡先を教えることは稀ですし、被害者は加害者に対して嫌悪や恐怖の感情を抱いていることが多く、加害者に被害者の連絡先を教えたくないと思われることがほとんどだからです。
仮に、加害者が既に被害者の連絡先を知っている場合であっても、直接加害者が被害者に連絡をとることはあまり得策ではないでしょう。
というのも、当事者間の直接の交渉は、感情論的になり交渉が難航する傾向にあるからです。
弁護士であれば、加害者の代理人として、被害者に対して、加害者の謝罪の意思を伝えた上で、示談のメリット・デメリットを丁寧に説明し、当事者の双方が納得できるような内容となるよう粘り強く交渉していくことが出来ます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
所属する弁護士は、これまで数多くの刑事事件・少年事件を取り扱ってきており、被害者の方との示談交渉にも豊富な経験を有しています。
信用棄損事件を起こし、被害者対応にお困りであれば、弊所の弁護士にご相談ください。
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