逮捕・監禁事件で逮捕

2020-02-18

逮捕監禁罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県豊岡市にある学習塾で講師をしているAさんは、兵庫県豊岡南警察署逮捕監禁の疑いで逮捕されました。
Aさんの生徒であるVさんが、Aさんに手錠で両足を固定されたまま個別指導を2時間受けたことをVさんの母親に話し、驚いた母親が豊岡南警察署に相談したことで事件が発覚しました。
警察は、早朝にAさん宅を訪れ、家宅捜索後にAさんを豊岡南警察署に連れて行きました。
自宅にいたAさんの妻は、警察から詳しいことを聞かされず、Aさんを警察署に連行した数時間後に「Aさんを逮捕した。」との連絡を受けました。
今後どうなるのか全く分からず不安に駆られたAさんの妻は、ネットで検索して刑事事件に強い弁護士に接見を依頼することにしました。
(実際の事件を基にしたフィクションです)

逮捕・監禁罪について

逮捕監禁罪は、刑法第220条に規定される罪です。

第二百二十条 不法に人を逮捕し、又は監禁した者は、三月以上七年以下の懲役に処する。

本条の前段は逮捕罪について、後段は監禁罪について規定しています。

逮捕監禁罪の客体は、身体活動の自由を有する自然人です。
逮捕監禁罪の保護法益は、身体活動の自由ですので、意思に基づく身体の活動能力を有しない嬰児や意識喪失状態の者は逮捕監禁罪の客体には含まれません。

◇逮捕罪◇
逮捕」は、人の身体を直接的に拘束して、その身体活動の自由を奪うことです。
その方法は、縄で縛るといった有形的手段でも詐欺や脅迫などの無形的手段でも構いません。
また、不作為であってもよく、第三者や被害者自身の行為を利用する間接正犯であってもよいとされます。
逮捕」という行為に加えて、逮捕罪が成立するためには、人の身体活動の自由を奪うことについての認識が必要となります。

◇監禁罪◇
監禁」とは、人の身体を間接的に拘束して、その身体活動の自由を奪うこと、つまり、人が一定の区画された場所から脱出することを不能または著しく困難にすることをいいます。
例え、両腕を縛っていても、場所的移動の自由が害されていない限り、暴行罪は成立するとしても、逮捕罪は成立しないことになります。
監禁方法については、逮捕罪の場合と同様、有形的方法でも無形的方法でも構いません。
脱出方法があったとしても、社会通念上人が脱出するのに困難を感じさせる方法で、身体活動の自由を奪うときは、「監禁」に当たると解されます。(最決昭30・9・29)
監禁罪の成立には、逮捕罪と同様に、人の身体活動の自由を奪うことについての認識が必要となります。

◇同意と錯誤◇
場所的移動の自由が失われることについて、被害者が自由な意思により同意を与えている場合には、逮捕監禁罪は成立しません。
しかし、この同意が欺罔や偽計によって得られた場合、逮捕監禁罪が成立し得るのかが問題となります。
騙されて脱出困難な部屋に連れてこられた場合や、脱出不可能だと騙されて部屋に留まった場合に、監禁罪が成立するものと解されます。
また、判例は、場所的移動の自由が失われることについての同意が瑕疵あるものであった場合、本当のことを知っていたなら、逮捕監禁されなかった場合には同意の有効性を否定する立場をとっています。(最決昭33・3・19)

逮捕・監禁事件で逮捕されたら

逮捕監禁事件で逮捕された場合、逮捕後勾留となる可能性が高いでしょう。
特に、上記ケースのように、被疑者と被害者が学習塾の講師と生徒という関係であった場合、被疑者が被害者の連絡先や住所を把握している可能性が高く、被疑者を逮捕後に釈放することになれば、被疑者が被害者に働きかけ罪証隠滅を図るおそれがあると判断され、勾留となる可能性は高いと言えるでしょう。

とは言っても、長期間の身体拘束によって被疑者やその家族が被る影響は計り知れません。
少しでも身体拘束が短くなることを希望されるでしょう。
早期釈放のために、被疑者が釈放されても逃亡や罪証隠滅のおそれがないことを検察官や裁判官に認めてもらう必要がありますので、被疑者の家族による徹底した監督が期待できることなどを主張し、勾留前であれば勾留としないよう関係先に意見し、勾留後であれば勾留決定を取消し勾留請求を却下するよう申立てを行うことが重要です。
また、被害者がいる事件ですので、早期に被害者との示談交渉に着手し、示談を締結することで事件を穏便に終了させ、釈放となる可能性を高めることも重要でしょう。

逮捕から勾留までは3日ほどで決まってしまいます。
刑事事件はスピードが重要ですので、弁護活動は刑事事件に精通する弁護士にお任せください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
ご家族が刑事事件で逮捕されてお困りであれば、弊所の弁護士に今すぐご相談ください。
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