当番弁護士、国選弁護人、私選弁護人の違いは?②

2019-08-16

当番弁護士、国選弁護人、私選弁護人の違いは?②

国選弁護人私選弁護人について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県神戸市灘区に住むAさんは、SNSで知り合った未成年者Vさんに裸の写真を撮らせ、Aさんの携帯電話にその画像を送らせたとして、児童買春・児童ポルノ禁止法違反(児童ポルノ製造罪)の疑いで、兵庫県灘警察署に逮捕されました。
Aさんは、突然の逮捕に動揺しており、取調べにもどのように対応すればよいか分からず困っています。
ドラマで逮捕された被疑者が「弁護士を呼んでください」と言っている場面を思い出したAさんは、「自分も弁護士を呼ぶことができるのか」、「呼ぶことができるのなら、いつ呼べるのか」と気が気でなりません。
(フィクションです)

突然の逮捕!被疑者となったらすぐに弁護士を呼べるの?

前回は、刑事事件を起こして逮捕された場合には、逮捕された被疑者が弁護士と接見する権利があること、そして「当番弁護士」制度というものがあることをご紹介しました。
今回は、「国選弁護人」と「私選弁護人」についてご紹介したいと思います。

刑事手続において、被疑者・被告人の権利を正当に行使し、正当な利益を擁護する「弁護人」の活動が重視されます。

憲法第34条前段は、身柄の拘束を受けている者に対し、憲法第37条3項は、被告人に対して、「弁護人依頼権」を保障しています。

第三十四条 何人も、理由を直ちに告げられ、且つ、直ちに弁護人に依頼する権利を与へられなければ、抑留又は拘禁されない。又、何人も、正当な理由がなければ、拘禁されず、要求があれば、その理由は、直ちに本人及びその弁護人の出席する公開の法廷で示されなければならない。

第三十七条 すべて刑事事件においては、被告人は、公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける権利を有する。
2 刑事被告人は、すべての証人に対して審問する機会を充分に与へられ、又、公費で自己のために強制的手続により証人を求める権利を有する。
3 刑事被告人は、いかなる場合にも、資格を有する弁護人を依頼することができる。被告人が自らこれを依頼することができないときは、国でこれを附する。

刑事訴訟法は、全ての被疑者・被告人に対し「弁護人選任権」を保障しています。

第三十条 被告人又は被疑者は、何時でも弁護人を選任することができる。

弁護人の資格として「弁護士」であることが必要とされますが、地方裁判所・家庭裁判所・簡易裁判所では、裁判所の許可を受けて、弁護士でない者を弁護人に選任することもできます。

弁護人は、選任方式の違いにより、「国選弁護人」と「私選弁護人」に区別されます。

(2)国選弁護人

国選弁護人」は、裁判所、裁判長または裁判官が選任する弁護人です。
国選弁護人は、「被告人国選弁護」と「被疑者国選弁護」の2つの制度によって就任する弁護人です。 

(ア)被疑者国選弁護
被疑者に対して勾留状が発せられている場合で、被疑者が貧困その他の事由により私選弁護人を選任することができないときには、裁判官に対し、国選弁護人の選任を請求することができます。

(イ)被告人国選弁護
被告人は、貧困その他の事由により私選弁護人を選任することができないときは、裁判所に対し、国選弁護人の選任の請求をすることができます。

国選弁護人は、費用を国が負担してくれるので、経済面でメリットが大きいのですが、必ずしも刑事事件に詳しい弁護士が選任されるわけではありません。
また、被疑者段階では、勾留前から選任することは出来ませんので、逮捕後すぐに勾留阻止を目指した活動を依頼することはできないというデメリットがあります。

(3)私選弁護人

私選弁護人」というのは、被疑者・被告人、および一定の関係人が選任した弁護人のことです。
被疑者・被告人またはその家族らが、自分たちで弁護士を選び、弁護人として選任しますので、自分に合った弁護士弁護人として選任できるというメリットがあります。
医者にも内科医や外科医がいるように、弁護士もある特定の分野に特化していることが多く、刑事事件専門の弁護士であれば、適切かつ迅速に対応してくれることが期待できます。
一方、デメリットとしては、弁護士費用を自己負担しなければなりませんので、費用面で工面することが出来ない場合には、国選弁護人を検討されるのもオプションのひとつです。
私選弁護人は、逮捕されているされていないにかかわらず、選任することができます。
ですので、逮捕される可能性がある場合には、事前に私選弁護人を選任し、逮捕回避の活動や逮捕された場合に備えたアドバイス、逮捕後ただちに接見に来てくれるよう予め備えておくことができます。
また、逮捕直後に選任すれば、逮捕後の勾留を阻止すべく、検察官や裁判官などに働きかけ、勾留回避の可能性を高めることができます。

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