「馬刺し」と称し牛肉を販売 不正競争防止法違反で略式命令

加熱調理用の牛肉を「馬刺し」と称し販売した肉屋が不正競争防止法違反で略式命令を受けた事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

事件内容4月13日配信のITVあいテレビの記事を引用

とある肉屋と肉屋の社長が、「馬刺しあります!」などと記載した広告を掲げ、「馬刺し」と称する牛肉計4点を販売したという犯罪事実で起訴され、不正競争防止法違反で罰金90万円(会社に対して60万円、社長に対して30万円)の略式命令を受けるという事件が報道されました。
この肉屋は、加熱調理用の牛肉を「馬刺し」と称して販売したとして、保健所から営業禁止処分を受けていたようです。

不正競争防止法

不正競争防止法とは、事業者間の公正な競争及びこれに関する国際約束の的確な実施を確保するため、不正競争の防止及び不正競争に係る損害賠償に関する措置等を講じ、もって国民経済の健全な発展に寄与することを目的とした法律です。(不正競争防止法第1条から引用)
簡単に言うと、不正競争防止法は事業者間の公正な競争の実現を目指す法律で、詐欺罪や商標法違反にまで該当しない行為であっても、事業者間の公正な競争を阻害する悪質な行為を処罰の対象としています。
今回の事件のように、誤解を招くような紛らわしい表示の商品や、他社の商品を模倣した商品を販売したり、営業秘密等を侵害する行為が規制の対象となっています。

今回の事件については、摘発を受けた肉屋は、一定の基準を満たさない生牛肉の販売が規制されているために、牛肉を「馬刺し」と偽って販売していたものと思われますが、この行為は、商品について誤認を生じさせる表示と言えますので、不正競争防止法でいうところの「品質等誤認惹起行為」となります。

不正競争防止法違反の罰則

今回のような不正競争防止法違反で摘発された場合、5年以下の懲役500万円以下の罰金懲役刑と罰金刑の両方が科せられる可能性があり、会社に対しても3億円以下の罰金の可能性があります。
この法定刑を考えると、今回の事件で略式命令は軽かったと言えるでしょう。

まずは弁護士に相談を

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部は、このような刑事事件の弁護活動を専門にしている法律事務所です。
このような刑事事件でお悩みの方は是非ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部では、初回の相談を無料で受け付けているだけでなく、逮捕されてしまった方のもとに弁護士を派遣する 初回接見サービス にも即日対応していますので、サービスのご利用にあたっては フリーダイヤル0120-631-881 までお問い合わせください。

keyboard_arrow_up

0120631881 無料相談予約はこちら LINE予約はこちら