嫌がらせ行為で迷惑防止条例違反

2020-07-12

嫌がらせ行為で迷惑防止条例違反となる場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県加西市の会社に勤めるAさんは、迷惑防止条例違反嫌がらせ行為)の疑いで兵庫県加西警察署に逮捕されました。
容疑については、Aさんが、勤務先の会社で、女性社員が使用している個人ロッカーに、体液を塗り付けたハンドタオルを4回置いたというものです。
被害女性が会社を通じて警察に通報し、防犯カメラの映像などからAさんが犯人である疑いが高まりました。
Aさんは、容疑を認めているようですが、Aさんと被害女性は所属部署も異なり面識がありませんでした。
Aさんは、被害女性に謝罪と被害弁償を行いたいと思っています。
(フィクションです。)

嫌がらせ行為で迷惑防止条例違反

「兵庫県公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例」(以下、「迷惑防止条例」といいます。)は、その10条の2で、「嫌がらせ行為」を禁止しています。

迷惑防止条例で規制されるのは、「正当な理由がないのに、特定の者に対し、執ように又は反復して行う」「嫌がらせ行為」です。
ここで言う「嫌がらせ行為」というのは、次の8つの行為のことです。

①つきまとい、待ち伏せ、進路への立ち塞がり、住居・勤務先・学校などの付近での見張り・押しかけ。

②行動を監視していると思わせるような事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。

③面会その他義務のないことを行うよう要求すること。

④著しく粗野又は乱暴な言動をすること。

⑤無言電話、拒否されたにもかかわらず何度も電話をする、ファックス、電子メールを送ること。

⑥汚物、動物の死体その他の著しく不快又は嫌悪の情を催させるような物を送付し、又はその知り得る状態に置くこと。

⑦名誉を害する事項を告げ、又はその知り得る状態に置くこと。

⑧性的羞恥心を害する事項を告げ、若しくはその知り得る状態に置き、又はその性的羞恥心を害する文書、図画その他の物を送付し、若しくはその知り得る状態に置くこと。

この「嫌がらせ行為」には、ストーカー規制法第2条第3項に規定するストーカー行為は除かれます。
ストーカー規制法における「ストーカー行為」とは、「同一の者に対し、つきまとい等を反復してすること」です。
「つきまとい等」とは、「特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で、当該特定の者又はその配偶者、直系もしくは同居の親族その他当該特定の者と社会生活において密接な関係を有する者に対し」、1号から8号までのいずれかに掲げる行為をすることです。
「つきまとい等」となる対象行為は、嫌がらせ行為のそれと同じです。
しかし、「つきまとい等」には、「恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的」で、特定の者やその家族等に対して、繰り返し対象行為を行うことが必要となります。
つまり、恋愛感情その他の感情に基づく場合のみ「つきまとい等」となり、それを同一の者に対して反復して行うことで、「ストーカー行為」となります。

Aさんの場合、特定の者に対して、体液を付けたハンドタオルを個人ロッカーに4回置いていました。
体液を付けたハンドタオルを個人ロッカーに置くという行為は、上の⑥に当たるでしょう。
その行為を4回行っていたので、「執拗に」または「反復して」行っていると言えますが、その動機についてはどうでしょう。
Aさんは被害者と面識がなかったようなので、恋愛感情その他の好意の感情に基づくものではなかったかもしれません。
その場合には、ストーカー規制法違反ではなく迷惑防止条例違反が成立するに留まります。

被害者がいる事件では、被害者対応の如何により処分の結果が大きく変わります。
早期に被害者への謝罪及び被害弁償、示談を成立させることにより、不起訴処分で事件を終了できる可能性が高まります。

被害者対応は、弁護士に任せるのがよいでしょう。
加害者との直接交渉を望む被害者はそう多くありません。
交渉に着手できたとしても、感情的になり交渉が難航してしまいがちです。
他方、弁護士を介して行うことで、冷静な交渉を、そして、両者が納得のいく内容での示談成立が期待できます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。
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