銃刀法違反で逮捕されないために

2019-08-10

銃刀法違反で逮捕されないために

銃刀法違反逮捕されないためのポイントについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
会社員のAさんは、兵庫県西宮市の公園付近に車を停車し、車内でパソコンを使用していた時、巡回していた兵庫県西宮警察署の警察官に声をかけられました。
警察官から職務質問を受けた後、車内を捜索したいということで、Aさんはこれを容認しました。
すると、車内をダッシュボードからに大型カッターナイフが出てきました。
Aさんは、万が一の護身用にと思い、大型のカッターナイフを車のダッシュボードに入れっぱなしにしていたのです。
警察官からは、銃刀法違反にあたる可能性があると言われ、そのまま兵庫西宮警察署に行き、取り調べを受けました。
取調べ後、警察官から再度呼び出すと告げられ、Aは、逮捕される可能性があるのかと心配でたまりません。
(フィクションです)

銃刀法違反とは

銃砲刀剣類所持等取締法(以下、「銃刀法」といいます)は、銃砲・刀剣類の取り締まりを目的とした法律です。
ナイフを正当な理由なく携帯していた場合に適用され得る罪は、銃刀法違反または軽犯罪法違反です。

銃刀法は、銃砲刀剣類の所持を、原則として一般的に禁止しています。(銃刀法第3条)
銃刀法における「刀剣類」には、次のものが含まれます。
・刃渡り15センチメートル以上の刀
・刃渡り15センチメートル以上のやり
・刃渡り15センチメートル以上のやぎなた
・刃渡り5.5センチメートル以上の剣
・あいくち
・45度以上に自動的に開刃する装置を有する飛び出しナイフ

カッターナイフは、上のいずれにも該当しません。
それでは、カッターナイフを所持していたAさんは、銃刀法違反とはならないのでしょうか。

銃刀法では、刃体の長さが6センチメートルをこえる刃物の携帯が禁止されています。(銃刀法22条)
「刃体」とは、刀剣類以外の刃物の刃の長さのことをいいます。
「刃物」とは、その用法において、人を殺傷する性能を有し、鋼又はこれと同程度の物理的性能を有する材質でできている片刃又は両刃の器物で、刀剣類以外のものをいいます。
具体的には、文化包丁、出刃包丁、刺身包丁等の包丁類、登山ナイフ、サバイバルナイフ、バタフライナイフ、果物ナイフ、カッターナイフやペティナイフなどがこれにあたります。
刃物の携帯が「業務その他の正当な理由による場合」には、銃刀法違反にはあたりません。
店舗で刃物を購入し自宅へ持ち帰る場合や、料理人が自分の包丁をカバンに入れて職場へ向かう場合などが考えられます。
このような業務その他の正当な理由なく、該当する刃物を携帯している場合には、銃刀法違反となる可能性があり、法定刑は2年以下の懲役又は30万円以下の罰金となっています。

一方、刃体の長さが6センチメートル未満の刃物の携帯については、軽犯罪法1条2号で規制されています。
同条は、「正当な理由がなくて、刃物、鉄棒その他人の生命を害し、又は人の身体に重大な害を加えるのに使用されるような器具を隠して携帯」することを禁止しています。
これに違反した場合には、拘留(1日以上30日未満の間、刑事施設に拘置する自由刑)、又は科料(1000円以上1万円未満の金銭を強制的に徴収する刑罰)が科される可能性があります。
ここでいう「人の身体に重大な害を加えるのに使用されるような器具」に、ツールナイフやハサミも含まれる可能性があります。

上記の事例のように、大型のカッターナイフも刃体の長さが6センチメートル以上である場合には、銃刀法で禁止されている刃物に該当する可能性があります。

逮捕されないために

被疑者に逮捕の理由と必要性がある場合、警察は逮捕状を請求したうえで、被疑者を逮捕します(これを「通常逮捕」といいます)。
逮捕の理由とは、犯罪をしたと疑うに足りる相当な理由があることをいい、逮捕の必要性は、罪を犯したと疑われる人が証拠を隠滅したり、逃亡したりするおそれがある場合に認められます。
ですので、逮捕を回避するためには、捜査機関である警察等に対して、逃亡や罪証隠滅のおそれがないことを説得的に主張することが必要となるでしょう。

銃刀法違反事件は、職務質問や所持品検査から発覚することが多いようです。
銃刀法違反自体で逮捕されることはそう多くありませんが、警察署への任意同行や任意出頭を拒否し続けると逮捕される可能性もあります。

刑事事件を起こして逮捕されるかご不安な方は、刑事事件に強い弁護士にご相談ください。
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