刑事裁判で執行猶予付き判決①

刑事裁判で執行猶予付き判決①

刑事裁判について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県赤穂郡上郡町に住むAさんは、コカインを使用したとして、兵庫県相生警察署に麻薬及び向精神薬取締法違反の容疑で逮捕されました。
逮捕・勾留後、Aさんは神戸地方検察庁姫路支部に同罪で起訴されました。
検察官は懲役3年を求刑しましたが、判決期日に神戸地方裁判所姫路支部は、懲役1年6月、執行猶予3年の判決を言い渡しました。
(実際の事件を基にしたフィクションです)

刑事裁判の流れ

あなたがある罪を犯し、その罪について検察官に公判請求されたとしましょう。
あなたは、刑事裁判を受けることになり、審理を経て有罪無罪が言い渡され、有罪の場合にはあなたに科される刑事罰も言い渡されます。

刑事裁判の流れは、次のようになります。

1.冒頭手続

①人定質問
裁判長が被告人に対し、人違いでないことを確かめるため、氏名・年齢・職業・住居・本籍を尋ねます。
②起訴状の朗読
検察官が起訴状を読み上げます。
起訴状には、被告人が誰で、どのような行為を行い、その行為はどの法律に規定される何罪にあたるのかが記載されています。
③黙秘権など諸権利の告知
裁判長が被告人に黙秘権など諸権利について告知します。
④罪状認否
被告人・弁護人は、事件の実体に関する認否、弁解・主張、訴訟条件の欠缺に関する主張、訴訟手続きに関する請求・申立てなどを行います。
刑事裁判は、起訴事実があったのか否かを審理する手続となります。
どんな些細な内容であっても起訴事実に間違いがあれば、それを明らかにする必要があります。

2.証拠調べ手続

検察が裁判で被告人の犯罪を立証する手続です。

①冒頭陳述
検察官が証拠によって証明すべき事実が明らかにします。
実務では、冒頭陳述書を作成し法廷で朗読し、書面を裁判所に提出します。
検察官の冒頭陳述の後に、裁判所の許可を得て、被告人・弁護人も冒頭陳述をすることができます。
②証拠調べ請求
証拠調べとは、証人などの尋問、証拠書類・証拠の取調べ、検証、鑑定などをいいます。
初めに当事者(検察官、被告人・弁護人)の請求に基づいて証拠調べがなされ、必要な場合には補充的に裁判所の職権で証拠調べが行われます。
まず、検察官が事件の審判に必要と認められるすべての証拠の取調べの請求を行います。
被告人・弁護人は、検察官の取調べ請求に対して証拠意見を述べます。
裁判所は、証拠調べ請求に対し、決定でもって判断を示さなければなりません。
裁判所が証拠調べをすることを決める(証拠決定)に際して、裁判所は、それが請求に基づく場合は相手方またはその弁護人の意見を、職権による場合には、検察官および被告人・弁護人の意見を聴かなければなりません。
証拠調べ請求が適式になされない場合(刑事訴訟規則189条4項)、証拠能力のない証拠や事件と関連性のない証拠が証拠調べ請求された場合、裁判所は請求を却下することになります。
③証拠調べの実施
証拠書類や証拠物の取調べ、証人尋問、鑑定人の尋問、被告人質問などが行われます。
・証人尋問
 証人尋問は、まずその証人尋問を請求した当事者から尋問がなされ、その後に、その相手方に よる尋問が行われます。
・鑑定人尋問
 裁判所は、特別の知識や経験を有する者に鑑定を命じることができます。この鑑定を命じられ た者を鑑定人と呼び、その専門知識や経験、若しくはその専門知識・経験に基づいて鑑定人が 下した判断を報告させることを鑑定といいます。
・証拠書類・証拠物の取調べ
 証拠書類の取調べは、請求した者が朗読によって行い、証拠物は請求した者によって示されま す。
・被告人質問
 裁判官、検察官、弁護人、共同被告人またはその弁護人は、被告人に質問し供述を求めること ができます。被告人が任意にした供述は、証拠となります。

3.弁論・論告

証拠調べが終了すると、検察側、弁護側双方から事実および法律の適用について意見陳述が行われます。
検察官が、事実および法律の適用について意見を陳述することを「論告」といいます。
検察官は、有罪を主張する場合、量刑についても意見を述べるのが通例となっています。
この量刑に関する意見を「求刑」と呼びます。
その後、被告人または弁護人に最終的に意見を陳述する機会が与えられ、これを「最終弁論」といいます。

4.判決

裁判所で行われた証拠調べ、論告、弁論を基に、裁判官は判決を言い渡します。
判決を宣告するには、裁判長が主文および理由を朗読し、または主文の朗読と同時に理由の要旨を告げなければなりません。

以上が刑事裁判の大まかな流れとなります。
刑事裁判の期間は、事件によって異なりますが、容疑を認めており特に争いのない事件であれば1回審理で結審となることが多く、法廷に出廷するのは公判期日と判決期日の2回のみとなります。
他方、重大事件で起訴事実にも争いがある事件であれば、1~2年かかることもあります。

刑事裁判の結果は、被告人のその後の人生に大きく影響しますので、刑事裁判には刑事事件専門の弁護士に弁護を依頼されるのがよいでしょう。
刑事事件でお困りであれば、刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

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