器物損壊事件で示談

2019-02-17

器物損壊事件で示談

器物損壊事件での示談について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県三田市に住むAさんは、自宅の前に度々路上駐車してある車があることに腹を立てていました。
ある日、偶然持ち主が車に乗るところに遭遇し、自宅前に駐車しないよう注意しました。
しかし、その後も自宅前に駐車され続けていたことに激怒したAさんは、持っていた自宅のカギで停車中の車の車体に傷をつけました。
翌日、兵庫県三田警察署からやってきた警察官に、車の持ち主が被害届を出していると言われ、警察署で取調べを受けることになりました。
(フィクションです)

器物損壊罪とは

刑法第261条(器物損壊等)
 前3条[公用文書等毀棄、私用文書等毀棄、建造物等損壊及び同致死傷]に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料の処する。

器物損壊罪の客体は、「前3条に規定した以外の他人の物」です。
これには、動産・不動産だけでなく、ペットなどの動物も含まれます。

器物損壊罪の行為は、「損壊」または「傷害」することです。
「損壊」というのは、物理的に壊す行為に限定されず、広く物本来の効用を失わしめる行為を含みます。
過去の裁判例では、他人の飲食器に放尿する行為(大判明42・4・16)、荷物から荷札をとりはずす行為(最判昭32・4・4)、公選法違反のポスターにシールを貼る行為(最決昭55・2・29)などが「損壊」に該当するとしています。

また、「傷害」は、客体が動物の場合に用いられます。
動物を物理的に殺傷する以外に、本来の効用を失わせる行為を含みます。
例えば、鳥かごを開けて他人の飼っていた鳥を逃がす行為や、池に飼育されている他人の鯉をいけすの柵を外して流出させる行為などです。

上記ケースのように、車の車体に傷がつけられた場合、その車を運転することはできますが、持ち主は傷がついた車に乗りたくはないでしょうし、その車を売りに出す際には、傷がついた車の価値は下がりますので、売値にも影響します。
ですので、Aさんは「他人の物を損壊した」と言えるでしょう。
しかし、もしAさんが過失で車に傷をつけた場合には、器物損壊罪は成立しません。
故意に、つまり、わざと他人の物を損壊した場合にのみ成立します。
Aさんは、この点、故意がありますので、器物損壊罪が成立するでしょう。

器物損壊事件における弁護活動~示談~

器物損壊罪は親告罪です。
親告罪とは、告訴がなければ公訴を提起することができない犯罪です。
告訴というのは、被害者自身やその親族などの告訴権者が、捜査機関に犯罪の事実を申告し、処罰を求める意思表示のことです。
ですので、器物損壊事件において、事件を穏便に解決するためには、被害者との示談を締結し、告訴しない旨や告訴をしている場合にはその取下げを約束してもらうことが重要です。
通常、被害者との示談交渉は、弁護士を介して行います。
というのも、被害者との接触を避けるため、捜査機関が加害者に被害者の連絡先を教えない場合も多いですし、被害者が加害者本人に直接会うことを拒否するなど、加害者が直接被害者と連絡がとれないというケースが多いからです。
また、被害者の連絡先を知っていたとしても、当事者同士では、感情論に発展し、なかなか交渉が進まないことも多々見受けられます。
そのような場合でも、弁護士限りであればと被害者が捜査機関に連絡先を教えることも多く、弁護士は、被害者の気持ちに配慮しつつ、加害者側の謝罪や反省の気持ちを伝え、示談をすることのメリット・デメリットを丁寧に説明した上で、粘り強く示談締結に向けて交渉します。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を専門とする法律事務所です。
所属弁護士は、これまで数多くの刑事事件を取り扱ってきており、その中で示談交渉を何度も行ってきております。
兵庫県三田市器物損壊事件でお困りの方、被害者との示談交渉でお悩みの方は、弊所の弁護士にご相談ください。
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