少年の刑事事件

2019-02-16

少年の刑事事件

少年刑事事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県須磨区に住むAさん(当時16歳)は、神戸市内の高校に通っていました。
Aさんは、同じ高校に通うBさんに対し、かねてより好意を抱いており、「いつか付き合うことができれば・・・」と思っていました。
しかし、Bさんに直接告白することができないAさんは、せめて下着の色くらい見てみたいと思い、Bさんを盗撮することとしました。
AさんはたまたまBさんと同じ電車で通学していたため、学校の最寄り駅までBさんのあとをつけ、エスカレーターに乗ったところで背後から動画モードにしたスマートフォンをスカート内に差し入れました。
Aさんの行為は、反対側のエスカレーターに乗っていた通行人に目撃され、ただちにBさんや周りの人に発覚してしまい、Aさんはそのまま長田警察署に連行され、そのまま逮捕されてしまいました。
不安になったAさんの両親は、すぐに少年事件に精通する弁護士に相談電話を入れました。
(フィクションです)

少年の刑事事件

Aさんは、現在長田警察署に逮捕されています。
この後Aさんはどのようになるのでしょうか。
 
まず、Aさんは長田警察署で取調べを受けます。
逮捕という手続きは、警察署で最長48時間身体拘束をされる手続きです。
その後、Aさんは神戸検察庁にそのまま連れていかれます。
ここで、検察官から取調べを受けますが、この取調べが終わった後にどのような手続きになるのかが、少年の場合には複数の可能性が考えられます。
①48時間で警察が捜査を終え、これ以上捜査をする必要性がないと判断された場合には、検察官は事件を直接家庭裁判所に送致します。
②48時間では捜査が終了していないと判断された場合には、検察官はさらに身体拘束を継続する必要性があるか判断します。
今回のように、被害者と加害者の人間関係が近いような事件の場合には、盗撮のような比較的軽微な事件であったとしても、身体拘束の継続の必要性があると判断される可能性があります。
そのような場合に、勾留という手続きにより身体拘束が継続されますが、10日ないし20日間身体拘束される可能性があります。
この勾留という手続きが終了すると(日数が経過すると)検察官は事件を家庭裁判所に送致します。

家庭裁判所送致後の手続き

家庭裁判所に事件が送致されると、家庭裁判所の裁判官は、観護措置を取る必要があるか判断します。
観護措置とは、少年鑑別所に通常4週間収容した上で、少年の心身の状態を調査するという手続きになります。
4週間もの間身体拘束をするものですから、少年にとって非常に負担が大きなものになります。
観護措置の必要性がないと判断された場合には、家庭裁判所でそのまま釈放されることとなります。

少年事件のポイント

少年事件は、基本的にすべての事件が家庭裁判所に送致されます。
これは、例外はほとんどなく、たとえ被害者との間の示談が成立するなどしても、家庭裁判所に事件が送られてしまいます。
また、家庭裁判所では、少年の健全な育成という観点から、どのような指導を行えば、少年が再非行をしないかという点が重視されます。
そのため、少年が真に反省しているかどうかという点が調査されます。
今回の事件で言えば、「付き合うことができない」から「下着を見たい」という動機は、直ちには理解しにくいところです。
このようなことがBさんにばれてしまえば、必ずBさんから嫌われてしまいます。
Aさんはこのようなことまで考えられていたのでしょうか。
このように、非行をした少年には、何等かの点で十分に考えられていない点があることが多くあります。
家庭裁判所に送致された後は、このような点について、少年と一緒になって考え、どのようにすれば再び同じようなことをせず、相手の気持ちなどを十分考えられるのかということを話し合っていく必要があります。

このように、少年事件における弁護人・付添人の活動は、成人の刑事事件における活動と異なるところがありますので、少年事件でお困りであれば、少年事件に精通する弁護士にご相談されるのがよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、少年事件および刑事事件を専門とする法律事務所です。
お子様が事件を起こしてしまった、警察に逮捕されてしまった…とお困りであれば、今すぐ弊所の弁護士にご相談ください。