交通事件:少年事件における手続

2019-12-01

少年交通事件を起こした場合にとられる手続について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県神戸市北区の県道を原付バイクで走行していたAくん(17歳)は、一旦停止を怠ったとして、兵庫県有馬警察署の警察官に停車を求められました。
警察官は、Aくんに運転免許証を見せるよう言いましたが、Aくんは免許証を持っておらず、無免許運転であることが発覚しました。
そのまま警察署で取り調べを受けましたが、Aくんの両親が身元引受人となり当日の夜に家に帰ることができました。
捜査機関から何度か呼び出された後に、神戸家庭裁判所に事件が送られると言われたAくんとAくんの両親は、その後どのような手続きを踏むことになるのか不安です。
(フィクションです)

少年の交通事件

家庭裁判所が受理する少年保護事件は、交通関係事件とそれ以外の一般事件とに分けられます。
交通事件には、無免許運転、速度違反、安全運転義務違反、信号無視、一時不停止等といった道路交通法違反事件、自動車の保管場所の確保等に関する法律違反事件、そして、過失運転致死傷、重過失致死傷、危険運転致死傷などの車両運転に起因する致死傷事件があります。

交通事件が家庭裁判所に送致される方法は、一般の事件と同様に、多くの場合、捜査機関から捜査が終了した後に送致されます。
しかし、道路交通法違反事件の場合、全件送致主義の例外として、「交通反則通告制度」というものがあります。
この制度は、交通反則告知書(いわゆる「青キップ」)により告知を受けた場合に、刑事処分ではなく行政処分でなされる処分のことをいいます。
当該反則行為に当たるものとしては、一般道における時速30キロメートル未満の速度超過、高速道における時速40キロメートル未満の速度超過、信号無視、放置・駐停車違反、運行区分違反等があり、これらの行為を行った少年については、所定の手続に従って反則金を納付すれば、家庭裁判所に送致されません。

少年交通事件のなかでも、共同危険行為、自動車運転過失致死傷事件等の車両運転に起因する致死傷事件は、通常の少年事件と同様の手続を踏むことになります。
一方、その他の道路交通法違反事件は、次のような手続となります。

調査

事件が家庭裁判所に送致されると、通常の少年事件と同様に、家庭裁判所の調査官による調査が行われます。
単なる無免許運転などの道路交通法違反事件では在宅のまま捜査が進められることが多く、その場合、家庭裁判所に送致された後も継続して在宅のまま進められることが多いでしょう。
在宅事件の場合には、少年は保護者とともに調査のために家庭裁判所を訪れ、調査官との面談が行われます。
調査の一環として家庭裁判所において少年に対する交通講習が実施されることもあるようです。
調査に基づき調査官は処遇意見を裁判官に提出し、審判を開始する必要がない場合には審判不開始の決定がされます。

審判

審判は、一般の事件と同様に行われ、審判の経て、不処分・保護観察・検察官送致等の処分がなされます。
交通事件の特徴として、非行内容が同種である、交通要保護性に共通点がある場合もあり、そのような複数の少年を一緒に審判する集団審判が行われる場合もあります。

保護処分

一般の事件と同様の処遇がなされますが、交通事件を対象とした保護観察があります。
交通事件の保護観察には、交通保護観察と交通短期保護観察とがあります。
また、交通事件においては、検察官送致も相当数あります。

このように、少年交通事件の場合には、一般の事件とは少し異なる手続となる可能性もあります。
お子様が交通事件を起こして対応にお困りの方は、刑事事件・少年事件を専門に扱う弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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