少年事件の身体拘束

2019-01-24

少年事件の身体拘束

少年事件身体拘束について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県芦屋市の駅構内の階段で、女子高生のスカートの中をスマートフォンで撮影したとして、目撃者の男性に取り押さえられた高校生のAくん(16歳)。
その後、兵庫県芦屋警察署から駆け付けた警察官に連行され取調べを受けており、Aくんは容疑を認めています。
逮捕の連絡を受けたAくんの両親は、このまま身体拘束が続くのか、不安に思っています。
(フィクションです)

少年事件における身体拘束

少年事件とは、犯罪を起こしたり、今後起こす恐れがある20歳未満の者の事件のことをいいます。
原則、すべての少年事件は家庭裁判所に送致されます。
家庭裁判所が取り扱う少年事件は、次のような少年の事件です。
①犯罪少年:罪を犯した14歳以上20歳未満の少年。
②触法少年:刑罰法令に触れる行為をしたが、その行為時に14歳未満であったために刑事責任が問われない少年。
③ぐ犯少年:20歳未満で、保護者の正当な監督に従わないなどの不良行為があり、その性格や環境から将来犯罪を犯すおそれのある少年。
ここでは、①犯罪少年の身体拘束についてみていきます。

捜査段階

少年が被疑者であっても、捜査段階では基本的に刑事訴訟法が適用されるため、捜査段階の手続は成人の刑事事件とほとんど同じになります。
つまり、逮捕・勾留による身体拘束となる可能性があるということです。
逮捕後に勾留となると、逮捕から23日間身体拘束を受けることになります。
勾留が延長されると、身体拘束期間が、さらに10日増えることになります。
捜査段階の手続が少年事件も成人の刑事事件もほとんど同様だと先述しましたが、成人の場合と異な規定も設けられています。
勾留に代わる観護措置」です。
検察官は、刑事訴訟法上の勾留の要件を満たすと判断する場合であっても、裁判官に対して、勾留に代わる観護措置を請求することができます。
勾留に代わる観護措置の手続は、基本的に勾留に関する規定が準用されていますが、以下の点が当該措置の特徴と言えるでしょう。
・少年鑑別所収容の観護措置の他に、家庭裁判所調査官による観護の方法もとることができる。
・勾留に代わる観護措置の期間は、検察官が請求した日から10日で、延長はできない。
・勾留に代わる観護措置として少年鑑別所に収容された場合、事件が家庭裁判所に送致された際に、当然に家庭裁判所送致後の少年鑑別所収容の観護措置とみなされる。

家庭裁判所送致後

事件が家庭裁判所に送致されると、家庭裁判所はいつでも「観護措置」をとることができます。
観護措置とは、家庭裁判所が調査・審判を行うために、少年の心情の安定を図りつつ、少年の身体を保護してその安全を図る措置のことです。
この観護措置には、家庭裁判所調査官の観護に付する在宅観護と、少年鑑別所に送致する収容観護があります。
しかし、実務上、在宅観護はほとんどとられておらず、観護措置と言う際には後者の収容観護を意味するものとなっています。
観護措置の要件は、「審判を行うために必要があるとき」と少年法に明記されていますが、一般的には、以下の要件を満たす必要があるとされています。
・審判条件があること
・少年が非行を犯したことを疑うに足りる事情があること
・審判を行う蓋然性があること
・観護措置の必要性が認められること
「観護措置の必要性」については、次の要件のいずれかに該当する場合に認められるとされています。
・調査、審判、決定の執行を円滑・確実に行うために、少年の身体を確保する必要がある。
・緊急的に少年の保護が必要であること。
・少年を収容して心身鑑別をする必要がある。
観護措置の期間は、法律上は2週間、特に継続の必要がある場合に1回更新することが出来ることになっていますが、実務上は4週間となっています。

以上の様に、少年事件において、長期間の身体拘束となる可能性はあります。
その期間、少年は学校や職場に行くことができませんので、最悪の場合、退学や解雇となってしまう可能性もあります。
そのような事態を避けるためにも、早期に少年事件に詳しい弁護士に相談・依頼し、身体拘束を回避するよう動くことが重要です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、少年事件を数多く取り扱う法律事務所です。
お子様が逮捕された、観護措置をとられた、と身体拘束でお困りの方は、今すぐ弊所の弁護士にご相談ください。
お問合せは、フリーダイアル0120-631-881まで。