特殊詐欺と少年事件

2019-01-19

特殊詐欺と少年事件

~ケース~
大学生のAくん(18歳)は、高校の先輩から高額アルバイトを紹介されました。
紹介されたアルバイトは、いわゆる特殊詐欺の受け子でしたが、お金に目がくらんだAくんは、指示されたように動き、兵庫県洲本市に住むVさんからキャッシュカードを受け取りました。
その後、預かったキャッシュカードから現金を取り出そうと向かったコンビニで、兵庫県洲本警察署の警察官に逮捕されました。
逮捕の連絡を受けたAくんの両親は、少年と面会したいと申し出ましたが、警察からは現段階ではできないと言われ、慌てて少年事件に詳しい弁護士に相談し、接見を依頼しました。
(フィクションです)

特殊詐欺に関与する少年が増加

特殊詐欺とは、電話などの通信手段を用いて、家族や銀行員、弁護士などになりすまし、現金やキャッシュカードなどを騙し取る詐欺行為です。
兵庫県警察によると、平成29年における特殊詐欺は、兵庫県内で766件で、約14億6千万円の被害が発生しているとのことです。
振り込め詐欺に代表される特殊詐欺ですが、その交付形態は、振込よりも、受け取りに来た人に現金やキャッシュカードなどを手渡す方法が多くなっています。
特殊詐欺の被害者は、65歳以上の高齢者が多く、特殊詐欺1件当たりの被害額は約190万円と高額となっています。
この特殊詐欺に関与する少年が増加しているといいます。
少年が担う役割は、被害者から現金やキャッシュカードなどを直接受け取る「受け子」や、キャッシュカードを受け取りATMで現金を下ろす「出し子」と呼ばれるものがほとんどです。
少年は、「荷物を受け取るだけで数万稼げるなんて…」「友人や先輩から誘われたし…」と、安易な気持ちで特殊詐欺に加担してしまうケースが多くなっています。
このような特殊詐欺の裏には、犯罪組織が存在しており、最も警察に捕まりやすい「受け子」や「出し子」の役割を少年たちに担わせ、自分たちは足がつかないようにしているのです。
言葉巧みに少年たちを勧誘し、利用する大人たちが背後にいるのです。

少年(20歳未満の者)が犯罪行為を行った場合、原則、少年法に基づいた手続に従って処分が決定されます。
処分は、家庭裁判所の調査や審判を経て、少年の更生に適したものが下されることになります。
少年事件であっても、組織的な詐欺に関与したことが疑われる場合には、初犯であっても、逮捕・勾留される可能性が高く、家庭裁判所に送致された後も、そのまま少年鑑別所に収容される割合が高くなっています。
また、少年に前歴や歩道歴がないとしても、終局処分が少年院送致となることもあります。
そのような処分を回避するため、できるだけ早期に弁護士に相談・依頼するのがよいでしょう。

先述しましたが、組織的な特殊詐欺に関与していた場合には、長期の身体拘束の可能性が高まります。
大人であっても長期間身体拘束されると身体的にも精神的にも厳しく、自身に不利な供述をしてしまうこともあります。
ですので、弁護士と密に接見し、取調べ対応についてのアドバイスを受けることが重要です。
また、弁護士を通して、被害者への被害弁償や示談交渉をすることも重要です。
特殊詐欺の場合には、被疑者である少年やその家族が直接、被害者と連絡をとることは出来ませんし、被害者は被疑者に対して強い怒りを抱いていることがほとんどですので、弁護士を介して被害弁償や示談交渉を行うのが一般的です。
少年事件において、被害者との示談成立が、直接少年の処分を軽くするということではありませんが、被害者からの宥恕などは最終的な処分を判断する際に考慮されますので、少年事件においても、被害者対応は欠かせない弁護士活動となります。
更に、少年が再犯しないよう、特殊詐欺に関わる人間関係を断つことも重要です。
再び罪を犯すことがないよう、家庭や学校・職場と協力して、更生に向けた環境づくりをするのも弁護士に期待される活動のひとつです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、特殊詐欺事件を含めた数多くの少年事件を扱ってきております。
刑事事件・少年事件を専門とする弁護士が、少年一人ひとりに合った弁護活動・付添人活動を行います。
お子様が特殊詐欺に関与し逮捕されてお困りの方は、今すぐ弊所にご相談ください。
まずは、0120-631-881へお問い合わせください。