元職場のネットワークシステムに不正ログインしたとして、不正アクセス禁止法違反で逮捕された事件について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。
事件内容
Aさんは、約半年前に現在の会社に転職し、それまでは同じ業種の会社に勤めていました。
転職後Aさんは、以前勤めていた会社のネットワークシステムに不正ログインして、顧客情報を盗み見ており、そのことが元職場に知れてしまい、Aさんは不正アクセス禁止法違反で、兵庫県たつの警察署に逮捕されました。
Aさんは、まだ在職していた際に、上司のIDとパスワードを盗み見てメモしており、それを使用してネットワークシステムに不正ログインしており、逮捕事実を認めているようです。
(フィクションです。)
不正アクセス禁止法
不正アクセス禁止法とは、「不正アクセス行為の禁止等に関する法律」の略称です。
不正アクセス禁止法は、高度情報通信社会の健全な発展に寄与することを目的に、不正アクセス行為を禁止するとともに、これらの不正アクセス行為に対する罰則を定めています。
不正アクセス行為
不正アクセス行為とは、以下の3つの場合をいいます。
①アクセス制御機能を有する特定電子計算機に電気通信回線を通じて、当該アクセス制御機能に係る他人の識別符号を入力して当該特定電子計算機を作動させ、当該アクセス制御機能により制限されている特定利用をしうる状態にさせる行為
②アクセス制御機能を有する特定電子計算機に電気通信回線を通じて当該アクセス制御機能による特定利用の制限を免れることができる情婦又は指令を入力して当該特定電子計算機を作動させ、その制限されている特定利用をしうる状態にさせる行為
③電気通信回線を介して接続された他の特定電子計算機を有するアクセス制御機能によりその特定利用を制限されている特定電子計算機に電気通信回線を通じてその制限を免れることができる情報又は指令を入力して当該特定電子計算機を作動させ、その制限されている特定利用しうる状態にさせる行為
不正アクセス行為の刑事罰
3年以下の懲役又は100万円以下の罰金
近年は、コンピューターが発達し、あらゆる情報がコンピューターで管理されるようになりました。
それに伴って、様々な機関で情報管理の危機管理意識が非常に高まっているため、警察等の捜査当局は、積極的に不正アクセス禁止法を適用し、不正アクセス行為の取締りを強化しているようです。
不正アクセス禁止法違反に強い弁護士
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