兵庫県赤穂市の廃棄物処理法違反事件 刑事事件なら弁護士に相談
廃棄物処理法違反事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。
兵庫県赤穂市の県道に排泄物の入ったビニール袋を投棄したとして、兵庫県赤穂警察署は市内に住むAさんを廃棄物処理法違反の疑いで逮捕しました。
同市の県道に、週2~3回の頻度で、ビニール袋20~30個、投棄されたビニール袋は1000個以上になるということです。
(福島民友みんゆうNet 2018年5月24日8時40分掲載記事を基にしたフィクションです)
廃棄物処理法とは
日常であまり耳にすることはない法律ですが、「廃棄物処理法(正式名称:廃棄物の処理及び清掃に関する法律)」とは、廃棄物の排出を抑え、発生した廃棄物はリサイクルする等の適切な処理をすることで、生活環境が安全に守られることを目的として法律です。
「廃棄物処理法」における「廃棄物」とは、占有者が自ら利用または他人に有償で売却することができないために不要になったもので、「ごみ、粗大ごみ、燃え殻、汚泥、ふん尿、廃油、廃酸、廃アルカリ、動物の死体その他の汚物又は不要物であって固形状又は液状のもの」と定義されています。
廃棄物は、産業廃棄物と一般廃棄物に分類され、前者は事業活動に伴って生じた廃棄物であって廃棄物処理法で規定された20種類の廃棄物で、後者は前者以外の廃棄物を言います。
廃棄物の定義に、「ふん尿」が含まれていますので、人間の排泄物も廃棄物となります。
廃棄物処理法第16条は、「何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない」と定めています。
ここで言う「みだりに」の意義についてですが、「生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図るという法の趣旨に照らし、社会的に許容され」ない態様と判例は解しています。(最決平成18・2・20)
「捨て」る行為は、同判決では、「不要物としてその管理を放棄」することと捉えられています。
ですので、自己の所有する敷地内に廃棄物を積み置く行為も、「不要物としてその管理を放棄したものというほかはないから」、「廃棄物を捨て」る行為に該当すると解されています。
廃棄物処理法第16条の規定に違反して、廃棄物を捨てた場合、5年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金、又はその両方が科せられる可能性があります。
廃棄物処理法の不法投棄で刑事事件となった場合、不法投棄した廃棄物の量や期間によっては、公判請求される可能性もあります。
ですので、不法投棄で捜査の対象となったり逮捕されたりしたのであれば、すぐに刑事事件に強い弁護士に相談・依頼されることが望ましいでしょう。
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