Archive for the ‘交通事故’ Category

無免許運転で人身事故

2020-03-13

無免許運転人身事故をした場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
Aさんは、免許の更新を受けずに車の運転を続けていました。
ある日、Aさんは車で外出をしていた際、兵庫県朝来市の交差点で右折しようとしたところ、左側からきたバイクと衝突してしまいました。
幸い、Aさんもバイクの運転手も大きな怪我を負わずに済みましたが、通報を受けて駆け付けた兵庫県朝来警察署の警察官に免許の提示を求められ、免許を提示したところ、Aさんの免許が有効期限切れであることが発覚しました。
(フィクションです)

無免許運転で人身事故を起こしたら

無免許運転について

無免許運転とは、公安委員会の運転免許を受けていないにもかかわらず自動車や原付自転車を運転する行為をいい、運転免許を取得したことがない場合だけでなく、免許停止中の運転や、免許取り消し処分後に免許の再取得なく運転している場合も無免許運転に含まれます。

Aさんの場合、運転免許の更新をし忘れています。
つまり、運転免許の更新を受けず、運転資格が停止した人が運転することになるので、Aさんの場合も無免許運転に該当します。

無免許運転は、道路交通法で次のように禁止されています。

第六十四条 何人も、第八十四条第一項の規定による公安委員会の運転免許を受けないで(第九十条第五項、第百三条第一項若しくは第四項、第百三条の二第一項、第百四条の二の三第一項若しくは第三項又は同条第五項において準用する第百三条第四項の規定により運転免許の効力が停止されている場合を含む。)、自動車又は原動機付自転車を運転してはならない。

無免許運転に対する罰則は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金です。
無免許運転について、交通反則通告制度は適用されませんので、反則金を支払って終わることはできません。

無免許運転による人身事故の場合の刑の加重

上の規定は、無免許運転を行ったことに対するものです。
無免許で人身事故を起こした場合には、無免許運転による罪が加重されることになります。

まずは、人身事故を起こした場合に問われる罪についてみていきましょう。
人身事故を起こした場合、自動車運転処罰法に規定される「過失運転致死傷罪」または「危険運転致死傷罪」が成立する可能性があります。

(1)過失運転致死傷罪

第五条 自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。

過失によって交通事故を起こし、人を死傷させてしまった場合に成立します。
前方不注意などのちょっとした不注意が原因で人身事故を起こした場合には、過失運転致死傷罪となることが多いのです。

(2)危険運転致死傷罪

第二条 次に掲げる行為を行い、よって、人を負傷させた者は十五年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は一年以上の有期懲役に処する。
一 アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為
二 その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為
三 その進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為
四 人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
五 赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
六 通行禁止道路(道路標識若しくは道路標示により、又はその他法令の規定により自動車の通行が禁止されている道路又はその部分であって、これを通行することが人又は車に交通の危険を生じさせるものとして政令で定めるものをいう。)を進行し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
第三条 アルコール又は薬物の影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、そのアルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態に陥り、人を負傷させた者は十二年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は十五年以下の懲役に処する。
2 自動車の運転に支障を及ぼすおそれがある病気として政令で定めるものの影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、その病気の影響により正常な運転が困難な状態に陥り、人を死傷させた者も、前項と同様とする。

人身事故でも、飲酒運転、薬物使用運転、技能不足での運転、高速度での運転など、特に悪質な運転が原因である場合には、危険運転致死傷罪が適用される可能性があります。

無免許運転の場合には、過失運転致死傷罪または危険運転致死傷罪よりも刑が加重されることになります。

第六条 第二条(第三号を除く。)の罪を犯した者(人を負傷させた者に限る。)が、その罪を犯した時に無免許運転をしたものであるときは、六月以上の有期懲役に処する。
2 第三条の罪を犯した者が、その罪を犯した時に無免許運転をしたものであるときは、人を負傷させた者は十五年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は六月以上の有期懲役に処する。
3 第四条の罪を犯した者が、その罪を犯した時に無免許運転をしたものであるときは、十五年以下の懲役に処する。
4 前条の罪を犯した者が、その罪を犯した時に無免許運転をしたものであるときは、十年以下の懲役に処する。

危険運転致傷罪の法定刑は、15年以下の懲役ですが、無免許運転である場合には、6月以上の有期懲役と刑が加重されます。
また、過失運転致死傷罪の法定刑は、7年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金ですが、無免許運転であれば、10年以下の懲役となります。

このように、無免許運転人身事故を起こした場合、通常の人身事故を起こした場合よりも重い刑が科せられる可能性があります。
刑の減軽や執行猶予の獲得でお困りであれば、交通事件を含む刑事事件に強い弁護士にご相談されるのがよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
無料法律相談初回接見サービスのご予約・お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881までご連絡ください。

道路交通法違反事件:罰金と反則金の違い

2020-03-04

道路交通法違反事件における罰金反則金の違いについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

前回のブログにおいて、あおり運転が道路交通法違反となる可能性があることを説明しました。
車間距離不保持違反、急ブレーキ禁止違反、安全運転義務違反ともに罰則が設けられています。
しかし、必ずしもこれらの義務違反により刑事罰が科されるとは限りません。

交通反則通告制度について

自動車や原動機付自転車の運転者がした違反行為のうち、反則行為については、一定期間内に反則金を納めることにより、その行為につき刑事裁判、少年の場合は家庭裁判所の審判を受けることなく事件が処理される制度を「交通反則通告制度」といいます。

この制度は、交通手段として自動車が普及するようになり、道路交通法違反事件の件数が増大したことで、検察庁や裁判所の仕事を圧迫するようになったため、関係機関の負担を軽減するために設けられました。

交通反則通告制度の対象となる「反則行為」とは、車両等の運転者が行った道路交通法の第8章の罪に当たる行為のうち、道路交通法の別表第2の上欄に掲げるものをいいます。
つまり、別表第2の上欄に掲げるもののうち、犯罪として成立する行為のことです。
別表第2の上欄に掲げるものとは、比較的軽微なものであって、おおむね現認、明白、典型的なものです。
例えば、一時停止違反、駐車違反、時速30キロ未満の速度超過などです。
無免許運転や酒酔いといった危険性の高いものや警察官の指示命令に違反する行為のような特殊のものについては、除外されます。

車間距離不保持違反に関しては、一般道であれば普通自動車等で反則金は6千円、高速道路では普通自動車等の反則金は9千円です。
急ブレーキ禁止違反の反則金は7千円、安全運転義務違反は9千円です。

交通反則通告制度の対象となる違反をした場合、警察官から現場で「交通反則告知書」、いわゆる「青キップ」と「反則金仮納付書」が交付されます。
告知を受けた日の翌日から7日以内に反則金を納付すれば、手続が終了します。
納付期限を過ぎてしまった場合、通告センターに出頭し、通告書と納付書の交付を受けます。
出頭できなかった場合、通知書と納付書が送付されます。
通告を受けた日の翌日から10日以内に反則金を納付すれば、手続は終了しますが、期限内に納付しない場合には、刑事手続がとられ、交通裁判所または検察庁に呼び出しを受けることになります。
未成年者の場合は、家庭裁判所もしくは検察庁から呼び出されます。

刑事手続がとられた場合

交通反則通告制度が適用されない場合、刑事手続がとられます。
この場合、違反者は「被疑者」となります。
捜査機関による捜査が終了すると、検察官は被疑者を起訴するか否かを判断します。
起訴には、①公判請求、②即決裁判手続の申立て、③略式命令の請求があります。
実際には、事件のほとんどが③の略式手続によって処理されます。

①公判請求は、裁判所に対し、特定の犯罪事実について特定の被告人に対する実体的審理および有罪の判決を求める意思表示です。
公判請求されると、公の裁判で審理され、有罪か無罪か、有罪の場合にはどのような刑罰を受けるべきなのかが決められることになります。

検察官の請求があるとき、簡易裁判所は、公判を開かずに書面審理によって、簡易裁判所が管轄する事件について、100万円以下の罰金または科料を科すことができます。
この手続を「略式手続」といい、簡易裁判所が言い渡す裁判を「略式命令」と呼びます。
公判を開かずに非公開の簡易な手続きで迅速に行われる点がその特徴です。
交通事件のほとんどが略式手続で処理されます。
この略式手続に基づき、略式命令が出されると、刑の言渡しを受けた者は、「罰金」を納めなければなりません。
罰金」は、刑事罰の一種ですので、有罪判決を受けたことが前提となります。
ですので、交通反則通告制度が適用された場合とは異なり、前科が付くことになります。

交通事件で刑事手続がとられ、対応にお困りであれば、交通事件にも対応する刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に一度ご相談ください。
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あおり運転で刑事事件~道路交通法違反~

2020-03-03

あおり運転行為により刑事事件道路交通法違反)に発展する場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

あおり運転の厳罰化への動き

2017年に神奈川県の東名高速道路で、無理やり停止させられた車の夫婦に、後方を走っていたトラックが追突し死亡した痛ましい事故を機に、あおり運転が社会問題となり、その危険性についてメディアでも大きく取り上げられました。
残念ながら、その後も、あおり運転をする者は絶えず、あおり運転に起因する事故や事件が起きています。
警察庁は、厳罰化に向けて道路交通法あおり運転を新たに定義し、違反1回で即免許取り消しとするほか、懲役刑を設ける改正案を国会に提出する予定だとしています。

現行法では、あおり運転は如何なる罪に当たる可能性があるのでしょうか。

あおり運転は何罪に?

道路交通法上、「あおり運転」の定義はありませんが、一般的に「あおり運転」とは、その言葉の通り、周囲を走行する車などに対して煽るように、つまり、他車の運転手等を刺激して、道を譲らせたり、車を停止させたりといった行動に駆り立てるように運転し、道路における交通の危険を生じさせる行為を意味します。
他車を煽る方法は様々ですが、代表的なものを挙げると、車間距離を極端に詰めたり幅寄せを行ったりする行為、必要のないパッシングやクラクションでの威嚇行為、いきなり急ブレーキをかけて後続車を脅かす行為があります。

1.道路交通法違反

あおり運転の運転態様につき、道路交通法違反が成立する可能性があります。

(1)車間距離不保持違反

第二十六条 車両等は、同一の進路を進行している他の車両等の直後を進行するときは、その直前の車両等が急に停止したときにおいてもこれに追突するのを避けることができるため必要な距離を、これから保たなければならない。

前を走っている車が急ブレーキをかけたとしても、その車に追突しない距離を空けて自車を運転しなければなりません。
過去の裁判例によれば、保たなければならない車間距離は、車両等の種類、構造、速度、性能、道路の状況、昼夜の区別、見透しの状況、積載量、制動操作の運転技術等の諸条件によって異なるので、一律に決定することは難しいとしていますが、具体的な状況において社会通念によって判断するほかはないけれども、運転者としては事故の運転技能、道路の状況その他の諸条件を十分に考慮し、先行者の行動に注意を払いながら適切な判断をする必要があるとしています。(名古屋高裁、昭30・3・10)

罰則は、一般道においては、5万円以下の罰金、高速自動車国道等においては、3月以下の懲役または5万円以下の罰金です。

あおり運転の車間距離を極端に詰める行為は、車間距離不保持違反に当たります。

(2)急ブレーキ禁止違反

第二十四条 車両等の運転者は、危険を防止するためやむを得ない場合を除き、その車両等を急に停止させ、又はその速度を急激に減ずることとなるような急ブレーキをかけてはならない。

ここでいう「危険を防止するためやむを得ない場合」とは、走行している車両の直前に歩行者が飛び出してきた場合、左側端を走行していた自転車が走行している車両の直前に急に右折をはじめ入ってきた場合、または道路の損壊や道路上の障害物をその直前で発見した場合などをいい、目前の危険を防止するためやむを得ない場合を指します。

罰則は、3月以下の懲役または5万円以下の罰金です。

(3)安全運転義務違反

第七十条 車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。

「車両等の運転手」は、車両等を運転し又は操縦することができる免許を受けている者だけでなく、免許を受けていない者が運転している場合も「車両等の運転手」に含まれます。
①装置の確実な操作、②他人に危険を及ぼさないような速度、③他人に危害を及ぼさないような方法の3つの義務のうち一つでも欠いていれば、安全運転義務に違反することになります。

①安全操作履行義務
ハンドル、ブレーキその他の送致を確実に操作し、その機能を正しく発揮することができるようにしなければなりません。
②安全状態確認義務
道路、交通及び当該車両等の状況に応じて、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転する義務です。

ブレーキペダルの踏み間違えやハンドル操作の過ち、漫然運転、脇見運転、安全不確認など交通事故の主要な原因は、安全運転義務違反によるものと言われています。
あおり運転においては、幅寄せ行為等が安全運転義務違反に当たります。

罰則は、3月以下の懲役または5万円以下の罰金です。

現行法において、あおり運転により道路交通法違反が成立する場合、必ずしも刑事事件として刑事手続が進められ、刑事罰を科されるとは限りません。
交通反則通告制度に従い、反則金の納付により公訴を提起されない場合があります。
もちろん、あおり運転が原因で人身事故を起こした場合には、過失運転致死傷罪や危険運転致死傷罪といった反則通告制度が適用されない重い罪に問われることになりますので、刑罰が科される可能性があります。
次回は、罰金と反則金の違いについて解説します。

あおり運転による交通事件を起こしお困りの方は、交通事件にも対応する弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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交通事件(人身事故)での身体拘束

2020-02-17

交通事件人身事故)での身体拘束の可能性について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
自家用車を運転していたAさんは、兵庫県丹波篠山市の交差点で左折しようとしたところ、自転車で横断歩道を横断していたVさんと衝突してしまいました。
Aさんは、車を停めて、窓を開けてVさんの様子を確認しましたが、すぐに起き上がり自転車を押して横断したため、「大丈夫だったんだな。」と思い、そのまま現場を離れました。
後日、兵庫県篠山警察署の警察官がAさん宅を訪れ、過失運転致傷と道路交通法違反の容疑でAさんを逮捕しました。
Aさんの家族は、すぐに交通事件にも対応する弁護士に連絡を入れました。
(フィクションです)

交通事件(人身事故)で逮捕される場合

人身事故を起こしてしまった場合、多くのケースでは、過失運転致死傷罪に問われることになります。

過失運転致死傷罪とは、自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(以下、「自動車運転処罰法」といいます。)の第5条に規定される罪です。

第五条 自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。

「自動車の運転上必要な注意を怠り」とは、自動車の運転者が、自動車の各種装置を操作して、そのコントロール下において、自動車を動かす上で必要とされる注意義務を怠ることをいいます。
前方不注意やスピードの出しすぎ、周囲の歩行者や走行車両などの確認を怠ったなどは、自動車を運転する上で遵守すべき義務に違反する行為と言えるでしょう。

運転行為の中でも特に危険性の高いもので危険運転に該当する場合には、より刑罰が重い危険運転致死傷罪が適用される可能性もあります。

人身事故を起こした場合、駆け付けた警察官に現行犯逮捕される可能性が高いでしょう。
しかし、容疑を認めており、罪証隠滅や逃亡のおそれがないと判断されれば、逮捕後に勾留されずに釈放となるケースも少なくありません。
一方、人身事故を起こしたにもかかわらず、警察に通報せずに現場を離れた場合には、ひき逃げ事件とみなされ、後日犯人を特定して通常逮捕される可能性が高いでしょう。

逮捕されたら

逮捕された後の流れは、概ね次のとおりです。

●逮捕後、警察署にて取調べを受ける。
      ↓
●逮捕から48時間以内に、釈放or証拠や書類と一緒に検察庁に送致される。
      ↓
●検察庁に送致された場合、被疑者は検察庁で取調べを受ける。被疑者の身柄を受けてから24時間以内に、検察官は被疑者を釈放するor勾留請求をする。
      ↓
●検察官からの勾留請求を受けた裁判官は、被害者と面談の上、被疑者を勾留するor釈放するかを決める。
      ↓
●勾留請求が却下されれば釈放される。勾留となれば、勾留請求の日から原則10日間、延長が認められれば最大で20日間の身体拘束となる。

長期間の身体拘束は、被疑者のその後の生活に大きな影響を及ぼします。

そこで、逮捕された場合には、早期に弁護士に相談し、身柄解放活動に着手してもらうことが重要です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、交通事件を含めた刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
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交通事件:当て逃げ

2020-01-20

交通事件当て逃げ)について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県揖保郡太子町のスイミングスクールに通う孫を送り届けるため、車で敷地内に駐車場に駐車していたAさんは、買い物をしようと一旦車で外に出ることにしました。
Aさんが駐車場から車を出したところ、うまく切り返しが出来ず、前方に停めてあった車の前部分にぶつけてしまいました。
気が動転したAさんは、そのまま駐車場を後にし、1時間後に戻ってきたAさんは違う駐車場に停め、現場を見に行くと、兵庫県たつの警察署の警察官が現場検証している様子を目撃しました。
Aさんは、逮捕されるのではないかと心配になり、すぐに弁護士に相談することにしました。
(フィクションです。)

当て逃げをすると…

当て逃げ」というのは、車を運転し、物損事故を起こしたにもかかわらず、被害者等に申告せず、そのまま現場を立ち去る行為のことです。
当て逃げ」に対して、人身事故を起こして現場を立ち去る行為を「ひき逃げ」といいます。

当て逃げ事故は、走行中だけでなく、駐車場でも多発しています。
駐車場では、車にドライバーが不在の場合が多く、「逃げてしまえばバレないだろう」と申告せずに事を終えようとするケースが多いようです。
人身事故を起こした場合には、刑事罰や行政処分の対象となるのに対して、物損事故それだけをもって、刑事罰や行政処分とはなりません。
しかし、事故について警察に報告せずに現場をはなれてしまうと、犯罪が成立することになるのです。

当て逃げは、道路交通法違反となります。

道路交通法第72条 
 交通事故があつたときは、当該交通事故に係る車両等の運転者その他の乗務員(以下この節において「運転者等」という。)は、直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない。この場合において、当該車両等の運転者(運転者が死亡し、又は負傷したためやむを得ないときは、その他の乗務員。以下次項において同じ。)は、警察官が現場にいるときは当該警察官に、警察官が現場にいないときは直ちに最寄りの警察署(派出所又は駐在所を含む。以下次項において同じ。)の警察官に当該交通事故が発生した日時及び場所、当該交通事故における死傷者の数及び負傷者の負傷の程度並びに損壊した物及びその損壊の程度、当該交通事故に係る車両等の積載物並びに当該交通事故について講じた措置を報告しなければならない。

運転手は、交通事故を起こした場合、人身か物損かを問わず、適切な処置を講じて警察に報告しなければなりません。
事故により道路上に危険が生じた場合、例えば、道路上に車の破損した部分が散らばったといったような場合にはそれらを片づけたりするなど、危険を防止する措置を講じなければならず、この措置をとらなかった場合には、危険防止等措置義務違反となり、1年以下の懲役または10万円以下の罰金に処せられる可能性があります。(道路交通法第117条の2)
また、報告義務に違反した場合には、3月以下の懲役または5万円以下の罰金が科される可能性があります。(道路交通法第119条第1項10号)

当て逃げで逮捕される可能性は?

「気が動転したから現場を一度立ち去ったが、後に正気に戻り現場に帰ってきたから、当て逃げではない。」と考えられる方がいらっしゃいますが、事故現場から立ち去ってしまったら、当て逃げとなってしまうのです。
当て逃げは、ひき逃げと比べると、逮捕される可能性は低いですが、被害者の車やその周辺の車に搭載されたドライブレコーダーや防犯カメラの記録から、加害者の車が割り出される可能性は大いにあります。
当て逃げであっても、実際に逮捕されたケースもあり、絶対に逮捕されないという可能性はありません。

物損事故であっても、すぐに警察に通報し適切な対応をとることが求められます。

先に述べたように、当て逃げは道路交通法違反という犯罪に該当する可能性がありますので、軽く考えてはいけません。

当て逃げを含めた交通事件で対応にお困りの方は、交通事件にも対応する刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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交通事件:過失運転致傷事件を起こしたら

2020-01-10

過失運転致傷事件を起こしてしまった場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
深夜に自動車を運転していたAさんは、兵庫県加東市の交差点を左折しようとした際、手前から自転車が横断していることに気づかず、自転車と衝突してしまいました。
被害者は衝突の衝撃で自転車ごと倒れてしまいました。
Aさんは、慌てて車から出て、被害者の様子を確認し、すぐに救急車を呼びました。
被害者はそのまま救急車で病院に運ばれ、Aさんは現場に駆け付けた兵庫県加東警察署から事件について詳しい事情を聴かれています。
(フィクションです)

過失運転致傷罪について

交通事故を起こし、被害者に怪我を負わせてしまった場合、過失運転死傷罪に問われるケースが多くあります。

過失運転致傷罪は、「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」に規定されています。

第五条 自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる。

過失運転致傷罪は、刑法の旧規定(第221条の2)に自動車運転過失致傷罪として規定されていたものです。

「自動車」には、自動二輪車、原動機付自転車も含まれます。

「自動車の運転上必要な注意」とは、自動車の発進から停止までの運転において必要とされる注意義務のことをいいます。
自動車を停止させる行為も運転に含まれますが、停止後に降車するためにドアを開ける行為は運転には含まれません。
前方不注視やわき見運転、巻き込み確認を怠った、歩行者の飛び出しに気づかなかった、方向指示器を点滅させずに方向転換したことなどは、「自動車の運転上必要な注意」を怠ったことに該当します。

過失運転致傷事件を起こしてしまったら

人身事故を起こし、過失運転致傷罪に問われた場合、必ずしも起訴されるとは限りません。
事故の内容にもよりますが、被害者の怪我の程度が軽く、事故後被害者への対応がきちんとなされており、犯行態様も悪質なものでなければ、検察官が起訴しないとする処分(不起訴処分)とし事件を終了させる可能性はあります。
しかし、事件内容によっては、検察官により起訴されることもあります。
起訴には、公判請求による正式起訴と略式起訴の2種類があります。
検察官から公判請求がなされると、一般に公開される刑事裁判が開かれることになります。
そうなると、起訴された人(被告人)は、法廷に出席しなければなりません。
一方、略式起訴は、裁判の正式な手続を踏まずに、検察官からの提出書類に基づいて処罰を決定する略式手続で処分を終わらせるものです。
略式起訴ができるのは、
・簡易裁判所が管轄する比較的軽微な事件であること。
・100万円以下の罰金または科料の対象となりうる事件であること。
・処罰される加害者から略式命令に異議がないこと。
以上の場合です。
手続が簡略化され、法廷に立つ必要はありませんが、略式命令を言い渡されると、有罪判決を受けたことを意味しますので、これにより前科が付くことには変わりありません。

過失運転致傷事件では、身体拘束を受けないまま捜査が進むケースが多く、事件があった日からしばらく時間をおいてから起訴されることが少なくありません。
在宅事件であっても、刑事事件の被疑者となったことに違いはありません。
あなたやご家族が交通事件を起こしてしまったのであれば、今すぐ交通事件に精通する弁護士にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、交通事件も含む刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
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自転車事故でのひき逃げ

2020-01-03

自転車事故を起こしひき逃げした場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
夜、勤務先から自転車で帰宅していたAさんは、前方不注意で前を歩いていた歩行者に気づかずぶつかってしまいました。
歩行者は転倒していましたが、Aさんは声をかけることなくその場を立ち去りました。
翌日、自転車で会社に向かっていると、昨日歩行者とぶつかった場所に、自転車と歩行者の事故についての目撃情報を募る立て看板が設置されていることに気がつきました。
Aさんは、兵庫県兵庫警察署に出頭することを考えていますが、その前に交通事故を含む刑事事件に精通する弁護士に相談することにしました。
(フィクションです)

自転車での交通事故

自転車を運転し人身事故を起こしてしまった場合には、過失傷害罪、過失致死罪もしくは重過失致死傷罪に問われる可能性があります。

(過失傷害)
第二百九条 過失により人を傷害した者は、三十万円以下の罰金又は科料に処する。
2 前項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
(過失致死)
第二百十条 過失により人を死亡させた者は、五十万円以下の罰金に処する。
(業務上過失致死傷等)
第二百十一条 業務上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、五年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。重大な過失により人を死傷させた者も、同様とする。

1.過失傷害罪

過失傷害罪は、「過失」により人を傷害した場合に成立する罪です。
暴行や傷害の故意がなく、不注意によって人に傷を負わせてしまうものです。
自転車事故の原因が、ちょっとしたよそ見などの場合は、過失傷害罪となるでしょう。

2.過失致死罪

過失致死罪は、過失によって人を死亡させた場合に成立する罪です。
上の過失傷害のように、不注意によって人を死亡させてしまうものです。

3.重過失致死傷罪

「重大な過失」により人に怪我を負わせたり死なせてしまった場合に成立する罪です。
こちらも、暴行や傷害の故意はなく、「重大な過失」の結果、人に傷を負わせたり死亡させて
しまう犯罪です。
「重大な過失」とは、注意義務違反の程度が著しい場合をいいます。
発生した結果の重大性、結果発生の可能性が大であったことは必ずしも必要ではありません。
自転車事故では、
・携帯電話で通話しながらの運転
・スマートフォンを操作しながらの運転
・イヤフォンをつけて音楽を聴きながらの運転
・ものすごいスピードで歩道を走っていた場合
・夜間に無点灯で走っていた場合
などが、重過失致死傷罪に問われる可能性が高いと言えます。

自転車事故のひき逃げ

さて、自転車で人身事故を起こしたにもかかわらず、その場を立ち去った場合にも、自動車の場合と同様に、犯罪が成立するのでしょうか。

成立します。

道路交通法上の救護義務は、自動車を運転したいる場合だけでなく、自転車を運転し人身事故を起こした場合にも、その運転手等に課されるものです。

第七十二条 交通事故があつたときは、当該交通事故に係る車両等の運転者その他の乗務員(以下この節において「運転者等」という。)は、直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し、道路における危険を防止する等必要な措置を講じなければならない。この場合において、当該車両等の運転者(運転者が死亡し、又は負傷したためやむを得ないときは、その他の乗務員。以下次項において同じ。)は、警察官が現場にいるときは当該警察官に、警察官が現場にいないときは直ちに最寄りの警察署(派出所又は駐在所を含む。以下次項において同じ。)の警察官に当該交通事故が発生した日時及び場所、当該交通事故における死傷者の数及び負傷者の負傷の程度並びに損壊した物及びその損壊の程度、当該交通事故に係る車両等の積載物並びに当該交通事故について講じた措置を報告しなければならない。

条文は、救護義務を当該交通事故に係る車両等の運転手その他の乗務員に課していますが、「車両等」には自転車などの軽車両も含まれます。

ですので、自転車であっても救護義務に違反した場合には、道路交通法違反となり、1年以下の懲役または10万円以下の罰金となる可能性があります。

ひき逃げ事件は、実際に現場から逃亡していますので、逃亡のおそれがあると判断され、身が拘束される可能性があります。

自転車事故ひき逃げ事件で対応にお困りの方は、交通事件も取り扱う弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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飲酒運転で逮捕されたら

2019-12-26

飲酒運転をし逮捕される場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県神戸市灘区にある会社へは車で通勤していたAさん。
いつものように車で会社へ行き、会社の駐車場に駐車しました。
その日の夜は、会社の忘年会が予定されており、Aさんは飲酒後は車をそのまま会社に置いて電車かタクシーで帰宅しようと考えていました。
ところが、忘年会後Aさんはいつもより疲れていたため一旦会社に戻り、駐車場に停めていた車の車内で寝ることにしました。
3時間後、目が覚めたAさんは、そのまま車を運転して帰ろうと思い、車を発進させました。
すると、年末警戒にあたっていた兵庫県灘警察署の警察官に車を停止するよう言われ、Aさんは車を停止しましたが、警察官はAさんの飲酒運転を疑い、呼気検査の結果、基準値を上回る数値が出たため、道路交通法違反の疑いで逮捕されました。
(フィクションです)

飲酒運転自体で成立し得る犯罪とは

年末年始のこの時期は、忘年会や新年会でお酒を口にする機会が増えてしまう方が多いのではないでしょうか。
しかし、気を付けなければならないのは、お酒を飲んだら絶対に車を運転してはならない、ということです。

飲酒運転」とは、みなさんご存知の通り、お酒を飲んだにもかかわらず車などを運転することです。
お酒が入った状態では、通常より認知機能が低下し事故を起こしてしまうおそれもありますので、飲酒運転は法律で禁止されています。
今回は、飲酒運転をしてしまった場合に、何の罪に問われ、どのような刑罰を受ける可能性があるのかについて、改めて説明していきます。

道路交通法違反

飲酒運転」を行った場合、例えば上記ケースのように警察官に呼び止められたことにより飲酒運転が発覚した場合のように、交通事故を起こさずとも、道路交通法違反に問われることとなります。
飲酒運転」といっても、道路交通法上は、「酒気帯び運転」と「酒酔い運転」の2つに分けられます。

1.酒気帯び運転

第六十五条 何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない。

酒気を帯びた状態で車などを運転した場合、道路交通法違反となります。
しかし、体内にアルコールが保有されている場合であれば必ず処分の対象となるのではありません。
呼気1リットル中のアルコール量が0.15mg未満(もしくは、血液1ml中0.3mg未満)の場合、酒気帯び運転ではありますが、これに対する罰則はありません。
ですので、この場合、罰則とは別に純粋に禁止規定に抵触する、ということになります。

呼気1リットル中のアルコール量が0.15mg以上であれば、刑事処分の対象となり、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科される可能性があります。
また、行政処分については、呼気1リットル中のアルコール量が0.15mg以上0.25mg未満の場合は、違反点数が13点となり前歴がない場合でも90日の免許停止、呼気1リットル中のアルコール量が0.25mg以上であれば、25点で免許取り消しとなります。

2.酒酔い運転

呼気1リットル中のアルコール量にかかわらず、アルコールの影響により正常な運転ができない状態で運転した場合には、道路交通法の「酒酔い運転」となります。
これに対する刑罰は、5年以下の懲役または100万円以下の罰金と酒気帯び運転よりも厳しいものになっています。
お酒をどれだけ飲んでいるかは関係なく、呂律が回っていない、真っすぐ歩けないなど、正常な運転ができない状態であれば「酒酔い運転」に当たります。
酒酔い運転の違反点数は、35点で免許取り消しとなります。

このように、交通事故を起こさずとも、一定程度体内にアルコールを保持したまま車などを運転した場合には、道路交通法違反となり刑罰が科される可能性があります。
ちなみに、自動車だけでなく自転車の場合も同様に道路交通法が適用されますので、ご注意ください。

上記ケースのように、交通事故は起こしていないが、検問などで飲酒運転が発覚すると、その場で現行犯逮捕となることもあります。
飲酒運転により交通事故、特に人身事故を起こした場合には、道路交通法違反のみならず過失運転致傷や危険運転致傷にも問われる可能性もあります。
飲酒運転逮捕されたら、すぐにでも釈放されないかと心配になられるかとは思います。
逮捕後引き続き勾留され長期間の身体拘束となるのは、重大な人身事故を起こした場合や、否認している場合、警察のアルコール検査などを拒否し逃亡した場合などです。
そのような場合には、逮捕後すぐに弁護士に相談・依頼し、身柄解放活動を回避し、長期の身体拘束を回避する必要があるでしょう。
一方、飲酒運転逮捕されたものの48時間以内に釈放となる場合もあります。
しかし、留意していただきたいのは、すぐに釈放されたからといって事件が終了したのではありません。
在宅事件として捜査が進んでいきますので、手続の流れや見込まれる処分、取調べ対応について弁護士に相談し、きちんと対応することが重要です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
刑事事件・少年事件で対応にお困りの方は、弊所の弁護士にご相談ください。
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ひき逃げ事件で出頭

2019-12-13

ひき逃げ事件を起こし出頭した場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県豊岡市に住むAさんは、自宅で晩酌をした後に、つまみを買うために近所のコンビニへ車で向かいました。
「すぐそこやし、大丈夫やろう。」と思い運転していたAさんですが、交差点を左折する際に、横断歩道を横断中の女性に気づくのが遅れ、Aさんの車は女性と接触してしまいました。
Aさんは事故を起こし気が動転し、そのまま現場を立ち去りました。
自宅に帰ったAさんは、やはり警察に出頭すべきだと思い、兵庫県豊岡南警察署出頭することを決意しました。
(フィクションです)

ひき逃げ事件を起こしたら

ひき逃げ事件を起こした場合に問われ得る罪は、道路交通法違反、そして過失運転致死傷罪または危険運転致死傷罪です。

(1)道路交通法違反

交通事故を起こした場合、運転手らは、直ちに運転をやめ、負傷者を救護し、道路における危険を防止する必要な措置をとらなければなりません。
これを「救護義務」といい、この義務に反し、そのまま現場から立ち去ってしまうと、道路交通法違反(救護義務違反)となります。
救護義務違反の法定刑は、10年以下の懲役又は100万円以下の罰金です。
また、交通事故を起こしてしまった場合、運転手は直ちに最寄りの警察署などの警察官に交通事故が発生した日時・場所などを報告しなければなりません。
これを「報告義務」といい、これに違反した場合、道路交通法違反(報告義務違反)として、3月以下の懲役又は5万円以下の罰金となる可能性があります。

(2)過失運転致傷罪

自動車を運転するにあたって必要な注意を怠って事故を起こし、相手を死傷させた場合、過失運転致死傷罪に問われる可能性があります。
過失運転致傷罪の法定刑は、7年以下の懲役又は禁錮若しくは100万円以下の罰金です。

(3)危険運転致傷罪

アルコールや薬物などに影響を受けて正常な運転が難しい状態、進行の制御がきかないような速度が出ている状態、信号無視をし、さらに大きな危険性のある速度が出ている状態など、危険な運転行為により死傷事故を起こした場合や、事故を起こす危険性があると認識していながら運転し、死傷事故を起こした場合、危険運転致傷罪に問われる可能性があります。
こちらの法定刑は、被害者が怪我をした場合には15年以下懲役、死亡してしまった場合には1年以上の有期懲役です。

事件後、捜査機関に出頭したら

一旦は事故現場から逃走したものの、その後捜査機関に出頭した場合には、どのようになるのでしょうか。

(1)自首が成立する場合

犯人が捜査機関に出向くことを「自首」と理解されている方も多いようですが、自首が成立するには、幾つかの要件を満たす必要があります。

①犯罪を起こした本人自らが自発的に犯罪事実を申告していること。
「自ら自発的に」自分の犯した犯罪を申告しなければならず、取調べで単に犯罪事実を自白しただけでは自首したことになりません。
②犯罪を行った本人が自身の罰則や処分を求めていること。
申告内容が、犯罪事実の一部を隠すためにされたものであったり、自己の責任を否定するようなものであったりした場合には、自首は成立しません。
③捜査機関に申告していること。
司法警察員または検察官に対して申告している必要があります。
④捜査機関が犯罪事実や犯人を特定していない段階で申告していること。
犯罪事実が捜査機関に発覚していない場合や、犯罪事実は発覚していたとしても、その犯人が誰であるか発覚していない場合を含みます。
犯罪事実や犯人が誰であるか判明しているけれども、単に犯人の所在だけが不明である場合は、これに含まれません。
犯罪事実の申告を受けた警察官等が犯罪事実を知らなくても、捜査機関の誰かが犯罪事実を知っていた場合には、自首は成立しません。

これらの要件を充たしてはじめて「自首」が成立することになります。
自首が成立すると、刑が減軽される可能性があります。

(2)単なる出頭となる場合

もうすでに捜査機関に犯罪事実や犯人が特定されしまっている場合には、自首が成立せず、単なる「出頭」ということになります。
自首が成立した場合の「刑の軽減」という可能性は該当しませんが、自ら捜査機関に出向いているという点で、逃亡のおそれや罪証隠滅のおそれがないとして、逮捕されず在宅のまま捜査が進む可能性があります。

ひき逃げ事件を起こし対応にお困りの方は、今すぐ弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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ながら運転の交通事故で刑事事件に

2019-12-03

ながら運転交通事故を起こし刑事事件へと発展する場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県洲本市の道路を走行していたトラック運転手のAさんは、スマートフォンの画面を確認しながら運転していました。
仕事上運転には慣れていたAさんは、ちょっとぐらいスマートフォンをみながら運転しても事故をしないだろうと思っていました。
しかし、スマートフォンの画面に気を盗られていたAさんは、信号待ちで前方に停車していた車両にぶつかってしまいました。
幸い前方の車の運転手に怪我はなく、車両損害だけで済みました。
兵庫県洲本警察署から駆け付けた警察官に、Aさんは話を聞かれており、Aさんは「スマートフォンの画面に気を盗られていた」と話しています。
(フィクションです)

「ながら運転」自体で問われる罪は?

ながら運転」は、スマートフォンやカーナビなどの画面を注視したり、携帯電話で通話しながら車などを運転することです。
ながら運転の末に交通事故を起こし、人を死亡させてしまう事故が後を絶ちません。

12月1日から施行された改正道路交通法は、「ながら運転」についての罰則や反則金、違反点数を厳罰化しており、ながら運転による事故の防止につながることが期待されています。

道路交通法は、運転者の遵守事項として、運転中の携帯電話等の使用を禁止しています。

第七十一条 車両等の運転者は、次に掲げる事項を守らなければならない。
五の五 自動車又は原動機付自転車(以下この号において「自動車等」という。)を運転する場合においては、当該自動車等が停止しているときを除き、携帯電話用装置、自動車電話用装置その他の無線通話装置(その全部又は一部を手で保持しなければ送信及び受信のいずれをも行うことができないものに限る。第百二十条第一項第十一号において「無線通話装置」という。)を通話(傷病者の救護又は公共の安全の維持のため当該自動車等の走行中に緊急やむを得ずに行うものを除く。第百二十条第一項第十一号において同じ。)のために使用し、又は当該自動車等に取り付けられ若しくは持ち込まれた画像表示用装置(道路運送車両法第四十一条第十六号若しくは第十七号又は第四十四条第十一号に規定する装置であるものを除く。第百二十条第一項第十一号において同じ。)に表示された画像を注視しないこと。

運転中に携帯電話で通話したり、スマートフォンやカーナビの画面を注視した場合の罰則は、6月以下の懲役または10万円以下の罰金です。

さらに、ながら運転の結果、道路における交通の危険を生じさせた場合、罰則は1年以下の懲役または30万円以下の罰金となります。
この場合、交通反則通告制度の対象とはなりませんので、刑事手続に基づき刑事処分が科されることとなります。

「交通反則通告制度」というのは、自動車や原動機付自転車の運転手がした違反行為のうち、反則行為については、一定期間内に郵便局か銀行に反則金を納めると、刑事裁判を受けることなく事件が処理される制度です。

「反則金」は行政罰であるのに対して、「罰金」は刑事罰です。

ながら運転を行っただけであれば交通反則通告制度の対象となり、反則金を支払うことで事件が終了するになります。
しかし、ながら運転により交通事故を起こしてしまった場合は、交通反則通告制度の対象外となり、刑事事件として処理されることになります。

刑事事件となれば、刑事手続に沿って事件が処理されることになります。
捜査機関からの取調べにも対応することになりますので、ながら運転刑事事件に発展してしまいお困りの方は、交通事件を含めた刑事事件・少年事件を専門に扱う弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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