Archive for the ‘性犯罪’ Category

盗撮事件で逮捕された場合の刑事責任について

2023-05-09

盗撮事件で逮捕された場合の刑事責任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

最近は盗撮事件に関する報道が多くなされているため、このコラムをご覧の皆さんも盗撮事件を身近に感じているのではないでしょうか。
実際に、これまで全く刑事事件とは無関係だったような方、時として警察官等の社会的地位のある職業にある方が、つい起こしてしまって警察に逮捕されて世間を騒がせています。
こちらのコラムでは、これまで何度も盗撮事件を取り上げてきましたが、改めて盗撮事件で逮捕された場合の刑事責任について解説します。

兵庫県内の盗撮事件

盗撮行為は各都道府県の迷惑防止条例で規制されている違法行為で、ここ兵庫県では公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例という兵庫県の条例で規制しています。
その内容は以下のとおりです。

(卑わいな行為等の禁止)

第3条の2 何人も、公共の場所又は公共の乗物において、次に掲げる行為をしてはならない。
(1) 人に対する、不安を覚えさせるような卑わいな言動
(2) 正当な理由がないのに、人の通常衣服で隠されている身体又は下着を撮影する目的で写真機、ビデオカメラその他これらに類する機器(以下「写真機等」という。)を設置する行為
2 何人も、集会所、事業所、タクシーその他の不特定又は多数の者が利用するような場所(公共の場所を除く。)又は乗物(公共の乗物を除く。)において、次に掲げる行為をしてはならない。
(1) 正当な理由がないのに、人の通常衣服で隠されている身体又は下着を写真機等を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機等を向ける行為
(2) 前項第2号に掲げる行為
3 何人も、正当な理由がないのに、浴場、更衣室、便所その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所にいる人を写真機等を用いて撮影し、撮影する目的で写真機等を向け、又は撮影する目的で写真機等を設置してはならない。

盗撮で逮捕されると

公共の場所等人が多く行き交う場所で女性のスカート内を盗撮するような事件で逮捕される方のほとんどが、被害者や目撃者による現行犯逮捕です。
盗撮画像が警察に押収されて、その後逃走するおそれがないと判断されれば、勾留されることなく早ければ逮捕されたその日のうちに釈放されることもありますが、警察は「他にも盗撮しているのではないか?」と疑いますので、必ずと言っていいほど、自宅等のパソコンなどの保存データを確認されるでしょう。
そして余罪の存在が明らかになれば、そのことを理由に身体拘束が長引く場合があります。

盗撮の刑事責任は?

兵庫県の迷惑防止条例違反が適用された場合の刑事責任は「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」で、常習性が認められた場合は「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」となる場合があります。
初犯であれば略式命令による罰金刑となるケースがほとんどですが、逆に常習性が認められた場合は初犯であっても公判請求されて厳しい刑事罰が科せられる可能性があります。

盗撮事件に強い神戸の事務所

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部は、刑事事件を専門に扱っている法律事務所です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部では、刑事事件専門の弁護士による法律相談を初回無料で、また逮捕されてしまった方のもとに弁護士を派遣する 初回接見サービス を即日対応していますので、フリーダイヤル0120-631-881までお気軽にお問い合わせください。

公務員による盗撮事件 刑事責任と懲戒処分

2023-03-29

盗撮事件を起こした公務員の刑事責任と懲戒処分について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

参考事件

姫路市役所に勤務する公務員のAさんは、帰宅途中、姫路駅のエスカレーターにおいて、スマートホンを使って女性のスカート内を盗撮しました。
犯行の様子を目撃していた人に捕まったAさんは、その後、兵庫県姫路警察署に連行されて取調べを受けています。

上記参考事件は、盗撮事件としてはよくあるパターンの事件です。
公務員が、こういった盗撮事件を起こすと、どういった刑事責任を負い、また刑事罰とは別にどういった懲戒処分を受ける可能性があるのでしょうか。

盗撮行為に刑事責任

公務員であっても盗撮行為に適用されるのは、兵庫県の迷惑防止条例(正式には「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例」)です。

この条例の中で、兵庫県内における盗撮行為については

  • 公共の場所や乗り物
  • 集会所、事業所、タクシーのような不特定または多数の者が利用するような場所や乗り物
  • 浴場や更衣室、便所のような、人が通常衣服の全部または一部を着けない状態でいるような場所

での

  • 盗撮行為
  • 盗撮目的でカメラを設置
  • 盗撮目的でカメラを差し向ける

といった行為を禁止しており、これらに違反して起訴されて有罪が確定した場合は「6か月以下の懲役または50万円以下の罰金」が科せられます。
犯行を認めていれば、初犯であれば略式起訴による罰金刑となる可能性が高いでしょうが、余罪が複数件あり悪質な場合は、起訴(公判請求)される可能性もあるでしょう。
ちなみに略式起訴による罰金刑になった場合、裁判所で行われる公開の刑事裁判は開かれませんが、罰金刑も前科となります。

公務員であることのデメリット

同じ盗撮事件でも、公務員が起こしてしまった事件は、報道される可能性が高くなり、実名報道は避けられたとしても、勤務先や年齢(例えば「〇〇市役所に勤務する●十代の男性職員」)が報道される可能性は高いでしょう。
法律的に公務員であることによって逮捕の可能性が高まることはありませんが、長年刑事弁護活動を行っていると、同じ事件を起こしても、公務員の方の方が、逮捕されたり、勾留が決定しやすい傾向があるように感じます。

懲戒処分について

公務員は、地方公務員法国家公務員法によってその身分が保証されています。
これらの法律によると、禁固以上の刑に処せられた者は公務員としての資格を失うとされており、実刑判決を受けた場合は、服役期間が終わるまで、または執行猶予判決を受けた場合は、執行猶予期間が終わるまで公務員として働くことができないとされています。
また公務員の方は、その信用を貶める行為に対しても、懲戒等の処分を受ける可能性があります。
どういった処分を受けるかは、起こした事件の内容に左右されますが、それよりも、最終的にどういった刑事罰を受けるかが大きく影響するようです。
不起訴を得ることができれば、懲戒免職を免れれる可能性が高くなります。

公務員の事件に強い弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部は、開業からこれまで刑事事件を専門に扱っており、公務員の方の起こした事件における弁護活動の実績がございます。
刑事事件にお困りの公務員の方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部にご相談ください。

男性看護師による強制わいせつ事件 看護師資格はどうなるの?

2023-03-08

強制わいせつ事件を起こしてしまった男性看護師の、看護師資格はどうなるのかについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

参考事件

Aさん(20代、男性看護師)は、三田市内にある総合病院で看護師をしています。
先日、同じ病棟で勤務する女性看護師と一緒にお酒を飲みに行き、その後、二人でAさんが一人暮らしをするアパートに移動しました。
アパートでも一緒にお酒を飲んでいたのですが、女性看護師が自分に気があると思っていたAさんは、女性看護師を抱き寄せて、キスをしながら胸を触ったりとわいせつな行為に及びました。
行為の間、女性看護師は「嫌だ、やめて。」と小声で言っており、最終的に泣き出したのでAさんは、行為を中断し、それ以上は何もしませんでした。
そしてその後も、二人で話をして過ごしたのですが、その翌日から女性看護師は病院に出勤しておらず、Aさんは上司に呼び出され「●●(女性看護師)さんが警察に訴えると言っている。」と聞かされたのです。
Aさんは、警察沙汰になってしまうと、自分の看護師資格がどうなるのかとても心配です。
(フィクションです。)

Aさんのように、看護師等の国家資格をお持ちの方が、何か刑事事件を起こしてしまうと、その後の刑事罰が、資格にどの様に影響するのかと心配でしょう。
そこで、本日のコラムでは、Aさんの事件を参考に、刑事事件が資格に及ぼす影響について解説します。

刑事罰が資格に及ぼす影響

今回Aさんの行為は、刑法176条に規定されている強制わいせつ罪に当たるでしょう。。
強制わいせつ罪で起訴されて有罪が確定すると「6月以上10年以下の懲役」が科せられます。
強制わいせつ罪は、初犯であれば執行猶予が付く可能性がありますが、犯行態様が悪質な場合は初犯でも実刑判決となる場合があります。

免許取消しを回避するには

看護師等の免許、試験、業務等について定めた保険師助産師看護師法によれば、罰金以上の刑に処せられた場合(第9条1号)、又は看護師として品位を損なうような行為があったときは、免許を取消すことができる旨定めています(第14条3号)。
罰金以上の刑とは、罰金刑、禁錮刑、懲役刑、死刑のことを指し、処せられたとは裁判を受け、その裁判が確定したことを言います。
Aさんの場合、今回の事件で起訴されて有罪となって懲役刑が確定すれば、看護師の資格(免許)を取消されるおそれが出てきます。

資格を守るために

看護師資格を守るためには、刑事罰を回避することが一番です。
一般的には、処分を決める検察官から不起訴処分を獲得することが考えられます。
不起訴処分を獲得するには、まずは何より被害者に謝罪し、示談交渉を始めて示談を締結することが何よりも大切です。
そして示談の結果を処分を決める検察官に示すのです。示談により被害者の処罰感情が緩和されれば、不起訴処分獲得の可能性はより高まると言えるでしょう。
なお、不起訴処分を獲得できたとしても、「看護師として品位を損なうような行為があった」として免許を取消される可能性は残りますが、それでも示談し、不起訴処分を獲得する意義は十分あると考えます。

刑事事件に強い弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部は、強制わいせつ罪をはじめとする刑事事件専門の法律事務所です。
刑事事件でお困りの方は、まずは24時間年中無休で対応している

ご予約専用フリーダイヤル 0120-631-881 

までお気軽にお電話ください。

部下へのセクハラが刑事事件に!!まずは弁護士に相談を!

2022-12-16

部下へのセクハラが刑事事件に発展した場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

参考事件

兵庫県西宮市の会社員Aのもとに、以前同じ会社で部下として働いていた女性社員の代理人から「慰謝料を払わなければ、セクハラで警察に訴える。」旨の内容証明が届きました。
自分のセクハラ行為が刑事事件になるのか分からないAは、刑事事件に強い弁護士に法律相談しました。(フィクションです。)

近年、セクハラパワハラといった●●ハラスメントが世間を騒がせ社会問題になっています。
本日は、セクハラ(セクシャルハラスメント)刑事事件について刑事事件に強い弁護士が解説します。

セクシャルハラスメント(セクハラ)

セクハラを簡単に表現すると性的嫌がらせと言えるでしょう。
その範囲は非常に広いもので、発言の内容や、行動に制限はなく、性的な言動に対して、相手が「不快に感じた。」と言えば、それだけでセクハラに該当すると判断されるおそれがあります。
セクハラ問題は、あくまで民事事件の範囲で処理されるケースが多いですが、中では単なるセクハラと思っていたことが刑事事件にまで発展し、刑事罰を受けた方もいるので注意しなければなりません。

セクハラが刑事事件に

セクハラであるか否かは、被害を受けた方の感情によって大きく左右されます。
そんなセクハラ行為の中でも、女性の身体に触れるといった類の行為については、行為者に罪の意識がなくても、迷惑防止条例や、強制わいせつ罪といった法律に抵触している可能性が極めて高く、刑事事件に発展するおそれがあります。

かつて、会社の忘年会の帰り、部下の女性とタクシーで帰宅する車内で、女性の身体を触った事で、強制わいせつ罪に問われた男性がいました。
この男性は、普段から、女性の部下や同僚にスキンシップをとっていたので、この行為もスキンシップであると言いましたが、スキンシップは、相手の同意があって初めて認められるもので、相手の同意なきスキンシップは犯罪行為に当たる可能性が大です。
当然、その後の刑事裁判で同意の有無が争点となるでしょうが、有力な証拠がなければ男性の主張が認められる可能性は極めて低い事が予想されます。

兵庫県西宮市の刑事事件でお困りの方、同僚、部下へのセクハラが刑事事件に発展する可能性のある方、刑事弁護人の法律相談をご希望の方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部にご相談ください。
~無料法律相談のご予約は、通話料無料0120-631-881まで~

【速報】女子中学生のスカート内を盗撮した公務員が逮捕!!

2022-12-13

【速報】女子中学生のスカート内を盗撮した公務員が逮捕された事件を、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

事件内容12月12日配信のABCニュースの記事から抜粋

11日午前、兵庫県姫路市内の大型商業施設において、中学3年生の女児のスカート内を盗撮としたとして、公務員の男性が警察に逮捕されました。
逮捕された男性は、バックに忍ばせた小型のカメラを使って盗撮していたようです。
商業施設から「店内で不審な動きをする男がいる。」と通報を受けた警察が、施設内を警戒していたところ、男性が現れたようで、押収されたカメラには、盗撮画像が複数保存されていたとのことで、警察は余罪もあるとみて捜査をしています。

盗撮事件

大型施設のような公共の場所で、女性のスカート内を盗撮すると、兵庫県の迷惑防止条例違反となります。

兵庫県の迷惑防止条例では

公共の場所や乗り物の他、集会所、事業所、タクシー等ように、不特定または多数の人が利用するような場所や乗り物、浴場、更衣室、便所その他人が通常衣服の全部または一部を着けない状態でいるような場所

において

盗撮したり、盗撮目的でカメラを差し向けたり設置

する事が規制されており、違反すると

6月以下の懲役または50万円以下の罰金

が科せられる可能性があります。

刑事罰について

上記のとおり、盗撮事件で有罪が確定すれば「6月以下の懲役または50万円以下の罰金」の範囲内で刑事罰を受けることになります。
初犯であれば、ほとんどの場合で略式起訴による罰金刑となるようですが、再犯の場合は、公判請求されて、刑事裁判において刑事罰が言い渡されます。
初めての刑事裁判であれば執行猶予を得ることができるでしょうが、余罪は複数あるなど悪質性が高い場合は、執行猶予が付かない可能性もあるでしょうから、その様な場合は、早めに弁護士を選任して減軽に向けた弁護活動をしておいた方がよいでしょう。

不起訴を求める

被害者と示談することによって、刑事罰を免れれる(不起訴)可能性があります。
不起訴を得ることができれば、何の刑事罰も科せられないので、前科も付きません。
しかし被害者と示談を締結したからといって、必ず不起訴になるとも限りません。
余罪が複数あったりする場合は、例え、複数の被害者と示談を締結できた場合でも略式起訴による罰金刑が科せられることがあるので、注意が必要です。
今回の事件の場合、被疑者が公務員であることや、盗撮行為に常習性があり、複数の被害者が存在することを考慮すれば、不起訴を獲得するのは難しいかもしれません。

盗撮事件の弁護活動に強い弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部の弁護士は、これまで数多くの盗撮事件の弁護活動を行ってきた実績がございます。
盗撮事件を起こしてしまった方、ご家族が盗撮事件を起こしてしまった方は、是非一度、ご相談ください。
盗撮事件で逮捕されてしまった方は こちら をご覧ください。

【事件速報】電車内の痴漢 準強制わいせつ罪で逮捕

2022-10-29

【事件速報】電車内で痴漢した男が、準強制わいせつ罪で逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

事件の概要(10月27日配信の『Yahooニュース』の神戸新聞NEXTの記事を引用)

逮捕された男は、9月28日、JR神戸線の新快速の車内にいて、座席で寝ていた女性の下半身を触るなどのわいせつ行為におよびました。
被害に気付いた女性が男の腕を掴んで捕まえ、明石駅で駅員のいる改札口方向に連れて行こうとしたところ、男は女性の腕を振りほどいてホーム上から、高さ約1メートルの柵を乗り越えて高架の線路内に侵入して逃走したようです。
事件発生から1カ月近く経過した10月26日に、男は、準強制わいせつ罪威力業務妨害の疑いで、兵庫県明石警察署に逮捕されました。

痴漢に準強制わいせつ罪が適用

今回のような電車内の痴漢事件で、準強制わいせつ罪が適用されるのは珍しいケースです。
まず電車内の痴漢行為に対しては、兵庫県の迷惑防止条例が適用されるケースがほとんどですが、下着内に手を入れたり、長時間にわたっての痴漢行為、また被害者が高校生以下の場合などは、迷惑防止条例違反ではなく、刑法に規定されている『強制わいせつ罪』が適用されることもあります。
ただ今回のように「準強制わいせつ罪」が適用されるのは珍しいのではないでしょうか。

準強制わいせつ罪

準強制わいせつ罪とは、刑法第178条1項に規定されている法律で、その内容は「人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をすること」によって成立する犯罪です。
心神喪失とは、精神上の障害によって正常な判断を失っている場合を意味し、催眠や、泥酔、精神耗弱や麻酔などの影響で意識がなかったり、正常な判断ができない状態になっている相手にわいせつ行為をすれば準強制わいせつ罪となります。
また抗拒不能とは、心神喪失以外の理由で、心理的、物理的に反抗ができない状態にあることを意味します。
今回の事件、被害者の女性は寝ていたとのことですので、心神喪失とまではいかないでしょうが、少なくとも抗拒不能に該当すると認定されて、準強制わいせつ罪が適用されたと思われます。

準強制わいせつ罪の罰則

準強制わいせつ罪の法定刑は、強制わいせつ罪と同じく「6月以上10年以下の懲役」です。
迷惑防止条例の痴漢に関する罰則が「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」であるのに比べると非常に厳しい罰則規定であることがわかります。

準強制わいせつ事件の弁護活動に強い弁護士

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部は、こういった刑事事件を専門に扱っている法律事務所です。
ご自身が痴漢事件を起こしてしまった…ご家族等が準強制わいせつ罪で警察に逮捕されてしまった…という方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部 無料法律相談  初回接見サービス をご利用ください。

~明日は、もう一つの逮捕罪名である「威力業務妨害罪」について解説します。~

【特集】盗撮事件 迷惑防止条例違反の刑事手続き流れと刑事処分~後編~

2022-10-25

~昨日からの続き~

盗撮事件で警察に逮捕されるの?

盗撮事件で「逮捕されるのですか?」というご質問がよくありますが、他の刑事事件に比べると盗撮事件で逮捕される可能性は低いように感じます。
ただ盗撮事件では逮捕されないというわけではなく、盗撮事件で逮捕される事もあるので注意が必要です。
特に警察官に現行犯逮捕された場合や、犯行後に逃走した場合、通報で駆け付けた警察官に容疑を否認したり、スマートホン等電子機器の提出を拒んだ場合は、逃走や罪証隠滅おそれがあるとして逮捕される可能性が高いようです。

盗撮事件の捜査

①取調べ

盗撮事件を起こした方が警察で受ける取調べの内容を解説します。
警察は取調べで供述した内容を供述調書という書類にします。
供述調書は主に

●身上関係
●事件について

が作成されますが、逮捕された場合はこれらの調書に加えて弁解録取書という書類が作成されます。

身上関係の調書では、生まれてこれまでの略歴や、前科前歴の有無、家族関係、資産や財産に至るまでプライベートな内容が記載されます。
盗撮事件では、身上関係の取調べで、性癖や性的嗜好等を聞かれることもあります。

事件についての調書では、盗撮を始めたきっかけにはじまり、これまでの盗撮歴が記載され、その後、本件に関する内容が記載されるでしょう。
本件に関する内容では、事件当日の流れを順番に聞かれ、その日犯行場所に行った経緯や、犯行場所で被害者を物色した状況、被害者を特定した理由や犯行に至るまでの流れ、そして犯行状況、更には犯行後の状況に至るまで事細かく追及されることになります。
また犯行に使用したスマートホン等電子機器の入手経路についても調書に記載されるでしょうし、余罪がある場合は、余罪についても同じような内容を聴取されます。

②再現見分と現場確認

取調べと並行して行われるのが、再現見分と現場確認です。
再現見分とは、犯行状況を再現することです。
一通りの取調べが終了して行われるのが通常ですが、この再現見分は、警察官の指示に従って再現するのではなく、あくまでも自分の記憶に基づいて行うものなので、覚えていないことは覚えていないとハッキリと言うことが重要です。
また現場確認は、犯行場所まで警察官を案内し「この場所で盗撮しました。」と指し示している状況を写真撮影される見分の一種です。

③警察が行う捜査

事件を起こした本人が関わるのは上記した①②だけですが、本人の知らないところで警察は様々な捜査を行っています。
押収したスマートホン等の電子機器を解析したり、事件現場周辺の防犯カメラ映像を精査したりするだけでなく、場合によっては携帯電話会社から、被疑者の使用する携帯電話機の通話明細や、過去の位置情報を入手する等、捜査の手が第三者機関に及ぶ場合もあります。

検察庁に送致

上記したような警察の捜査が終了すると事件は検察官に送致されます。
検察官は警察が行った捜査を確認し、不足がある場合は、警察に追加の捜査を指示します。
こうして必要な捜査が全て終了すると、検察官が被疑者の取調べを行い、その後、起訴するか否かを判断します。

初犯の場合は、2時間程度の取調べの際に、略式請求に同意するという内容の書面に署名、押印を求められ、その後略式起訴による罰金刑となる可能性が高いですが、再犯の場合や、余罪が多数ある場合は、正式に起訴(公判請求)されて、刑事裁判で刑事罰が言い渡されます。

検察官が起訴するかどうかを決定するまでに被害者と示談しておけば不起訴となる可能性が非常に高く、場合によっては検察官に呼び出されぬまま不起訴が決定することもあります。

盗撮事件に強い弁護士

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兵庫県内の盗撮事件でお困りの方は、是非一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部にご相談ください。
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【解決事例】スーパー銭湯で女児を盗撮 児童ポルノ製造罪が適用

2022-10-22

加古川市内のスーパー銭湯で女児を盗撮して、児童ポルノ製造罪が適用された事件の解決事例を、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。


事件の概要

会社員のAさんは、加古川市内のスーパー銭湯において、父親と入浴していた幼稚園児くらいの女児を盗撮しました。
Aさんは、風呂桶に忍ばせた小型カメラで盗撮していたのですが、盗撮行為が父親に見つかってしまい、その場で小型カメラを取り上げられて警察に通報されました。
そして兵庫県加古川警察署で取調べを受けることになったAさんは、犯行を素直に認めていたことから逮捕こそ免れましたが、その後も何度か警察署に呼び出されて取調べを受け、その後、児童ポルノ製造罪で検察庁に書類送検されました。
(実際に起こった事件を基に、一部変更を加えています。)

風呂場で女児を盗撮

盗撮行為は、各都道府県の迷惑防止条例で規制されています。
兵庫県内の公衆浴場での盗撮事件であれば、兵庫県の迷惑防止条例違反となりますが、相手が女児であると児童ポルノ製造罪が適用されることがあります。
実際にAさんも、児童ポルノ製造罪で検察庁に書類送検されています。
児童ポルノ処罰法では、その第7条5項で、ひそかに児童ポルノに係る児童の姿態を撮影して児童ポルノを製造することを禁止しており、法定刑を「3年以下の懲役又は300万円以下の罰金」と定めています。
迷惑防止条例で、公衆浴場での盗撮行為の法定刑が「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」と定められているのに比べると非常に厳しいことが分かります。

弁護活動(事件解決)

このような児童ポルノ製造罪では、被害者の親御様との示談を締結できるかどうかが、その後の刑事処分に大きく影響します。
示談ができなかった場合、初犯であっても略式起訴による罰金刑となる可能性が高いですが、犯行の悪質性が認められたり、余罪が複数ある場合は、正式に起訴されて、刑事裁判で執行猶予付きの判決は言い渡されることもあります。
他方、初犯であれば、示談を締結することによって不起訴処分となる可能性が出てくるので、刑事罰を免れたいのであれば、一刻も早く弁護士に相談し示談交渉に動いた方がよいでしょう。
実際にAさんも、警察官からは「不起訴は難しい。」と言われていたようですが、被害者の親御様との示談を締結することができたので、不起訴処分となりました。

このコラムをご覧の方で、児童ポルノ製造罪でお悩みの方は、一刻も早く「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部」の無料法律相談をご利用ください。

無料法律相談のご予約は

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にて承っております。

【解決事例】トイレ盗撮 更生に向けて取り組み不起訴を獲得

2022-10-21

トイレで盗撮した事件で、更生に向けた取り組みが評価されて不起訴となった解決事例を、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。


事件の概要

公務員のAさんは、宝塚市にある総合公園の男子トイレにおいて、トイレを利用している男性の性器を小型カメラで盗撮していたところ、目撃者に捕まり警察に通報されてしまいました。
通報で駆け付けた兵庫県宝塚警察署の警察官によって警察署に連行されたAさんは、盗撮に使った小型カメラを押収されました。
公務員という職業柄不起訴を目指していたAさんでしたが、警察は、小型カメラに写っている映像から被害者を特定することができず、示談を締結することができませんでした。
盗撮事件で検察庁に送致されると、被害者との示談がない場合、初犯であっても略式起訴されて罰金刑となる可能性がありますが、Aさんは、心療内科で治療を受けたり、カウンセリングに参加するなど、更生に向けて積極的に取り組んでいました。
そういった取り組みが評価されたのか、Aさんは不起訴を獲得することができ、職場に事件が知れることなく社会復帰できました。
(実際に起こった事件を基に、一部変更を加えています。)

トイレで盗撮

兵庫県内のトイレで盗撮すれば、兵庫県の迷惑防止条例違反となります。
兵庫県の迷惑防止条例(正式名「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例」)では『何人も、正当な理由がないのに、浴場、更衣室、便所その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所にいる人を写真機等を用いて撮影し、撮影する目的で写真機等を向け、又は撮影する目的で写真機等を設置してはならない。』とトイレ内での盗撮行為を禁止しています。
違反した場合の罰則規定は「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。
起訴されて有罪が確定すればこの範囲内の刑事罰が科せられますが、不起訴になれば罰則が科せられることはありません。

不起訴を目指す弁護活動

盗撮事件を起こして警察の捜査を受けている方の不起訴を目指すのであれば、被害者と示談することが効果的です。
ただ弁護士を選任したからといって必ず示談できるとは限りません。
被害者が示談交渉に応じてくれなかったり、そもそも被害者が特定されていない場合などは示談は不可能でしょうから、別の方法で不起訴を目指すしかありません。
今回のAさんは、盗撮の被害者が特定されず示談することができませんでしたが、更生に向けた積極的な取り組みが、検察官に評価されて不起訴を獲得することができました。

このコラムをご覧の方で、宝塚市の刑事事件にお困りの方、盗撮事件に強い弁護士をお探しの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部の無料法律相談をご利用ください。
無料法律相談のご予約は

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で承っておりますので、お気軽にお電話ください。

観光客に対する強制わいせつ事件 案内の男が逮捕

2022-10-20

観光客に対する強制わいせつ事件で、案内の男が逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

事件概要(10月5日配信のサンテレビNEWSの記事を参考にしています。)

兵庫県姫路市内の広場で女子大学生に無理やりキスをして舌を入れたなどして、姫路市に住む男が、強制わいせつの疑いで兵庫県姫路警察署逮捕されました。
逮捕された男は、県外から観光で訪れた女子大学生に「姫路城を案内しましょうか」と声をかけ、周辺の観光施設をおよそ2時間かけて案内した後に、無理やりキスをして舌を入れた上、服の上から左手で胸をわしづかみした疑いがもたれています。
女子大学生からの相談で事件が発覚し、警察は周辺での聞き込みから男が声をかける事案を確認した後、防犯カメラの映像などから男を特定したということです。
警察の調べに対し、男は容疑を否認しています。

強制わいせつ罪とは

強制わいせつ罪とは、「13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者」または、「13歳未満の者に対して、わいせつな行為をした者」に成立する犯罪です。
強制わいせつ罪は、刑法176条に規定されており、法定刑は「6月以上10年以下の懲役」となっています。

強制わいせつ罪の成立要件

強制わいせつ罪の成立要件は、被害者が13歳以上の者であれば、その者に対して「暴行又は脅迫を用いて、わいせつな行為」をすることです。 

強制わいせつ罪における、「暴行又は脅迫」は、被害者の反抗を著しく困難ならしめる程度のものであることが必要であるとされています。
もっとも、手段である暴行とわいせつ行為が別に行われる必要はなく、暴行それ自体が、わいせつ行為である場合にも本罪は成立します。これは、不意の性的暴行であれば、被害者は犯行が困難であると考えられるからです。
例えば、今回の事件のように、いきなりキスをしたり、胸をわしづかみしたような場合も、暴行を用いたわいせつ行為といえることになります。
次に、「わいせつな行為」とは、性欲を興奮又は刺激せしめ、かつ普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道徳観念に反する行為と定義されています。

一方で、被害者が13歳未満の場合は、その者に対し手段に関わりなく、わいせつな行為をすることのみで成立します。
また、13歳未満の者は一般的・類型的に性的自由に対して承諾能力を欠くとされているため、たとえ被害者がわいせつ行為を承諾していたとしても本罪は成立することになります。

強制わいせつ罪に強い弁護士

兵庫県姫路市の刑事事件でお困りの方、強制わいせつ罪で警察の取調べを受けている方は、兵庫県姫路市の刑事事件に強いと評判の、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部では、刑事事件に関するご相談を初回無料で承っております。
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またご家族、ご友人が警察に逮捕されてしまった方は 初回接見サービス をご利用ください。

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