兵庫県佐用郡佐用町の大麻取締法違反事件で少年鑑別所収容
少年鑑別所について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。
兵庫県佐用郡佐用町に住む大学生のAくん(18歳)は、大麻を知人に譲り渡したとして、兵庫県佐用警察署に大麻取締法違反容疑で逮捕されました。
Aくんの両親は、警察から10日勾留で少年鑑別所に収容される旨を聞きましたが、心配になり少年事件専門の弁護士に相談することにしました。
(フィクションです)
少年鑑別所
よく「少年鑑別所」を「少年院」と混同してしまっている方がいらっしゃいますが、これらの施設は目的や役割の異なるものです。
少年鑑別所は、家庭裁判所の少年審判を開くために犯罪を犯した少年を収容し、少年審判で処分を決定するための材料を集めたり調べたりする施設のことをいいます。
少年事件の流れを大まかに説明しますと、警察・検察による捜査が終了すると原則すべての事件が家庭裁判所に送られます。
その後、家庭裁判所の調査・少年審判を経て、少年の更生に適した処分が決定されます。
家庭裁判所に事件が送致されると、少年鑑別所に送致する「観護措置」がとられることがあります。
家庭裁判所が調査・審判を行うために、少年の心情の安定を図りながら、少年の身体を保護してその安全を図る措置です。
この観護措置には、調査官の観護に付する在宅観護と、少年鑑別所に送致する収容観護とがありますが、実務上は前者はほとんど活用されておらず、観護措置は後者を指すものとするのが通例となっています。
少年鑑別所では、主に、鑑別技官との面接や各種の検査等による資質鑑別と、鑑別所内での行動観察が行われます。
これらを基にして、少年鑑別所は、少年が非行をしてしまった原因や、更生にはどのようなことが必要なのか、そして如何なる処分が適当であるのかといったことについて意見を付けて鑑別結果通知書を家庭裁判所に提出します。
少年鑑別所収容の観護措置は、原則2週間までとされていますが、継続の必要がある場合には1回に限り更新することができ、最大4週間の収容となります。
その間、少年は学校や職場に行くことが出来ませんので、退学や解雇といった最悪の事態も考えられます。
勿論、家庭環境や交友関係の問題が非行の背景にあるケースでは、少年鑑別所に収容されることで外部との関係が断たれ静かな環境で自分の犯した過ちに向き合うことが出来ることもありますが、不必要な観護措置がとられないよう、早期に少年事件に詳しい弁護士に依頼し、観護措置を回避するための活動を行うことが重要です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、これまでも数多くの少年事件を取り扱って参りました。
その豊富な知識と経験に基づき、少年一人一人に適した弁護活動を行います。
お問合せは、0120-631-881まで。