飲酒運転で刑事事件

2019-05-02

飲酒運転で刑事事件

飲酒運転について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
会社員のAさんは、兵庫県美方郡新温泉町にある会社まで車で通勤していました。
飲み会があるときは、電車で帰宅するようにしていましたが、その晩は、疲れて駐車場に止めていた車の中で少し休むことにしました。
3時間ほど眠ったAさんは、もう車を運転してもいいだろうと思い、そのまま車で帰宅することにしました。
ところが、駐車場から出てすぐ、携帯の着信音がなり、電話に出ようと携帯に目をやった瞬間に、道路上の電柱に車をぶつけてしまいました。
ちょうどその時、周囲を巡回していた兵庫県美方警察署の警察官が、停止した車から出てくるAさんを見かけ、物損事故かと思い現場に駆け付けました。
その後、警察官に事情を聞かれ、呼気検査を受けたAさんは、そのまま兵庫県美方警察署で取調べを受けることになりました。
(フィクションです)

飲酒運転により問われ得る犯罪とは

今年のゴールデンウイークは10日と、例年よりも長い連休となりました。
この大型連休を利用して、外で飲食する機会も増えた方も多いのではないでしょうか。
心身ともにリラックスさせるのに最適な機会にしたいところですが、あまりに気を緩めて飲酒したにもかかわらず車を運転することは絶対にしないように気を引き締めましょう!

飲酒運転が発覚した場合、以下の犯罪が成立する可能性があります。

道路交通法違反

飲酒運転は、道路交通法により禁止されています。
飲酒運転は、「酒気帯び運転」と「酒酔い運転」の2つに分けられます。

酒気帯び運転

道路交通法第65条は、

第六十五条 何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない。
2 何人も、酒気を帯びている者で、前項の規定に違反して車両等を運転することとなるおそれがあるものに対し、車両等を提供してはならない。
3 何人も、第一項の規定に違反して車両等を運転することとなるおそれがある者に対し、酒類を提供し、又は飲酒をすすめてはならない。
4 何人も、車両(トロリーバス及び旅客自動車運送事業の用に供する自動車で当該業務に従事中のものその他の政令で定める自動車を除く。以下この項、第百十七条の二の二第六号及び第百十七条の三の二第三号において同じ。)の運転者が酒気を帯びていることを知りながら、当該運転者に対し、当該車両を運転して自己を運送することを要求し、又は依頼して、当該運転者が第一項の規定に違反して運転する車両に同乗してはならない。

第1項は、「酒気を帯びて車両等を運転すること」を全面的に禁止したものです。
「酒気を帯びて」とは、社会通念上酒気帯びといわれる状態をいうものであって、運転手の顔色や呼気等で認知できる状態にあることをいうものと理解されています。
ですので、酒に酔った状態であることは必要ではなく、運転への影響が外観上認知できることも必要ではありません。
この禁止に違反した場合、その違反が後述する「酒酔い運転」または政令数値(呼気1リットル中のアルコール濃度0.15ミリ、または血液1ミリリットル中0.3ミリグラム以上)以上の酒気帯び運転に当たるときに限り罰則が設けられています。
政令数値未満の単なる酒気帯び運転については、訓示規定にとどめられています。
酒気帯び運転をする者だけでなく、アルコール提供者や車の提供者、同乗者も刑罰の対象となりますので、ご注意ください。

酒酔い運転

第百十七条の二 次の各号のいずれかに該当する者は、五年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
一 第六十五条(酒気帯び運転等の禁止)第一項の規定に違反して車両等を運転した者で、その運転をした場合において酒に酔つた状態(アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態をいう。以下同じ。)にあつたもの
二 第六十五条(酒気帯び運転等の禁止)第二項の規定に違反した者(当該違反により当該車両等の提供を受けた者が酒に酔つた状態で当該車両等を運転した場合に限る。)

酒酔い運転が成立するには、第65条1項(酒気を帯びて車両等を運転してはならない)に違反している者であることが前提要件となります。
必ずしも政令数値以上の飲酒を必要とせず、「酒気を帯びている」ことに当たればよく、おちょこ2~3杯程度の飲酒であっても、顔色や呼気等から身体にアルコールを保有していることが認知できるときは、第65条1項に違反している者に当たるので、その者がアルコールの影響によって正常な運転ができないおそれがあるときは、酒酔い運転の違反で処罰される可能性があります。
「酒に酔った状態(アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態をいう。)」とは、法令に定められる身体内のアルコール保有量のみで判断するのではなく、感覚機能、運転機能、判断力や抑止力が著しくおかされている場合をいうものと理解されます。
このように「酒に酔う」というのは、個人差が大きいので、具体的にそれぞれの場合について判断すべきとされます。
身体内のアルコール濃度が高いだけでなく、取調べで呂律が回っていない、まっすぐ歩くことができない等、アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがあると判断される可能性があるでしょう。

酒気帯び運転の罰則は、3年以下の懲役または50万円以下の罰金です。
一方、酒酔い運転は、5年以下の懲役または100万円以下の罰金と、酒気帯び運転のそれよりも重くなっています。

兵庫県で飲酒運転をし、警察から取調べを受けている方、今後の流れや取調べ対応にご不安であれば、交通事件にも対応する刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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