勾留阻止で早期釈放

2019-03-08

勾留阻止で早期釈放

~ケース~
兵庫県洲本市に旅行中の大学生のAさん(20歳)は、酒に酔った勢いで、深夜、友人のBさんと市内の学校に許可なく入り、肝試しと称して校内をうろついていました。
異変に気付いた近所の住民が、兵庫県洲本警察署に通報したことで事件が発覚しました。
間もなく、AさんとBさんは、駆け付けた警察官に建造物侵入の容疑で現行犯逮捕されました。
AさんもBさんも容疑を認めていますが、どうにか釈放とならないかと困っています。
(フィクションです)

勾留とは

勾留」とは、被疑者または被告人の身体の自由を拘束する裁判とその執行のことをいいます。
ちなみに、同じ読みの「拘留」は、1日以上30日未満の間刑事施設に収監する刑罰で、「勾留」との区別に注意が必要です。
勾留は、起訴される前の被疑者段階での勾留(被疑者勾留)と起訴された後の勾留(被告人勾留)に分けられ、ここでは、前者について概観していきます。

勾留は、検察官の請求を受けて、裁判官が行います。
勾留までの流れを上記ケースを例に説明してみましょう。
Aさんは、警察官に現行犯逮捕されました。
警察は、Aさんを逮捕してから48時間以内に、Aさんを釈放するか、検察に送致するかを決めます。
検察に送致されると、Aさんは検察官からの取調べを受けます。
検察官は、Aさんを起訴するか不起訴にするかを判断しなければならいのですが、検察官はAさんの身柄を受けて24時間以内に判断しなければならず、そのような短時間に起訴不起訴の判断にまで至るケースはめったにありません。
そこで、Aさんを起訴するか不起訴とするかしっかりと判断するため継続して捜査を行う必要があります。
しかし、Aさんが逃亡したり、証拠を隠滅したりするおそれがあると疑われる場合には、Aさんに対する勾留請求を行います。
勾留請求を受けて、Aさんは裁判所に移動し、裁判官と直接面談します(勾留質問)。
裁判官は、Aさんを勾留する必要があるのか否かを判断し、ある場合には勾留の決定を下します。

勾留は、①勾留の理由、および②勾留の必要性があると判断された場合に決定されます。
勾留の理由」とは、(ア)被疑者が「罪を犯したことを疑うに足りる相当な理由」、(イ)住所不定、罪証隠滅・逃亡のおそれのいづれかがあることをいいます。
勾留の必要性」は、事案の軽重、捜査の進展の程度、被疑者の年齢・身体の状況等から判断した勾留の相当性を意味します。

勾留の要件に該当し、勾留決定がなされると、検察官が勾留請求をした日から原則10日間身体拘束が継続することになります。
勾留の延長が決定すると、最大で20日間となります。

勾留を阻止するために

勾留されると、その間、職場や学校に行くことはできません。
数日の欠勤・欠席であれば、体調不良の口実が通じますが、10日以上となると、事件のことが周囲に知られる可能性も高まりますし、そうなれば懲戒解雇や退学のおそれもでてきます。
そのような事態を避けるためにも、逮捕されたら早期に弁護士に相談し、勾留阻止に向けて活動してもらうのがよいでしょう。
具体的には、勾留請求前であれば、検察官に勾留の要件に該当しない旨の主張をし、勾留請求しないよう働きかけます。
勾留請求後には、裁判官に対して勾留決定しないよう意見書を提出するなどします。
勾留決定がされてしまった場合には、勾留決定に対する不服申立てを行います。
不服申立ての結果、裁判所が、原裁判を取消し、検察官の勾留請求を却下した場合には、勾留とはならず釈放されます。

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