商標法違反で略式命令

2019-05-07

商標法違反で略式命令

商標法違反での略式命令について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県神戸市兵庫区に住む外国籍のAさんは、某有名ブランドの偽物の商品をネットで販売したとして兵庫県兵庫警察署から来た警察官に家宅捜索後に通常逮捕されました。
Aさんは、「海外から仕入れたが、偽物だとは知らなかった。」と容疑を否認しています。
逮捕の連絡を受けたAさんの友人が、このままでは強制退去となってしまうのではないかと思い、慌てて刑事事件に精通する弁護士に相談の電話を入れました。
(フィクションです)

商標法違反

私たちが日頃商品の購入やサービスを利用する際、それらの「名前」や「マーク」を見て選ぶことが多いのではないでしょうか。
それは、私たちが商品等の「名前」や「マーク」が信頼する会社の商品等であると認識しているからです。
もし、勝手にある商品の「名前」や「マーク」をコピーして、品質の悪い商品に使ったのであれば、その「名前」や「マーク」の会社は消費者の信頼を失うことになります。

商標法は、商標を使用する者に独占的な使用権(商標権)を与えることで、業務上の信頼を維持し産業の発展に寄与するとともに、需要者の利益保護を目的とする法律です。
商標法が保護する「商標」とは、「人の知覚によって認識することができるもののうち、文字、図形、記号、立体的計上若しくは色彩又はこれらの結合、音その他政令で定めるもの」で、業として商品を生産し、証明し若しくは譲渡する者が、その商品について使用するもの、又は業として役務を提供し若しくは証明する者がその役務について使用するものを言います。
簡単に言えば、自己の商品やサービスを他者のそれと区別するために使用する「名前」や「マーク」を「商標」です。
そして、「商標」を独占排他的に商品・サービスの識別標識として使用できる権利を「商標権」と言います。
「商標権」を取得するには、特許庁へ「商標」を出願して商標登録を受ける必要があります。
この「商標権」を侵害した場合には、10年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金、又はその両方が科せられる可能性があります。
また、「商標権」の侵害とみなされる行為をすれば、5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金、又はその両方が科されることもあります。
「商標権」の侵害とみなす行為とは、他社のブランドの「名前」や「マーク」に似た商標を使う、他者の商標に指定されている商品やサービスに似た商品・サービスを商標登録する、他社の商標に指定された商品・サービスに似た商品・サービスをその他社の商標の付いた包装紙で包装して人に渡す行為などが含まれます。(商標法第37条)
さらに、法人関係者が「商標権」を侵害した場合には、3億円以下の罰金となります。

略式命令

簡易裁判所が、原則として、検察官の提出した資料のみに基づいて、公判を開かずに、非公開で罰金または科料を科す刑事手続を「略式手続」といい、これにより裁判所が下す命令を「略式命令」といいます。
事件が比較的軽微であり、被告人にとって公判出頭の必要がなく、また迅速な裁判が期待できる等、被告人の利益となること、当事者に一定の場合に手続処分権が認められること、簡易手続が訴訟経済にも益することなどが略式手続の趣旨と言われています。
商標法違反事件では、商品の数の多さ、販売期間などを考慮し、その悪質性が高いと評価される場合には、公判請求される可能性もあります。

外国人と刑事罰

外国籍を有する方が刑事事件を起こし、刑事処分を受けた場合、滞在資格や科された刑事処分によっては強制退去の対象となる可能性があります。
滞在資格、犯した罪や最終的な刑事処分の種類により、退去強制事由も異なりますので、刑事事件を起こし、今後の滞在の可否について不安を抱いていらっしゃる方は、ぜひ弁護士にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件専門の法律事務所です。
外国人事件にも対応しております。
刑事事件でお困りであれば、フリーダイアル0120-631-881までご相談ください。