Archive for the ‘性犯罪’ Category

児童ポルノ自画撮り勧誘行為の禁止

2019-06-06

児童ポルノ自画撮り勧誘行為の禁止

児童ポルノ自画撮り勧誘行為の禁止について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県丹波篠山市に住む中学生のVさん(14歳)は、SNSで知り合った大学生のAさん(20歳)と頻繁に連絡をとっていました。
Vさんは、Aさんとは会ったことはありませんが、メールや電話で話をするなかで、徐々にAさんに惹かれていきました。
ある日、AさんはVさんに下着姿の写真を送るよう要求するメールを送ってきたので、Vさんは驚きましたが、「またねー。」と返信して、その場をやり過ごしました。
しかし、その後も幾度となくAさんからVさんの裸や下着姿の写真を送るようしつこく要求してくるので、Vさんは困ってしまいました。
Vさんは母親に相談し、VさんはVさんの母親と一緒に兵庫県篠山警察署に相談することにしました。
Vさんと連絡がとれなくなったAさんは、自分のした行為が何か罪にあたるのかと心配になり、刑事事件専門の弁護士に法律相談を申し込みました。
(フィクションです)

未成年者により自画撮り被害の増加

児童ポルノ事件のなかでも、SNS等で知り合った未成年者に自分の裸や下着姿の写真を送らせた内容のものが多く見受けられます。
18歳未満の者(以下、「児童」という。)に自身の裸や下着姿などを撮影させ、その画像を送らせる行為は、児童買春・児童ポルノ禁止法違反(児童ポルノ製造罪)となる可能性があります。
しかし、実際に児童に自画撮りさせるに至らなかった場合でも、児童ポルノに該当する写真を撮って送るように要求する行為自体が罪となり得るのです。

兵庫県は、インターネットで知り合った相手に自分の裸の画像を送ってしまう、いわゆる「自画撮り」被害を防ぐために、児童に画像を要求する行為自体を罰する改正兵庫県青少年愛護条例を平成30年4月1日に施行しました。
当該条例では、以下のように規定されています。

児童ポルノ等の提供の求めの禁止)
第21条の3 何人も、青少年に対し、当該青少年に係る児童ポルノ等(児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律第2条第3項に規定する児童ポルノ及び同項各号のいずれかに掲げる姿態を視覚により認識することができる方法により描写した情報を記録した電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)その他の記録をいう。以下同じ。)の提供を求めてはならない。

ここでいう「青少年」とは、18歳未満の者です。
18歳未満の者の「児童ポルノ等」の提供を禁止しています。
愛護条例における「児童ポルノ等」は、児童買春・児童ポルノ禁止法における「児童ポルノ」です。
つまり、「写真、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)に係る記録媒体その他の物であって、次の各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写したもの」です。
問題となる児童の姿態とは、次の3つです。
①児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係る児童の姿態。
②他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの。
③衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位(性器等若しくはその周辺部、臀でん部又は胸部をいう。)が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するもの。

18歳未満の者に送るよう求めた自画撮りが、相手方の「裸」であったり「下着姿」であるならば、上の③に該当することになるでしょう。

このような児童ポルノの「提供を求める」ことを愛護条例では禁止しています。
しかし、これに反したからといって必ずしも罰則の対象となるわけではなく、当該条例は、「青少年を欺き、威迫し又は困惑させる方法」若しくは「青少年に対し、財産上の利益を供与し、又はその供与の申し込み若しくは約束をする方法」により、青少年に対し、当該青少年に係る児童ポルノの提供を求めた者に、30万円以下の罰金又は科料に処すると規定しています。
このような手法で児童ポルノに該当する自画撮りを提供するよう要求する行為が刑罰の対象となるのです。

あなたが、自画撮り勧誘行為で警察から取り調べを受けてお困りであるなら、児童ポルノ事件にも対応する刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
刑事事件に精通する弁護士が、直接無料で法律相談いたします。
まずは、フリーダイヤル0120-631-881へご連絡ください。

試験観察を経て保護観察に

2019-06-01

試験観察を経て保護観察に

試験観察からの保護観察処分となる場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県神崎郡市川町に住むAくん(17歳)は、大学入試を控えており、睡眠時間を削って必死に勉強していました。
しかし、思ったように成績も上がらず、徐々にストレスも積もっていきました。
そんなある夜、ストレス発散にと思い、深夜に自宅付近をジョギングすることにしました。
ジョギングしていると、前方に千鳥足の若い女性を確認しました。
酔っ払ってるんだろうと思ったAくんは、ふとその女性に声をかけました。
その女性はかなり酔っていたようで、Aくんのほうにもたれかかってきたので、Aくんはムラムラし、女性の服の下から手を入れ、胸を鷲掴みにしました。
嫌がる女性に対して、Aくんは自分の陰部を触らせるなど、行動はエスカレートしていきました。
我に返ったAくんは、女性を押し倒し、その場から急いで走り去りました。
数か月たった頃、兵庫県福崎警察署の警察官がAくんの自宅を早朝に訪れ、強制わいせつ致傷の容疑でAくんを逮捕しました。
Aくんの両親は、すぐに少年事件に強い弁護士に弁護を依頼しました。
Aくんは、少年院送致の可能性もありましたが、逮捕・勾留後に神戸家庭裁判所姫路支部に送致され、審判で試験観察が言い渡され、最終的には保護観察処分となりました。
(フィクションです)

強制わいせつ致傷保護事件

電車内での痴漢行為がエスカレートして下着の中にまで手を入れ、相手の胸や陰部を触るケースや、路上で女性に抱きついて押し倒して胸や陰部などを触るケースで強制わいせつや強制わいせつ致傷に問われる事件が多くみられます。
少年事件においては、性的欲求のコントロールがうまくできず、自分よりも幼い子に対して行うことも少なくありません。
強制わいせつ罪や強制わいせつ致傷罪には懲役刑のみが規定されており、その意味で刑法犯の中でも重い罪と言えるでしょう。
そのため、少年事件においても、最終的な処分が少年院送致となる可能性も十分にありますので、できるだけ早い段階から弁護士を付けることをお勧めします。
少年審判では、非行事実だけでなく、要保護性も審理対象となります。
少年の環境調整を行い、再び少年が非行を犯すことがないことをしっかりと主張することが重要です。

試験観察を経て保護観察処分に

少年院送致の可能性がある保護事件の場合には、弁護士は、最初の審判で試験観察獲得を目指します。

少年事件は、家庭裁判所に送致されると、調査官による調査、少年審判を経て、少年の更生に適した処分が決定されます。
その処分には、中間処分と終局処分とがあります。

終局処分には、以下のような処分があります。
①保護処分決定(保護観察、少年院送致、児童自立支援施設等送致)
②検察官逆送
③知事又は児童相談所長送致
④不処分
⑤審判不開始

一方、中間処分として「試験観察」という処分があります。
家庭裁判所は保護処分を決定するために必要があると認めるときに、相当の期間、少年を調査官の観察に付すとする家庭裁判所の決定を「試験観察」といいます。
試験観察は、少年に対する終局処分を一定期間保留し、その期間に少年の行動等を調査官の観察に付するために行われる中間処分です。
少年の更生にとって保護観察がいいのか、少年院送致がよいのか、すぐに判断することが出来ない場合に、試験観察とし、その期間に少年の要保護性に関する十分な調査を行い、また少年自身の更生に向けた行動や態度の改善を期待する制度です。

強制わいせつ致傷保護事件の様な少年院送致の可能性がある場合、審判準備をする中で、ただちに終局的処分を決めるよりも、調査官による調査や関係者による働きかけや環境調整を行う方が、少年の更生のためになり、終局処分が少年にとってより良いものになると考えられる場合には、試験観察を利用することが良いこともあります。
この期間中における少年の様子から、社会内処遇での更生が可能だと判断されると、保護観察処分となる可能性は高まります。
そのため、付添人は、試験観察期間中、少年と定期的に連絡を取り、少年の生活を把握するとともに、面会を行い、少年の更生への意欲を高め、引き続き少年の生活環境の改善を行う等、試験観察の成果がより上がるよう努めます。

お子様が強制わいせつ致傷事件を起こし、少年院送致のような重い処分になるのではないかと心配されているのであれば、まずは少年事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
お子様の更生にとって適した処分となるよう少年事件に精通する弁護士が尽力します。
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性犯罪と暴行・脅迫、故意

2019-05-31

性犯罪と暴行・脅迫、故意

性犯罪暴行脅迫故意について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県美方郡香美町に住むVさんは、会社の飲み会の帰りに、帰り道が一緒だということで、上司のAさんと一緒に帰宅の途につくことになりました。
その途中、AさんはVさんにキスし、Vさんのお尻に手を回してきました。
Vさんはあまりの驚きと怖さで硬直した状態で、なんとかその場から立ち去ることしかできませんでした。
Vさんは、その後会社に行くとAさんと顔を合わせることになるので会社に行くことが苦痛になり、兵庫県美方警察署に相談しました。
後日、同警察署からAさんに連絡が入り、強制わいせつ事件で出頭するように言われています。
Aさんは、自分がしたことは罪になるのか心配になり、出頭前に弁護士に相談することにしました。
(フィクションです)

性犯罪の厳罰化

2017年に性犯罪の厳罰化などを盛り込んだ改正刑法が成立しました。
改正の主なポイントは、次のとおりです。

①強姦罪から強制性交等罪、準強姦罪から準強制性交等罪に罪名が変更。
強制性交等罪は、膣内性交のみならず、それまで強制わいせつ罪で処罰されてきた肛門内や口腔内への陰茎挿入も「性交等」とし、処罰の対象としました。
また、被害者は女性のみに限定されず、男性も成り得るとされました。
②懲役刑の下限の引き上げ。
強姦罪・準強姦罪の懲役3年、同致死傷罪の5年から、強制性交等罪・準強制性交等罪を懲役5年、同致死傷罪を6年に引き上げました。
③監護者性交等罪、監護者わいせつ罪の創設。
18歳未満の者に対し、親などの監護者がその影響に乗じて性交等やわいせつ行為に及んだ場合、暴行・脅迫がなくとも処罰される監護者性交等罪、監護者わいせつ罪が新たに規定されました。
④親告罪から非親告罪へ。
それまで強制わいせつ罪、準強制わいせつ罪、強姦罪、準強姦罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない親告罪でしたが、改正により非親告罪となり、公訴の提起に告訴は必要なくなりました。
⑤集団強姦罪の削除。

性犯罪を厳しく取り締まる世論に答える形での刑法改正となったわけですが、改正当初から挙げられていた課題がありました。
それは、強制性交等罪と強制わいせつ罪が成立するための要件として「暴行または脅迫」が変わらず求められていることです。

暴行・脅迫の要件

(強制わいせつ)
第百七十六条 十三歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、六月以上十年以下の懲役に処する。十三歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。
(強制性交等)
第百七十七条 十三歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛こう門性交又は口腔くう性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、五年以上の有期懲役に処する。十三歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。

強制わいせつ罪及び強制性交等罪は、相手方が13歳以上である場合には、「暴行又は脅迫を用いて」わいせつな行為・性交等をしたことが成立要件となります。

この「暴行脅迫」の程度については、「反抗を著しく困難にする程度のもの」であることが必要とされてきました。
その判断は、暴行脅迫の態様、時間的・場所的状況、被告人および被害者の年齢、経歴、体力等の諸般の事情を総合的・客観的に判断されます。
暴行脅迫」のハードルを高くしすぎると、相手方の行為に対し被害者は頭が真っ白になり抵抗することが出来なかった場合には、暴行脅迫はなかったと判断され、犯罪が成立しないケースが出てくるのです。

強制性交等罪も強制わいせつ罪も故意犯のみを罰する規定となっています。
つまり、罪を犯す意思を持って犯行に及んだ場合のみこれらの犯罪が成立することになるのです。
相手方が13歳以上の場合、相手方の同意があると思い込んでいた場合には、故意がないとして罪に問われません。
単に「同意があった」と主張するだけでは故意がなかったことは立証できません。
相手方の抵抗の程度やその後のやり取りなど、その当時被疑者・被告人が被害者の同意があると誤信する状況にあったことを客観的に証明することが必要となります。

人の心の内を客観的に証明することは容易なことではありません。
だからこそ、刑事事件を専門とする弁護士に相談・依頼されるのがよいでしょう。
性犯罪事件でお困りの方は、刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

未成年者誘拐事件で逮捕

2019-05-27

未成年者誘拐事件で逮捕

未成年者誘拐罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県神崎郡神河町の公園で一人で遊んでいた小学1年生の男の子に「おもちゃを買ってあげる。」と声をかけ、車で連れ去ったとして、兵庫県福崎警察署は兵庫県内に住むAさんを未成年者誘拐の容疑で逮捕しました。
おもちゃを買って公園に戻ったところ、男の子を探していた母親と遭遇し、男の子は無事保護されました。
Aさんは車で立ち去りましたが、男の子の母親が車のナンバーを記憶しており、すぐに兵庫県福崎警察署に通報したことで犯人が特定されました。
逮捕の連絡を受けたAさんの家族は、「未成年者誘拐でAさんを逮捕した」とだけ言われ、訳が分からず刑事事件に強い弁護士に接見を依頼しました。
(フィクションです)

未成年者誘拐罪

未成年の家出少女を自宅に泊まらせ、未成年者誘拐罪に問われるという事件が度々ニュースで話題になっています。
この場合、本人の同意があっても未成年者誘拐罪成立の妨げにはなりません。

未成年者誘拐罪は、刑法第224条に規定されています。

第二百二十四条 未成年者を略取し、又は誘拐した者は、三月以上七年以下の懲役に処する。

本条文では、未成年者の略取と誘拐について規定されています。
略取と誘拐を合わせて拐取といいます。
未成年者誘拐罪の保護法益については、学説上争いがあります。

A説:誘拐された者の自由を保護法益とする説。
自由の何たるかを理解しえない者に対する誘拐について、自由の概念を抽象化して「人の本来的な生活場所における身体の自由」を意味するものと考える。

B説:人的保護関係を保護法益とする説。
誘拐された本人が自由を奪われたことについて認識していないときに不都合であるので、親権者その他の保護監督者の利益を保護法益とすべきであるとする立場。

C説:誘拐された者の自由、誘拐された者が要保護状態にある場合は親権者等の保護監督権を保護法益とする説。
①現行法では、成人に対する無目的な単純拐取が不可罰とされていることから、未成年者については親権者等の保護監督権を保護法益としていると解する。
②意思能力はあるが、保護者のいない未成年者を拐取した場合も犯罪が成立するので、未成年者自身の自由も保護法益としていると解される。

判例は、本罪につき、暴行または脅迫を加えて幼者を不法に自己の実力内に移し、一方で監督者の監督権を侵害すると同時に、他方において幼者の自由を拘束する行為をいうとしており、③の立場を採っていると理解されています(大判明43・9・30)。

なお、犯罪が成立する場合は、未成年者自身のみを被害者と考えたとしても、法定代理人は一般に告訴権を有することから、監護権者も被害者として独自の告訴権を有すると解されます(福岡高判昭31・4・14)。

本罪の主体には、制限がなく、未成年者の監護権者も成り得るとするのが通説とされています。
判例は、保護者にも本罪の成立を肯定し、特段の事情がある場合には違法性阻却の余地を肯定することで適切な解決を図ろうとしています。
例えば、別居中で離婚係争中であった妻が養育している長男を連れ去った行為について、たとえ行為者が親権者である夫であったとしても、当該行為が未成年者略取罪の構成要件に該当することは明らかであるとし、行為者が親権者である事実は、行為の違法性が例外的に阻却されるかどうかにおいて考慮されるべき事情にすぎないと解されています(最決平17・12・6)。

また、本罪の行為である「誘拐」の意義に関しては、誘拐された者の意思に反しない態様で自己または第三者の事実的支配下におくことであって、欺罔や誘惑を手段とする場合を指します。
上記ケースのように、「おもちゃを買ってあげる」という誘い文句は「誘惑」行為に当たるでしょう。

さて、未成年者が同意していた場合にも本罪は成立し得ると最初に述べましたが、本罪の保護法益の解釈をC説とした場合、保護法益には保護監督者の監督権も含まれているので、未成年者本人の同意だけでは、監督権は侵害されたままであるので、この場合も本罪が成立する可能性があるというわけです。

兵庫県神崎郡神河町未成年者誘拐事件で、ご家族が逮捕されてお困りの方は、今すぐ刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

風俗トラブルと盗撮事件

2019-05-24

風俗トラブルと盗撮事件

風俗トラブル盗撮事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
会社員のAさんは、出張で兵庫県を訪れていました。
仕事後、宿泊先のホテルに帰ったAさんは、ホテルにデリヘル嬢を呼びました。
Aさんはプレイの様子を盗撮しようと、小型カメラを設置し、サービスを受ける様子を動画で撮影しました。
ところが、Aさんがシャワーを浴びている間に、デリヘル嬢がカメラを発見し、Aさんの盗撮行為が発覚してしまいました。
デリヘル嬢は、お店に電話しており、Aさんがシャワーを済ませて出てくると、お店の店長がホテルにきており、「盗撮しましたよね。誠意を見せてもらわないと警察に被害届を出します。」と言われました。
その場では、連絡先だけを教えて、後日連絡することになりましたが、Aさんはどう対応すればよいか分からず、風俗トラブルにも対応する刑事事件専門弁護士に相談することにしました。
(フィクションです)

風俗トラブル

風俗トラブルでの法律相談の多くは、禁止されている本番行為をしてしまった、或いは、サービスを受けている様子を盗撮し、お店から罰金や慰謝料の名目で金銭を要求されているケースです。
上記ケースでは、宿泊先のホテルにデリヘルを利用し盗撮行為に及んだというものですが、この場合、どのような犯罪が成立するのでしょうか。

迷惑防止条例違反

各都道府県で定める迷惑防止条例は、盗撮行為を禁止していますが、都道府県によっては「公共の場所や乗物」に限定されていることがあります。
しかし、兵庫県では、以下のように規定されています。

第3条の2 何人も、公共の場所又は公共の乗物において、次に掲げる行為をしてはならない。
(1) 人に対する、不安を覚えさせるような卑わいな言動
(2) 正当な理由がないのに、人の通常衣服で隠されている身体又は下着を撮影する目的で写真機、ビデオカメラその他これらに類する機器(以下「写真機等」という。)を設置する行為
2 何人も、集会所、事業所、タクシーその他の不特定又は多数の者が利用するような場所(公共の場所を除く。)又は乗物(公共の乗物を除く。)において、次に掲げる行為をしてはならない。
(1) 正当な理由がないのに、人の通常衣服で隠されている身体又は下着を写真機等を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機等を向ける行為
(2) 前項第2号に掲げる行為
3 何人も、正当な理由がないのに、浴場、更衣室、便所その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所にいる人を写真機等を用いて撮影し、撮影する目的で写真機等を向け、又は撮影する目的で写真機等を設置してはならない。

第3条の2第3項は、「何人も、正当な理由がないのに、浴場、更衣室、便所その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所にいる人を写真機等を用いて撮影し、撮影する目的で写真機等を向け、又は撮影する目的で写真機等を設置してはならない。」と定めていますので、ホテルでの盗撮も条例違反となる可能性があります。
また、仮に条例違反にならない場合でも、軽犯罪法1条23号の「のぞき」の罪になります。「のぞき」という言葉からすると、
目で見ることを意味するように思われますが、裁判例で、カメラで撮影する場合も「のぞき」に当たるというものがありますので、この罪に当たることになります。

風俗トラブルで刑事事件化

風俗トラブルだから、警察も事件化しないだろうと高を括っていてはいけません。
風俗トラブルでも、警察が事件を受理し事件として捜査を開始する可能性もゼロではありません。
刑事事件化を避けるためにも、早期に弁護士を介して被害者と示談を成立させることをお勧めします。

刑事事件を専門とする弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、これまでも風俗トラブルを含め数多くの刑事事件で被害者との示談を成立させてきました。
あなたが今、風俗トラブルや刑事事件でお困りなら、今すぐ弊所の弁護士にご相談ください。
無料法律相談のご予約は、フリーダイヤル0120-631-881までご連絡ください。

JK派遣デリヘル経営で逮捕

2019-05-23

JK派遣デリヘル経営で逮捕

JK派遣デリヘル経営逮捕となるケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県灘警察署は、女子高生をデリヘルで働かせ、わいせつな行為をさせたとして、児童福祉法違反、風営法違反などの疑いでデリヘル経営者のAさんを逮捕しました。
Aさんは、「18歳未満だとは知らなかった」と容疑を否認しています。
(フィクションです)

JKビジネスに潜む犯罪

JKビジネスとは、女子高生(JK)によるサービスを売りにした商売のことをいいます。
その中でも代表的なものがJKリフレで、女子高生の制服姿の店員が簡易マッサージや、腕枕、耳かき、添い寝等のサービスを提供するものです。
このJKリフレは、風俗店や飲食店ではないため、許可や届け出の必要はありません。
風俗店ではないので、18歳未満の少女を雇用しても風営法に違反することにはなりません。
しかし、JKリフレは売春などの温床になりやすいとも言われています。
女子高生との密着性を求める男性客の需要や、女子高生側も簡単に大金が稼げるなどの理由で、裏オプションとして性交渉などを提供することがあるからです。
これまでも実際に、JKリフレが、労働基準法違反や児童福祉法違反、児童ポルノ法違反等で摘発されてきました。
上記ケースでは、児童福祉法違反に問われているようです。

児童福祉法違反(有害支配行為)

従来、JKリフレの摘発は、労働基準法違反(危険有害業務への就業)が適用されることが多かったのですが、最近では児童福祉法違反の適用が見られます。

児童福祉法には、「有害支配の罪」が規定されています。
本罪は、「児童の心身に有害な影響を与える行為をさせる目的をもって、児童を自己の支配下に置く」犯罪です。
この「児童の心身に有害な影響を与える行為」の典型的行為は、「満15歳に満たない児童に酒席に待する行為を業務としてさせる行為」や「児童に淫行をさせる行為」などですが、これらに匹敵する行為も「児童の心身に有害な影響を与える行為」になります。
過去の裁判例では、深夜までみだらな行為をするおそれのある宿泊客にマッサージする等の行為を「児童の心身に有害な影響を与える行為」としたものがあります。
また、「自己の支配下に置く行為」とは「児童の意思を左右できる状態の基に児童を置くこと」です。
遅刻・欠勤に罰金を科す行為や住み込みで従事させている場合が該当します。
児童福祉法違反(有害支配)の刑罰は、1年以下の懲役または30万円以下の罰金となっており、労働基準法違反(危険有害業務への就業)の刑罰(6月以下の懲役または30万円以下の罰金)よりも重くなっています。

児童福祉法違反で逮捕されたら

逮捕から48時間以内に、警察は被疑者を釈放するか、検察に送致するかを決定します。
検察に送致された場合、検察官は被疑者の身柄を受けてから24時間以内に、被疑者を釈放するか、勾留請求するかを決めます。
検察官が勾留する必要があるとして裁判所に対して勾留請求がなされると、裁判官は当該被疑者を勾留するか釈放するかを判断します。
勾留決定がなされると、検察官が勾留請求した日から原則10日間被疑者は拘束されることになります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
ご家族やご友人が児童福祉法違反で突然逮捕されてしまい、どのように対応してよいか分からずお困りであれば、今すぐ弊所にお問合せ下さい。
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事件の詳細を伺った上で、刑事事件専門の弁護士から、今後の流れや取調べ対応に関するアドバイスを受けることが出来ます。
まずは、フリーダイアル0120-631-881まで。
兵庫県灘警察署までの初回接見費用:35,600円)

温泉施設で女児盗撮②

2019-05-14

温泉施設で女児盗撮②

温泉施設での女児盗撮で成立し得る犯罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県養父市の温泉施設で、男性更衣室内で、父親と来ていた女児の裸を腕時計に内蔵されたカメラを使用して盗撮したとして、会社員のAさんが逮捕されました。
Aさんの行動を不審に思った女児の父親が、施設の職員に連絡し、職員がAさんの腕時計のデータを確認したところ、女児の裸が写った動画があったため、兵庫県養父警察署に通報し、駆け付けた警察官に逮捕されたということです。
(実際の事件を基にしたフィクションです)

女児盗撮事件で成立し得る犯罪とは

前回は、温泉施設における盗撮行為に対して迷惑防止条例違反が成立し得ることを説明しました。
今回は、女児に対する盗撮行為が児童買春・児童ポルノ禁止法違反にあたる可能性があることについてお話していきます。

児童買春・児童ポルノ禁止法違反

児童買春・児童ポルノ禁止法は、児童ポルノの所持・提供・製造・輸出入等を禁止しています。
児童ポルノ禁止法における「児童ポルノ」とは、以下のものを指します。

写真、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)に係る記録媒体その他の物であって、次の各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写したものをいう。
一 児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係る児童の姿態
二 他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの
三 衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位(性器等若しくはその周辺部、臀でん部又は胸部をいう。)が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するもの (児童買春・児童ポルノ禁止法第2条3項)

上記ケースのように、女児の裸を写したものは、三号に当たる可能性があります。
「衣服の全部又は一部を着けない」とは、社会通念上衣服と認められる物を全く着用していないか、又は衣服の一部を着用していない状態をいいます。
全裸や半裸の状態がこれに当たり、通常の水着を着ている場合にはこれに当たりません。
しかし、半透明又は透明の材質で作られた衣装等を着ている場合には、社会通念上人が着用する衣服とは認められず、「衣服の全部又は一部を着けていない姿態」に該当すると考えられます。
「殊更に」とは、問題となる写真や映像等の内容が性欲の興奮又は刺激に向けられていると評価されるものであることです。
子供が裸で水遊びをしている様子を成長の記録として撮影する場合は、内容が性欲の興奮又は刺激に向けられていると評価されるものでない限り「殊更に」とは言えず児童ポルノに当たりません。
「性欲を興奮させ又は刺激するもの」とは、一般人の性欲を興奮させ又は刺激することをいいます。
一部の人の性欲を興奮させ又は刺激するものであっても、一般人の性欲を興奮させ又は刺激するものでない限り児童ポルノには当たりません。
例えば、炎暑に半裸でプールで遊んでいる姿をニュースで報道するなどは、一般人の性欲を興奮させ又は刺激するものとはいいがたく、児童ポルノにはあたりません。

児童ポルノ製造罪

第7条
3 前項に掲げる行為の目的で、児童ポルノを製造し、所持し、運搬し、本邦に輸入し、又は本邦から輸出した者も、同項と同様とする。同項に掲げる行為の目的で、同項の電磁的記録を保管した者も、同様とする。
4 前項に規定するもののほか、児童に第二条第三項各号のいずれかに掲げる姿態をとらせ、これを写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の物に描写することにより、当該児童に係る児童ポルノを製造した者も、第二項と同様とする。
5 前二項に規定するもののほか、ひそかに第二条第三項各号のいずれかに掲げる児童の姿態を写真、電磁的記録に係る記録媒体その他の物に描写することにより、当該児童に係る児童ポルノを製造した者も、第二項と同様とする。

第7条3項は、提供目的製造罪について規定しています。
「製造」とは、第2条3項に定める「児童ポルノ」を新たに作り出すことをいいます。
本罪は、児童ポルノを提供する目的で、児童ポルノを製造した場合に成立します。
第7条4項の製造罪については、児童に児童買春・児童ポルノ禁止法第2条3項各号に掲げる姿態をとらせた上、これを撮影するなどした場合には、児童ポルノ製造罪が成立することになります。
また、ひそかに児童ポルノに係る児童の姿態を撮影することで、児童ポルノを製造した場合にも、盗撮による児童ポルノ製造罪が成立します。
盗撮による児童ポルノ製造罪は、3項の提供目的製造罪と4項の製造罪と「製造」という点で同じですが、「前二項に規定するもののほか」と規定されていることから、3項にも4項にも該当しない場合のみ、盗撮による児童ポルノ製造罪が成立することになります。
これらの法定刑も、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金です。

以上のように、盗撮した被写体の年齢や盗撮した内容によっては、児童買春・児童ポルノ禁止法違反となる可能性があります。

ご家族が児童買春・児童ポルノ禁止法違反事件で逮捕されてしまいお困りであれば、今すぐ刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

温泉施設で女児盗撮①

2019-05-13

温泉施設で女児盗撮①

温泉施設での女児盗撮で成立し得る犯罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県養父市温泉施設で、男性更衣室内で、父親と来ていた女児の裸を腕時計に内蔵されたカメラを使用して盗撮したとして、会社員のAさんが逮捕されました。
Aさんの行動を不審に思った女児の父親が、施設の職員に連絡し、職員がAさんの腕時計のデータを確認したところ、女児の裸が写った動画があったため、兵庫県養父警察署に通報し、駆け付けた警察官に逮捕されたということです。
(実際の事件を基にしたフィクションです)

女児盗撮事件で成立し得る犯罪とは

上記ケースのように、銭湯などの温泉施設で、父親に連れられて男風呂に入っている女児盗撮するといった事件は少なくありません。
このような事件で成立し得る犯罪とは、どのようなものがあるのでしょうか。

迷惑防止条例違反

温泉施設における盗撮行為については、兵庫県の迷惑防止条例違反にあたる可能性があるでしょう。

第3条の2 何人も、公共の場所又は公共の乗物において、次に掲げる行為をしてはならない。
(1) 人に対する、不安を覚えさせるような卑わいな言動
(2) 正当な理由がないのに、人の通常衣服で隠されている身体又は下着を撮影する目的で写真機、ビデオカメラその他これらに類する機器(以下「写真機等」という。)を設置する行為
2 何人も、集会所、事業所、タクシーその他の不特定又は多数の者が利用するような場所(公共の場所を除く。)又は乗物(公共の乗物を除く。)において、次に掲げる行為をしてはならない。
(1) 正当な理由がないのに、人の通常衣服で隠されている身体又は下着を写真機等を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機等を向ける行為
(2) 前項第2号に掲げる行為
3 何人も、正当な理由がないのに、浴場、更衣室、便所その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所にいる人を写真機等を用いて撮影し、撮影する目的で写真機等を向け、又は撮影する目的で写真機等を設置してはならない。

まず、第1項では、対象場所が「公共の場所又は公共の乗物」に限定されています。
「公共の場所」というのは、道路、公園、広場、駅、空港、埠ふ頭、興行場、飲食店その他の公衆が出入りすることができる場所を指し、「公共の乗物」は、汽車、電車、乗合自動車、船舶、航空機その他公衆が利用することができる乗物を意味します。
次に、禁止されている行為については、「不安を覚えさせるような卑わいな言動」と定められています。
この「卑わいな言動」とは、「社会通念上、性的道義観念に反する下品でみだらな言動又は動作」をいうと解されています。(最決平20・11・10)
盗撮行為は、まさにこの「卑わいな言動」に当たるのです。
第1項では、盗撮行為に加えて、盗撮目的でカメラ等を設置する行為も禁止されています。

第2項は、対象場所を「集会所、事業所、タクシーその他の不特定又は多数の者が利用するような場所(公共の場所を除く。)又は乗物(公共の乗物を除く。)」と規定されています。
そして、禁止行為は、人の裸や下着を盗撮したり、盗撮目的でカメラ等を向ける・設置する行為です。

第3項は、「浴場、更衣室、便所その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所」が対象場所となり、それらの場所で盗撮し、盗撮目的でカメラ等を向ける・設置することが禁じられています。

このように、兵庫県の迷惑防止条例では、公共の場所・乗物だけでなく、不特定多数の者が利用する場所や通常衣服の全部・一部を着けない状態でいる場所での盗撮行為・盗撮目的のカメラ差し向け・設置行為が禁止されているのです。

上記ケースでは、「温泉施設の男性更衣室」での盗撮ですので、「通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所」に該当しますので、そのような場所で盗撮行為は、迷惑防止条例違反となるでしょう。
盗撮行為と場所に着目した場合には、迷惑防止条例違反となり、その法定刑は6ヶ月の懲役または50万円以下の罰金です。
しかし、常習が認められると、1年以下の懲役または100万円以下の罰金と加重されます。

次回のブログでは、女児の裸を盗撮する行為に対して成立し得る犯罪について説明します。

兵庫県の盗撮事件でご家族が逮捕されてお困りの方は、刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談下さい。
刑事事件専門弁護士が逮捕された方に直接接見を行う「初回接見サービス」をご案内させていただきます。
詳しくは、0120-631-881までご連絡ください。

少年鑑別所ってどんなところ?

2019-05-12

少年鑑別所ってどんなところ?

少年鑑別所について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県伊丹市に住む高校生のAくん(16歳)は、同市にある住宅の敷地内に侵入し、外に干してあった女性ものの下着を盗もうとしたところ、住人に見つかってしまいました。
住人は急いで、兵庫県伊丹警察署に通報し、警察官が付近を巡回していたところ、犯人らしき人物を見つけ、警察官がAくんに職務質問をしたところ容疑を認めたので、Aくんを逮捕しました。
Aくんは、警察から「少年鑑別所に入ることになる」と言われましたが、一体どのような場所なのか不安になり、接見にやってきた弁護士に相談しました。
(フィクションです)

少年鑑別所とは

少年鑑別所は、医学・心理学・教育学・社会学その他の専門的知識に基づき、少年の資質の鑑別を行う法務省管轄の施設です。
少年の資質の鑑別は、少年の素質・経歴・環境・人格や、それらの相互関係を明らかにし、少年の矯正に関して最も適した方針を立てることを目的として行われます。
鑑別のための調査は、主に次のことについて行われます。
・近親者及び保護者
・成育歴、教育歴、職業歴
・身体状況、精神状況
・不良行為歴、本事件の行為
・入所後の動静
・その他参考事項
このような資質鑑別と、鑑別所内での行動観察の結果を踏まえて、鑑別所としての鑑別結果の判定が行われます。
鑑別結果の判定は、主に以下の事項について行われます。
・保護処分決定の資料となるべき事項
・保護処遇の方針に関する事項
・少年院の処遇、指導、訓練に関する勧告事項
・その他将来の保護方針に関する勧告事項
判定結果は、鑑別結果通知書にまとめられ、家庭裁判所に提出されます。
この通知書は、社会記録に綴られますので、付添人である弁護士も閲覧することができます。

少年鑑別所では、少年の性別、性格、経歴、入所度数、年令、共犯関係、審判の進行状況等を考慮し、少年を別の部屋に収容します。
少年鑑別所では、警察署の留置場とは異なり、テレビを見ることができます。
少年鑑別所での面会は、近親者、保護者、付添人、その他必要と認める者に限って許可されます。
付添人との面会以外は、職員が面会に立会います。

少年鑑別所に収容される場合

少年鑑別所に収容されるのは、以下の措置がとられた場合です。

観護措置

家庭裁判所が、調査・審判を行うため、少年の心情の安定を図りつつ、少年の身体を保護してその安全を図る措置を「観護措置」といいます。
観護措置には、家庭裁判所の調査官の観護に付する在宅観護と、少年鑑別所に送致する収容観護がありますが、前者がとられることはあまりなく、観護措置は後者を指すのが通例です。
観護措置は、事件が家庭裁判所に係属している間、いつでもとることができます。
逮捕・勾留されている少年については、家庭裁判所に送致されたときに観護措置がとられることがほとんどです。
捜査段階では在宅捜査であったとしても、家庭裁判所送致後に、観護措置がとられることもあります。

勾留に代わる観護措置

検察官は、刑事訴訟法上の交流の要件を満たすと判断した場合であっても、裁判官に対し、勾留に代わる観護措置を請求することができ、裁判官は、勾留に代わる観護措置をとることができます。
勾留に代わる観護措置の手続は、基本的には勾留に関する規定が準用されますが、次の点で勾留とは異なります。
少年鑑別所収容の観護措置の他に、調査官による観護の方法をとることもできる。
・勾留に代わる観護措置の期間は、10日であり、延長できない。
・勾留に代わる観護措置として少年鑑別所収容がとられた事件が家庭裁判所に送致されると、当然に家庭裁判所送致後の少年鑑別所収容の観護措置とみなされる。
勾留に代わる観護措置で少年鑑別所に収容された場合、先述した鑑別は行われません。
留置先が警察署の留置場から少年鑑別所に変わることになるので、少年鑑別所で取調べを受けることになります。

以上、少年鑑別所の役割や少年鑑別所に収容される場合について概観しました。
少年鑑別所に収容されると、収容期間中、学校や職場に行くことができませんので、少年の更生に不利益をもたらし得ることも考えられます。
一方、観護措置は、少年の心情の安定に配慮しつつ、少年の身体の安全を確保する措置でもあるので、様々な検査や鑑別を通じて、少年の更生に資するという側面も有しています。
少年や事件内容によって、観護措置がもたらし得る影響は異なると言えるでしょう。

お子様が事件を起こし、少年鑑別所に収容されるかもしれないと心配されているのであれば、一度少年事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士にご相談ください。

痴漢事件で自首

2019-05-06

痴漢事件で自首

自首について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県宝塚市に住む会社員のAさんは、通勤で利用する電車で隣に座っていた女性が眠っていたようなので、スカートの上から女性の脚やお尻を触りました。
電車が駅に到着しようとしていたその時、眠っていたと思っていた女性は、「やめてくれますか」とAさんに言ってきたので、Aさんは驚いて思わずそのまま席を立ち、停車駅で降車しました。
その後、家に帰宅したAさんは、「女性が警察に被害届を出し、警察が捜査しはじめたら、きっと防犯カメラに映っている映像から犯人を割り出すだろう。そしたら、逮捕されてしまうかもしれない。」と不安で仕方ありません。
Aさんは、ネットで刑事事件に強い弁護士を探し、翌日相談の電話を入れました。
(フィクションです)

捜査の端緒

捜査は、警察などの捜査機関が、犯罪があると考えるとき、犯人と思われる者を特定・発見し、必要な場合にはその身柄を確保するとともに、証拠を収集・保全する一連の手続をいいます。
捜査機関が「犯罪がある」と考えるきっかけを「捜査の端緒」と呼びます。
捜査の端緒には、以下のものがありま。
・被害者や被害関係者の届出・告訴・告発
・警察官による現認(現に犯罪を行っていることを認知したもの)、職務質問、取調べ(取調べ中に他の犯罪が判明したもの)
・犯人の自首

痴漢事件では、被害者からの被害届の提出や被害者・目撃者等により現行犯逮捕されることをきっかけに事件が発覚するケースが多くなっています。

ここでは、捜査の端緒である「自首」について説明していきます。

自首とは

罪を犯した人が、自ら捜査機関に対して、自分が犯した罪を自発的に申告し、その処分を求める意思表示のことを「自首」といいます。
単に、警察署などに自ら出向くだけでは、法律上の自首が成立するとは限らないのです。

刑法第42条は、自首について規定しています。

罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その刑を減軽することができる。

つまり、自首の成立要件は、以下の4つになります。
①犯罪を起こした本人自らが自発的に犯罪事実を申告していること
②犯罪を行った本人が自身の罰則や処分を求めていること
③捜査機関に申告していること
④捜査機関が犯罪事実や犯人を特定していない段階で申告していること
これらの要件を充たしている場合に、はじめて自首が成立することになります。

自首が成立すると、刑が減軽される可能性があります。
どの程度刑が減軽されるかについても、刑法第68条が定めています。

法律上刑を減軽すべき1個又は2個以上の事由があるときは、次の例による。
1 死刑を減軽するときは、無期の懲役若しくは禁固又は10年以上の懲役若しくは禁固とする。
2 無期の懲役又は禁錮を減軽するときは、7年以上の有期の懲役又は禁錮とする。
3 有期の懲役又は禁錮を減軽するときは、その長期及び短期の2分の1を減ずる。
4 罰金を減軽するときは、その多額及び寡額の二分の一を減ずる。
5 拘留を減軽するときは、その長期の二分の一を減ずる。
6 科料を減軽するときは、その多額の二分の一を減ずる。

上記ケースの場合、Aさんは女性の服の上から体を触ったので、兵庫県迷惑防止条例違反が成立すると考えられます。
迷惑防止条例違反の痴漢に対する法定刑は、6ヶ月以下の懲役又は50万円以下の罰金です。
常習が認められると、刑が加重され、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金となります。
有期懲役の場合、長期及び短期の2分の1に、罰金の場合、多額及び寡額の2分の1に減軽されるので、迷惑防止条例違反の痴漢の場合には、3か月以下の懲役又は25万円以下の罰金(常習の場合、6ヶ月以下の懲役又は50万円以下の罰金)の範囲内で刑罰が科されることになります。

痴漢事件を起こしてしまった場合、自首することもひとつの選択肢です。
自首することにより、刑を軽くしてもらえる可能性もありますし、逃亡のおそれがないことをアピールすることにもなり逮捕の可能性を低めることもなります。

痴漢事件でお困りの方、刑事事件を起こして自首をお考えの方は、刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
初回の法律相談無料です。
法律相談のご予約は、フリーダイアル0120-631-881まで。

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