児童買春・児童ポルノ処罰法違反で逮捕

2019-03-25

児童買春・児童ポルノ処罰法違反で逮捕

~ケース~
Aさんは、出会い系サイトを通じて知り合った中学生のVさんにお金を渡す約束す代わりに性交渉をする約束をしました。
AさんとVさんは、ホテルに入りましたが、Aさんは密かにカメラを設置し、性交渉の様子を動画で撮影しました。
ある日、兵庫県佐用警察署の警察官がAさん宅を訪れ、児童買春・児童ポルノ処罰法違反の疑いでAさんを逮捕しました。
(フィクションです)

児童買春・児童ポルノ処罰法

警察庁によると、全国の警察が昨年1年間に摘発した児童ポルノ事件は、前年と比べ28.3%増加しており、過去最多を更新したということです。
残念ながら、子供を取り巻く性被害が一層深刻化しているようです。

児童買春・児童ポルノ処罰法(「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」)は、平成11年に制定・施行されました。

児童買春・児童ポルノ処罰法では、「児童買春」「児童ポルノ」に係る行為等を処罰することとしています。

1.児童買春に係る行為

児童買春罪
児童買春は、①児童、②児童に対する性交等の周旋をした者、③児童の保護者または児童を支配下に置いている者、に対して、「対償を供与し」、または「対償の供与を約束して」、その児童に対し、「性交等」をする行為です。
罰則は、5年以下の懲役または300万円以下の罰金です。

児童買春周旋罪
児童買春を周旋(買春者と児童との間に立って児童買春の仲介をすること)をする犯罪です。
罰則は、5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金で、その両方が科される可能性があります。
周旋者が、周旋を業とした場合、例えば会員制売春クラブのようなものを作って利益を上げていた場合には、刑事罰が加重され、7年以下の懲役及び1000万円以下の罰金となります。

児童買春勧誘罪
児童買春の周旋をする目的で、人に児童買春をするよう勧誘した場合に成立します。
罰則は、周旋罪と同様です。

2.児童ポルノに係る行為

児童ポルノ単純所持・保管罪
「自己の性的好奇心を満たす目的」で、児童ポルノを「所持」、又は児童ポルノに係るデータを「保管」する行為です。
ただし、所持開始の時点で、「自己の意思に基づいて所持するに至った者」であって、「当該者であることが明らかに認められる者」に限られます。
罰則は、1年以下の懲役または100万円以下の罰金です。

児童ポルノ提供罪
児童ポルノを提供する行為が対象となります。
児童ポルノやそのデータ等を相手方が利用することができる状態に置く法律上・事実上の一切の行為を「提供」といい、必ずしも相手方が現に受領することまでは必要となりません。
罰則は、3年以下の懲役または300万円以下の罰金です。
更に、不特定多数の者に対する提供または公然と陳列する行為は、刑罰が加重され、5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金、またはこれの併科となります。

提供目的所持・保管行為等罪
提供・陳列の目的で、児童ポルノを製造・所持・運搬・輸入・輸出し、又はデータを保管した者は、3年以下の懲役または300万円以下の罰金に処せられる可能性があります。
また、不特定多数の者に対する提供や公然と陳列する目的で行われた場合は、刑事罰は加重され、5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金、またはその両方が科される可能性があります。

児童ポルノ製造罪
他人に提供する目的がない場合であっても、児童に「児童ポルノに係る児童の姿態」をとらせた上、これを写真等によって描写し、児童ポルノを製造する行為で、その罰則は、3年以下の懲役または300万円以下の罰金です。
また、「児童ポルノに係る児童の姿態」を盗撮することにより児童ポルノを製造した場合も、同様の罰則が設けられています。

児童ポルノ輸出入罪
児童ポルノを不特定多数に提供または公然と陳列する目的で、児童ポルノを外国に輸入し、又は外国から輸出した日本国民は、5年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金、またはこの併科となる可能性があります。

Aさんに対しては、児童買春罪、児童ポルノ所持・保管罪、児童ポルノ製造罪が成立する可能性があるでしょう。
もちろん、Aさんが、Vさんを18歳未満であると分かっていた、もしくは、18歳未満かもしれないがそれでも構わないと思っていたことが必要となります。

このように、児童買春・児童ポルノ処罰法児童買春児童ポルノに係る様々な行為を禁止し、処罰の対象としています。
児童買春児童ポルノ事件で加害者となり、対応にお困りであれば、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の刑事事件専門弁護士にご相談ください。