器物損壊事件で逮捕されたら

2019-12-21

器物損壊事件で逮捕された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県西脇市のアパートの窓ガラスに石のようなものが投げつけられ窓ガラス2枚が割られるという事件が発生しました。
住人のVさんが、兵庫県西脇警察署に通報したことで事件が発覚しました。
付近の防犯カメラの映像から、県内に住むAさんの犯行である可能性が浮上しました。
Aさんは、兵庫県西脇警察署の任意同行に応じ、容疑を認めたため、その後器物損壊の容疑で逮捕されることとなりました。
警察は、AさんとVさんとの間に何らかのトラブルがあったとみて調べているとのことです。
(フィクションです)

器物損壊罪について

器物損壊罪は、刑法第261条に規定されています。

第二百六十一条 前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。

器物損壊罪は、他人の物を損壊・傷害した場合に成立する犯罪です。

◇客体◇

器物損壊罪の客体は、公用文書等、他人の私用文書等、建造物・艦船以外のすべての物です。
「公用文書等」とは、刑法第258条の客体である「公務所の用に供する」文書のことで、その作成者、作成の目的等にかかわらず、現に公務所において使用に供せられ、または使用の目的で保管されている文書のことをいいます。
「私用文書等」は、刑法第259条の客体である「権利又は義務に関する他人の文書または電磁的記録」を指し、権利義務の存否、得喪、変更等を証明する文書・電磁的記録のことです。
また、「建造物・艦船等」は、刑法第260条の客体であり、「建造物」とは、家屋その他これに類似する建築物であって、屋蓋を有し、障壁または柱材で支持され、土地に定着し、その内部に人が出入りすることができることが必要となります。「艦船」は、軍艦および船舶を意味します。
これらのものに該当しないすべての物が、器物損壊罪の客体となります。
土地などの不動産、動物も本罪の客体に含まれます。

◇行為◇

器物損壊罪の構成要件的行為は、「損壊」または「傷害」です。
「損壊」とは、物質的に物の全部または一部を害し、または物本来の効用を失わせる行為をいいます。
判例は、食器に放尿する行為、他人の挿苗を引き抜き投棄した行為などが「損壊」に当たるとしています。
「傷害」は、動物を毀損することで、物理的に殺傷する場合だけでなく、動物としての本来の効用を失わせる場合も含みます。
例えば、鯉を流出させる行為や、仕切網のロープを解いて捕獲したイルカを逃す行為も「傷害」に当たるとされます。

◇故意◇

器物損壊罪が成立するためには、故意に「他人の物を損壊・傷害」していなければなりません。
つまり、客体が他人の所有に属すること、および当該行為によって客体を物理的に毀損し、または客体の効用を害することの認識が必要となります。

器物損壊事件で逮捕されたら

器物損壊罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない親告罪です。
ですので、器物損壊に問われ、容疑を認めているのであれば、被害者との示談を成立させることが何より重要です。
被害者との示談が成立し、告訴を取下げてもらえれば、事件を早期に解決することができます。
つまり、被害者との示談成立により、終局処分として不起訴を獲得し、逮捕されている場合には釈放となります。
しかし、被害者との示談交渉は、加害者やその家族が直接しないほうがよいでしょう。
なぜなら、捜査機関から被害者の連絡先を教えてもらえることは稀ですし、被害者が直接連絡することを拒否する場合も多いからです。
ですので、弁護士を代理人とし、被害者との示談交渉を行うのが一般的です。

刑事事件を起こし、被害者との示談交渉にお困りであれば、刑事事件に精通する弁護士に任せるのがよいでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件でお困りの方は、弊所の弁護士にいますぐご相談ください。
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