Archive for the ‘性犯罪’ Category

ストーカー行為で逮捕

2019-07-20

ストーカー行為で逮捕

ストーカー行為での逮捕について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
会社員のAさんは、会社の取引先に勤務していたVさんと1年間交際していました。
しかし、1年経ったある日、Vさんから別れ話を切り出し、2人の交際関係は終了しました。
別れたことでAさんのVさんに対する態度が豹変し、交際時に渡したプレゼント代や食事代などを清算してほしいと、AさんはVさんに一日に何度もメールや電話をしたり、時にはVさん宅を訪れることもありました。
怖くなったVさんは、兵庫県加東警察署に相談し、Aさんは警察からVさんへの接触をしないよう警告を受けていました。
それでも、AさんはVさんへの連絡を続けていたため、ストーカー行為をしたとしてAさんは逮捕されることとなりました。
(フィクションです)

男女関係のもつれからのストーカー行為

交際相手や元交際相手に対する執拗なつきまといや連絡は、法律で規制される「ストーカー行為」に該当する可能性があります。
一昔前までは、警察も男女関係のもつれについては積極的に介入することはしませんでしたが、ストーカー行為から殺人事件に発展したケースもあり、近年では警察も積極的にストーカー事件やDV事件といった男女関係のもつれから端を発する事件に介入するようになりました。

ストーカー行為については、「ストーカー行為等の規制等に関する法律」(以下、「ストーカー規制法」という。)で規制されています。
ストーカー規制法では、以下のように罰則を設けています。

第十三条 ストーカー行為をした者は、六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
2 前項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
第十四条 禁止命令等(第五条第一項第一号に係るものに限る。以下同じ。)に違反して
ストーカー行為をした者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
2 前項に規定するもののほか、禁止命令等に違反してつきまとい等をすることにより、
ストーカー行為をした者も、同項と同様とする。
第十五条 前条に規定するもののほか、禁止命令等に違反した者は、五十万円以下の罰金
に処する。

つまり、罰則の対象は、
(1)ストーカー行為をした者。
(2)禁止命令等に違反してストーカー行為をした者。
(3)禁止命令等に違反してつきまとい等をし、ストーカー行為をした者。
(4)禁止命令等に違反した者。
です。

ストーカー行為」というのは、「同一の者に対し、つきまとい等(一号から第四号までに掲げる行為については、身体の安全、住居等の平穏若しくは名誉が害され、又は行動の自由が著しく害される不安を覚えさせるような方法により行われる場合に限る。)を反復してすること」をいいます。(ストーカー規制法第2条2項)
「つきまとい等」というのは、「特定の者に対する恋愛感情その他の好意の感情又はそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で、当該特定の者又はその配偶者、直系若しくは同居の親族その他当該特定の者と社会生活において密接な関係を有する者に対し、次の各号のいずれかに掲げる行為をすること」をいいます。(同法第2条1項)
①つきまとい、見張り、おしかけ、うろつきなど
②監視していることを知らせる行為
③面会や交際などを要求すること
④乱暴な言動等
⑤無言電話、繰り返しの電話・FA・メール送信等
⑥汚物などの送付
⑦名誉を傷つけること
⑧わいせつな言葉を投げかけたり、わいせつな画像を送りつけたり、インターネット掲示板に掲載するなど

ストーカー被害を受けている被害者から相談があった場合、被害者からの申出があった上で、つきまとい等を行い更に反復してつきまとい等を行うおそれがあると判断すると、警察は加害者に対してつきまとい等をやめるよう「警告」をすることができます。
それでも加害者が 警告を無視し、つきまとい等をし、更に反復して行うおそれがある場合には、公安委員会は、つきまとい等をこれ以上しないよう「禁止命令」を出すことができます。
この禁止命令にも違反し、ストーカー行為をした場合には、上の(2)~(4)に当たることになります。
また、ストーカー行為をした者については、被害者などの告訴により、警告や禁止命令等を経ず、刑罰の対象となります。
ですので、事前に警察からの警告を受けずに、いきなりストーカー規制法違反で逮捕されることも十分にあり得ます。

ストーカー事件では、加害者は被害者の連絡先や住居を知っていることが多いので、被害者との接触を回避するために身体を拘束される可能性は高いと言えるでしょう。

ご家族がストーカー事件で加害者として逮捕されたら、刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご連絡ください。
ストーカー事件も含めた刑事事件を専門とする弁護士が、連絡をいただいてから24時間以内に逮捕された方と接見を行う「初回接見サービス」をご案内させていただきます。
詳しくは、フリーダイヤル0120-631-881までご連絡ください。

刑事裁判と被害者参加

2019-07-17

刑事裁判と被害者参加

刑事裁判被害者参加について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
酒に酔った状態の女性Vさんが抵抗できないことを利用し、わいせつな行為を行い怪我を負わせたとして、Aさんは兵庫県伊丹警察署に準強制性交等致傷の容疑で逮捕されました。
逮捕・勾留後に同罪で起訴されましたが、弁護人を通じて被害者であるVさんが被害者参加制度を利用する予定であることを知りました。
裁判員裁判かつ被害者参加が予定されており、通常の刑事裁判とは異なる点も多く、Aさんは弁護人と入念な打ち合わせを重ねて裁判に臨みたいと思っています。
(フィクションです)

刑事裁判について

あなたがある罪を犯し、警察などの捜査機関に逮捕されたとしましょう。
検察・警察の捜査終了後に、担当の検察官があなたを起訴するか否かを判断します。
検察官による起訴は、正式起訴と略式起訴の2種類があります。
「略式起訴」というのは、刑事裁判の正式な手続きを踏まずに、検察官からの提出書類に基づいて処罰を決定するものです。
一方、「正式起訴」とは、検察官が裁判所に対して起訴状を提出し、審理を求めるものです。

刑事裁判の当事者は、検察官と被告人・弁護人です。
裁判官は、当事者から提出された証拠に基づいて、検察官が起訴状で示した起訴事実が合理的な疑いを超えて立証されたか否かを判断します。

通常の刑事裁判では、検察官、被告人および弁護人、裁判官が主要な役割を果たすことになります。
しかし、ある一定の重大な刑事事件は裁判員制度の対象となります。
裁判員裁判では、被告人が無罪か有罪か、有罪である場合にはどのような量刑を科すべきかについて、裁判官だけではなく、国民から選ばれた裁判員と共に決定されます。
通常の刑事裁判では、裁判官が一人の場合、合議体で三人の場合がありますが、裁判員裁判となれば、法廷の裁判官席には9名ものジャッジが当事者の主張に耳を傾けることになるのです。

被害者参加制度について

さて、それでは犯罪被害者は、刑事裁判において如何なる役割を担うのでしょうか。

従来、刑事裁判において、犯罪被害者は、起訴事実を証明する証拠である「証人」としての役割のみを担ってきました。
しかし、90年代より犯罪被害者の権利実現に向けた動きが大きくなり、2018年にはある一定の犯罪被害者等が刑事裁判に参加することができる「被害者参加制度」が導入されました。
参加の申出をすることができるのは、以下の事件の犯罪被害者本人や法定代理人、犯罪被害者本人が亡くなった場合や心身に重大な故障がある場合の犯罪被害者の配偶者、直系親族、兄弟姉妹です。
①殺人、傷害などの故意の犯罪行為により人を死傷させた罪
②強制わいせつ、強制性交等などの罪
③逮捕および監禁の罪
④略取、誘拐、人身売買の罪
⑤上の②~④の犯罪行為を含む他の犯罪
⑥過失運転致傷などの罪
⑦上の①~⑤の未遂罪

被害者参加制度の利用は、検察官に対して申し出ます。
申出を受けた検察官は、裁判所に通知し、裁判所は被告人または弁護人の意見を聴いた上で、犯罪の性質、被告人との関係といった事情を考慮し、相当と認める場合には犯罪被害者等の参加を許可します。
参加が認められた被害者は、「被害者参加人」と呼ばれます。

被害者参加人またはその委託を受けた弁護士は、
・公判期日への出席
・検察官の権限行使に関して意見を述べ、説明を受ける
・情状に関する事項についての証人尋問
・被告人質問
・事実関係や法律の適用についての意見陳述
を行うことができます。

被害者またはその代理人が刑事裁判に参加することで、被害者に配慮した審理の進行が求められます。
しかし、被告人の不利益になるような参加形態についてはしっかりと意見しなければなりません。
また、裁判員裁判では、裁判員が被害者参加人等の意見や主張に重きを置き、量刑に影響を与えることも懸念されます。
被害者参加人等が参加する裁判員裁判では、過剰に被害者よりの判断とならぬよう、慎重に審理を進めることが重要です。
そのような弁護は、刑事裁判に豊富な経験を持つ弁護士に任せましょう。

刑事事件でお困りの方は、刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に今すぐご相談ください。

パパ活と児童買春

2019-07-15

パパ活と児童買春

パパ活児童買春について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
会社員のAさんは、SNSで「パパ活」の書き込みとしていた少女Vさん(15歳)と連絡をとるようになりました。
事前のやりとりでは、食事だけの約束でしたが、実際に会って話をしているとVさんはこれまで何度も売春行為をしていることを聞き、Aさんも性欲を抑えることが出来ず、2万円を渡すことを約束し、兵庫県宝塚市にあるホテルで性交を行いました。
その後も、Vさんと連絡をとっていたAさんでしたが、突然Vさんと連絡がとれなくなってしまいました。
Aさんは、Vさんが警察沙汰に巻き込まれたのではないか、自分との関係が発覚してしまうのではないかと急に不安になり、慌てて刑事事件に強い弁護士に相談することにしました。
(フィクションです)

パパ活って?場合によっては犯罪に?

一時期メディアでも大きく報じられていた「パパ活」。
「就活」、「婚活」、「朝活」など、「○○活」という言葉をよく耳にしますが、何かに対して活動するといった意味でよく使われていますよね。
パパ活」という言葉は、一般的に、若い女性が男性と食事やお茶を一緒にする対価として金銭を受け取る活動のことを指します。
簡単に言えば、金銭的に支援してくれる男性=パパを探す活動ですね。
パパ活」という言葉は、数年前から若い女性に広がっており、当初は女子大生やOLが小遣い稼ぎとして行っていたようですが、今では女子中学生にまで広がっています。
SNSで「パパ活」で検索すると、数多くの投稿がヒットします。
しかし、「パパ活」という言葉で可愛らしく装っていても、中身はいわゆる「援助交際」と変わらないものもあるのです。
より高額の対価を得ようとする者と、若い人と関係を持ちたいと思う者との需要と供給が合致し、買春行為に及ぶケースも少なくないといいます。
しかし、買春の相手方が18歳未満であった場合、買春をした者に対して「児童買春罪」が成立する可能性がでてくるのです。

児童買春罪

児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」(以下、「児童買春・児童ポルノ禁止法」という。)は、児童買春について規定しています。

第四条 児童買春をした者は、五年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。

ここでいう「児童買春」というのは、①児童、②児童に対する性交等の周旋をした者、③児童の保護者または児童をその支配下に置いている者に対し、対償を供与し、又はその供与の約束をして、当該児童に対し、性交等(性交若しくは性交類似行為をし、又は自己の性的好奇心を満たす目的で、児童の性器等(性器、肛門又は乳首をいう。以下同じ。)を触り、若しくは児童に自己の性器等を触らせることをいう。以下同じ。)をすることをいいます。

相手が18歳未満だと知らなかった場合には、児童買春罪は成立しません。
しかし、単に「知らなかった」と主張するだけでは不十分です。
相手方児童の外見や言動、知り合った経緯などから判断されることになりますが、例えば、児童が偽造した免許証などを提示しており、当該児童が18歳以上であると判断した合理的な理由があった場合には、児童買春罪の故意がないとして成立しないことになるでしょう。
ですので、相手が18歳未満であることを知らなかったと捜査機関にしっかりと主張したい場合には、早期に弁護士に相談し取調べ対応についてのアドバイスをもらうことが重要です。
また、弁護士に弁護を依頼することで、当時の服装や外見、相手方児童とのメールでのやりとりなどから、故意がないことを客観的に主張した意見書を捜査機関に提出してもらうのもよいでしょう。

他方、相手方児童を18歳未満だと知った上で行為に及んだことを認める場合には、被害者との示談交渉を行うことが処分を少しでも軽くするために有効な手段となります。
被害者である児童は、18歳未満ですので、直接示談書を交わす相手とはなりません。
児童の親などが実際の交渉相手となります。
自分の子供も合意の上で行った行為とはいえ、買い手である買春者に対する想いはそう肯定的なものではありません。
むしろ、買春者に対して憎悪や激しい処罰感情を持っている場合も少なくありません。
事件を早く解決したいがために、加害者が直接示談交渉をしようなどと早まらないほうがよいでしょう。
示談交渉は、経験豊富な弁護士に任せましょう。

児童買春事件を起こし、対応にお困りであれば、児童買春事件にも対応する刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
無料相談初回接見サービスのご予約は、フリーダイヤル0120-631-881までご連絡ください。

スナックで強制わいせつ事件

2019-07-14

スナックで強制わいせつ事件

強制わいせつ罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県加西市にあるスナックを訪れていたAさんは、会計前に近くのATMに現金を引き出すため、女性従業員Vさんと一緒に店を出ました。
その道中、Aさんは、Vさんの胸をもみ、お尻を触ってきたので、Vさんは驚き、逃げるように近くの交番に駆け込みました。
Aさんは、強制わいせつの容疑で逮捕されましたが、酔いが冷めたAさんは容疑を認め、自身の行為を猛省しています。
(フィクションです)

お酒を飲むと、普段は温厚な人が、感情的になったり欲求をコントロールすることができなくなることがあります。
また、スナックやキャバクラなどの女性従業員に対してなら、それぐらい構わないと思い、男性客が彼女らの胸やお尻を触るなどといった行為は、そう珍しくはないようです。
異性相手の接客業だからといって、無理やり相手の胸やお尻を触る行為が許されるわけではありません!
行為態様によっては、強制わいせつ罪が成立し得るのです。

強制わいせつ罪

強制わいせつ罪は、刑法第176条に規定されています。

第百七十六条 十三歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、六月以上十年以下の懲役に処する。十三歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

強制わいせつ罪は、13歳以上の男女に対し、暴行または脅迫を用いてわいせつな行為をした場合に成立する犯罪です。
また、13歳未満の男女に対しては、手段や同意の有無を問わず、わいせつな行為をした場合に成立します。

1.わいせつな行為

本罪でいる「わいせつな行為」というのは、性的な意味を有し、本人の性的羞恥心の対象となるような行為のことをいいます。
相手の陰部や胸を触る、キスをするなどは「わいせつ行為」に当たります。
強制わいせつ罪における「わいせつ行為」は、公然わいせつ罪のそれより広く理解されています。
同じ「わいせつ行為」でも、強制わいせつ罪の保護法益が個人の性的自由であるのに対して、公然わいせつ罪のそれが性的秩序であり、それぞれの「わいせつ行為」の内容が異なるためです。

2.暴行・脅迫

わいせつな行為を強要する手段としての暴行・脅迫は、相手方の反抗を抑圧する程度のものである必要はありませんが、反抗を著しく困難にする程度のものであることが必要とされます。
また、暴行自体がわいせつな行為である場合、わいせつな行為そのものによって被害者が怖くて抵抗できなかった場合でも、強制わいせつ罪が成立する可能性があります。

3.主観的要件

13歳未満の者を13歳以上であると勘違いして、暴行・脅迫によらずにわいせつな行為をした場合には、故意がないため強制わいせつ罪は成立しません。
かつて、判例は、強制わいせつ罪の成立には「犯人の性欲を刺激興奮させまたは満足させる性的意図」が必要で、被害者への報復や虐待目的で被害者を裸にして写真を撮影したとしても強制わいせつ罪は成立しないとする立場をとっていました。
しかし、平成29年11月29日の最高裁判所の判決で「性的意図を一律に強制わいせつ罪の成立要件とすることは相当ではない」と判断しました。
これにより、性的意図がなくても強制わいせつ罪が成立する可能性があることが示されました。

以上より、上記ケースにおいてのAさんの行為を検討すると、Vさんの意図に反して、Vさんの胸をもんだりお尻を触ったりする行為は、暴行でありわいせつな行為でもあり、強制わいせつ罪が成立する余地はあるでしょう。

このような被害者がいる事件では、事件解決の重要な手段として被害者との「示談」が挙げられます。
「示談」とは、被った被害に対して金銭的に賠償する代わりに、被害届や告訴の取下げなど、当該事件は当事者間では解決したと合意することです。
強制わいせつ罪は親告罪ではなくなりましたが、被害者からの許しが得られている場合には、検察官が不起訴として事件を終了する可能性は大いにあります。
一方、親告罪ではないので、被害者と示談したからといって、必ずしも検察官がすべての事件を不起訴にするというわけではないことに注意が必要です。

強制わいせつ事件を起こし、対応にお困りであれば、性犯罪も数多く取り扱う刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881まで。

痴漢事件で示談

2019-07-12

痴漢事件で示談

痴漢事件における示談について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
ある夜、兵庫県神戸市兵庫区を走行中の電車内で、会社員のAは隣に座っていた若い女性Vさんのお尻を触ったとして、停車駅でVさんに手を掴まれて降車させられました。
Aさんは触ったことを認めており、そのまま駅員室に連れて行かれ、兵庫県兵庫警察署から駆け付けた警察官に現行犯逮捕されました。
翌日の夕方、Aさんは釈放となりましたが、Vさんに対しての謝罪と被害弁償をしたいと警察官に申し出ましたが、弁護士を通して示談するように勧められました。
そこで、Aさんは刑事事件に強い弁護士に相談しようと思い、法律事務所に電話を入れました。
(フィクションです)

示談とは

示談」は、当事者間で話し合って問題を解決することをいいます。
より細かく言うと、加害者が被害者に対して相応の弁償金を支払う一方、被害者は被害届の提出を行わないなど、当事者間では今回の事件は解決したと約束することをいいます。
一般的には、弁護士が加害者を代理して、被害者と示談交渉を行います。
被害者側にも弁護士がたつこともあり、そうなれば代理人である弁護士間で実際に交渉することになります。

示談にも、その内容や効果により幾つかに種類分けすることができます。

(1)被害弁償
加害者が被害者に被害を金銭的に弁償すること。
成立した場合、将来の民事裁判の可能性を低くすることができます。

(2)単なる示談の成立
当事者が事件を解決すると約束すること。
成立した場合、将来の民事裁判を予防することができます。

(3)宥恕付き示談の成立
示談書の中に、被害者の許しの意思が表示されること。
成立した場合、事件が当事者間で完全に解決し、被害者が処罰を望んでいないことを表現することができます。

示談の効果

被害者がいる事件で、被害者と示談を成立することにより、どのような効果が期待されるのでしょうか。
上の(3)の宥恕付き示談書が成立した場合、加害者の処罰を望まないとする被害者の意思が表記されていますので、警察や検察もよほど事件が悪質で処罰が必要と判断されるものでない限り、加害者の身柄を確保し、捜査・起訴する可能性は低いでしょう。
親告罪の場合には、示談が成立し告訴が取下げされると、起訴することができませんので、取り下げられた時点で事件終了となります。
そのため、被害者がいる事件においては、早期に事件を解決する手段として、示談がよく用いられるのです。

示談をするときの注意

示談成立には大きなメリットがありますが、示談交渉や締結時の注意点もいくつかあります。

1.示談交渉は当事者間で行わない
加害者が、警察に被害者と示談交渉したいから連絡先を教えてほしいと頼んでも、連絡先を教えてくれることはあまりありません。
被害者は、加害者と接触することを望まず、警察から加害者の意向を伝えられても、自分の連絡先を教えることに不安を感じることが多いからです。
その点、弁護人限りであれば、連絡先を教えてもよいと回答されることが多くあります。
ですので、被害者との示談交渉には代理人である弁護士に依頼されるのが、より円滑に交渉を進める上で重要でしょう。
また、被害者の連絡先を知っている場合であっても、当事者間が直接交渉することはあまりお勧めしません。
話し合いが感情的になり、交渉がうまくいかないことが多かったり、その結果不当に高い示談金が求められることになり得るからです。

2.示談書を作成すること
示談をする場合、ちきんと書面にすることが大事です。
口頭で示談が成立したといっても、それを警察・検察・裁判所に証明することが難しいからです。
示談が成立したら、すぐに書面にするよう弁護士に頼みましょう。

痴漢事件において、示談は事件の早期解決に有効な手段と言えます。
痴漢事件を起こしてお悩みの方は、刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
痴漢事件をはじめ数多くの刑事事件を取り扱い、示談交渉にも豊富な経験を持つ弁護士が、直接ご相談をお受けします。
詳しくは、フリーダイヤル0120-631-881まで。

少年事件の捜査段階における弁護活動

2019-07-11

少年事件の捜査段階における弁護活動

少年事件捜査段階における弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県高砂市にある駅構内の階段で女子高生のスカート内を盗撮したとして、高校2年生のAくんは目撃者によって駅員室に連れて行かれました。
その後、通報を受けて駆け付けた兵庫県高砂警察署の警察官に、警察署に連れて行かれましたが、その日の夜にAくんの両親が迎えにきて釈放となりました。
警察からは「また連絡します。」と言われており、今後どのように対応すればよいか分からず、翌日少年事件に強い弁護士のもとに相談に訪れました。
(フィクションです)

少年が事件を起こしたら

20歳未満の少年が刑罰法令に触れる行為を行った場合、少年法に基づいた手続に沿って事件が処理されることになります。
しかし、事件が家庭裁判所に送致される以前の捜査段階においては、成人の刑事事件とほぼ同様に刑事訴訟法に沿って進みます。
(ただし、14歳未満の者に対しては刑事責任は問われませんので、これらの者については異なります。)

警察官による職務質問や所持品検査、自動車検問、現行犯逮捕、自首、告訴、告発、被害届などを発端として警察などの捜査機関は捜査を開始します。
盗撮事件の場合には、現行犯逮捕や被害届により事件が警察に発覚することが多くなっています。

逮捕された場合

盗撮行為を行い逮捕されてしまった場合、警察は逮捕から48時間以内に被疑者を検察に送致するか、それとも釈放するかを決めます。
盗撮はスマートフォンで行われることが多く、スマートフォンを既に押収しており、被害者も容疑を認めており身元引受人もしっかりしている場合には、逃亡や罪証隠滅のおそれがないとして48時間以内に釈放となることが多いようです。
他方、容疑を否認している、余罪も多く疑われる、身元引受人がいないなどであれば、検察に送致される可能性も充分にあります。
検察に送致されると、検察官は少年を勾留する必要があると判断した際には、裁判所に対して勾留請求または勾留に代わる観護措置を請求します。
勾留に代わる観護措置は、少年法に規定されており、勾留場所を少年鑑別所とし、勾留期間も10日間と勾留と違って延長はできません。
検察官からの勾留請求または勾留に代わる観護措置の請求を受けた裁判官は、当該少年を勾留または勾留に代わる観護措置をとるか否かを判断します。
勾留が決定すれば、検察官が勾留請求をした日から原則10日間、延長が認められれば最大で20日間の身体拘束となり、勾留に代わる観護措置がとられれば10日間の身体拘束を余儀なくされます。

捜査段階での弁護活動

逮捕される前であれば、相談において刑事処分の見通しや対処方法をアドバイスしたり、取調べ対応を指示する、出頭や取調べなどへ同行するなどします。
逮捕されてしまった場合には、少年との小まめに接見し取調べについて綿密に打ち合わせを行い、釈放に向けた活動を行います。
接見禁止が付いている場合には、ご家族との面会が可能となるよう一部解除に向けて動きます。
さらに、被害者がいる事件では、被害者との示談交渉を迅速に行うなど、事件の早期解決や後の審判でも有利に考慮されるよう努めます。
加えて、少年事件では要保護性の解消も審判の審理対象となりますので、少年の資質や事件内容に応じて適切な環境調整をご家族や学校・職場と協力して捜査段階から行います。

お子様が事件を起こし突然逮捕されてしまったら、お子様ご本人もご家族も今後の流れや最終的な処分について不安を抱かれることでしょう。
少年の場合には、成人の刑事事件とは異なる手続がとられることもあり、少年事件に特有の対応を迫られることもあります。
そんなときには、刑事事件にも少年事件にも精通する弁護士にご相談・ご依頼されるのがよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
事務所設立以来、数多くの少年事件を取り扱ってまいりました。
その豊富な経験から得たノウハウと活かし、迅速かつ適切な弁護活動をご提供いたします。
お子様が事件を起こした、逮捕された、家庭裁判所に送致されたとご対応にお悩みの方は、今すぐ弊所の弁護士にご相談ください。
詳しくは、フリーダイヤル0120-631-881までご連絡ください。
専門のスタッフが事件概要を伺った上で、無料法律相談もしくは初回接見サービスをご案内させていただきます。

少年と援助交際

2019-07-04

少年と援助交際

少年援助交際について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県南あわじ市に住む中学生のAさん(15歳)の母親のもとに、兵庫県南あわじ警察署から連絡がありました。
「児童買春事件の件で、娘さんに話を聞きたい」と言われ、はじめてAさんの母親はAさんが援助交際をしていたことを知りました。
Aさんの母親は、Aさんが援助交際の件で今後逮捕されたりするのかと心配になり、少年事件に詳しい弁護士に相談することにしました。
(フィクションです)

子供が援助交際をしていたことが分かったら

一般的に、援助交際というのは、金銭等の経済的利益の代償として、性交を含めた性的な関係を提供することをいいます。
女子中学生や女子高生が援助交際を行うことも多く、児童買春として問題となっています。
児童買春をした者が、児童買春・児童ポルノ禁止法に違反し、刑事罰の対象となるのは多く知られたところですが、児童売春をした未成年者にはどのような処分が科され得るのでしょうか。

1.被害者として

児童買春は、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(以下、「児童買春・児童ポルノ禁止法」という。)によって禁止されています。
ここでいう「児童買春」というのは、児童、児童に対する性交等の周旋をした者、または児童の保護者や児童をその支配下に置いている者に対し、対償を供与し、又はその供与の約束をして、当該児童に対し、性交等(性交若しくは性交類似行為をし、又は自己の性的好奇心を満たす目的で、児童の性器等(性器、肛門又は乳首をいう。以下同じ。)を触り、若しくは児童に自己の性器等を触らせることをいう。以下同じ。)をすることをいいます。(児童買春・児童ポルノ禁止法第2条第2項)
児童買春をした者は、児童買春・児童ポルノ禁止法によって処罰の対象となります。(児童買春・児童ポルノ禁止法第4条)
児童買春・児童ポルノ禁止法は、児童の権利を擁護することを目的とした法律ですので、同法において、児童買春の相手方となった児童は、児童買春によって心身に有害な影響を受けた児童買春の被害者として扱われることになります。
ですので、上記ケースのように、警察から児童買春事件の被害者として事情聴取を求められることがあります。

2.ぐ犯少年として

性交等を行う援助交際は売春行為であり、売春防止法に違反することとなります。(買春禁止法第3条)
しかしながら、単純な売春行為のみであれば、売春禁止法によって処罰されることはありません。
ただ、援助交際を繰り返している少年は、性の逸脱行為があるとして、補導の対象となります。
警察官は、街頭補導活動を中心とする補導活動を行っています。
街頭補導というのは、道路その他の公共の場所、駅その他の多数の客を来集する施設又は風俗営業の営業所その他の少年の非行が行われやすい場所において、非行少年、不良行為少年、被害少年、そして要保護少年を発見し、必要に応じその場で、次の措置をとることをいいます。
①非行少年については、本人又はその保護者に対する助言、学校その他の関係機関への連絡その他の必要な措置をとる。
②不良行為少年については、当該不良行為についての注意、その後の非行を防止するための助言又は指導その他の補導を行い、必要に応じ保護者に連絡する。
③被害少年については、適切な助言を行う等必要な支援を実施する。
④要保護少年については、児童相談所への通告又は児童相談所長もしくは都道府県知事の委託を受けて行う一時保護の適切な実施のため、本人又はその保護者に対する助言、学校その他の関係機関への連絡その他必要な措置をとる。

また、売春を行っていた少年は、「ぐ犯少年」として家庭裁判所に送致され、審判に付される可能性があります。
「ぐ犯少年」というのは、ぐ犯事由があり、その性格や環境からみて、将来罪を犯すおそれのある20歳未満の少年のことです。
ぐ犯事由というのは、次に掲げる事由です。
①保護者の正当な監督に服しない性癖のあること。
②正当な理由なく家庭に寄りつかないこと。
③犯罪性のある人若しくは不道徳な人と交際し、又はいかがわしい場所に出入りすること。
④自己又は他人の徳性を害する行為をする性癖のあること。
これらのぐ犯事由自体は犯罪には該当しないので、他に犯罪行為がない限り、家庭裁判所への送致に先立って逮捕・勾留等はなされません。
しかし、捜査機関においてぐ犯事由があると思料するときには、家庭裁判所に送致され、調査・審判を経て最終的な処分が決定することとなります。

このように、犯罪行為そのものを行っていない場合であっても、ぐ犯少年として家庭裁判所に送致され、調査・審判に付される可能性はあるのです。

お子様がぐ犯少年として家庭裁判所に送致されて、その対応にお困りであれば、少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

兵庫県淫行条例違反で逮捕

2019-06-22

兵庫県淫行条例違反で逮捕

兵庫県淫行条例違反について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
大学生のAさん(21歳)は、中学生のVさん(15歳)とSNSを通じて知り合いました。
連絡をとるうちに、AさんからVさんを誘い、一度二人で会うことになりました。
Aさんは、Vさんを実際に会うのはその日が初めてでしたが、食事後に行ったカラオケ店で性交しました。
その後も、AさんとVさんは連絡を取り合い、2~3回会い、性交をするという関係でした。
しかし、突然Vさんと連絡がとれなくなり、その後、兵庫県福崎警察署がAさん宅を訪れ、Aさんは淫行条例違反逮捕されてしまいました。
VさんがSNSで知り合った男性と性的関係にあることがVさんの親に知られ、Vさんの親が学校に相談したことで、学校から警察に連絡が入り事件が発覚することになりました。
(フィクションです)

兵庫県淫行条例について

淫行条例というのは、各都道府県が定める青少年保護育成条例の中で18歳未満の者との淫行等について規制する条文のことを指します。
兵庫県では、青少年愛護条例が18歳未満の者との淫行等について以下のように規定しています。

(みだらな性行為等の禁止)
第21条 何人も、青少年に対し、みだらな性行為又はわいせつな行為をしてはならない。
2 何人も、青少年に対し、前項の行為を教え、又は見せてはならない。

兵庫県青少年愛護条例では、「淫行」ではなく「みだらな性行為又はわいせつな行為」という文言が使われていますが、淫行とは一般に「みだらな行為」を意味する言葉ですので、同じ意味と理解されています。
この「淫行」の定義については、福岡県の条例についてではありますが、最高裁判所による解釈が出されており、判例として基準が示されています。

「青少年を誘惑し、威迫し、欺罔し又は困惑させる等その心身の未成熟に乗じた不当な手段により行う性交又は性交類似行為のほか、青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱っているとしか認められないような性交又は性交類似行為をいうものと解するのが相当である」

つまり、「淫行」とは、
①青少年を心身の未成熟に乗じた不当な手段(誘惑・威迫・欺罔・困惑など)により行う性交や性交類似行為、
或いは、
②青少年を単に事故の性的欲求を満足させるための対象として扱っているとしか認められないような性交や性交類似行為
を意味し、広く青少年に対する性行為一般をいうものではないとされています。
婚約中であったり、これに準ずるような真摯な交際関係にある青少年との間で行われる性行為は「淫行」には含まれません。
①にも②にも該当しなければ淫行とはならず、罪に問われることもありません。
しかし、単に「真剣な交際でした」と主張するだけでは不十分です。
淫行に該当するか否かは、両者の年齢差、性行為に至る過程、交際の態様などの要件が考慮され判断されるからです。
ネットを通じて異性と知り合うことが容易になった昨今ですが、ネットを通じて知り合い、実際に出会った初日に性的関係を持ったという過程を踏まえて、当事者間が婚姻中またはそれに準ずるような真摯な交際関係にあったと判断されるなんてことは非常に難しいと言えるでしょう。

兵庫県青少年愛護条例は、18歳未満であることの認識に過失があっても処罰するとしています。

第30条
(省略)
6 第17条第1項(同項第4号又は第9号に係る部分を除く。)、第20条第1項若しくは第2項、第21条第1項若しくは第2項、第21条の2、第21条の3又は第24条第2項の規定に違反した者は、当該青少年の年齢を知らないことを理由として、第1項又は前3項の規定による処罰を免れることができない。ただし、過失のないときは、この限りでない。

例えば、Vさんは18歳以上であるとAさんに伝えており、18歳以上を示す身分証明書を提示したとしましょう。
Aさんは、身分証明書を見たことでVさんが18歳以上であると誤信し、Vさんとの性行為に及んだが、実際は他人の身分証明書で、Vさんは18歳未満だった場合、Aさんは18際以上だと信じるのが通常であり故意も過失もないので、条例違反は成立しないことになります。
しかし、身分証明書の顔写真が明らかにVさんとは異なるなど、提示された身分証明書がVさんのものではないと気付き得る状況であった場合には、Aさんには過失があり条例違反が成立する可能性もあります。

あなたが淫行条例違反で被疑者として取調べを受けてお困りであれば、淫行条例違反事件も取り扱う刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
詳しくは、フリーダイヤル0120-631-881までご連絡ください。
無料法律相談初回接見サービスをご案内させていただきます。

少年事件で不処分獲得

2019-06-14

少年事件で不処分獲得

少年事件不処分について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県西脇市に住む高校生のAくん(16歳)は、SNSを通じて知り合った少女Vさん(15歳)から、Vさんの陰部等を撮影した動画をAくんの携帯に送らせていました。
Vさんの両親がVさんの携帯を見たことで事件が発覚し、Vさんの両親は警察に相談しました。
Aくんは、警察から事件のことで詳しく聞きたいということで、何度か呼ばれました。
Aくんの両親は、今後の処分がどうなるのか心配になり、少年事件に詳しい弁護士に弁護を依頼しました。
その後、神戸家庭裁判所姫路支部に送致されましたが、審判では不処分が言い渡されました。
(フィクションです)

少年に対する処分

20歳未満の者(「少年」という。)が刑罰法令に触れる行為を行った場合、少年法に基づく手続が適用されます。
少年法は、少年をできるかぎり教育して構成させようという教育的機能と、刑事司法制度の一部としての司法的機能の2つの機能を併せ持ったものだと言われます。
成人であれば、検察官が捜査結果等に基づいて被疑者の起訴・不起訴を決定し、検察官は被疑者を不起訴として事件を終了することがあります。
しかし、少年が事件を起こした場合、原則としてすべての事件が家庭裁判所に送致されます。
これを全件送致主義といいます。
家庭裁判所が扱う少年保護事件の対象は、「非行のある少年」であり、犯罪少年、触法少年、そしてぐ犯少年です。

犯罪少年:罪を犯した少年。
触法少年:刑罰の定めのある法令に触れる行為をしたが、行為時14歳未満であるため、刑法上罪を犯したことにはならない少年。
ぐ犯少年:保護者の正当な監督に服しない、正当な理由がないのに家庭に寄り付かない、いかがわしい場所に出入りするなど、一定の事由があり、その性格や環境からみて将来罪を犯すおそれのある少年。

上記ケースでは、16歳のAくんは、相手児童に陰部等の動画をとりAくんに送らせており、児童ポルノ製造罪に当たると考えますので、「犯罪少年」として家庭裁判所に送致されるということになります。

家庭裁判所に事件が送致されると、家庭裁判所の調査・審判を経て、終局処分が言い渡されます。
終局処分には、以下のような処分があります。
①保護処分決定(保護観察、少年院送致、児童自立支援施設等送致)
②検察官逆送
③知事又は児童相談所長送致
不処分
⑤審判不開始

不処分

不処分決定とは、審判の結果、①保護処分に付することができないとき、または、②保護処分に付する必要がないと認められるときになされるもので、少年を保護処分や検察官送致などの処分に付さなくとも,少年の更生が十分に期待できる場合に出される決定を言います。
不処分獲得のために、弁護士は、家庭裁判所に対して疑いをかけられている非行事実が実際には存在しないこと、あるいは、非行事実があったとしてもそれが軽微なもので少年の性格や周りの環境に鑑みれば、再び非行に走る危険性は低いこと等を主張し、説得していきます。
非行事実を認める場合、少年が二度と同じ過ちを繰り返さないような環境を作り出すことが非常に重要です。
この「環境調整」は付添人である弁護士の重要な活動のひとつです。
まずは、少年自身が自身の行った行為と向き合い、当該非行を行った原因を見出し、その原因を解消する方法について考え、答えを出す必要があります。
これは少年ひとりでできるものではありません。
付添人は、少年と一緒に考え、その答えを見つけることができるよう指導していきます。
更に、少年を取り巻く周囲の環境を整えることも重要です。
これには家庭や学校・職場の協力が不可欠です。
少年だけでなく、その家族を中心に、学校の先生や職場の上司など、多方面と密に連携し、どのようにすれば少年が更生することができるかを話し合い、解決策を見出していかなければなりません。
このように、付添人は、法律の専門家というだけでなく、少年やその家族などの関係者、家庭裁判所との仲介人のような役割も担います。
ですので、付添人には、少年事件に精通した弁護士を選ばれるのがよいでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、少年事件を数多く取り扱う法律事務所です。
お子様が事件を起こし、対応のお困りであれば、今すぐ弊所の弁護士にご相談ください。

痴漢事件で逮捕されたら

2019-06-10

痴漢事件で逮捕されたら

痴漢事件で逮捕された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県西宮市にある学校に通う高校生のAくんは、通学で利用する電車で女子高生の臀部を触ったとして、兵庫県西宮警察署に迷惑防止条例違反の容疑で逮捕されました。
電車を降りようとした際に、女子高生に「お尻触りましたよね」と言われ、怖くなったAくんは、そのまま足早にホームから改札口に向かって逃げました。
被害者の証言や防犯カメラの映像から身元が特定されたようです。
Aくんの両親は、Aくんの早期身柄解放を希望しており、少年事件に強い弁護士に相談することにしました。
(フィクションです)

迷惑防止条例違反の痴漢事件

兵庫県の公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例(通称、迷惑防止条例)は、ダフ屋行為、ショバ屋行為、景品買い行為、粗暴行為、押売行為、不当客引き行為、かたり行為、行楽地等の危険行為などの他に、痴漢行為や盗撮行為、ストーカー規制法では処罰できないつきまとい行為などを取り締まりの対象としています。

弊所に相談に来られる方で、最も多い相談内容のひとつが「痴漢行為」です。
痴漢行為は、その態様により、刑法上の強制わいせつ罪に問われることもあり得ますが、ほとんどの場合は、わいせつとまではいえないケースで、迷惑防止条例違反として処理されます。

兵庫県の迷惑防止条例では、「卑わいな行為等の禁止」と題して、以下のように規定されています。

第3条の2 何人も、公共の場所又は公共の乗物において、次に掲げる行為をしてはならない。
(1) 人に対する、不安を覚えさせるような卑わいな言動
(2) 正当な理由がないのに、人の通常衣服で隠されている身体又は下着を撮影する目的で写真機、ビデオカメラその他これらに類する機器(以下「写真機等」という。)を設置する行為
2 何人も、集会所、事業所、タクシーその他の不特定又は多数の者が利用するような場所(公共の場所を除く。)又は乗物(公共の乗物を除く。)において、次に掲げる行為をしてはならない。
(1) 正当な理由がないのに、人の通常衣服で隠されている身体又は下着を写真機等を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機等を向ける行為
(2) 前項第2号に掲げる行為
3 何人も、正当な理由がないのに、浴場、更衣室、便所その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所にいる人を写真機等を用いて撮影し、撮影する目的で写真機等を向け、又は撮影する目的で写真機等を設置してはならない。

痴漢行為が問題となるのは、「人に対する、不安を覚えさせるような卑わいな言動」です。
「不安を覚えさせるような」とは、卑わいな言動によって身体に対する危険を感じさせ、あるいは心理的圧迫を与えることをいい、脅迫に至らないものをいいます。
行為者の言動が、客観的に、他人を不安を覚えさせるようなもので足り、現実に他人に不安を覚えさせることは必要となりません。
「卑わいな言動」というのは、一般人の性的道義観念に反し、他人に性的羞恥心、嫌悪を覚えさせ、又は不安を覚えさせるようないやらしくみだらな言語、動作をいいます。
この「卑わいな言動」の中には、刑法第174条の「わいせつな行為」も含まれ、「卑わいな言動」は「わいせつな行為」よりも広いと解されます。
また、迷惑防止条例は、このような「人に対する、不安を覚えさせるような卑わいな言動」は、「公共の場所又は公共の乗物」において行われることを規制対象としています。
「公共の場所」とは、不特定かつ多数が自由に利用し、又は出入りすることができる場所をいいます。
道路、公園、広場、駅、桟橋、ふ頭、デパート、飲食店、興行場なども公共の場所に含まれます。
「公共の乗物」は、電車や乗り合いバス、船舶、航空機その他不特定多数の者が利用するための乗物を指します。

痴漢事件で逮捕されたら

痴漢逮捕されると、逮捕から48時間以内に、警察は被疑者を釈放するか、それとも被疑者の身柄を検察に送るかを判断します。
警察から検察に送致された場合、被疑者の身柄を受けてから24時間以内に、検察官は被疑者を釈放するか、あるいは裁判官に対して勾留請求を行うかを決めます。
被疑者を勾留する必要があるとし、裁判官に対して勾留請求を行うと、勾留請求を受けた裁判官は、被疑者を勾留するか、それとも釈放するかを決定します。
勾留決定がなされると、検察官が勾留請求をした日から原則10日間、延長されれば最大で20日間身柄が拘束されることになります。
被疑者が少年の場合には、基本的に成人の刑事事件と同じ流れとなりますが、勾留に代わる観護措置がとられる場合があります。
勾留に代わる観護措置は、留置場所が警察署から少年鑑別所になり、期間も10日と延長はありません。
しかし、勾留に代わる観護措置がとられた場合、その後家庭裁判所に送致されると、当然に観護措置がとられ、逮捕から審判終了までの約1か月半もの間身柄が拘束されることになる点に注意が必要です。

このように、逮捕されるとあっという間に勾留となり長期間の身体拘束を余儀なくされてしまう可能性があります。
刑事事件は、迅速に対応する必要がありますので、身柄解放をお望みであれば、できる限り早い段階から弁護士に相談・依頼されるのがよいでしょう。

お子様が痴漢逮捕されてしまったら、刑事事件・少年事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
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