住居侵入事件で不起訴

2019-11-11

住居侵入事件で不起訴

住居侵入事件で不起訴獲得に向けた活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部が解説します。

~ケース~
兵庫県芦屋市のマンションのベランダに侵入したとして、兵庫県芦屋警察署は、県内に住むAさんを住居侵入の容疑で逮捕しました。
Aさんは容疑を認めていますが、接見に来た弁護士に不起訴処分について質問しています。
(フィクションです)

住居侵入罪とは

刑法
第百三十条 正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、三年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。

住居侵入罪(刑法第130条前段)は、正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入した場合に成立する犯罪です。

住居侵入罪の客体:人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船
(ア)人の住居
「住居」は、人の起臥寝食に使用される場所です。
放火罪に関するものですが、判例は、人の住居に使用する建造物とは、現に人の起臥寝食の場所として日常使用される建造物をいうと解しています。(大判大2・12・24)
使用は、一時的なものでもよく、旅館やホテルなどの客室については、その利用が短時間であっても、起臥寝食に使用されるものである限り「住居」にあたるとされます。(名古屋高判昭26・3・3)
「人の」住居とは、自分が居住者でない住居という意味で、かつて移住していたとしても、住居から離脱した者が、現に居住する者の許諾なく立ち入る場合には、住居侵入罪が成立する可能性があります。
(イ)人の看守する邸宅、建造物、艦船
「人の看守する」とは、人が事実上管理、支配していることをいいます。
「邸宅」は、人の住居の用に供される家屋に付属し、主として居住者の利用に供されるために区画された場所のことで、集合住宅の通路や階段といった共有部分が該当します。
「建造物」とは、住居、邸宅以外の建造物とこれに付属する囲繞地をいいます。
また、「艦船」は、軍艦・船舶のことです。

住居侵入罪の行為:正当な理由がないのに侵入する
(ア)侵入
判例は、管理権者の意思に反した建造物への立入りをいうと解しています。(最判昭和58・4・8)
邸宅・建造物・艦船については、看守者が管理権者となり、住居については、居住者がそれとなります。
住居侵入罪の成否は、立入りについての管理権者の有効な許諾の有無によって決まるため、立入りの許諾が欺罔などによる錯誤に基づいて与えられた場合、有効な許諾が認められるかが問題となります。
この点、判例は、同意があっても、それが錯誤に基づく場合には、住居侵入罪が成立するとの立場に立っています。
例えば、被害者において顧客を装い来店した犯人の申出を信じて店内に入ることを許容したからといって、強盗殺人の目的をもって店内に入ることを承諾したとはいえないので、当該侵入行為は本罪を構成するとした判例があります。(最判昭23・5・20)
(イ)正当な理由がないのに
「正当な理由がないのに」とは、違法にという意味です。

住居侵入は、他の犯罪行為を実行する手段として行われることが多い犯罪です。
多いのが、侵入盗による窃盗罪と住居侵入罪ですが、これらの罪は牽連犯となり、その最も重い刑により処断されることになります。

住居侵入事件で不起訴を獲得するには

住居侵入事件は、住居等に侵入された被害者がいますので、被害者との示談成立に向けた活動は最も重要な弁護活動のひとつです。
被害者との示談が成立した場合には、検察官が不起訴処分で事件を処理する可能性が高くなります。
ですので、住居侵入事件で不起訴処分獲得を目指すのであれば、早期に被害者対応に着手する必要があります。
被害者との示談交渉は、当事者間で行うのではなく、弁護士を介して行うのが一般的です。

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